50代になってから体力が衰えてきた…。
運動不足を解消したい!
50代からの運動不足解消方法について、専門家に聞いてみました。
1日5分でできる体力アップの方法も紹介するので、体力をつけて運動不足を解消したい人は必読です。
監修者
経歴
matou Tokyo ABM代表パーソナルトレーナー
アクティブボディメイク協会理事長
ビューティーボディアドバイザー
リズムボイストレーナー
50代からの運動不足解消方法
50代で運動不足を解消したい場合、ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングを並行して行うとよいでしょう。
ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動は全身の持久力を高める効果があります。また、筋トレは筋肉量減少を抑えることができます。
50代になると筋肉量が減少していき、基礎代謝量も徐々に減少していきます。少しずつでもいいので日常に取り入れていきましょう。
特に、
などの大きな筋肉を鍛えるようにしましょう。。
運動不足が続くとこんなリスクが…!
運動不足が続くと、「糖尿病」「心臓病」「脳卒中」などの生活習慣病をはじめ、「認知症」「うつ」などの発症リスクが高くなります。
50代以降は、体力が衰えて、特に運動不足になりやすい傾向にあります。病気のリスクを避けるためにも運動習慣をつけるように心がけましょう。
毎日5分!無理せず体力をつけよう
上記の5つを無理のない範囲で行いましょう。
1日5分だけでも構いません。
おすすめの運動① ワイドスタンススクワット
- 足を肩幅の2倍に開く
(足先は斜め45度に開いておく)
- お尻を後ろに引きながら、膝をつま先と同じ方向に曲げる
(上体は前傾姿勢で、足よりも膝が前に出ないようにする)
- 1秒キープしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
スクワットをすると、「太もも」「お尻」「腹筋」「背筋」「ふくらはぎ」の筋肉を満遍なく鍛えることができます。
おすすめの運動② トゥーレイズ(つま先立ち)
- 肩幅に足を開く
- つま先立ちになる
- しばらくキープしてかかとを降ろす
つま先立ちをすることで、歩いたり走ったりする際に必要なふくらはぎの筋肉を鍛えることができます。
また、かかとをおろすときに骨に刺激がいくため、骨粗しょう症予防にもつながります。
「歯磨きをしながら」「テレビを観ながら」など、すき間時間に“ながら運動”として取り入れると継続しやすいですよ。
おすすめの運動③ シットアップ(腹筋)
- 仰向けに寝て、両ひざを立てる
- 腰幅に足を開く
- 両手を太ももの上にのせて、手を滑らせながらゆっくりと上体を起こす
- 1秒キープしたら、ゆっくりと元の体勢に戻る
※上体を起こすとき、息を止めないようにしましょう。
腹筋を鍛えると、体幹が鍛えられることで姿勢がよくなり、転倒の予防にもつながります。
おすすめの運動④ ヒップリフト(お尻上げ)
- 仰向けに寝て手のひらを床につける
- 足は肩幅に開く
- お尻をゆっくりと上げる
(背中・腰・足が一直線になるように)
- 3~4秒キープしたら、ゆっくりと元の体勢に戻る
※体が「く」の字にならないように、お尻をしっかり上げることが大切です。
この運動で、お尻・背中・太ももの筋肉を鍛えることができます。
特に下半身を鍛えられるため、ウォーキングやジョギングなどの運動をスムーズに行えるようになります。
おすすめの運動⑤ バードドッグ(四つ這いバランス)
- 四つん這いになる
- 右手・左足をまっすぐ前に伸ばす
(できるだけ遠くに伸ばす)
- 10秒間キープする
- 伸ばす手と足を逆にして、左手・右足をまっすぐ前に伸ばす
- 10秒間キープする
腹筋・背筋・お尻の筋肉を鍛えることができ、背中が丸くならず、正しい姿勢を保つことにつながります。
上記5つの運動を、1セット8~12回で実践しましょう。余裕がある場合は、それぞれの運動を一日に2~4セット行うといいです。
運動不足を乗り越えるには環境作りがカギ
- 睡眠環境を整える
- 一緒に運動する仲間を作る
- 運動のアプリや動画を利用する
対策① 睡眠環境を整える
- 就寝の1時間前から明るさを抑えた照明に切り替える
- 就寝直前にテレビ・スマホは見ない
- 就寝の3時間前までに夕食を済ませておく
などの工夫をして、睡眠の質を高めましょう。
質の高い睡眠をとることで、一日を活動的に過ごすことができます。
運動意欲が高まり、運動不足の改善につながるでしょう。
対策② 一緒に運動する仲間を作る
運動不足を改善したいと思っている友人や、家族を誘ってみるとよいでしょう。
運動に関するサークルやグループに参加してみるのもおすすめです。
仲間を作ることで、モチベーションを維持することができます。
「三日坊主になりやすい」「運動を始めても長続きしない」などの経験がある人は、仲間と一緒に取り組みましょう。
対策③ 運動のアプリや動画を利用する
トレーニングアプリや動画を利用して、様々な運動にチャレンジしてみましょう。
実施した運動の記録を取れるアプリもあり、こうしたアプリを活用することでモチベーションの維持につながります。
また、昨今では様々な筋トレ(ワークアウト)動画がインターネットで視聴できるようになりました。こうした動画の活用も、マンネリ化防止につながるためおすすめです。
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2022-07-08
50代になって、筋肉の衰えが気になる… 。
筋肉量を増やすには、どんな食事をしたらいい?
50代女性におすすめの「筋肉量を増やす食事」を管理栄養士さんに聞きました。
タンパク質が豊富な食品の具体例や、おすすめメニューの作り方、おすすめのコンビニメニューを解説します。
筋肉量を増やしたい方は必見です。
50代女性の「筋肉量を増やす食事」は?
筋肉を増やしたい場合は、肉・魚・卵・大豆製品などの「タンパク質」を含む食品をしっかりと食べることが重要です。
筋肉の材料となるタンパク質は、糖質や脂質から変換して体内で作り出すことができないので、必要な量を食事から摂る必要があります。
50代女性のタンパク質摂取推奨量は、1日あたり「50g」(※)です。
※「日本人の食事摂取基準」(2020年版)より
▼食品に含まれるタンパク質量の例
卵1個(50g)
約6g
生鮭1切れ(70g)
約16g
鶏むね肉・皮なし(100g)
約23g
これらを1日の中で組み合わせて推奨量を目指しましょう。
「1日あたりの栄養摂取の目安」を把握しよう
筋肉量を増やすためには、タンパク質だけに注目するのではなく、エネルギー量や脂質など、総合的なバランスを意識する必要があります。
▼50代女性の1日あたりの栄養摂取の目安
エネルギー
1950kcal
タンパク質
50g
脂質
20〜30%(45〜65g)
糖質
50〜65%(250〜300g)
上記は、50代女性の身体活動レベルが「ふつう」(※)の場合における、1日に必要な栄養摂取量の目安です。
脂質・糖質は、1日あたりの摂取エネルギーに対しての割合となります。
カッコ内は、1950kcalを基準にグラム数を計算しています。
(※)身体活動レベルが「ふつう」とは
座って行う仕事が中心で、職場内での移動や立って行う作業・接客等がある状態です。
通勤・買物・家事・軽いスポーツ等のいずれかを行っている人も当てはまります。
ただし、飽和脂肪酸は摂りすぎないように!
肉類・卵・乳製品は、タンパク質豊富な食材ですが、「飽和脂肪酸」も多く含みます。
飽和脂肪酸の目標摂取量は、1日の摂取エネルギーの7%以下とされています。
一般的な50代女性の場合、推定エネルギー必要量は1950kcalなので、飽和脂肪酸の目安量は、1日約15g以下となります。
肉の中でも特に脂質が多い「豚バラ肉100g」の飽和脂肪酸量は約15gです。
脂質の多い肉は、量に気を付けましょう。
また、脂身の多い肉類やラード、バターなど動物性食品には飽和脂肪酸が多く含まれています。
これらの食品に偏らず、良質な脂質を含む「青魚」や「大豆製品」も積極的に食事にとり入れましょう。
飽和脂肪酸を取りすぎると…
飽和脂肪酸は、一般的に悪玉と言われる「LDLコレステロール」を上昇させます。
摂りすぎると、
脂質異常症
肥満
生活習慣病
のリスクを高めます。
50代女性は、女性ホルモンの「エストロゲン」の減少により、LDLコレステロール値が基準を超えやすくなるので、特に注意が必要です。
筋肉量を増やし、骨を強くする「おすすめメニュー例」
朝昼晩の三食それぞれで、以下のことを意識してみてください。
肉・魚・卵・大豆製品を必ず一品以上入れる
乳製品・魚・小松菜を積極的にとる
肉・魚・卵・大豆製品は、筋肉の元となるタンパク質が豊富です。
また、女性は50歳を過ぎると、女性ホルモンの減少により急速に骨が弱くなりやすいので、カルシウムを積極的に摂りましょう。
乳製品・魚・小松菜はカルシウムが豊富なので、骨を強くするのに役立ちます。
調理するときのコツ
調理方法は、「茹でる」、「蒸す」、「油を使用せずオーブンやグリルで焼く」などがおすすめです。
揚げ物や油をたくさん使用した炒め物などは避けましょう。
味付けは、塩分を控えめにしてください。
塩分の摂りすぎは、血圧を上昇させ、動脈硬化を促進してしまいます。
ハーブやレモン、香辛料を利用すると、薄味でも満足感を高めることができます。
レシピ① 朝食におすすめ!「簡単ネバネバ丼」
温かいご飯に、温泉卵・納豆・焼鮭の荒ほぐしをのせるだけの簡単メニューです。
タンパク質を約20g摂ることができます。
火を使わず短時間で準備ができるので、忙しい朝にぴったりです。
また、朝食で多くのタンパク質を摂取している人の方が、筋肉量や握力が高いという研究もあります。
材料(1人分)
ご飯:お茶碗1杯分
納豆:1パック
焼鮭の荒ほぐし(瓶詰など):大さじ1
めかぶ(味なし):1パック
温泉たまご(市販):1個
七味唐辛子(お好みで)
調理方法
まず、納豆を軽く混ぜ、添付のタレを加えてさらに混ぜる
めかぶの水分をしっかり切る
器にご飯を盛り、その上に納豆・焼鮭の荒ほぐし・めかぶ・温玉をのせる
最後にお好みで七味唐辛子をかける
納豆は、50代女性に特におすすめです。
良質なタンパク質源であり、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをする大豆イソフラボンが含まれています。
積極的に食べるようにするといいでしょう。
レシピ② 夕食におすすめ!「いわしとトマトのチーズ焼き」
タンパク質たけでなく、カルシウムと必須脂肪酸も摂れるメニューです。
いわしやチーズに含まれるカルシウムは、夜の方が吸収率が高いことがわかっています。
夕食におすすめです。
材料(1人分)
いわし水煮缶:1/2缶
ミニトマト:2個
なす:1/2本
ピザ用チーズ:15g
ドライパセリ:少々
黒こしょう:少々
調理方法
なすのヘタを落として5mm幅の輪切りにする
ミニトマトを1/2にカットする
いわしの水煮缶の水気を切り、食べやすい大きさになるよう軽くほぐす
耐熱皿の1番下になすを敷き、その上にいわしとトマトをのせる
上からピザ用チーズをのせて、黒こしょうをふり、オーブントースターで10分ほど焼く(※)
チーズに焼き色がついたらドライパセリ少々を上からかける
※機器によって焼き時間は異なるので、途中で様子を見つつ調整して下さい。
いわしは、タンパク質が豊富な魚です。
さらに、「DHA」や「EPA」などの良質な脂質、カルシウムを多く含んでいます。
水煮缶を使えば手軽に調理できるので、ストックしておくと便利ですよ。
コンビニで食べ物を選ぶときのポイント
コンビニのご飯を食べる場合も、タンパク質が豊富な鶏肉・焼き魚・卵が使われている商品がおすすめです。
コンビニで手軽に食事を済ませようと思うと、おにぎりやパンといった糖質中心の食事になりがちです。
意識的に、タンパク質量をしっかりと確保できる食品を選んでください。
タンパク質が摂れる「おすすめのコンビニメニュー」
おにぎりなら…
焼き鳥・焼き魚が入っているもの
丼ものなら…
親子丼
パンなら…
卵・ツナ・グリルチキンが入ったサンドイッチ/総菜パン
サラダなら…
ゆで卵・鶏胸肉・ささみの入っているもの
飲み物なら…
豆乳
おにぎりの場合、朝は手軽に食べられるゆで卵を組み合わせたり、少し時間のある昼には鶏胸肉の入ったサラダを組み合わせたりするとよいでしょう。
鶏肉は、「タンパク質」とタンパク質の代謝に必要な「ビタミンB6」の両方を一緒に摂れます。
豆乳は、タンパク質・カルシウム・大豆イソフラボンが豊富なので、50歳以降の女性には特におすすめです。
豆乳を飲む際には、ビタミンB6が豊富なバナナを一緒に食べるとよいでしょう。
最近はタンパク質強化の食品も多く販売されているので、「栄養成分表示」をよく見て購入してみましょう。
タンパク質は一度にまとめて摂るよりも、分けて摂る方が利用効率が高いという報告があります。1日の中でうまく分けて摂取できるとよいですね。
\こんな食品は避けよう/
脂質の多いカツ丼や糖質の多い菓子パンは、あまりおすすめしません。
また、レジ横に置いてあるホットスナック類の揚げ物は避けましょう。
飽和脂肪酸やエネルギーの摂りすぎにつながります。
▼参考
日本人の食事摂取基準(2020年版)|厚生労働省
日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省
脂質異常症 / 高脂血症|e-ヘルスネット(厚生労働省)
タンパク質摂取時間と筋量増加の関係|早稲田大学
Lindsay SM, Oliver CW. New insights into protein recommendations for promoting muscle hypertrophy. The Sport and Exercise Scientist . 41: 8-10. 2014.
時間栄養学のキホン|オムロンヘルスケア
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2022-06-30
「50代になってから、疲れが取れにくくなった…」
「これはなぜ…?」
50代になってから疲れが取れないと感じる理由を、お医者さんに聞いてみました。
疲れを取るためのセルフケア方法・おすすめの漢方も紹介するので、体を楽にしたい人は必読です。
50代女性の「疲れが全然取れなくなる」理由
50代女性で疲れが取れない場合、更年期による自律神経の乱れで、睡眠の質が低下している可能性が高いです。
50代は一般的な更年期の時期(45〜55歳頃)と重なります。
この時期は、加齢に伴う女性ホルモンの減少により、自律神経が不安定になりがちです。
自律神経が乱れると、
睡眠時間が短くなる
ぐっすりと眠れない
といった状態になりやすく、疲労も回復しづらくなります。
また、更年期の主な症状である、のぼせ・発汗・動悸などの影響で眠りが浅くなっていることも考えられます。
ストレスが「疲労感」につながることも
50代は、子どもの独立・親の介護などの「ライフステージの変化」や、自身の「体力の衰え」といった要因により、ストレスを抱えやすい時期と言えます。
ストレスで自律神経が乱れていると、不眠などの症状で疲れやすくなります。
「運動不足」で筋力が落ちていませんか?
筋力が低い人は基礎代謝量が減るため、エネルギーが足りなくなったり、「活性酸素」が発生しやすくなったりして、疲れを感じることも多いです。
50代は、若い頃よりも筋力が落ちやすいです。
座ることが多い、日頃から体を動かす機会が少ないなど、運動不足に心当たりがある方は要注意といえます。
「一日中疲れがとれない」は筋力低下のサインかも
50代以降は、若い頃よりも疲労回復が遅くなりやすいです。
特に筋力低下による疲労の場合、「ゆっくり休めば回復する」という疲れ方とは異なり、「一日中疲れが取れない」と感じることが多いです
50代で「疲れが取れない人」の特徴
50代で疲れが取れなくなる人は、
生活リズムが乱れている(睡眠不足)
運動する習慣がない
食事量が少ない(タンパク質の摂取不足)
といった特徴に当てはまることが多いです。
疲れを回復させるには、十分な睡眠が必要です。
特に不規則な生活・仕事などで睡眠が不足していると、疲れが溜まりやすいので要注意です。
また、運動習慣がない人・タンパク質が不足している人は、次第に筋力が落ちていきます。
筋肉が少ないと代謝量が減り、エネルギーが不足しがちになるため、疲れが取れなくなります。
加齢に伴って食欲が低下する人もいるため、食事をきちんと摂れているか見直すことも大切です。
疲れっぱなしでツライ方へ…“体を楽にする”ための6つの習慣
大豆食品を積極的に食べる
ビタミンB1・B2・鉄分を積極的に摂る
ウォーキング・ストレッチなどの軽い運動を行う
湯船につかる
早寝早起きをする
1日7時間程度は寝る
疲れを取るためのセルフケアとして、上記の6つの習慣が効果的です。
生活の中で自律神経を整え、疲れにくい体づくりを目指していきましょう。
習慣① 「大豆食品」を積極的に食べよう
おすすめの大豆食品
納豆
油揚げ・厚揚げ
豆腐
蒸し大豆
毎日の食事に大豆食品を積極的に取り入れるのがおすすめです。
大豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」に似た働きをします。
※ただし、薬の様な即効性はありません
摂取量の目安は?
大豆イソフラボンの摂取量の上限は、「一日あたり70〜75mg」とされています。
「大豆イソフラボン」の含有量
納豆1パック(45g):1mg
豆腐1丁(350g):1mg
豆乳200ml:51mg
特定のものばかり食べるのではなく、様々な大豆食品を組み合わせて食べるとよいでしょう。
習慣② ビタミンB1・B2・鉄分を積極的に摂ろう
豊富に含む食品
不足すると…
ビタミンB1
レバー
豚肉
キノコ類
枝豆
胚芽米等
糖質の代謝が低下する
ビタミンB2
レバー
小松菜
納豆
ししゃも等
タンパク質・糖質・脂質の代謝が低下する
鉄分
レバー
大豆製品
ひじき
あさり
小松菜等
酸素が運ばれにくくなる
毎日の食事にビタミンB1・B2・鉄分を豊富に含む食品を積極的に取り入れましょう。
上記の栄養素が十分に摂れていると、体の疲労感が改善しやすくなります。
習慣③ ウォーキング・ストレッチなどの軽い運動をしよう
ウォーキング(散歩)
ストレッチ
サイクリング
など、始めやすく続けやすい運動を日常生活に取り入れてください。
運動に苦手意識がある場合は、「一駅手前で降りて歩く」・「エスカレーターではなく階段を使う」等の方法もおすすめです。
運動を習慣づけると、筋力低下予防・筋力アップが期待でき、基礎代謝の向上にもつながります。
また、心地よい疲労を感じることで、睡眠の質が高まることも期待できます。
習慣④ 湯船につかる
「じわじわと汗が出る程度の温度」の湯船に浸かり、体を芯から温めましょう。
体を温めて血行が改善されると、自律神経の乱れによる症状が緩和されます。
また、就寝の1時間半~2時間ほど前にお風呂に入ると、眠りにつく頃に自然と体温が低下し、眠りにつきやすくなると考えられています。
習慣⑤ 早寝早起きを習慣づけよう
おすすめの習慣
5~6時に起床し、22時~0時に眠りにつく
朝起きたら、カーテンを開けて日の光を浴びる
毎日同じくらいの時間に起床・就寝するようにしましょう。
生活リズムが一定になると、自律神経の乱れが整いやすくなり、症状の緩和につながります。
習慣⑥ 十分な睡眠時間を確保しよう
“十分とされる睡眠時間”には個人差がありますが、毎日7時間程度の睡眠をとるとよいでしょう。
熟睡するために、
夜は11時(遅くとも12時)には寝る
夕食は就寝の2~3時間前に済ませる
夜はできるだけパソコン・スマホを触らない
部屋の照明を明るくしすぎない
といった工夫もしましょう。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、代謝が促されることで疲労感が改善されます。
更年期疲労におすすめの漢方薬は?
更年期の疲れには、「加味逍遥散(かみしょうようさん)」をおすすめします。
加味逍遥散は、体質が虚弱で疲れやすい方に効果があるとされています。
ほてり・のぼせ・ホットフラッシュなどの更年期症状を抑える働きがあるので、睡眠の質の改善も期待できます。
なお、漢方薬は副作用が少なく、比較的安全性が高いと考えられていますが、体質や症状によっては合わないこともあります。
服用を考えている場合は、医療機関で処方してもらうことをおすすめします。
内科を探す
【要注意!】病気が隠れているケースも…
「50代になって疲れが取れない」という場合、
甲状腺の病気(バセドウ病・橋本病)
肝臓の病気
腎臓の病気
慢性疲労症候群
なども疑われます。
内臓の病気の場合、治療せずに放置すると健康を大きく損なう恐れがあります。
特に「肝臓の病気」は悪化すると症状が出るようになるため、お酒を飲みすぎる人などは要注意です。
50代以降は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の減少により、様々な病気の発症リスクが上昇します。
疲れが取れない症状が続くときは、病気の可能性も考えた方がよいでしょう。
内科を探す
病院に行く目安は?
日常生活に支障をきたすほどの疲労感(動けない・寝込んでしまう)
めまい
むくみ
黄疸
血尿
体重低下
上記症状に心当たりがある方は、早めに病院で相談しましょう。
相談する診療科は、まず「内科」をおすすめします。
たとえ病気が原因でなかったとしても、「疲労が取れない」という症状には早めの対処が必要です。
疲労が蓄積され続けると、ステロイドホルモンの過剰分泌によって、糖尿病・脂質異常症・高血圧の発症リスクを高めてしまうと言われています。
健康を守るためにも、症状が続くときは医師の診察を受けるようにしましょう。
医師に伝えるポイント
症状が出現しはじめた時期
出現している症状について
月経周期・最終月経
普段の生活習慣
最近の健康診断の結果
今までに患った病気
上記を伝えると、診察がスムーズに進むでしょう。
内科を探す
▼参考
大正製薬 大正健康ナビ 分かってもらえない、この疲れ もしかして「更年期疲労」?
公益財団法人 長寿科学振興財団 疲労とは?疲労の原因と回復方法
公益財団法人 世田谷区保健センター 疲労回復のコツ