「明日も朝早いのに眠れない…」
「すぐに眠れる方法が知りたい!」
公認心理師・臨床心理士の赤田太郎先生が、スムーズな入眠をサポートする方法をご紹介。
寝付けなくてお困りの方は、ぜひお試しください。
※動画による解説は記事末尾から
今すぐ寝たいときは「漸進的筋弛緩法」を試してみよう
最近寝つきが悪くて困っています。
明日も仕事で朝早いのに…。すぐに眠れる方法ってないのでしょうか?
眠れないときには、「漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)」がおすすめです。
意識的に筋肉の緊張と弛緩(緩める)を繰り返すことで、体と心の緊張をほぐしていきます。
体全体がリラックスするので、スムーズな入眠に繋がりますよ。
漸進的筋弛緩法のやり方
まずは楽な姿勢で座ります。
その後、体の各部位の「筋肉を緊張させる⇒脱力する」という行為を2回ずつ繰り返していきます。
- 手・腕
- 頭部(額・目・顎)
- 首肩まわり
- 上半身(胸・お腹)
- 足
の順に行いましょう。
大切なのは、緊張した筋肉が緩んでいく感覚を意識することです。
ここからは詳しい手順を解説していきますので、ぜひ実践してみてください。
※漸進的筋弛緩法の注意点※
漸進的筋弛緩法は、著しく体力が低下している方や治療中の疾患・ケガのある方が行うと、不快感が生じたり、症状が強くなったりする可能性があります。特に現在通院中の方は、必ずかかりつけ医に相談してから実践するようにしましょう。
1. 手・腕の筋弛緩
▼手の筋弛緩のやり方
- 椅子やベッドで楽な姿勢で座り、目を閉じる。
- 右の拳を、体を痛めない程度に、少し強めに握る。
- 指と腕の力を抜いていく。
- ①~③を2回繰り返す。
- 左手も同様に行う。
▼腕の筋弛緩のやり方
- 右腕の肘を曲げて力を入れる。
- 腕をゆっくり伸ばして、緊張を緩める。
- 緊張のある状態とない状態の違いを感じながら、リラックス感を深める。
- ①~③を2回繰り返す。
- 左腕も同様に行う。
目を閉じるのが不安な人は、開いたままでも構いません。
「力を入れたときの緊張」と「脱力するときの弛緩」の違いを味わうようにしましょう。
2. 頭部(額・目・顎)の筋弛緩
▼額の筋弛緩のやり方
- 額にシワを寄せるようにして力を入れる。さらに力を入れる。
- だんだんと額の力を抜く。額全体のシワがなくなっていくことをイメージする。
- ①~②を2回繰り返す。
▼目の筋弛緩のやり方
- 目を強く閉じる。目やまぶた以外の部分に力が入らないようにする。
- 目を閉じたまま、力を抜いていく。
- ①~②を2回繰り返す。
▼顎の筋弛緩のやり方
- 歯を食いしばる。
- 顎を固めて、唇も強く閉じる。
- だんだんと力を緩めて顎と口をリラックスさせる。
- ①~③を2回繰り返す。
額・目・顎の筋弛緩トレーニングを行うことで、顔全体が自然とゆったりして、表情がリセットされます。
顔の筋肉を滑らかにして、穏やかな気持ちを味わいましょう。
3. 首肩まわりの筋弛緩
▼首の筋弛緩のやり方
- 首をできるだけ後ろに曲げて、首の緊張を感じる。さらに強く緊張させる。
- ゆっくりと首を楽な位置に戻す。
- ①~②を2回繰り返す。
▼肩の筋弛緩のやり方
- 肩をすくめて上にあげる。
- さらに肩を上にあげながら、胸を開くように肩を開く。
- ゆっくりと肩の緊張を緩める。
- ①~③を2回繰り返す。
リラックス感が、顔・腕・肩・背中に染み渡るのを感じましょう。
4. 上半身(胸・お腹)の筋弛緩
▼胸の筋弛緩のやり方
- 楽に呼吸を続ける。息を吐くとき、体全体が緩んでいくことを感じる。
- 深く息を吸う。
- しばらく息を止めて緊張を感じる。
- ゆっくりと胸の緊張を緩めて、息を吐きだす。
- 自然に呼吸しながら、体全体をゆったりさせる。
- ①~⑤を2回繰り返す。
▼お腹の筋弛緩のやり方
- 腹筋に力を入れてお腹を固くする。
- 力を抜いて腹筋を緩める。
- ①~②を2回繰り返す。
5. 足の筋弛緩
- 両足をつま先まで精いっぱい伸ばして、足を突っ張る。
- 同時に足全体とおしりにも力を入れる。
- ゆっくりと自然に足の力を抜く。
- ①~③を2回繰り返す。
全部終わったら、大きく深呼吸をします。ゆっくりと長い深呼吸をして、リラックス感を味わいましょう。
最後にもう一度深呼吸をして、体全体の筋肉をゆったりさせます。
全身の筋肉が緩んだら、5~1までの数字を心の中で数えてください。1まで数えると、頭がすっきりして気分爽快になります。
眠気が強い方は、そのままお休みください。
毎日の習慣にすると効果的!
漸進的筋弛緩法は、初めてすぐには効果を実感しにくい可能性があります。
まずは1週間続けてみることをおすすめします。
効果を感じた場合もすぐにやめるのではなく、毎日の習慣にして、できるだけ長く続けるといいですよ。
▼動画による解説はこちら
≪チャンネル紹介≫
【公認心理師】赤田太郎の「仕事に役立つ心理学」
公認心理師・臨床心理士の赤田太郎先生が、仕事や生活をよりよくするための心理学を、誰でもわかる易しい言葉で解説。
メンタルヘルスの大切さを社会に広めることで、苦しむ人がいなくなる社会を目指し、動画を配信しています。
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2022-08-31
疲れ切っているのに、なぜか眠れない…。
どうしたら眠れるの?
なかなか寝付けない原因や、眠れないときの過ごし方についてお医者さんが解説します。
寝付きをよくするためにできることも解説するので、参考にしてくださいね。
なぜ?「疲れ切っているのに眠れない…」
疲れ切っているのに、なかなか眠れません…。なぜでしょうか?
過度の疲労のせいで脳や体が興奮状態になり、眠れなくなっていると考えられます。
疲労や緊張感などのストレスは自律神経を乱れさせ、脳や体が活性化させます。
そのため、ストレスを感じやすい人は、特に不眠になりやすいです。
また、コーヒーや紅茶などでカフェインを多く摂っていると、眠りにつきにくくなります。
カフェインには、脳を覚醒させる作用があるからです。
その他、徹夜が続く場合や、習慣的に1時間を超える長めの昼寝をしていると、体内時計が乱れて夜に寝付けなくなる原因になることがあります。
心当たりはないですか?眠れなくなる生活習慣
カフェインの摂り過ぎ
夜更かし・長めの昼寝が習慣化している
就寝前にスマホやパソコンを使用している
睡眠環境が適切でない
薬を飲んでいる
喫煙している
【体験談】「私も、疲れているのに眠れませんでした…」
仕事の事を考えすぎて寝れずに朝になってしまいました…。仕事のせいでストレスを感じて寝れなくなってしまっているのでイライラしました。
(20代女性)
体は疲れているのに頭はさえている感じで「早く寝ないと次の日がつらい」という焦りが余計に眠気を遠ざけてしまいストレスを感じました。
(30代女性)
疲れているのに眠れないときの対処法
疲れ切っているのに眠れないときは、どのように過ごせばいいですか?
まずは一度ベッドから出て、気持ちをリラックスさせましょう。
深呼吸をする
温かい飲み物を飲む
軽いストレッチをする
ツボ押しをする
読書したり音楽を聴いたりする
などを試すのがおすすめです。
眠れないときは、無理に寝ようとせず、ご自身がリラックスできることをして、「今なら眠れそう」と感じたら、ベッドに入るのがおすすめです。
① 深呼吸をする
腹式呼吸を意識して、まず、お腹が膨らむように鼻から息を吸います。
そこで2秒間息を止めて、次にお腹がへこむくらい口から大きくゆっくり息を吐きます。
これを2、3回繰り返しましょう。
深呼吸をすると、脳や心身をリラックスさせる「副交感神経」が優位になるため、入眠しやすくなると考えられています。
「これ、実践しました!」
着圧ソックスを履き、枕にピローミストをかけて、すうっと香りを嗅ぎながら深呼吸しました。
(30代女性)
② 温かい飲み物を飲む
ホットミルク
ホットココア
ノンカフェインのハーブティー(ラベンダー・カモミールなど)
白湯
など、体を温めてくれるものを飲むと、リラックスできます。
特に、ホットミルクには神経を落ち着かせ、睡眠を促してくれる作用があります。
また、はちみつを入れて飲むのもおすすめです。
はちみつに多く含まれるアミノ酸には、睡眠の質を高める作用があると言われています。
カフェインを含むコーヒーや紅茶などは脳や体を活性化させる「交感神経」を刺激するため、避けるようにしましょう。
「これ、実践しました!」
眠れないときは、温かい飲み物(ルイボスティーなど)を飲んでいました。(20代女性)
一旦、ベッドから起きて温かい飲み物を飲んで、本を読んで気分を切り替えて、再び眠気が来るのを待ちます。(50代女性)
③ 軽いストレッチをする
軽いストレッチで筋肉をほぐすと、血行改善などができ、眠りにつきやすくなります。
以下、背中の筋肉をほぐすストレッチをご紹介します。
両手でタオルを持って、肩幅に足を広げる
両腕を上に伸ばし、左右に体を曲げる
背中を丸めて両腕を前に下ろす
両腕を後ろに伸ばしながら上げていき、胸を開く
腕を下ろす
「これ、実践しました!」
激しい運動ではなく心地よい程度のストレッチなどで循環を整えていました。
(20代女性)
④ ツボ押しをする
ツボの名称
ツボの場所
百会
頭頂部
安眠
耳の後ろにある骨が出ているところから指一本分下
労宮
手のひらの中心から少し親指側
上記のツボは、深い眠りや心の落ち着きをサポートすると考えられています。
気持ちいいと感じるくらいの強さで、優しく押すようにしましょう。
⑤ 読書をしたり音楽を聴いたりする
読書や音楽鑑賞など、好きなことをしてリラックスしましょう。
好きなことをして心を落ち着かせると、眠くなることがあります。
ただし、ゲームをしたり激しい音楽を聴いたりすると、脳が覚醒して、余計に眠れなくなる可能性があります。
気分が落ち着くようなことをして、眠くなるのを待ちましょう。
すっと眠るために!毎日心がける6つのこと
起床・就寝時間をなるべく一定にする
昼寝は20分を目安に15時まで
カフェインは寝る4~5時間前まで
食事は寝る2~3時間前まで
スマホ・パソコンは寝る1時間前まで
睡眠環境を整える(心地よい室温・寝具など)
起床・就寝時間を一定にしよう
眠くなる時間は、朝の光を浴びてから約16時間後に訪れるようになっています。就寝時間を一定にするために、まずは起床時間を一定にしましょう。
15時以降の昼寝や長時間の昼寝は、夜の睡眠に悪影響を及ぼすことがあります。昼寝をする場合は15時までに、15〜30分以内に収めましょう。
夕方以降のコーヒー・寝る前の食事は控えよう
コーヒーや紅茶などのカフェインには覚醒作用があります。夕方以降は、控えた方がいいでしょう。また、寝る前の食事は、消化のために胃腸が活動になり、睡眠の質が低下するのでやめましょう。
布団の中でスマホを触るのはやめよう
スマホやパソコンのブルーライトは、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンの分泌を抑制させます。寝る直前の使用は避けてください。
寝室は快適な温度を保とう
眠りやすい環境にするため、夏場は25~26度くらい、冬場は16~19度くらいの室温に設定しましょう。直接肌にふれる布団やパジャマは、肌触りのよいものを選ぶといいですね。
Q. 夜眠りやすくするために、どんな工夫をしていますか?
寝る前にカフェインを控えるようにしています。
また、お昼に外に出て、少しお散歩して日光に浴びるようにしています。
(50代女性)
夜8時以降は、照明を調節して部屋を暗めにしています。
また、夜の9時以降は、スマホやパソコンで細かい作業をしないようにしています。(50代男性)
毎日の起床時間と就寝時間は同じにして、疲れた時はなるべくゆっくりお風呂につかるようにするようにしています。(30代女性)
眠れない日が続く場合は"病気"の可能性も
疲れ切っているのに、眠れないまま朝を迎える日が1週間以上続くという場合は、睡眠障害の可能性も考えられます。
睡眠障害の症状チェック
睡眠の不調が1週間以上続いている
朝なかなか起きられない
日中にあくびがよく出る・強い眠気がある
些細なことでイライラして怒る
やる気が出ない・気分が落ち込む
集中力・記憶力・判断力が低下している
血圧の上昇・消化器系の不調
頭痛やめまいがある
上記に当てはまる項目があり、セルフケアをしても改善がみられないという場合は、病院で受診することをおすすめします。
特に、こんなときは早めに病院へ
疲れ切っているのに眠れない人の中で、
症状が週3回以上みられ、1ヶ月以上続いている
気分が落ち込む状態が2週間以上続いている
仕事を休むことが増えている
十分休んでいるのに、疲労感・倦怠感が抜けない
など、生活に支障が出ている場合は、早めに病院を受診しましょう。
上記の症状の場合、「不眠症」を発症している可能性があります。不眠症は、主に過度のストレスが原因で発症します。
体の病気が隠れている場合もあるため、早めの受診をおすすめします。
病院は何科?
まずは内科に相談しましょう。
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2020-02-21
「特に昼間に寝すぎたわけでもないのに夜に眠れない。」
「夜眠れないから朝起きられない…。」
このような悪循環に陥ったことがある方も多いのではないでしょうか?
この記事では、寝たいのに眠れない原因と早く眠るための対処法を医師が解説します。
夜に眠れない症状が続く場合は、病気の可能性もありますので、ご自身の症状と照らし合わせてチェックしてみてください。
眠いのに眠れない「8つの対処法」
眠りたいのに眠れないときには、
おすすめの飲み物
サプリメント
アロマ
ツボ
ストレッチ
腹式呼吸
就寝1~2時間前に入浴
眠りやすい環境作り
以上8つの対処法があります。
① おすすめの飲み物
ホットミルクにはちみつを入れたものやカモミールやラベンダーのハーブティーなど、身体が温まる飲み物がおすすめです。
温かい牛乳には、神経を落ち着かせる作用や睡眠を促す作用が期待できます。
また、牛乳やはちみつはアミノ酸が多いので、眠りの質を良くしてくれます。
② サプリメント
市販品でグリシン、GABA、テアニン等の睡眠を補助する働きをもつ成分が含まれているサプリメントもあります。
しかし、これらは医薬品とは異なり、臨床試験を行い有効性や服用の安全性等を十分行っているものは少ないとされています。
効果が得られない時は、使用量を増やしたり、漫然と使用を続けるのではなく、医師に相談するようにしてください。
③ アロマ
お気に入りの香りのアロマ を使用してリラックスするのも良いでしょう。
気分転換やストレスの解消が期待でき、入眠しやすくなる場合があります。
ラベンダーやクラリセージなど、睡眠に良いと言われている香りがおすすめです。
しかし、お好みのものでないとリラックスできないため、ご自身が好きな香りを選ぶようにしましょう。
④ ツボ
次の2つのツボがおすすめです。
安眠
耳の後ろの骨が出ている場所から指1本分下の部分にあるツボです。
このツボを押すと深い睡眠ができると考えられています。
労宮
手の平の中心部分からやや親指側にあるツボです。
気持ちをゆったりと落ち着かせる作用が期待できます。
⑤ ストレッチ
軽めのストレッチで筋肉をほぐすと、血行改善、寝床内の温度調整等ができ、入眠しやすくなる場合があります。
<ストレッチの仕方>
両手でタオルを持ち、足を肩幅に開く
両腕を上に伸ばしながら体を左右に曲げる
背中を丸めて腕を体の前方に下して、背中の筋肉を伸ばす
腕を後方に伸ばしながら上げて胸を開く
腕を下ろして背中の筋肉をほぐす
⑥ 複式呼吸
腹式呼吸でゆっくりと深い呼吸を数回繰り返すことで、自律神経のバランスが調節できるため、気持ちが落ち着いて眠りやすくなります。
⑦ 就寝1~2時間前に入浴
就寝時間の1~2時間前に、ぬるま湯(38~40度)に10~15分ほど浸かるのがおすすめです。
⑧ 眠りやすい環境づくり
部屋の電気を暗くして、エアコン・加湿器を利用して快適な温度や湿度に調整しましょう。
眠りにつきやすい環境を整えることが大切です。
寝る前は「避けるべき5つの行動」
寝る前には、
筋トレ
寝る前のアルコール・カフェイン
寝る前の食事
長時間の昼寝
ブルーライト
以上の5つの行動は避けましょう。
NG1.筋トレ
適度な運動は入眠に有効とされていますが、筋トレのような激しい運動を寝る前に行うと、逆効果になる場合もあります。
夜だから休むという状態になっている脳や体を活動的な状態にしてしまい、血圧、心拍数、体温が上昇し、スムーズに眠りにつけなくなることがあります。
NG 2.寝る前のアルコール・カフェイン
アルコールの摂取はできるだけ寝る3時間前まで、カフェインの摂取は4~5時間前までにしてください。
アルコールが体内で分解される際に生じるアセトアルデヒドは、スムーズな入眠を妨げ、眠りの質を低下させる可能性があります。
また、カフェインには覚醒作用があるため、コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ等の摂取は、眠りにつく4~5時間前までにしてください。
NG 3.寝る前の食事
就寝の2~3時間前までに夕食を済ませましょう。
寝る前に食事をすると、消化するために寝た後も胃腸が活動するので、睡眠の質が低下しやすくなります。
NG 4.長時間の昼寝
昼食後~15時までに20分くらいの仮眠をとることは有効とされていますが、それ以降や長い時間の仮眠は夜の眠りに悪影響を与える場合があります。
NG 5.ブルーライト
ブルーライトは、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制する作用があるため、テレビ、スマホ、パソコンは寝る1時間前までの使用にしてください。
日中にパソコンを使う際はブルーライトカットのメガネを使用するとメラトニン分泌抑制を避けられるので、夜の睡眠状態を改善する効果が期待できるでしょう。
睡眠薬は飲んでもいい?
睡眠薬は、薬剤師や登録販売者に相談して使用しましょう。
ドリエルといった睡眠改善薬は市販されていますが、薬剤師や登録販売者に相談の上、利用しましょう。
夜眠れない状態が続き、対症療法を行っても症状の改善がみられない場合には、睡眠薬を用いた薬物療法が行われます。
また、抗不安薬(安定剤)や漢方薬が使用されるケースもあります。
睡眠薬や抗不安剤は医師から処方されたものが安心です。
なぜ?「眠れない原因」
夜に眠れないときは、次の原因が考えられます。
身体的疾患
痛み(腹痛、胸痛、下肢痛 等)咳、かゆみ、発熱、頻尿等の身体的な疾患が原因
精神的疾患
うつ病、精神分裂病等の精神的な疾患が原因
心理的問題(過覚醒型不眠症)
精神的ストレス、不安、考えごと、妊娠期、環境の変化等が原因
生理的問題(リズム異常型不眠症)
時差ぼけ、夜間勤務で昼と夜が逆転している、就寝時間が早すぎる等が原因
加齢による朝型傾向
睡眠のための生体機能リズムが乱れやすいため起こります。
日中の活動量が低下するため睡眠時間をあまり必要としない、睡眠が浅くなる、といったことが原因。
薬の使用
カフェインを含む薬、ステロイド薬、抗がん剤等の服用が原因
「病気」が原因の可能性も
眠れない日が何日も続く場合は、
概日リズム睡眠障害
不眠症
閉塞性睡眠時無呼吸症候群
高血圧
糖尿病
などの病気を発症している可能性があります。
病気①概日リズム睡眠障害
睡眠覚醒リズムと24時間リズムにズレが生まれて眠りたい時間に眠れない状態です。
夜型の生活を送っている場合に発症しやすく、自律神経失調を併発するケースもあるようです。
病気②不眠症
入眠困難(なかなか寝付けない)、中途覚醒(眠りについてもすぐに目が覚める)、早朝覚醒(朝早く目が覚める)、熟眠障害(ぐっすり眠れない)等の症状が合わさって起こるケースが多いとされています。
不安や緊張が募りさらに眠れなくなるという悪循環に陥り、日常生活に支障が出る場合もあります。
病気③閉塞性睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に無呼吸状態が繰り返され、いろいろな合併症を引き起こす疾患です。
上気道が狭くなることが原因で発症するケースが多く、肥満と深い関わりがあります。
いびき、頭痛、発汗、夜間頻尿等を伴い睡眠が阻害されます。
病気④高血圧
交感神経が興奮状態になることで睡眠が妨げられる場合があります。
病気⑤糖尿病
神経障害による痛みやしびれ、多飲に伴う頻尿等が原因で睡眠が妨げられる場合があります。
病院は、何科を受診すればいい?
上記の病気が疑われる場合は、内科や心療内科などを受診しましょう。
内科を探す
▼参考URL
一般社団法人日本呼吸器学会
一般社団法人愛知県薬剤師会 不眠症
公益社団法人松坂地区医師会 健康アドバイス
一般社団法人町田市医師会 不眠の治療法と対策について
日本臨床内科医会 不眠症
クラシエ なぜ、眠れない・眠りが浅い?高齢者の不眠の原因と改善法
日本睡眠学会 睡眠薬