うつ病は家族が原因のケースも。夫婦・親子間のストレスはどうすれば?体験談も

更新日:2023-01-30 | 公開日:2023-01-30
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うつ病は家族が原因のケースも。夫婦・親子間のストレスはどうすれば?体験談も

このところ気分の落ち込みが続いていて、うつ病かも…。
もしかして、家族とうまくいってないから?

家族が原因でうつ病を発症することがあるのか、お医者さんに聞いてみました。
家庭内のストレスを軽減する方法や、うつ病を経験した方の体験談も紹介します。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

うつ病は「家族が原因」で発症する?

最近、気分の落ち込みが続いていて、うつ病かもしれません。家族とうまくいっていないせいかなと思うのですが…。家族が原因でうつ病になることってあるのでしょうか?
女性
医師男性

はい。家族にまつわる「強いストレスを感じるでき事」「環境の変化」に直面することで、うつ病を発症するケースがあります。

 

具体的には、

  • 家庭内暴力などの精神的・身体的ストレス
  • 肉親の死別などの悲しい出来事やつらい体験

といったことが、うつ病発症のきっかけになる可能性があります。

原因が家族以外にあることも

医師男性
うつ病の原因が「家族との関係からくるストレス」だけとは限りません。
  • 職場や学校での人間関係
  • 心身の疲労
  • 生まれ持った感受性・性格
  • 脳機能の低下
  • 人生の転機となる出来事(転居・転職・結婚・出産・離婚等)

など、さまざまな要因が重なり合って、うつ病が引き起こされることもあります。

うつ病の原因に見当をつけるためにも、まずは医療機関で適切な診療を受けることが重要です。

うつ病を疑う場合は、「精神科」または「心療内科」で相談しましょう。

精神科を探す

心療内科を探す

【体験談】家族が原因でうつ病になりました

家族との不和や不満が原因でうつ病になった人の体験談です。

夫婦間でよくあるストレス

女性

夫が「思い通りに動いてくれない」「何度伝えても覚えてくれない」ことで毎日喧嘩ばかり。産後に子供の世話に対して、「こうしなければならない」と色々考えて、自分を追い詰めていたところはあります。

結局産後うつと診断され、投薬と夫との関係性についてのカウンセリングを受けました。(39歳女性)

女性

2人の子どもが小さい頃、夫が平日は朝から夜遅くまで仕事があり、土日はスポーツのコーチをしているので、朝から夜まで家に居ない状態でした。

そのため、2人の子育てをワンオペでこなさなければいけず、なかなか自分の時間も取れず、育児の疲れから、体重が15キロ落ちました。

食事が思うように喉を通らず、自分の時間もないことから不満が溜まっていました。(32歳女性)

親子間でよくあるストレス

女性
子供が産まれてから両親の過度な介入が酷く、うつを発症しました。電話も一日に何度もかかってくるので、電源から抜いたりしていました。(44歳女性)
女性
実の両親との不和です。「良い子でいなきゃ」というプレッシャーが、うつ発症の大きな要因になったと思います。期待を裏切れないと常に感じていました。(34歳女性)
男性
義理の母と暮らす事となりうつ病を発症してしまいました。うるさい事を毎日言い、また誰も味方になる方がいなかったので疲れてしまいました。(55歳男性)

家族が原因でうつ病になってしまったら

医師男性

うつ病を発症した場合は、まずは休息が必要です。
あまり病気のことを悲観的に考えずに、家族以外のことにも目を向けるようにして過ごしましょう。

治療によって症状が楽になってきたら、医師や専門家などの指示のもと、家族と話し合いを行ってください。

うつ病患者が家族で話し合うこと

  • ストレスの原因となっている問題
  • 自分が感じていること・相手にしてほしいこと
  • これからも一緒に生活できるかどうか


※上記はあくまでも一例です。
治療に関わっている医師や専門家の指示を仰ぎましょう。

家庭内のストレスを解消するための「3つの対処法」

  • 休息が取れる環境を用意する
  • 1日30分~1時間程度の運動をする
  • 朝日を浴びる
医師男性
上記の方法で家庭内のストレスを解消しましょう。

対処法① 休息が取れる環境を用意する

テレビを見る女性

医師男性

疲れやストレスを感じたときに、静かに休める環境が必要です。
家族とうつ病患者の双方で、一人になれる部屋を用意しましょう。

お互いが干渉できない空間があると、安心して落ち着くことができます。
常に干渉し合うのではなく、家族間で相手を尊重し合うことが大切です。

対処法➁ 1日30分~1時間程度の運動をする

医師男性
  • ジョギング
  • ヨガ
  • ストレッチ
  • 階段の上り下り

など、軽く汗をかく程度の運動を、毎日30分~1時間程度行いましょう。

毎日運動を続けると、体温が上がって体調がよくなります。
また、血の巡りがよくなることで、物事を考える力も養われるでしょう。

対処法③ 朝日を浴びる

医師男性

規則正しい生活を送り、朝日を浴びましょう。
「セロトニン」と呼ばれる脳の神経伝達物質が分泌され、心を落ち着かせる効果があります。

朝日を浴びるには、早寝早起きが必要なので、

  • 寝る前にテレビやスマホの画面を見ない
  • 1日6~8時間は睡眠をとる

ようにしましょう。

つらいときは早めに病院で相談しよう

医師

医師男性
「家族が原因でうつ病になった」と感じていて、耐えられないほどの精神状態になっている場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
うつ病と診断された場合は、カウンセリングや薬物療法などの治療を始める必要があります。

医師と今後の治療方針を相談し、場合によっては「一時的に家族と離れて暮らす」という選択肢も検討すべきです。

病院は何科に行けばいい?

医師男性
うつ病の相談をする際は、「精神科」または「心療内科」を受診しましょう。

※両方の診療を行っている医院・クリニックもあります。

受診時に家族に同伴してほしくない場合は、友人・パートナー・会社の同僚に付き添ってもらっても構いません。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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