もくじ
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どんなに気を付けていても、どうしても仕事でミスしてしまう…これって病気?
仕事のミスがなおらない…発達障害の可能性はある?
「仕事でミスばかり」してしまうことについて、医師に聞いてみました。
1992年、桐蔭学園高等学校卒業。1999年、金沢医科大学卒。金沢医科大学研修医、2001年、国立小児病院小児神経科、2004年6月、獨協医科大学越谷病院小児科、2016年、児玉中央クリニック児童精神科、三愛会総合病院小児科を経て、2020年5月から現職。専門は小児神経学、児童精神科学。
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ADHDの人は、集中力が続かなかったり、注意が散漫になりやすかったりするのが特徴。
仕事では長時間同じことに集中する必要がありますが、ADHDの人は集中力が続かず注意力欠けてしまうため、ミスをしやすくなることがあります。
自閉スペクトラム症(ASD)の人は、表情や身振りでのコミュニケーションなど、非言語的なコミュニケーションを理解するのが苦手なのが特徴です。
仕事では色々な人とのコミュニケーションや協調性も求められます。突然仕事の内容が変更したりすると、合わせなければいけないこともあるでしょう。
ASDでは、そうした「予期せぬ事態」に柔軟に対応できず、ミスにつながってしまいます。
学習障害のある人は、文字や数字を正確に読んだり、情報を書き留めたりするのが難しいことがあります。そのため、文書作成やデータ入力のタスクでミスが起こりやすいです。
その他にも、「細かいこと」への注意が散漫になりがちなことから、仕事上重要なことを見落としてしまったりすることも。レポートの要件の一部を読み落としてしまったり、クライアントへのEメールで必要な情報を抜かしてしまったりなどがあります。
また「大事なことを忘れてしまう」のもADHDの「不注意」の典型的なミス。
大切な書類や会議の時間など、日常的に忘れてしまうことがあります。「何が大事か」を考える前に他に目の前のことに興味が移ってしまうので、「約束事」が頭から抜けやすいのです。
これらの「不注意」の特性は本人の意思と関係のないところで発生しています。なので、ADHDの方でこれらのミスを生じた場合は、「病気がそうさせてしまっている」と周りが意識することが大切です。
特に「多動性」は、落ち着きがなく常に動いていなければならない感じがする状態のこと。職場で長時間座っていることが困難で、頻繁に席を立ってしまったり、常にソワソワしてしまうことがあります。
ADHDの人の集中力の問題は、脳の構造と機能の特性が関係しています。気分や意思の弱さなどと関係なく、どうしても特性上仕方なく集中力が続かなくて、飽きてしまうことがあることへの理解が必要です。
しかし、単に仕事の抜け漏れやミスが多い…というだけでは、ADHDと判断できない場合もあります。例えば、
などだけであれば、仕事の忙しさや一時的な集中力の途切れ、注意の散漫、ストレスなどでミスをしてしまうことがあります。
ADHDの場合は、同じようなミスの場合でも
など、自分ではしっかりやろうとしているのにも関わらず、記憶の抜けや指示への理解の行き違い、優先順位が分からないことなどによるミスが起こります。
健常な場合のミスは一般的には忙しい状況やストレスなどで一時的に起こるものであり、ずっと続くことはありません。
しかし、ADHDの場合はどんなに周りや自分自身が気をつけてもミスばかりしてしまいます。ADHDの疑いがある場合には、自分のためにもきちんとした診断と治療が大切です。
発達障害でなくても、心の病気が原因で「ミスばかりしてしまう、仕事で失敗してしまう」こともあります。もし自分ではやる気があり、しっかり取り組んでいるつもりでも仕事でミスをしてしまう場合は
の可能性があります。
例えば、いつもは難なく解ける簡単な計算問題でも、大事な試験の時には計算ミスをしてしまうことがありますよね。これは強い精神的ストレスによるもの。
同じようなことが仕事上でも起こります。
上司や同僚、おかれている環境などで強いストレスがかかっていると、いつもは簡単にこなせるタスクでもミスしてしまうことがあります。
また、ストレスは睡眠障害や食欲不振など他の健康問題を引き起こすことも。すると、さらに仕事のパフォーマンスに悪影響が出てくるので注意しましょう。
適度にストレスを発散できる環境を作ることが大切です。
当然、このような状態が続くと、ケアレスミスを引き起こす要因となります。
うつ病の原因はさまざまありますが、職場の人間関係や仕事内容によるものの場合は、より注意が必要。毎日うつ病の原因になる環境に行くわけですから、もちろん仕事への影響もでてきます。
どうしてもエネルギーが低下してやる気が出ない、仕事のことを考えるとつらい、仕事上の集中力が持続しないなど、自分の意思と反してつらい場合には、一度病院で診察をしてもらうこともおすすめです。
自分では気づけなかった解決策などを医師が一緒に見つけてくれることもありますよ。
自律神経は活動的な時に働く「交感神経」とリラックスする時に働く「副交感神経」に分かれます。
普段からオンとオフがはっきりしない生活を送っていると、自律神経が乱れ、体にさまざまな不調が現れるようになります。
お風呂にゆっくり浸かったり、リラックスできる空間を作ったり、睡眠をしっかりとったりして、副交感神経を優位にできる時間を作ることで自律神経を整えるように心がけることが大切です。
あなたのミスはADHDの特性によるものなのでしょうか。
チェックリストでセルフチェックをしてみましょう。
★「はい」が4個以上当てはまる場合
ADHDや他の発達障害の疑いがあります。専門医の診断を受けることを考えてみてください。
★が1~3個だった方は、ストレスや他の心理的要因のほうが影響している可能性があります。ちょっとした睡眠習慣の改善やストレス解消法で改善されるかもしれませんので、生活習慣を見直してみましょう。
ストレスが強い場合やうつ病の可能性がある場合は、病院で診察してもらうと楽になる場合もあります。心がつらいと感じたら無理をせず、医師の力を借りましょう。
特に、今すぐできる3つの対処法を試してみましょう。
毎日の始めに、その日に行うべきタスクをリストアップし、それぞれに優先度をつけてみましょう。
そして、最も重要なタスクや緊急なタスクを「高優先度」として先に行い、それ以外は後回しにするといいですね。
こうすることで、何をいつやるべきかが明確になり、シンプルに考えることができるようになります。
などを心がけることで、逆に集中力が続きやすくなります。
と身体がリラックスすることで、次の作業に向けて集中力を回復させることができるので、ケアレスミスの減少にもつながるでしょう。
たとえば、一日の始めや終わりに5〜10分間、静かな場所で座り、深呼吸をしながら目を閉じて心を落ち着かせる瞑想を行ってみましょう。
仕事上でどうしても苦手なものがある場合は、「こういう仕事内容が来たらこう対応する」など、事前にシミュレーションすることで心が楽になりますよ。
その他、発達障害の可能性がより高いと感じた場合には、「発達障害専門外来」を受診するのもおすすめです。
一部の病院やクリニックでは、発達障害専門外来を設けているところがあります。専門外来、精神科医や神経科医、臨床心理士などがチームを組み、独自のプログラムを設けているところもあります。
発達障害やうつ病などではなく、認知症など「脳」の病気が関係していると感じる場合は「神経内科」や「脳神経外科」を受診するようにしましょう。
病院では、主に3つの流れで治療が行われます。
病院では仕事上でミスをしてしまう原因をしっかり探り、ひとりひとりに合った解決方法をみつけていくための手助けをしてくれます。
「仕事ができない」という鑑別が難しい複雑な症状の場合、通常の問診だけでなく、専門的な心理テストを行ってくれたり、病院ならではの方法できちんと診断をしてくれます。
診断を受けることできちんと病気と向き合うことができ、根本を治療していくことで逆にラクになることが多いので、困っていたらぜひ早めに病院を受診しましょう。
基本的には、医師が丁寧に問診してくれるので、医師に聞かれたことに関して素直に答えてくれれば大丈夫。
ですが、特に言葉に詰まってしまう、聞かれると何をしゃべっていいか分からなくなるという方は、
が分かると、スムーズに医師とやりとりできるでしょう。
病院では原因をしっかり特定することで、その人それぞれの症状に合ったオーダーメイドの治療を受けることができます。仕事をよりしやすくなるように、医師が一緒に治療を考えてくれるのは心強いですよね。
診断後はさまざまな支援が受けやすくなることもあります。
さらに、発達障害ではなくもしストレスやうつ病が原因だった場合は、しっかり治療をしていくことで改善が見込めます。
心の健康のためにも、ぜひ早めに受診をするようにしましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
Mindfulness meditation improves cognition: Evidence of brief mental training
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1053810010000681
ADHD and attentional control: Impaired segregation of task positive and task negative brain networks
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6130439/
Differences between students with and without ADHD on task vigilance under conditions of distraction
https://www.researchgate.net/publication/310506458_Differences_between_students_with_and_without_ADHD_on_task_vigilance_under_conditions_of_distraction
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