「咳が止まらない…」
「病院は何科で受診すればいい?」
咳が止まらない症状がある場合どの病院に行くべきか、お医者さんに詳しく聞きました。
受診の目安や症状を放置するリスクも解説します。
監修者
経歴
福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
咳が止まらない!病院は何科?
咳が止まらない場合は、内科や耳鼻いんこう科、呼吸器内科を受診しましょう。
「内科」がおすすめのケース
咳以外にも全身症状(発熱・胸やけなど)がある場合は、内科を受診しましょう。
症状の一例
内科がおすすめの病気例
風邪/インフルエンザ/胃食道逆流症/アトピー性咳嗽(がいそう)
内科を探す
「耳鼻いんこう科」がおすすめのケース
鼻水やノドの症状が強い場合には、耳鼻いんこう科の受診をおすすめします。
症状の一例
- 鼻水、鼻づまりがひどい
- 喉の痛みで食べられない
- 匂いや味が分からない
- 声がかれる
耳鼻いんこう科がおすすめの病気例
急性副鼻腔炎/慢性副鼻腔炎/後鼻漏 等
耳鼻いんこう科を探す
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2023-01-30
副鼻腔炎とは、どのような病気なのかを分かりやすくまとめました。
副鼻腔炎の主な症状も紹介するので、「副鼻腔炎かも…」と思う人は心当たりがないかチェックしましょう。
副鼻腔炎とは
副鼻腔炎とは、副鼻腔(鼻の奥にある空洞)や鼻の粘膜に、細菌やウイルスが侵入し、炎症が起こる病気です。
副鼻腔に膿が溜まったり、腫瘍が発生したりすることで、目の下の骨に痛みが生じることがあります。
副鼻腔炎の症状
鼻がつまる
黄色や緑色の鼻水(膿性鼻水)が出る
発熱する
痰がからむ咳が出る
ほほ、おでこに痛みが出る
頭が痛い
目が痛い
歯が痛い
副鼻腔炎の原因
副鼻腔炎にかかる原因としては、下記が挙げられます。
風邪
ハウスダスト
花粉
カビ
風邪以外の原因に関しては、それらが鼻から入って副鼻腔にまで侵入し、炎症を起こして鼻水が臭うこともあります。
副鼻腔炎になりやすい人
副鼻腔炎は、誰にでも発症する可能性のある病気ですが、次のような人は特に注意が必要です。
75歳以上の高齢者
糖尿病、慢性肺疾患、慢性腎疾患などにかかっている方
ウイルスや細菌感染による鼻症状を繰り返している方
過去一ヵ月に抗菌薬を使用した方
肥満傾向の方
喫煙習慣のある方
ぜんそくや気管支炎のある方
副鼻腔炎に使える市販薬は?
市販の鼻炎薬を使用することで、回復することもあります。
市販薬の例
アレルギー性副鼻炎の場合…
ナシビンメディ:佐藤製薬
アルガード鼻炎クールスプレーa:ロート製薬
風邪による副鼻炎の場合…
パブロン鼻炎アタックJL:大正製薬
アレルギーによる場合には、副鼻腔炎だけでなく鼻閉(鼻づまり)も併発している可能性があるため、点鼻薬がおすすめです。
また、最近では漢方薬による副鼻腔炎の治療薬も出始めています。
蓄膿症の漢方薬としても用いられている辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)がおすすめです。
こんな症状は早く病院へ
副鼻腔炎が悪化している場合、自然に治りにくいです。症状が2週間以上続いているときは、早めに受診しましょう。
副鼻腔炎が悪化すると、症状の慢性化や中耳炎を発症するリスクがあります。
中耳炎は聴力に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意したいものです。
さらに、重症化して髄膜炎(※)を引き起こすケースも稀にあります。放置しないようにしましょう。
※「髄膜炎」…頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という膜に、細菌・ウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気。頭痛や嘔吐、錯乱などの症状が現われ、最悪の場合命に関わることもある。
病院は何科?
副鼻腔炎の症状は、耳鼻いんこう科で相談しましょう。
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副鼻腔炎の治療法
薬の処方、点鼻噴霧ステロイド、鼻洗浄を行います。
処方するお薬には、鼻の中の環境を整える「抗菌薬」、痰を出しやすくする「去痰薬」などがあります。
症状によっても異なりますが、2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
なお、薬物療法で改善が見られない場合には、内視鏡での手術も検討されます。
「呼吸器内科」がおすすめのケース
呼吸の異常や息苦しさがある場合には、呼吸器内科の受診をおすすめします。
症状の一例
- 呼吸をするときにヒューヒューと音がする
- 呼吸をするときにゼーゼーと音がする
- 風邪のあと長らく咳が続く
- 冷たい空気を吸うと咳き込んでしまう
- 呼吸が苦しい
- 息切れを起こしやすい
- 痰が大量に出る
- 夜間や明け方に咳がひどくなる
呼吸器内科がおすすめの病気例
咳喘息、気管支炎、喘息、百日咳、肺炎、肺疾患 等
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自分で判断ができないときは
何科で受診したらいいか迷うときは、まずは内科を受診しましょう。
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病院を受診する目安
咳の症状がつらいと思えば、すぐに受診しましょう。
忙しくてなかなか病院に行けないという場合も、次に当てはまる症状がある方は、早急に受診するようにしてください。
特に
- 3週間以上咳が続く
- 市販薬で症状が改善しない
- 呼吸の様子がおかしい
といった場合は早く受診しましょう。
理由なく咳が3週間以上続くことはありません。風邪やインフルエンザが原因の咳は、多くの場合2~3週間以内におさまります。それ以上咳が続く場合は、他の病気が隠れている可能性が高いです。
呼吸が苦しい、胸が痛い、呼吸するとヒューヒュー音がするとき、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患、心臓病(心不全・心臓喘息)の可能性があります。体が危険な状態であることも考えられるので、早急に受診する必要があります。
早期受診のメリット
ただの咳だと思っていても、実は他の病気が原因であることも考えられます。
病院を受診して咳の原因が分かれば、その病気の治療を早く開始することができるため、その分、体の負担が少なくなるのがメリットといえます。
症状に適した薬を病院で処方してもらい、治療をすることで、早く症状が改善すると考えられます。例えば、逆流性食道炎が原因の場合は、咳止めではなく、胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬などで治療する必要があります。
また、咳喘息や喘息などは、処方箋なしでは購入できない薬を用いて治療を行います。
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2023-01-30
逆流性食道炎とはどのような病気なのか、分かりやすくまとめました。
逆流性食道炎の主な症状や原因、なりやすい人の特徴も紹介するので、心当たりがないかチェックしましょう。
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流することで食道で炎症が起こり、胸やけなどの症状があらわれる病気です。
逆流性食道炎の症状チェック
胸焼け(空腹時や夜間に多い)
胃もたれ
げっぷ
呑酸(※1)
喉の違和感
咳
声のかすれ
睡眠障害
(※1)胃酸により、口の中や喉が酸っぱく感じること
症状が長く続いている場合、睡眠障害を起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。
症状が一つでもある場合は、早めに受診して、検査をおこなうことが大切です。
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎はストレスや肥満、更年期が原因となっているケースが多いです。
原因① ストレス
胃と自律神経系は深い関わりがあり、ストレスを受けるとその刺激が自律神経系に伝わります。自律神経系の働きによって胃酸の分泌が過剰になり、食道に逆流しやすくなります。
胃の粘膜には胃酸から粘膜を守る仕組みがありますが、食道にはその仕組みがありません。
さらに、ストレスによって胃や食道の運動機能が落ちているため、胃酸にさらされる時間が長くなり、炎症が起こりやすいと考えられています。
原因② 肥満
お腹が圧迫されると、胃の中の圧も高くなるため、胃酸が食道に逆流しやすくなります。
肥満の人は、脂肪でお腹が圧迫されやすいため、逆流性食道炎の原因となる可能性があります。
また、肥満の人は食道裂孔ヘルニアになりやすく、食道裂孔ヘルニアになると胃に圧がかかりやすい状態であるため、逆流性食道炎を発症しやすいといわれています。
原因③ 更年期
更年期になると胃酸や胃の内容物の逆流を防ぐ下部食道括約筋が衰え、逆流性食道炎を発症しやすくなります。
さらに、食道の働きの衰え・唾液の量の減少も加わり、逆流した胃酸を胃へ戻しにくくなるため、逆流性食道炎を起こしやすくなっています。
逆流性食道炎になりやすい人は?
過食
早食い
肥満
脂肪を多く含む食品をとり過ぎている
お酒をよく飲む
炭酸飲料をよく飲む
タバコを吸う
逆流性食道炎は自力で治せる?
脂肪分を控える
酸味の強いものも控える
満腹まで食べない
重いものを持たない(腹圧が強くかかるため)
ベルトを締めすぎない
といったセルフケアで、改善が期待できます。
ただし、上記のケアで改善が見られない、不調が悪化している、といった人は医療機関で相談してください。
逆流性食道炎の治し方|食事・市販薬など
しばらくの間は、油っこくない、さっぱりとした食事を心がけましょう。
また、早食いや食べ過ぎ、食後すぐに横になる行為は控えてください。
調理方法は「蒸す」「茹でる」を中心にすると、油の摂取量を減らすことができます。
食事の際は、一口ずつよく噛んで、ゆっくりと時間をかけて食べてください。
また、就寝の3時間前に食事を済ませるようにしましょう。
食後2~3時間は体を起こしておくと、発症予防になります。
市販薬で治るの?
逆流性食道炎(胸やけ)に向けた市販薬は、医療薬から転用されたスイッチOTC薬※「H2ブロッカー」です。
ただし、H2ブロッカーは完全に胃酸の分泌を抑える処方薬ではないので、あくまで症状を徐々に和らげるものと考えてください。
※処方薬だった成分が、処方箋がなくても一般薬として薬局・薬店で購入できるようになった薬
商品名は各メーカーにより異なりますが、パッケージや添付文書に「H2ブロッカー胃腸薬」「H2受容体拮抗剤」と表記されています。
こんな症状は早く病院へ
胸焼け
酸っぱい液体が上がってくる、ゲップが出る
せき
のどの不快感
上記のような症状が見られる場合は、病院を受診しましょう。
病院は何科?
胃腸内科や消化器内科を受診しましょう。
症状に関しての相談は内科でも行う場合がありますが、検査は胃腸専門の病院が良いでしょう。
消化器内科を探す
病院での治療法は?
病院では、薬物療法や外科的治療を行います。
薬物療法では、胃酸の分泌を抑制する薬、胃や食道の運動を高める薬、粘膜を保護する薬を使用する場合が多いです。
薬物療法で改善が見られない場合、手術により逆流を防止する治療を行うケースもあります。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
咳症状を放置するリスク
止まらない咳をそのままにしていると、重い病気に発展する可能性も…。
リスク1.生活に支障をきたす
咳は体力を消耗します。
長引くと、仕事や生活にも悪影響を及ぼすことがあります。
リスク2.深刻な病気を見逃す
2~3週間以上咳が続く場合は、結核や肺がんなどの深刻な病気である可能性が出てきます。この場合、早急に治療を開始する必要があります。
リスク3.喘息に移行する
咳喘息の場合、治療をせずに放置すると、3~4割の人は通常の喘息に移行します。喘息を発症すると、肺の機能が低下するといわれています。
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2020-07-07
痰が絡む咳が続いている…。
熱はないのになぜ?
不快な喉の症状の原因と対処法をお医者さんに聞きました。
病院を受診する目安や、何科を受診すべきかもご紹介しますので、参考にしてください。
なぜ?熱はないのに、痰絡み咳が続く…
熱はないのに痰が絡む咳が続く症状は
① 気道の粘膜が炎症を起こしている状態
② 気道に異物が多く付着して、それを排出しようとしている状態
と考えられます。
ここから先は、考えられる原因について、3つのケース別に詳しく解説していきます。
ケース1.「風邪の後」痰がらみの咳が続く
風邪の後に痰が絡む症状が続く場合は、「急性気管支炎」「副鼻腔炎」「感染後咳嗽」の可能性が高いです。
ウイルス性の場合だと、数日~1週間程度で自然によくなることが多いです。
<急性気管支炎>ウイルスや細菌に感染して風邪をひき、その炎症が気管支まで拡がることで起こります。
<副鼻腔炎>鼻の周囲にある副鼻腔という部分の粘膜に炎症を起こしている状態です。こちらも、ウイルスや細菌に感染することで発症することが多いです。
<感染後咳嗽>風邪をひいた後に、気道の粘膜が荒れてまだ修復できていない状態です。
病院に行くべき目安
数日たっても良くならず、症状が悪くなっていく場合は、病院へ行きましょう。
その他、頭や顔の痛みがある時、息苦しさがある場合は、すぐに病院へ行きましょう。
内科を探す
ケース2.「いきなり」痰がらみの咳がでるようになった
いきなり痰がらみの咳が出るようになった場合は、「気管支ぜんそく」の可能性が高いです。
気管支ぜんそくは、発作的な咳や痰の症状が特徴です。ウイルスや細菌感染、アレルギー、ストレスの他、遺伝的な要因によって発症します。
病院に行くべき目安
気管支ぜんそくは、自然治癒は難しく、悪化する場合が多いため、病院での治療が必要です。
咳や痰が急に出る、ヒューヒュー・ゼーゼーという音がする、夜から朝にかけて症状が出るなど、ぜんそくを疑う症状がある場合は、病院へ行きましょう。
特に、呼吸しにくい、息苦しくて眠れない、横になれないといった症状がある場合は、すみやかに受診しましょう。
内科を探す
ケース3.「慢性的に」痰がらみの咳が続いている
慢性的に痰がらみの咳が続いている場合は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性が高いです。
COPDを発症すると、慢性的に咳や痰の症状が続きます。喫煙や排気ガス、遺伝的な要因で発症します。
呼吸の力が弱くなっているため、痰が出しにくくなります。
呼吸をしやすくするために、以下のことも気を付けてみましょう。
腹式呼吸をする
横隔膜を使うことにより、効率よく呼吸ができるようになり、息苦しさが改善されます。
口すぼめ呼吸をする
口をすぼめて息を吐くと、気管支がひろがって、呼吸がしやすくなります。
適度な運動をする
ウォーキングなど軽い運動により、肺の機能の維持や改善に繋がります。
病院に行くべき目安
COPDは自然治癒は難しく、病院での治療が必要です。
2~3週間以上咳や痰が続いている場合、COPDなどの可能性があります。病院へ行きましょう。
特に、横になれないほど息苦しい、動けない、会話することが難しいなどの症状がある場合、すみやかに受診しましょう。
内科を探す
つらい痰がらみを「緩和するには」
・水分補給をする
・加湿する
この2つをしっかり行いましょう。
水分をしっかり摂ることで、痰の粘度が下がり、出しやすくなります。
痰は乾燥していると出にくくなり、加湿すると出しやすくなります。加湿器やマスクを使用するとよいでしょう。
これはNG!避ける行動
喫煙と飲酒は避けましょう。
たばこの煙により炎症が悪化します。また、タールなどが気道に付着するため、痰の症状が悪化しやすくなります。
アルコールを摂取すると、脱水によって痰が固くなり、症状が悪化します。
市販の咳止め薬は飲んでもいい?
原因がわからないまま、自己判断で市販薬を使用するのはやめましょう。
原因と合っていない薬を使用して、体に悪影響を与える可能性があります。
医師や薬剤師に相談してから使用してください。
症状がつらいときは、病院で相談しよう
痰が絡む咳が2週間以上続いている場合は、熱がなくても早めに病院へ行きましょう。
その他、次の症状がある場合も、病院に行ってください。
痰の状態がおかしい(色が濃い、粘りが強い、血が混じる)
症状が悪化している
呼吸がしづらい
食欲がない
動悸や息切れがある
胸が痛い
熱がある
※上記の症状がなくても、呼吸器の病気にかかった経験がある方、糖尿病や心臓病、膠原病の持病がある方、高齢者や子どもの場合は病院に行きましょう。
何科を受診する?
内科や呼吸器内科を受診しましょう。
内科を探す
放置することで生じるリスク
病院に行かずに放置すると、不快感が続くのはもちろん、重症化して生活に支障をきたすようになります。
また、細菌やウイルスが原因の場合は、他人に感染させてしまうかもしれません。
さらに、肺炎や肺結核、肺がんなど、深刻な病気に繋がり、最悪の場合命を落とす可能性もあります。
心配な症状がある場合は、必ず病院に行きましょう。
▼参考
一般社団法人 日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリーズ6 せきとたん
https://www.japha.jp/doc/byoki/006.pdf
一般社団法人 日本呼吸器学会 急性気管支炎
https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=3
国立がん研究センター がん情報サービス 肺がん
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/index.html
一般社団法人 日本呼吸器学会 気管支ぜんそく
https://www.jrズ3s.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=15
一般社団法人 日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリー 気管支ぜんそくQ&A
https://www.japha.jp/doc/byoki/003.pdf
一般社団法人 日本呼吸器学会 気管支拡張症
https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=38
一般社団法人 日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリーズ7 慢性気管支炎・肺気腫
https://www.japha.jp/doc/byoki/007.pdf
一般社団法人 日本呼吸器学会 閉塞性肺疾患に関するQ&A
https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=148
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咳が止まらなくて苦しい!「5つの対処法」
咳が止まらない時は、
水分をたくさん摂る
加湿器をつける
のど飴、トローチをなめる
マスクの着用
咳止め薬を飲む
上記5つの対処法で改善をはかりましょう。
咳は、喉の炎症や乾燥で出やすくなります。
水分をたくさん摂るようにすると治まりやすくなります。加湿器をつけて、室内を加湿するのもよいでしょう。
また、のど飴、マスク着用も喉の乾燥が防げるのでおすすめです。
他にも咳止めの成分が配合されている薬、トローチなどの使用も検討してみてください。
市販薬でも、咳の症状緩和を期待できるものは購入できますし、病院でも処方してもらえます。
なぜ?咳が止まらない原因
咳が止まらないときは
乾燥
風邪
アレルギー反応
ストレス
病気(肺炎・喘息・結核・肺がん等)
上記のような原因が考えられます。
「乾燥」が原因のとき
夜中だけよく咳が出るという場合は、乾燥が原因の場合があります。
部屋を加湿したり、水分を摂ってみてください。
「風邪」を引いて咳が続くとき
風邪をひいて咳が出るのは、風邪の原因のウイルスや細菌を体の外に追い出そうとしている体の防御反応です。
風邪が治っても咳だけ続く場合は、まだ喉や気道の荒れが続いているからだと思われます。体と喉をいたわるようにしてください。
しかし、風邪症状が治っても2週間以上咳が続く場合は、風邪以外の他の病気の可能性があります。早めに病院を受診しましょう。
「アレルギー」が原因のとき
ホコリやハウスダストのアレルギー反応・ストレス反応などでも咳が出る場合があります。
「ストレス」が原因のとき
心因性の咳というものがあります。何らかのストレスを感じることで、咳が出ます。
呼吸とストレスは密接に関係しているので、ストレスを感じることで、急激に喉が乾燥したりして咳が出ると考えられます。
長引く咳が認められるが、病院でちゃんと検査をしても病気の原因となる所見が見つからない場合、何らかの心因性、ストレスが原因の可能性があります。
「病気」が原因とのき
他にも咳が長引くときは肺炎や喘息・結核・肺がんなどの病気の可能性もあります。
痰を伴う咳が出て喫煙歴がある人は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)という病気の可能性もあります。
風邪もひいていないのに、咳と痰が続く、階段を上ると息切れする、荷物を持って歩くと息切れするといった症状があります。
また、肺炎球菌による咳やインフルエンザ・百日咳・マイコプラズマなど、多くの病気の可能性もあります。他に付随する症状はないか、観察してください。
息切れや呼吸が苦しい場合、また発熱や急激な体調の悪化が伴う場合は、早急に病院を受診してください。
なぜ?咳をしすぎて「吐きそうになる」原因
咳をしすぎて、イガイガするといったような喉の違和感を得て、吐き気となる場合もあります。
また、痰を上手に排泄できず、吐き気として現れることもあります。
2週間以上治らなかったら病院へ
風邪の後の咳は、通常2週間程度で治まります。
2週間以上続く咳は、病院で診断・治療を受けましょう。
何科を受診すればいいの?
大人は、内科、呼吸器内科を受診してください。お子さんは、小児科を受診しましょう。
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