生理前になると陰部がかゆくなる!なぜ?
ホルモンバランスと関係ある?
生理前になると繰り返す陰部のかゆみについて、医師に聞きました。
監修者
経歴
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、女性ヘルスケア認定医、神戸にある沢岻美奈子女性医療クリニックの院長
子宮がんや乳がん検診、骨粗鬆症検診まで女性特有の病気の早期発見のための検診を行なってい更年期を中心にホルモンや漢方治療だけでなく、カウンセリングや栄養療法もとりいれた診療をしている。
女性のヘルスリテラシー向上のために実際の診察室の中での患者さんとのやりとりなどをインスタグラムで毎週配信中。
生理前の陰部のかゆみは「ホルモンの変化」が原因かも
ホルモン変動による乾燥が陰部の「かゆみ」を引き起こす
生理前になると、プロゲステロンというホルモンの分泌が上昇し、反対にエストロゲンというホルモンの分泌が減少します。この変化により膣内の環境が乱れ、乾燥したり、刺激に敏感になったりします。それによりかゆみが引き起こります。
エストロゲンが減少すると、膣内の潤滑が少なくなります。
通常、膣内が潤滑していると皮膚や粘膜が柔らかく、外部の摩擦や刺激から保護されているのですが、エストロゲンが減少して潤滑が不十分になると、粘膜が乾燥し、お肌が敏感になります。
お肌が敏感になることで下着や些細な動作での摩擦などでもかゆみが生じやすくなるのです。
下着やナプキンなどでもかゆみが出やすくなる
乾燥により皮膚が敏感になると、ナプキンや下着のこすれでもかゆみが出ることがあります。特に女性用の下着は密着度が高く通気性が悪いものも多いので、摩擦で炎症を起こしやすくなり、かゆみに繋がります。
エストロゲンが減少するとコラーゲン生成も減少し、皮膚が薄くなり、外部の摩擦や刺激に対して敏感に反応するようになります。
生理前だと特に下着を汚さないようにナプキンを付けていたり、ぴったりとする下着をはいていたりすることもあるかと思いますが、それが刺激になってかゆみを感じることがあります。
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2021-06-25
「デリケートゾーンがかゆい…」
考えられる原因と対処法をお医者さんが解説します。
何科で受診すべきかも聞きました。
人にうつす可能性があるので、放置はNGです。
デリケートゾーンがかゆい「病院に行くべき?」
早く治すためにも、他の人にうつさないためにも、つらいデリケートゾーンのかゆみは、医療機関で治療を受けましょう。
かゆみがかぶれ・ただれにまで発展すると細菌感染を起こしやすくなり、皮膚症状の悪化・発熱などを起こします。
ただのかぶれであれば、軽い症状のうちに治療を受けておけば、薬の量や試用期間も短く済みます。
性感染症の場合は、他の人へ感染させてしまったり、妊娠しにくくなったりするので早めに治療を受けましょう。
病院は何科?
デリケートゾーンがかゆい時は、皮膚科・婦人科・産婦人科のいずれかを受診しましょう。
お医者さんに伝えること
いつからかゆみが出始めたのか
痛みや腫れは伴っているか
女性の場合は直近2~3ヶ月の生理周期
などを伝えられるとよいでしょう。
皮膚科を探す
婦人科を探す
デリケートゾーンがかゆくなる主な原因
デリケートゾーンのかゆい場合
かぶれ
性感染症
VIO脱毛後
が原因となっているケースが多いです。
それぞれ詳しく解説していきます。
その① かぶれ
衣類やナプキンによる、蒸れや接触が原因でかゆみが生じます。アレルギー(ナプキンの繊維や下着など)によってデリケートゾーンがかぶれることもあります。
主な症状
かゆみ
かぶれ
ただれ
赤み など
どんな人に多い?
スポーツをしている人・仕事で汗をかく人・汗っかきの人など、衣類の中が蒸れやすい人に多いです。
トイレに長時間いけない人も生理用品の交換ができず、かぶれることがあります。
どうやって治すの?
医療機関では軟膏などの薬を処方します。
デリケートゾーンのかぶれを疑う場合は皮膚科・婦人科・産婦人科を受診しましょう。
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その② 性感染症
カンジダ・トリコモナス・性器ヘルペスなど性感染症に感染すると、デリケートゾーンかゆくなることがあります。
主な症状
カンジダ膣炎
膣や膣周辺にかゆみが出る
おりものに変化が出る(白くなる、白い塊が出る)
膣がヒリヒリ、熱く感じる
排尿痛が起こる
性交渉時に痛む
膣トリコモナス症
膣や膣周辺にかゆみが出る
おりものに変化が出る(臭う、腐ったような悪臭、量が増える、黄緑色になる、泡が出る)
排尿痛が起こる
性交渉時に痛む
※無症状の人も多いです。
性器ヘルペス
小さな水疱が性器にできる
膣や膣周辺にかゆみが出る
膣や膣周辺に痛みを感じる
どんな人に多い?
性感染症は、不特定多数との性交渉や同じくパートナーが不特定と性交渉をしていると発症しやすいです。
ただし、「カンジタ膣炎」は、抗生物質・ピルの服用や免疫力の低下、遺伝でも発症する恐れがあります。日和見感染症としての一面も持ち、体調不良等で発症・再発する恐れの高い症状です。また、「トリコモナス症」も性行為以外でも下着、タオル、便器、浴槽での感染があります。
どうやって治すの?
医療機関では抗菌薬が処方されることが多いです。
女性の場合は婦人科・産婦人科へ、男性は泌尿器科に相談しましょう。
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その③ V I O脱毛後の乾燥
レーザー脱毛により皮膚が乾燥すると、かゆみが生じることがあります。
主な症状
かゆみ
乾燥による皮むけ
どんな人に多い?
レーザー脱毛やかみそりを使って処理をしているとかゆみが出ることがあります。
どうやって治すの?
医療機関では保湿剤が処方されることが多いです。ワセリンなでの添加物の少ないものをお勧めします。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
MSDマニュアル トリコモナス症
「免疫力の低下」による炎症やかゆみの可能性も
生理前にエストロゲンが減少すると免疫力が低下し、バリア機能が弱まります。バリア機能が弱まることで刺激に敏感になったり、炎症を起こしやすくなることに繋がります。
免疫が低下すると皮膚の潤いを保つ力が弱まり、さらに乾燥しやすくなります。
皮膚の感覚神経が過敏になるため、外部からの刺激に敏感になり、通常では気にならないような軽い摩擦や温度変化など、神経過敏によるかゆみが出ることがあるのです。
免疫力が低下することで感染症になるリスクも上がる
免疫力が低下することで、膣カンジダや細菌性膣炎などの感染症になるリスクも上がります。生理前になると免疫力が低下しやすくなるので、生理前になる度に膣カンジダを発症したりするケースもあります。
エストロゲンは体内で免疫細胞の活動を調整し、炎症反応をコントロールする働きをしています。
エストロゲンが十分に分泌されていると免疫系が活性化され、病原体から守ってくれるのですが、エストロゲンが減少してしまうと免疫細胞の活動が低下してしまうため、体の病原体に対する防御力が弱まってしまいます。
するとウイルスや細菌、真菌に対して十分に抵抗できなくなり、感染症のリスクが上がります。
特に細菌、真菌が体内に侵入することで感染する膣カンジダや細菌性膣炎は、生理前にかかりやすくなる感染症のひとつです。
「膣カンジダ」の可能性はある?チェックしてみよう
かゆみがひどい場合は膣カンジダの可能性が高い
膣カンジダは、カンジダ菌が膣内で増殖し、正常な膣内の環境を乱す性感染症です。生理前はエストロゲンが減少して免疫力が低下することで感染しやすくなります。強いかゆみをともなうことが多いため、あまりにもかゆみがひどいと感じたら早めに病院へいくようにしましょう。
膣カンジダはおりものに特徴が出たり、不快感をともなうことが多いです。
これって膣カンジダの症状?気になる方はチェックしてみましょう。
膣カンジダに感染している時の特徴
おりものの状態
- カッテージチーズや酒粕のような、ポロポロとしたかたまり状のおりもの
- いつもより量が増えている
不快感がある
- 強いかゆみがあることが多い
- 外陰部に灼熱感があることが多い
- 排尿時に痛みがあることもある
これらに当てはまる時は膣カンジダの可能性があります。早めに病院を受診しましょう。
【対策】生理前のかゆみを和らげる方法
日常的なケアが大切。肌に優しいアイテムを選んで
生理前のかゆみはデリケートゾーンのお肌が敏感になっていることでおこるため、その時期にはお肌に優しいアイテムを使ってケアすることが大切です。通気性がいい下着やデリケートゾーン専用の石鹸やクリームを使用して保湿を心がけましょう。
下着やオーガニックコットンや湿気がこもりにくい通気性のいいものを身に着けるのがおすすめ。逆に合成繊維でできた下着は通気性が悪く、蒸れの原因になるため避けるのがいいでしょう。
生理前は陰部が乾燥しやすくなっているので、通常のボディソープで洗うのは避けるのが無難。デリケートゾーン専用の石鹸は保湿力が高く、余分な皮脂を落とさず肌に優しい成分で作られているものが多いので、デリケートゾーン専用の石鹸で優しく洗ってあげるのがおすすめです。
さらに、おりものシートなどを使う時の選び方にも注意。なるべく肌に優しい素材で作られているものを選ぶようにすると、陰部のトラブル軽減に繋がりますよ。
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2024-07-01
おりものシートって毎日していてもいいの?
下着が汚れるのが不安…
おりものシートをつけないとにおいが気になる…私だけ?
女性のデリケートゾーンのにおいや下着の汚れから守ってくれるおりものシート。毎日おりものシートをつけていてもいいのか、外すタイミングはいつなのかなど、女医さんに詳しく聞きました。
おりものシートは毎日使ってもいいの?
肌にかぶれや異常がなければ、毎日使用していても問題はありません。ですが、おりものシートを毎日、ずっと使い続けていると蒸れによる肌への刺激などで、炎症やかぶれ、黒ずみなどの原因になるので、必要のない時はつけないようにするのがおすすめです。
多少の汚れやにおいを気にしすぎることで、必要のない時でもおりものシートを年中つけていると、いろいろなトラブルの原因になります。
陰部を清潔に保つためや、においを減らすためにおりものシートをつけているはずが、逆効果になることも。
おりものシートは自分の身体の状態を見ながら、必要な時だけに使用するのがいいでしょう。
おりものシートを毎日使っていることによっておこるトラブル
黒ずみの原因になる
においの原因になる
かぶれやすくなる
感染を起こすリスクが高まる
おりものシートをつけていると下着の中が高温多湿になり、蒸れた状態になってしまいます。
蒸れた皮膚はバリア機構が正常に働きにくくなるため、蒸れた皮膚におりものや汗が付着すると肌に強い刺激となってしまって、炎症やかぶれを起こす可能性が高まります。
また、高温多湿な環境では雑菌が繁殖しやすく、カンジダ症やその他の細菌感染症を起こしやすいため、悪臭の原因にもなります。
さらにシートがお肌と擦れることによる物理的な刺激で「かぶれ」を起こすこともありえます。
刺激や炎症が起きることによって、色素沈着=黒ずみとなってしまうこともあるので注意しましょう。
特に排卵日付近にだけ使うようにしよう
おりものシートは、生理と生理の間にある排卵日付近だけに使うように心がけるのがいいでしょう。
排卵日付近は、おりものの量が増えます。おりものシートを使い、こまめに交換することで清潔に保てるので、皮膚トラブルなどを防ぐことに繋がります。
逆に、おりものシートを使わなくてもいいのは、生理後すぐや生理前。この時期はおりものの量があまり多くないので、汚れが軽度で下着交換が1日1回程度で済むのであれば、おりものシートを使う必要は特にありません。
なぜ?おりものシートをつけないとパンツが汚れるの?
パンツの汚れの正体はおりものや尿、垢など
女性は身体の構造上、どうしても排泄物の拭き残しや、尿の漏れ、汗や垢などの汚れが下着についてしまいやすいです。さらに分泌されるおりものと混ざってしまい、どんなに清潔にしていても下着が汚れてしまうことがあります。
おりものは膣内の環境を清潔に保つために分泌されているものなので、おりものが分泌されること自体はおかしくありません。
どうしても汚れが気になる時は、トイレのたびに拭き漏れや汗、垢をデリケートゾーン専用のシートで優しく拭くこともできますが、あまり神経質になってこまめに拭きすぎてしまうと刺激になり、逆に炎症を起こす原因にもなるので気を付けましょう。
ウォシュレットのビデなどを使用し、軽くぽんぽんと拭くのがおすすめです。
女性の下着が汚れてしまうのは、身体の構造上仕方のないことです。
決して不潔だからということではないので、あまり気にしないことも大切です。
おりものは出るもの。下着を1日1回交換すればいい程度なら心配ない
おりものは膣内の環境を清潔に保つために分泌されているものなので、おりものが分泌されること自体はおかしくありません。膣を綺麗にする機能があるといわれており、さらには雑菌の侵入や増殖を防いでいる大切なものです。
おりものは、膣内の環境を保つために子宮や、膣、外陰部から分泌物されます。代謝や物理刺激など様々な要素から影響を受けており、おりものが分泌されること自体は異常ではありません。
おりものは乳酸菌の一種を常在菌として育成していて、それにより雑菌の侵入や増殖を防いでいます。このため、健康なおりものはやや甘酸っぱいにおいがするのは正常です。
少し下着が湿る程度におりものがつくことは珍しくありませんので、心配しないでくださいね。
目安として、下着を1日に1回交換すれば困らない程度でしたら問題はありません。
ただ、陰部にかゆみ、赤み、痛み、違和感が出るようでしたら注意が必要です。
1か月のうちでおりものが出やすいのは排卵日前後
基本的には、生理と生理の間にある、排卵日前後におりものの量が増加します。
卵胞ホルモンの影響で子宮の入り口に頸管粘液が出てきて、おりものの分泌が増えることで妊娠しやすい状態となるのです。
それ以外の時期でも、少し下着が汚れる程度に白っぽく半透明なおりものがつくことは正常なことです。
1日に1回下着を交換すれば問題が無いくらいの量でしたら、特に気にする必要はありません。
また、生理周期が安定しない方、汗をかきやすい方、生理周期に関わらず分泌量の多い方など人それぞれの体質もあります。
1日のうちでおりものが出やすいのは日中体を動かしている時
おりものの分泌に関わるエストロゲンというホルモンは朝にピークを迎えると言われていますが、おりものが下着につくのは起き上がって体を動かしたりしている時間帯だと考えられます。
それ以外にも、おりものは精神状態の影響を受けやすいのでストレスや疲労、睡眠不足によってホルモンのバランスが崩れることで、分泌が増えることもあります。
おりものシートの正しい使い方
変える頻度は1日3回目安
おりものの分泌量が多い時は、汚れが気になったらトイレに行った都度交換するといいでしょう。
気にならないのであれば、1日3回程度交換しておくと、雑菌の繁殖やおりものが外陰部に触れることによる刺激を抑えることが出来ると考えられます。
1日1回下着を交換すればいい程度ならおりものシートを使わなくてもOK
下着が少し汚れる程度で、下着を1日1回交換すれば問題が無い程度であればおりものシートを使わずそのまま下着を履いても問題ないでしょう。
多少のおりもので下着が汚れたりするのは、女性の身体の構造上仕方がないことで、恥ずかしいことではありません。
極端に下着の汚れを気にしておりものシートを常にしている必要はありません。
逆に、排卵日前後など、数時間で下着の汚れ、においが気になるくらいにおりものが出ていれば、おりものシートを使うことで外陰部を清潔に保つことが出来るでしょう。
やや酸っぱいようなにおいはするもの。ケアをすればOK
健康なおりものには乳酸菌が含まれているので、やや酸っぱいにおいがします。これは膣内の環境を清潔に保つためのものなので、においがすること自体は気にする必要はありません。
下着の嫌なにおいは、おりものだけでなく、汗や尿の拭き漏れなどが蒸れて雑菌が繁殖することで起こります。夏場など、下着のにおいが特に気になる時は、デリケートゾーン専用のシートで陰部を清潔に保つとにおいの原因を取り除くことに繋がりますよ。
もしもおりもの自体のにおいの強さや種類に変化があった場合は注意しましょう。免疫力の低下や、感染症、婦人科系の疾患の可能性があります。
お肌が敏感な時はつけないようにしよう
寝る時や日中など、1日のうちで特におりものシートを避けた方がいい時間帯は特にありませんが、おりものシートを使っていて外陰部にかゆみや刺激を感じるようになった場合は使用を控えるようにしましょう。おりものシートの素材を変えてみるのもおすすめです。
化学繊維よりも、オーガニックコットンなどが使われているシートの方がお肌に刺激を与えにくく、かぶれにくいでしょう。自分のお肌にあった、一番刺激が少ないものを選ぶのがおすすめです。
おりものが少ない時であれば、日中はおりものシートをつけていても家に帰ったら外す、など使い分けてお肌の負担を減らすのもいいですね。
夏場や、厚着をしたり暖房の中で汗をかくときは使用を控えた方がいいこともあります。
おりものがあまり出ずに汗をかいて外陰部が蒸れるようでしたら、おりものシートをつけないで通気性のいい下着だけにする時間も作ってみましょう。
おりものシートを使わないと不安…汚れやにおいを減らすには?
汚れを受け止めるのも下着の役目。おりものシートは汚れがひどい時に使おう
おりものは、女性の体を清潔に保つために必要なものです。身体の構造上、陰部の汗や垢が出てしまうのも仕方がないこと。それらの汚れやおりものを受け止めるのも下着の役目です。
下着に多少おりものがついてしまう、汚れがついてしまうのは当たり前。恥ずかしいことではありません。
おりものシートは、どうしてもお気に入りの下着を汚したくない時、おりものの量が多くてつけていないと逆にお肌がかぶれてしまう時期などに“頼れる存在”として上手に使うのがおすすめです。
おりものシートを使わないと下着がにおう気がする…どうすればいい?
どうしてもにおいが気になる場合は、ウォッシュレットのビデなどを使ってぬるま湯でやさしく洗い、優しくぽんぽんと拭き取るといいでしょう。膣内洗浄液を活用するのもいいですよ。
トイレットペーパーやデリケートゾーン専用シートなどでこすると物理的な刺激になり、炎症を起こすことに繋がります。やりすぎないように気を付けましょう。
デリケートゾーンを石鹸で洗いすぎるのは注意が必要。常在菌が洗い流されてしまい、膣内や外陰部の環境を保ちにくくなります。
すると逆に余分な分泌が増えたりして雑菌の原因となり、においの原因となるので、石鹸の使い過ぎには気を付けましょう。
おりものが「いつもと違う」と感じたら産婦人科を受診しよう
おりものの量が増えた、色が違う、触った感じが違う、においが違うなど「いつもの違う」と感じたら注意が必要です。量や色、粘度、においだけでなく、かゆみ、いたみ、赤み、違和感などがある場合も同様です。
おりものが赤〜茶褐色、血が混じるなどの状態であれば、膣内での炎症、傷がついている、婦人科系の癌などの可能性もあります。
その他、おりものが増えた、白くぽろぽろとしたおりものが出る場合は腟カンジダの可能性や、泡状のおりもの、黄緑色っぽいおりものが出ている時は トリコモナス腟炎の可能性があります。
おりものが増える、においが強くなっている場合は細菌性の膣炎の可能性などもあるので、些細な違いでも「いつもと違う」と感じたら婦人科を受診するようにしましょう。
ストレスなどで抵抗力が弱まると感染や炎症が起きやすくなるので要注意です。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
『頸管粘液の異常 MSDマニュアル』
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/18-%E5%A9%A6%E4%BA%BA%E7%A7%91%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E7%94%A3%E7%A7%91/%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E7%97%87/%E9%A0%B8%E7%AE%A1%E7%B2%98%E6%B6%B2%E3%81%AE%E7%95%B0%E5%B8%B8