「空腹感」と「血糖値の低下」の関係。”脱ドカ食い”のための5つの対策

更新日:2023-08-24 | 公開日:2022-01-14
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「空腹感」と「血糖値の低下」の関係。”脱ドカ食い”のための5つの対策

「つらい空腹感がある…」
「これは血糖値の低下しているせい?」

「つらい空腹感」と「血糖値の低下」の関係を、お医者さんに聞きました。

血糖値の乱高下を繰り返す“血糖値スパイク”に要注意です。
予防のための対策も解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

「つらい空腹感」と「血糖値の急低下」の関係

医師男性
人は血糖値が低下すると、脳から「食べる必要がある」と指令が出て空腹を感じます。
つらい空腹を感じている場合、血糖値が急激に低下している状態が考えられます。

特に糖質を多く含む食事を摂ると、「インスリン」の作用によって血糖値が急低下し、つらい空腹感が出やすいです。

これは血糖値スパイクと呼ばれており、「食べたばかりなのにお腹がすく」という症状が現われます。

血糖値低下によって「悪循環」が起こるしくみ

  1. 空腹で暴飲暴食(とくに糖質の過剰摂取)をする
  2. 血糖値が急上昇し、血糖値を下げる「インスリン」が大量に分泌される
  3. 低血糖状態になり、つらい空腹を感じる
  4. さらに食べ物を食べてしまう
医師男性
上記の1~4の流れは、血糖値スパイクによる悪循環の例です。
この悪循環を繰り返すと動脈硬化を招き、心筋梗塞・脳卒中などの発症リスクが上昇します。

「血糖値の急低下」を起こしやすい人の特徴

  • 1日1~2食しか食べない
  • 甘いものが好き
  • 炭水化物が好き
  • 野菜や海藻は食べない
  • 食べる順番を気にしない
  • 空腹時に甘いものや炭水化物を食べることが多い
  • 副菜・主菜よりも主食の割合が多い
  • 主食しか食べないことがある

脱!ドカ食い。悪循環を断ち切る「5つの対策」

医師男性
  1. バランスの良い食事を摂る
  2. 食べる順番に注意する
  3. 早食いをしない
  4. 1日3食を心がける
  5. おやつは「糖質が少ないもの」にする

上記の5つの対策で、血糖値の急上昇・急低下を防ぎましょう。

ドカ食いの悪循環を断ち切るには、血糖値スパイクを起こさないことが大切です。

対策① バランスの良い食事を摂る

医師男性
主食、主菜、副菜の揃ったバランスの良い食事を摂ると、糖質の過剰摂取の抑制となります。

さらに糖の吸収をゆるやかにする水溶性食物繊維や、低GI食品を意識して摂ることで、血糖値の乱高下を防げます。
炭水化物は、玄米雑穀米、ブランパンなどの低GI食品を選ぶようにしてください。

対策② 食べる順番に注意する

医師男性
副菜→主菜→主食の順で、よく噛んでゆっくり食べましょう。
最初に海藻類を食べると、海藻に含まれる「水溶性食物繊維」が糖質の吸収をゆるやかにします。

食べる順番を工夫することで、食物繊維により血糖値が急上昇しにくくなります。
また、先に適度な満腹感を得ておくと、主食(糖質)の量を無理なくボリュームダウンできます。

対策③ 早食いをしない

医師男性
一口30回噛んで食べましょう。
満腹中枢を刺激すると、食べ過ぎを防ぐことができます。

対策④ 1日3食を心がける

医師男性
欠食をして次の食事までの時間が大きく空くと、空腹での食事となり、血糖値が急激に上昇しやすくなります
食事は決められた時間に1日3食摂るようにしましょう。

対策⑤ おやつは「糖質が少ないもの」にする

医師男性
間食はスイーツなどの糖質の多いものではなく、ヨーグルトナッツを食べましょう。

空腹時の糖質の過剰摂取を控えることで、血糖値の乱高下を予防できます。

空腹感がつらい人に「おすすめの食べ物」

医師男性
空腹感に悩んでいるときは、できるだけ空腹を抑えやすい食べものを選びましょう。

おすすめ!

  • ナッツ
  • ヨーグルト
  • 肉や魚
  • たまご

食べ方に注意!

  • 炭水化物
  • 砂糖たっぷりのお菓子
  • ジュース

「空腹を抑えやすい」おすすめの食べ物の特徴

食事の際は、脂質たんぱく質が多く含まれるものをしっかりとりましょう。
脂質やたんぱく質が多く含まれるものは、腹持ちするため、空腹を感じにくくなるだけではなく、血糖値もあがりにくくなります。

「空腹を感じやすい」避けたい食べ物

炭水化物、砂糖たっぷりのお菓子、飴、ジュースなど糖質の多いものは、血糖値が急上昇して空腹を感じやすくなってしまいます。

異常な空腹感は「低血糖症」や「糖尿病」のサインのことも

医師男性
異常な空腹感には、低血糖症糖尿病などの病気も疑われます。

低血糖症

医師男性
血糖を下げるためのインスリンというホルモンが過剰分泌され、血糖が下がりすぎる病気です。

「食後」のこんな症状は要注意

  • 頭痛
  • 空腹感
  • 眠気、あくび
  • 発汗
  • 動悸、頻脈
  • 手指のふるえ
  • 倦怠感
  • 不安感、イライラ

低血糖症を放置するリスク

うつや不安など精神症状が悪化するリスクがあります。

自分でできる対処法

低血糖症は、食事に気をつけることで改善できる可能性があります。
バランスの良い食事を摂ったり、早食いをしないように気を付けましょう。

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糖尿病

医師男性
インスリンが十分に働かないことで、血液中の血糖が増えてしまう病気です。

糖尿病の「初期症状」

  • 体が疲れやすくなる
  • 異常にのどが渇く
  • 皮膚の乾燥、痒み
  • 頻尿
  • 感染症にかかりやすい
  • 傷が治りにくい

糖尿病の放置リスク

放置すると血管にダメージが加わり、全身に悪影響が及びます。
腎不全、心臓病、脳卒中などの発症リスクが高くなるため、命に関わる病気です。

また、網膜症による「失明」、免疫低下などによる「足の壊死」を招く恐れもあります。

糖尿病は一度発症すると治らないため、治療によって進行を防ぐことが重要です。

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心配な症状は…内科で相談を!

▼要注意の症状

  • 疲れやすい
  • 喉が渇き、水分をよく飲む
  • 頻尿
  • 食べているのに体重が減る
  • 傷が治りにくい
  • 目がかすむ
  • 男性の場合、性機能の異常(ED)
医師男性
「食後の異常な空腹感」に加えて上記の症状を伴うときは、内科で相談しましょう。
糖尿病の発症が疑われるため、体の状態を検査する必要があります。

医師に伝えるポイント

医師男性
  • 症状がいつから始まったか
  • どのような症状があらわれるのか
  • 毎日の食べ物の摂取量
  • ストレスの有無
  • 睡眠の状況
  • 体調の変化

などを伝えると、診察がスムーズに進みます。

内科を探す

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