歯科定期検診マニュアル|内容・頻度・費用は?保険適用・医療費控除についても解説!

更新日:2023-08-31 | 公開日:2022-01-25
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歯科定期検診マニュアル|内容・頻度・費用は?保険適用・医療費控除についても解説!

「歯科の定期健診ってどれくらいの頻度で行くべき?」
「費用や内容も気になる!」

歯科の定期健診について、歯医者さんに聞いてみました。

検診にかかる時間費用の目安なども解説します。
予約の取り方もチェックしてきましょう。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯科定期検診の内容「どんなことをするの?」

医師女性

歯科検診では、

  1. 口の中のチェック
  2. 歯周ポケットチェック
  3. 磨き残しのチェック
  4. セルフケア指導(歯磨き・食生活など)
  5. 歯石除去
  6. PMTC(歯の仕上げ磨き)

などを行うケースが多いです。

所要時間は、トータルで1時間~2時間程度は見込んでおきましょう。

① 口の中のチェック

医師女性
目視レントゲン撮影によって、口の中をチェックします。
口内の粘膜や舌、唇、口角、歯などに「異常がないかどうか」を確認します。

所要時間の目安…5分程度

② 歯周ポケットチェック

医師女性
プロービング検査という針状の器具で、歯周ポケットの深さをチェックします。
歯周ポケットの深さから、「歯周病の進行度」を確認します。

歯周ポケットの深さは、3㎜程度が健康な歯茎、6㎜以上は進行した歯周病であることが疑えます。

所要時間の目安…5~15分程度

③ 磨き残しのチェック

医師女性
染め出し液を使用して、磨き残した歯垢をチェックします。
染め出された場所から、「磨き残ししやすい場所」などを確認します。

所要時間の目安…5分程度

④ セルフケア指導(歯磨き・食生活など)

医師女性
歯周病や虫歯のリスクを高めるような習慣がないか話を伺い、チェックします。
その後、それぞれに合ったセルフケア方法を指導します。

指導内容としては、歯ブラシや歯間ブラシ・フロスの正しい使い方や、生活習慣のアドバイスなどがあります。

所要時間の目安…5~10分程度

⑤ 歯石除去

医師女性
スケーラーという機器を使用して、歯石を取ります。

まず、超音波スケーラーを用いて、歯石を全体的に取り除きます。
その後、ハンドスケーラーで細かい部分の歯石を丁寧に取り除いていきます。

所要時間の目安…20分程度

⑥ PMTC(専用の器具を用いた仕上げ磨き)

医師女性
PMTCとは、歯科医院で行う徹底した歯面清掃のことです。
専用の機器フッ化物入り研磨剤を使用して、歯の清掃と研磨を行います。

セルフケアでは落とすことのできない「歯石」や磨き残した「歯垢」をきれいに除去します。

所要時間の目安…15~20分程度

子どもの定期検診の場合は…

  1. 問診
  2. 口の中のチェック(虫歯が見つかれば治療する)
  3. 磨き残しのチェック(締め出し液を使用)・歯磨き指導
  4. フッ素塗布(虫歯予防のために歯の表面にフッ素を塗布する)
  5. シーラント処置
  6. クリーニング

などを行うケースが多いです。

 

学校での健診は、目視による状態チェックのみで、予防処置や治療などは行いません。

歯科での検診は、検診結果に応じて、予防処置や治療も行えるというメリットがあります。

歯科定期検診のイイ効果「どんなメリットがあるの?」

医師女性

定期的に歯科検診を受けることで、

  1. 虫歯や歯周病の発症リスクを減らせる
  2. 虫歯や歯周病があったときにすぐに治療できる
  3. 将来、より多くの歯を残せる
  4. 結果的に医療費が低くなる

など、多くのメリットがあります。

虫歯・歯周病は、溜まった歯垢や歯石が原因です。
「歯磨き指導」に加え、院内での「PMTC」(歯石除去を含む)を受けることで、お口を清潔に保ちやすくなります。

また、虫歯や歯周病などを早い段階で治療できるので、通院回数が減り、トータルの医療費を低く抑えられます。
将来的に歯を多く残すことにもつながるので、定期的なメンテナンスをおすすめします。

予防歯科先進国は、高齢者の残存歯が多い

 

予防歯科が広く浸透していない日本では、70歳の残存歯の平均本数は「7本」と発表されています。

それに対して予防歯科先進国のフィンランドでは、70歳の残存歯の平均本数は「25本」といわれています。

この数字を見ても、歯を保つうえでの定期検診の重要性は明らかです。

歯科検診を受けられる歯科を探す

歯科定期検診の頻度「何か月に1回くらい?」

医師女性
3ヶ月〜半年に1回の頻度が目安です。
ただし、個人差があるため、歯医者で受診して確認しましょう。

上記の頻度で受診することで、歯周病や虫歯を初期段階で発見できたり、歯垢が溜まり続けるのを防げます。

歯科定期検診の費用「保険適用になる?」

医師女性
基本的に保険適用で、費用は1回3,000円程度です。

また、1回目は初診料がかかり、多少費用が高くなります。

  • 初診料(1回目)…850円程度
  • 再診料(2回目以降)…180円程度

こんな費用がかかることも

医師女性
予防目的でクリーニング(PMTC)を受ける場合は、自由診療となります。

費用はクリニックによって異なりますが、60分~90分のクリーニングで8,000~15,000円程度が相場です。 ただし、安いところでは5,000円以下、高いところでは20,000円のクリニックも見られます。

また、虫歯治療・歯周病治療を併せて行う場合は、費用が別途でかかります

医療費控除の対象になる?

医師女性
予防目的の検診は対象になりません。
一方、虫歯や歯周病治療が必要なケースでは、医療費控除の対象になります

検診予約の流れ

医師女性
歯医者によって異なりますが、初回は「電話やWebで予約」となります。

2回目以降は、検診時に次回の予約をするのが一般的です。

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