医師監修|男はクラミジアに何年も気づかない?身に覚えがないのに感染している理由

更新日:2024-09-05 | 公開日:2024-09-05
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医師監修|男はクラミジアに何年も気づかない?身に覚えがないのに感染している理由

クラミジアに何年も気づかないことはある?
数年後に症状が出ることはある?
今の彼女と出会う前からクラミジアに感染していたということは考えられる?

クラミジアはどれくらい無症状なことが多いのか、なぜ感染するのか、医師が詳しく解説します。

監修者
経歴

長崎大学医学部医学科 卒業
九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て 現在は 医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務

専門は泌尿器科

男でクラミジアに何年も気づかないことってある?

クラミジアは無自覚のことが多い感染症。気づかないことは多い

医師男性
クラミジア感染症は無症状のことも多いため、何年も感染していることに気付かないことも十分あり得ます。

実際、クラミジアに感染した男性の約50%が無症状であると言われているほど、自覚症状がないことが多いのがクラミジア感染症です。

そのため、感染しているにも関わらず何年も気づかない、ということも十分あり得ます。

無症状のまま感染が進み、何年か後にクラミジアが体内で炎症を引き起こした段階で症状が現れて「急にクラミジアを発症した」と勘違いするケースもあります。

クラミジアの症状は軽度なことが多い

医師男性
症状が出ていたとしても、軽度であることが多いのもクラミジア感染症の特徴です。特に排尿時の軽い不快感などはストレスなどでも起こることがあるため、クラミジアによる症状だと考えず、見過ごされやすいです。

クラミジアが発症すると起こる症状

  • 排尿時の痛みや灼熱感
  • 尿道からの異常な分泌物
  • 睾丸の痛みや腫れ

いずれも軽い症状である場合が多いので、一時的な不調だと考え、クラミジアに感染していると思わないことがあるのです。

潜伏期間も長い。実は潜伏期間なだけの可能性も

医師男性
クラミジアは感染してから症状が現れるまでに時間がかかることがあります。長いと数週間程度かかることもあるので、感染に身に覚えがないと感じることも多いです。

潜伏期間は無症状であることが多いです。

たとえ無症状でもその間に細菌が体内で増殖しているので、性行為をすればパートナーへうつしてしまいます。

自分はクラミジアではなくても、以前に性行為を行った相手がクラミジアの潜伏期間中だった場合は自分にうつっている可能性があるので、お互いに自覚症状がない場合も注意が必要です。

【感染経路】どこで感染した?性行為以外でも感染することはある?

今の彼女から感染したとは限らない。考えられる理由2つ

医師男性
クラミジアは今のパートナーから感染したとは限りません。

浮気などではない場合に考えられる感染経路

  • 元カノ(元パートナー)から感染している
  • オーラルセックスで感染した

元カノ(元パートナー)から感染している

医師男性
クラミジアは潜伏期間も長く、感染した後も無症状である場合が多いため、いつ、どこで感染したのかが不明確なことがあります。気づかないうちに感染していて何年も経っているということも考えられるので、前のパートナーから感染している可能性もあるでしょう。

前のパートナーも無自覚だった場合、知らないうちに感染をしていたことも考えられます。

少しでも感染が疑われるときは、早めに検査をしてみるのがいいでしょう。

オーラルセックスで感染した

医師男性
クラミジアは性器に感染する「性器クラミジア」の他に、喉に感染する「咽頭クラミジア」があります。それぞれ同じクラミジア菌が原因なので、咽頭クラミジアに感染している人とオーラルセックスをした場合、性器クラミジアに感染する可能性があります。

相手の唾液の中にクラミジア菌がいる状態で、その唾液が性器についてしまうと感染してしまう可能性が高いです。

そのため、挿入をともなう性行為をしていなくてもオーラルセックスだけで感染してしまうこともあるのです。

今の彼女が過去に感染していて気づいていない可能性も考えられる

医師男性
女性の場合はクラミジアの無症状率がさらに高く、約70から80%と言われています。そのため、前のパートナーがクラミジアに感染していても無自覚だった可能性が高く、その状態で行った性行為で感染してしまっていることも考えられます。

クラミジアは潜伏期間も長いため、いつ、どこで行った性行為が原因でクラミジアに感染したのかの特定が難しい場合もあります。

今のパートナーとは関係のない時期にすでに感染してしまっていた可能性もあるのです。

性行為以外で感染している可能性は低い

医師男性
クラミジアは性行為以外で感染する確率は非常に低いです。銭湯や共用タオルなどから感染している可能性はほとんどないと考えていいでしょう。

クラミジアは感染した人の精液、膣分泌液、直腸分泌液などに含まれていて、それが性器、直腸、口腔の粘膜と接触することで感染します。

銭湯などでは直接粘膜に精液や膣分泌液などがつく可能性が低いため、感染リスクも低いです。

また、クラミジアは体外での生存期間がとても短く、空気や表面に触れるとすぐに死滅してしまいます。

そのため感染者が使用したトイレの便座、タオル、浴槽などを介して感染することはほとんどありません。

症状がなくても感染する?うつる確率は?

症状がなくても感染する。うつる確率は約25%~50%

医師男性
無症状でも体内にクラミジアは存在するため、性行為をすればパートナーに感染する可能性が高いです。性行為でのクラミジアの感染確率は非常に高く、1回の性行為で約25%から50%ほどといわれています。もちろん回数を重ねればもっと感染する確率は高くなります。

クラミジアは、クラミジアトラコマティスという病原体が体に侵入しておこる性感染症です。クラミジアは性器や粘膜を通じて体内に侵入するため、性行為で直接粘膜が触れ合う際に感染がおこります。

クラミジアは少量でも感染を引き起こすことができるため、性行為中にわずかな分泌物が粘膜に触れるだけでも感染する可能性が高いです。

そのため、感染中は性行為が「短い時間だから」「少しだけだから」などは関係なく、パートナーへうつしている可能性を考えましょう。

コンドームをしていても感染するので注意

医師男性
いつも性行為の際にコンドームをしているからといって、感染確率はゼロではありません。コンドームで覆われていない部分から感染する可能性もあります。

適切にコンドームを使用できている場合、感染確率は低下すると言われていますが、ゼロになるわけではありません。

コンドームが適切に装着できていなければその部分から感染することも考えられますし、コンドームで保護されていない、外陰部や陰茎の根本などを通じて感染する可能性もあります。

もしも感染した状態で性行為を行ってしまった場合はパートナーに感染している可能性があるので、パートナーも早めに検査を受けるようにしましょう。

放置しているとどうなる?治っていることはある?

放置していても治っていることはほとんどない

医師男性
クラミジア感染症は、自然に治ることはほとんどありません。むしろ、感染が長期間続くことで、体内で持続的な炎症が起こり、深刻な合併症を引き起こす可能性が高くなります。

クラミジアは免疫システムが自然に排除するのが難しく、抗生物質で治療しない限り体内に残り続けます。

そのため適切な治療をしていない場合、放置していて治ることはほとんどありません。

無症状=治癒ではない。炎症が進んでいる可能性も

医師男性
クラミジアは無症状なことが多いですが、それでも治癒しているわけではありません。5年間感染が放置されている場合、たとえ無症状だったとしても炎症が進行している可能性が高いです。

たとえ無症状だとしても、クラミジアは体内にいる状態には変わりありません。

クラミジアは無症状なことも多いですが、決して治癒しているわけではなく炎症は進んでいる可能性が高いため、早めに治療を行うことが大切です。

男性がクラミジアを放置するリスク

クラミジアを放置すると様々なリスクがある

医師男性
クラミジアが体内に長期間ある状態が続くと炎症が持続的に起こり、体の組織にダメージを与え続けている状態になります。そのため放置する期間が長ければ長いほど様々な合併症を引き起こすリスクも高まります。

クラミジアを長期間放置すると、思いもよらない健康リスクや合併症が発生する可能性があります。

女性と男性でリスクは多少異なりますが、どちらも深刻な健康リスクに繋がることも考えられます。

男性に考えられる主なリスク

クラミジアを放置した場合のリスク

  • 前立腺炎
  • 精巣上体炎
  • 不妊症
  • 尿道炎

前立腺炎

クラミジアが前立腺に感染すると、前立腺炎を引き起こすことがあります。排尿時の痛みや下腹部の痛みなどが主な症状で、慢性化することもあります。

精巣上体炎

クラミジアが男性の精巣上体(精子を運ぶ管)に感染すると起こる炎症です。痛みや腫れ、発熱を伴い、放置すると不妊症の原因になる場合があります。

不妊症

精巣上体炎や前立腺炎が長期間続くと、精子の質が低下し、不妊症になるリスクが高まります。

尿道炎

クラミジアが尿道に感染すると、排尿時の痛みや灼熱感、分泌物の増加などの症状を引き起こします。

【対処法】クラミジアの可能性があったらやること

まずはすぐに検査をしよう。早めに適切な治療をすることが大切

医師男性
クラミジアの疑いがある場合は、早めに検査に行くのが望ましいです。

もしクラミジアにかかっていたらすぐに治療をする必要があります。長く放置したままにするとクラミジア感染症以外にも様々な合併症を引き起こしている場合があるので、他にも治療が必要な可能性があります。まずは医療機関を受診しましょう。

クラミジア自体も、合併症も少しでも早い治療を行ことで症状が軽く済む確率が上がります。

放置したまま性行為をすると感染拡大にも繋がるため、まずは早めに病院で診てもらうことが大切です。

自宅でできる検査キットを使うのもひとつの方法

医師男性
医療機関で検査してもらうのが望ましいですが、緊急でクラミジア検査をしたい場合は市販で試してみるのもいいでしょう。

今は匿名で検査できたり、WEBで簡単に結果が確認できたりする便利なキットがあります。

ネットでも購入できるので、感染の疑いが少しでもある場合は、まずは手軽に市販のキットで検査してみましょう。

ふじメディカル 性病検査キット

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この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。

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