「不安障害」と「うつ病」の違い|放置するとどうなる?症状チェックリストも

更新日:2022-12-27 | 公開日:2022-08-26
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「不安障害」と「うつ病」の違い|放置するとどうなる?症状チェックリストも

常に不安感があって、家から出たくない…。
これって不安障害?それともうつ病?

「不安障害」と「うつ病」の違いを、お医者さんに聞きました。
それぞれの特徴的な症状を紹介するので、チェックしてみましょう。

監修者
経歴

福島県立医科大学卒業

「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。

産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。

「不安障害」と「うつ病」の違いは?

不安障害

過度の心配・不安により、日常生活に支障をきたす。

うつ病

気分の落ち込み意欲の低下により、日常生活に支障をきたす。

医師女性
不安障害とうつ病には、上記のような違いがあります。
どちらも、日常生活に支障をきたす点で共通しています。

「不安障害」は、過度な“不安感”により、人の視線が異常に気になったり、人が多い場所で極度に緊張してしまったりする病気です。
動悸・呼吸困難・吐き気などのパニック発作を起こすこともあります。

「うつ病」は、心身のストレスによって、脳がうまく働かなくなっている状態です。
「一日中気分が落ち込む」「何をしても楽しめない」といった精神症状とともに、不眠・動悸・倦怠感など体の不調が現れます。

「うつ病」と「不安障害」を併発するケースも

 

うつ病と不安障害は、併発するケースも多いです。

両方の病気を併発している場合、症状が悪化しやすい傾向があるため、早めの治療が必要です。

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不安障害の症状チェック

  • 人の視線が気になる
  • 人と話すことや、人が多い場所が苦痛
  • 外出を避ける
  • 些細なことが気になり、心配や不安が止まらない

など

医師女性

上記の症状に当てはまる場合は、「不安障害」の可能性があります。

不安障害は、「つらい出来事」や「死を意識する体験」などが引き金となることがありますが、はっきりとした原因はわかっていません。

多少の不安感や失敗を思い出して落ち込むのは誰にでもあることです。
しかし、「次に失敗したらどうしよう」「人に見られたくない」などの強い不安感により、家から出られなくなるような場合は、不安障害の疑いが強くなります。

「不安障害かも…」と思ったら…

医師女性
不安感を和らげるために、「栄養バランスのとれた食事」や「質のよい睡眠」を心がけて、体調を整えましょう
体調が悪いときは、特にパニックや恐怖感に陥りやすいです。

知っておくといい「セルフケア」

  • 不安を感じる事柄を書き出し、それぞれの対処法を確認しておく
  • パニックになりそうになったら深呼吸する
  • パニック発作に備えて、自分なりの対処法を準備しておく
    (好きな香りのアロマを持ち歩く 等)

もし、毎日のように強い不安を感じ、日常生活に支障が出ている場合は、我慢せずに「精神科」を受診してください。

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うつ病の症状チェック

  • 涙が止まらない
  • 話しかけられたときの反応が鈍い
  • 落ち着かないことが多い
  • 表情が乏しい
  • 自分を責めてしまう
  • 不眠・過眠
  • 倦怠感で起きられない日が続く
  • 性欲がなくなる
  • 頭痛・肩こり・冷えの症状がある

など

医師女性
上記の症状に当てはまる場合は、「うつ病」の可能性があります。

うつ病の発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、感情や意欲を司る脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。

ストレスや疲れがあると、気持ちが暗くなってしまうのはよくあることです。
休むことで元気に戻り、行動できる場合は気にする必要はありません。

しかし、休んでも疲れがとれない場合や、気分が戻らない日が続いている場合は注意が必要です。
特に「何も楽しいことがない」「嬉しいと感じない」「気持ちが動かない」といった状態が続いている人は、うつ病の疑いが強くなります。

「うつ病かも」と思ったら、病院で相談しよう

医師女性
うつ病を放置すると、自分を責める気持ちが強くなり、自殺願望を抱いてしまうケースもあります。
症状に心当たりがあるときは、一度「精神科」や「心療内科」で相談するようにしましょう。

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どちらの場合も「規則正しい生活」が大切

医師女性

不規則な生活や睡眠不足、栄養バランスの偏った食事が続くと、心身の不調を生じやすくなります。
不安障害・うつ病のどちらの場合も、生活習慣を整え、規則正しく生活することが大切です。

日頃から、

  • 1日3食、栄養バランスの整った食事をとる
  • 7~8時間程度の質のよい睡眠をとる
  • 1日30分程度、ウォーキングなどの軽い運動を行う

といったことを意識して生活してみてください。

なお、心の病気はセルフケアだけで治せないケースも多いです。
心身の不調が続き、日常生活に影響が出ている場合は、早めに「精神科」に相談しましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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