ぶつぶつ独り言が多い人は病気?躁うつ病や統合失調症、自閉スペクトラム症の心配も|医師監修

更新日:2023-01-23 | 公開日:2018-11-07
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ぶつぶつ独り言が多い人は病気?躁うつ病や統合失調症、自閉スペクトラム症の心配も|医師監修

気づくと独り言を喋っている…
「これって病気?」
「何か原因があるのかな?」

独り言は病気なのか、お医者さんに聞きました。
考えられる病気の例や治療法についても解説します。

監修者
岩瀬 利郎 先生

武蔵の森病院
院長

岩瀬 利郎先生

経歴

浜松医科大学 ・同大学院修了・博士(医学)
埼玉医科大学精神医学教室
石心会狭山病院(現埼玉石心会病院)精神科部長
医療法人弘心会 武蔵の森病院副院長を経て平成23年4月より現職

「問題のない独り言」と「病気を疑う独り言」

医師男性
独り言の多くは、特に問題はありません。
独り言は、自分の声を聞くことで不安や寂しさなどの「心理的なストレス」を解消し、心と身体のバランスを図ろうとする無意識な行動です。

しかし、中には病気が原因と思われる独り言があります。

問題のない独り言の特徴

病気を疑う独り言の特徴

  • テレビにツッコミを入れる
  • 考えていたことを口にだす
  • 気持ちを上げるための内容
  • 誰かと会話しているような独り言
  • 急に笑ったり、怒ったりする
  • 内容がネガティブあるいはポジティブすぎる

こんな行動がみられたら…速やかに病院へ!

  • 相手がいる様な独り言が多くなった
  • 周りの人が話しかけてもそちらが優先されて意識が戻ってこない
  • 怒りっぽくなった
  • 独り言を発していない時は何もしていない・動かないなどが多い

という場合は、病気の影響が考えられます。

独り言が止まらない病気・障害の例

医師男性

独り言が止まらない病気や障害として

  • 統合失調症
  • 躁うつ病(双極性障害)・うつ病
  • 自閉スペクトラム症

などが考えられます。

病気① 統合失調症

医師男性
ストレスなどによって、脳の神経伝達物質のバランスが崩れて起こる精神的な病気のことをいいます。

なりやすい人

一概には言えませんが、

  • 内気で控えめな性格
  • 傷つきやすい
  • 人付き合いに苦手意識がある

といった人に多いと考えられています。

症状の特徴

気持ちや思考がまとまりにくくなるため、発症すると仕事や勉強が進まないことが増えます。
そこから人間関係に影響が出るようになり、幻想、妄想などを伴うようになります。

治療せずに放置すると…

妄想や幻想が強くなり、思考障害が強くなります。
通常の生活が難しくなる人もいるので早めに治療を受けましょう。

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病気② 躁うつ病(双極性障害)・うつ病

医師男性
はっきりと原因はわかっていませんが大きなストレス、環境の変化などによって気分がハイになったり、逆に落ち込みやすくなったり、無気力になったりします。
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なりやすい人

一概には言えませんが

  • 周囲によく気をつかう
  • 完璧主義
  • 生真面目
  • 凝り性

などの人に多いです。

症状の特徴

気分の浮き沈みが激しい、疲れやすい、眠れないなどの症状が長期的に続きます。

治療せずに放置すると…

悪化して、学校や仕事に行けなくなったり、日常生活が一人では送れなくなってしまいます。
最悪の場合、自死を考える様になることもあります。

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病気③ 自閉スペクトラム症

医師男性
脳の機能障害によって起きます。
社会性が乏しかったり、コミュニケーションが苦手だったりして、社会生活で支障を起こすことがあります。

なりやすい人

生まれつきの特性です。

症状の特徴

  • 空気を読まずに発言する
  • 視線が合いにくい
  • 表情が乏しいことがある
  • 自分の中のルール、やり方がある

など

治療せずに放置すると…

興味が偏ったり、人とのコミュニケーションがうまくいかなくなったりし、社会性に欠けることがあります。
気が付かないまま大人になると、仕事がうまくいかず、人との距離感が保てないなどの支障をきたすことがあります。

治療というよりも「訓練」を行うことで、広い視野で行動できるようになります。

病院は何科に行けばいい?

医師男性
心療内科・精神科で相談してみましょう。

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治療は「続ける」ことが大切です

医師男性
心の病気は、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
調子がいいから病院に行かない、改善しないから行かないなどでは、逆に治療が長引いてしまいます。

なかなか症状が改善しないときも、焦らずに治療を続けることが大切です。
自分に合った医師を見つけ、通院するようにしてください。

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