背中が痛いのは「猫背」が原因？簡単にできる猫背の治し方

「背中が痛い…」
「これって猫背が原因？」

猫背により背中が痛くなることはあるのか、お医者さんに聞いてみました。
ストレッチや筋トレなど、日常でできる猫背の治し方も詳しく解説していきます。

監修者

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント＆アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋　開設

「猫背」が原因で背中が痛い…

猫背の状態で背骨に負担をかけてしまうと、背中に痛みを感じる場合があります。

この症状は姿勢を正すとよくなるので、基本的にはあまり心配しなくても大丈夫なことが多いです。

ただし、猫背の状態をずっと続けていると、

• 肩こり・首こり
• 肩が上がりにくくなる
• 腰痛
• 頭痛
• 便秘
• 顔や手のむくみ
• バランスが取りづらくなり、転びやすくなる

といった不調を招きやすいです。
これらは姿勢の歪み・血行不良などによって起こる症状です。

猫背に心当たりがある方は、不調できるだけ早めに「姿勢を正す習慣」を身に付けたほうがよいでしょう。

【要注意】こんな症状は整形外科で相談を

• 背中が激しく痛む
• 胸の痛みのような症状を伴う

といった場合は、猫背ではなく病気が疑われます。

症状に改善が見られないようでしたら、まずは整形外科で受診してください。

背中の痛みを伴う病気には、脊椎の圧迫骨折・変形性脊椎症などが挙げられます。

いずれも悪化すると運動機能に支障をきたし、歩けなくなってしまう等のリスクがありますので、早めの治療が大切です。

整形外科を探す

【猫背の治し方①】まずは姿勢を正そう

猫背を治すには、まず普段の立ち姿勢・座り姿勢を見直す必要があります。

デスクワークをする人は、椅子の高さなどにも注意しましょう。

立ち姿勢は「一直線」を意識しよう

立ち姿勢は、片足だけに重心を置かないようにしましょう。

まっすぐとしたラインを意識することで、姿勢がよくなっていきます。

座り姿勢は「90度」を意識しよう

特にパソコンを使用する際は、画面の位置を正面にすることも大切です。

画面の位置が正面にないと、無意識に姿勢が歪みやすくなります。

【猫背の治し方②】ストレッチで筋肉を伸ばそう

背中を伸ばしたり、胸を張ったりするには、大胸筋を柔らかく保つことが大切です。

そのため、猫背を治したい方には「大胸筋のストレッチ」をおすすめします。

大胸筋には「上部」「中部」「下部」があり、それぞれ伸ばし方が異なります。
ストレッチ方法を詳しく説明しますので、毎日少しずつ行ってみましょう

※やり過ぎると逆効果になってしまいますので、焦らずゆっくりと習慣づけることが大切です。

大胸筋のストレッチ方法

大胸筋の「上部」「中部」「下部」のストレッチを、それぞれ1セット20秒・1日3セットを目安に行いましょう。

痛みが治まってきたら…「簡単な筋トレ」を始めよう

姿勢を保持する筋肉は「体幹筋」といわれているため、鍛えると猫背改善に効果があります。

背中の痛みが落ち着いてきたら、上記の筋トレを試してみましょう。

筋トレに慣れないうちは、きついと感じるかもしれません。
最初は20～30秒でも構いませんので、少しずつ鍛えていきましょう。