「飛蚊症が急に悪化した…これって大丈夫?」
黒い虫や糸くずのような物が見える原因をお医者さんに聞きました。
目の違和感を放置するのは危険です。
検査方法と治療方法も解説します。
飛蚊症が増えた…これ大丈夫?
「飛蚊症」は誰にでも起こりうる症状です。
「飛蚊症」には、加齢・強い近視が原因で発症するケースもあります。
これは“硝子体”という眼球内部のゼリー状の組織が変化し、濁ることによって起こります。この場合、目の状態が急速に悪化することはないため、過剰に心配しなくて大丈夫です。
ただし「急に症状が変わった」ときは要注意!
元々ある飛蚊症の症状が大きく変化した場合は、要注意です。
- 飛蚊症の数が急に増えた
- 飛蚊症の色が濃くなった
- 飛蚊症のサイズが大きくなった
- 視力が急に下がった
- 目に痛みがある
- 視野が欠けている
といった場合は、重い目の病気も考えられます。
放置すると視力低下や失明を招く恐れがあるため、早急に眼科で検査を受けてください。
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2018-11-22
「視界に黒い点が見える…」
「もしかして飛蚊症?」
飛蚊症の原因について、お医者さんに聞きました。
予防法や他の病気のケースについても解説します。
ストレスや疲れのせいで「黒い点が動いて見える!?」
黒い点が動いて見える症状は、「飛蚊症」の可能性が高いです。
過度のストレス・疲労が原因で発症することもあります。
飛蚊症は、実際にあるものが見えているのではなく、目の硝子体にできた濁りです。
硝子体は目の中にあるドロドロした物質で、この中に濁りが生まれると、網膜にそれが写り込んで黒い点が見える場合があります。
主に加齢によって発症する症状ですが、過度のストレス・疲労で活性酸素が増えて硝子体が変質すると、若くても飛蚊症を発症することがあります。
飛蚊症の特徴
1色塗りの壁、空などを見て視線をずらすと、目の端に黒い点のようなものがサッと見えます。
「虫かな?ゴミかな?」と思ってよく見ようとしても見当たりませんが、諦めてまた他の場所を見ると、目の端に黒いものがまた見えます。
スマホの見過ぎで余計に悪化するケースも…
また、パソコンやスマホの画面をよく見る人は、眼精疲労が蓄積されます。
目を休ませなければ、目の健康状態が悪化して視力低下を招きます。
目の状態を悪化させないためには…
目の紫外線予防
こまめに目を休ませる
睡眠不足を避ける
といった点を心がけましょう。
紫外線予防には、「サングラス」や「紫外線カット仕様のメガネ」がおすすめです。
飛蚊症、どうすれば治る?
加齢やストレスが原因の「硝子体の変質による飛蚊症」は、治療方法がありません。
ただし病気が原因の場合は、病気の治療に伴って飛蚊症が良くなることがあります。
病気が原因でないかを確認するためにも、飛蚊症の症状があるときは眼科を受診してください。
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黒い影が消えない…どうすれば?
飛蚊症の黒い小さな影は、すべて消えることはありません。
加齢や生理的な飛蚊症であれば、基本的に視力に支障をきたすことはなく、慣れてくると気にならなくなります。
要注意!病気が隠れているケースも
飛蚊症には、網膜剝離・網膜裂孔といった病気が隠れているケースもあります。
これらの病気は放置すると失明を招く恐れがあるため、早急の治療が必要です。
こんな症状は病気が疑われます
黒い点の量が一気に増えた気がする
視力低下を伴っている
視野の一部欠損を感じる
こんなときは眼科へ!
黒い点が見えるときは、一度眼科受診をおすすめします。
原因には加齢や生理的症状が多いですが、万が一病気が隠れていた場合、治療が遅れると視力低下を招くリスクがあります。
目の病気に行われる治療
現在は、レーザー治療のように、短時間で行える治療も増えています。
症状が進行していた場合は手術を行い、入院が必要になることもあります。
早めの発見のためにも、定期的に眼科検診を受けましょう。
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考えられる3つの病気
飛蚊症の原因として
- 網膜裂孔・網膜剥離
- ぶどう膜炎
- 硝子体出血
といった病気が考えられます。
病気① 網膜裂孔・網膜剥離
網膜裂孔・網膜剥離によって、眼球内で出血が拡がった場合、飛蚊症が増えることがあります。
飛蚊症として目に映っているのは、硝子体の中に侵入した“目の細胞”や“剥がれた網膜から出た血液”です。
「網膜裂孔(もうまくれっこう)」とは
網膜に、穴や亀裂が生じた状態です。
「網膜剥離(もうまくはくり)」とは
網膜が、眼底から剥がれた状態です。
主な症状
網膜裂肛・網膜剥離になりやすい人
- 強い近視の人
- 白内障の手術経験がある人
- 重度のアトピー性皮膚炎を患っている人
- 目を怪我した人
に発症しやすいです。
40~60歳代に多くみられますが、強い近視の場合には20代前後の若年層でも発症するケースがあります。
放置するとどうなる?
網膜裂孔を放置すると網膜剥離になり、失明になるリスクもあるため、早めに受診しましょう。
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病気② ぶどう膜炎
「ぶどう膜」に炎症が起こると、眼球内の濁りの悪化に伴い、飛蚊症も増えるケースが多いです。
「ぶどう膜炎」は、細菌感染などによって発症します。
飛蚊症として目に映っているのは、炎症によって発生した“白血球”や“細胞から染み出た液体”と考えられます。
※「ぶどう膜」とは
眼球全体を包みこんでいる膜状の組織。
虹彩や毛様体、網膜後方の脈絡膜などを指す。
主な症状
ぶどう膜炎になりやすい人
- 疲労、ストレスが溜まっている人
- 睡眠不足な人
- 白内障の手術を受けたばかりの人
に発症しやすい傾向があります。
過度の疲労・ストレス、睡眠不足は免疫力の低下を招くため、ぶどう膜炎の発症リスクを高くなります。
放置するとどうなる?
網膜剥離を起こし、失明のリスクが高まりますので、早めに受診しましょう。
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病気③ 硝子体出血
眼球内にある“硝子体”というゼリー状の組織の中で、出血が起こっている状態です。
硝子体での出血量が多いと、飛蚊症が増えると考えられています。
主な症状
- 目の前に膜ができたように見える
- 物が見えにくくなる
- 目のかすみ
- 視力低下
硝子体出血になりやすい人
高血圧・糖尿病は、硝子体出血を起こしやすいため、生活習慣が乱れている人は要注意です。
放置するとどうなる?
網膜剥離を起こし、失明のリスクが高まりますので、早めに受診しましょう。
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どんな検査を受けるの?
網膜に異常がないか調べるために、眼底検査を行います。
検査の際には、網膜を隅々までしっかり診るために、瞳を拡大する点眼薬を使用します。
その後、検眼鏡という機器を使用し、瞳孔から光をいれて眼球奥の網膜の状態を確認します。
硝子体の出血などによって眼底検査ができない場合は、超音波検査等が行われるケースがあります。
治療方法は?
症状に合わせ、点眼薬や内服薬の処方、手術などによる治療を行います。
処方する薬には、目の炎症を抑える薬、抗菌薬、抗ウイルス薬といったものがあります。
糖尿病など、原因となる病気も考慮しながら、症状の改善を図ります。
日帰りで手術を行うところが多いです。
医療機関によって異なるので、確認しましょう。
手術後は、1週間ほどは目に負担を与えないように過ごしましょう。
目や体に負担を与えない仕事であればよいですが、主治医に確認しましょう。
病気を疑う場合は早めに眼科へ!放置すると…
飛蚊症を起こす病気は、重症化すると失明してしまう恐れがあるため、放置せず早めに眼科を受診してください。
また、目の病気を早期発見できた場合、入院や手術を避けられる可能性が高くなります。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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2020-12-04
どうして、白いもやもやが見えるのだろう?
原因がよくわからない症状は不安なものです。
何が原因なのか、放っておけば自然と治るのか、それともちゃんと治療が必要なのか。
そんな不安な目の症状を、お医者さんが解説します。
病院に行くべきかどうか、迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
白いもやもやの3つの原因
原因① 生理的飛蚊症
症状の特徴
白いもやもやしたものが見える
白い糸のようなものや黒いものが浮いているように見える
まばたきをしても消えない
症状が進行すると…
網膜剥離、眼底出血を起こすことがあります。
なってしまう原因
生まれつき
生まれた後も、目の硝子体(ゲル状の水分で構成されている)を通っている血管の一部が濁りとして残ることがあります。その場合、濁りが目の前に白いものとして見えることがあります。
加齢
年齢を重ねることで、目の硝子体が減少する、硝子体の構造が変化する、網膜の一部が剥がれるなどが起こり、白っぽいもやもやしたものや糸くずのようなものが目の前に見えるようになります。
対処法
眼科の検査で、生理的飛蚊症と診断された場合は、特に治療は必要ありません。
しかし、目が見えにくいと感じる場合等には再度眼科で診察を受けてくださいね。
原因② 病的飛蚊症
病的飛蚊症の原因には、網膜裂孔・網膜剥離のケースと眼底出血のケースがあります。
網膜裂孔・網膜剥離:網膜内に硝子体の水分が入りこみ、硝子体の中に網膜が浮き出ています。
眼底出血:眼底出血(網膜での出血)が起こり、出血した血液が硝子体に侵入しています。
症状の特徴
網膜裂孔・網膜剥離の場合は…
白いもやもやするものが浮いているように見える(生理的飛蚊症よりも多い)
目が見えにくくなる(視力低下)
視野が欠けているように見える(影が視界の大部分を覆っている)
眼底出血の場合は…
白いもやもやするものが浮いているように見える
目が見えにくくなる(視力低下)
症状が進行すると…
急激な視力低下や失明を起こす恐れがあります。
なってしまう原因
網膜裂孔・網膜剥離の場合は…
網膜に穴が開いて、その部分から網膜が剥がれていきます。
年齢を重ねて網膜がピーンと張ったことで穴が開き、網膜剥離になるケースが多いです。
若くても強度の近視だと、網膜剥離が起こることがあります。
眼の打撲(ボールがぶつかる等)でも、急速に眼球が変形して発症することがあります。
眼底出血の場合は…
糖尿病や高血圧によって血管が詰まり、網膜に異常が生じることが主な原因と考えられています。
対処法
眼科に行って精密検査を受けてください。
原因③ ぶどう膜炎
症状の特徴
視力の低下
目のかすみ
目の痛み
目の前にもやもやするものが見える
症状が進行すると…
症状が進行すると、視力の低下が起こります。
なってしまう原因
ストレス過多、疲労過多、免疫異常等によって起こる場合があります。
その他のぶどう膜炎の原因
白内障等の手術
目の外傷(目に異物が刺さる等)
眼内炎(目の中の感染症)
体の中に隠れていた真菌が眼球に侵入して炎症を起こした
遺伝的要因
アトピー性皮膚炎で目の周りに炎症が起きた
ぶどう膜のひとつである脈絡膜で炎症が生じると、炎症によって発生した濁りが硝子体に侵入し、本来目の前に存在しないものが見えるようになります。
ぶどう膜…目の虹彩、毛様体、脈絡膜の総称。
対処法
眼科に行って検査を受けてください。
症状によっては、炎症を抑制する点眼薬や内服薬を処方される場合があります。
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白いもやもやが見えるとき「やってはいけないこと」
白いもやもやが見えているときは、次のことをやらないように気をつけてください。
スマートフォンなどで目を酷使する
目をこする・刺激する
自己判断で市販の目薬を使う
こんな目の症状は眼科へ!
次の症状が出ているときは、病院を受診してください。
目の前に見える白いものの数が増えている
目が見えにくくなってきた(視力低下)
目に痛みがある
見える部分が欠けているように感じる
目の動きに合わせて白いもやもやするものが動かない
白いもやもやが濃く見えるようになった
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放置すると…
治療を受けずに放置すると、次のようなリスクがあります。
手術療法が必要になる(硝子体手術、強膜内陥術)
視覚障害等の後遺症が残る
失明する
▼参考
公益社団法人 日本眼科医会 飛蚊症と網膜剥離 なぜ?どうするの