「眼瞼炎」は皮膚科と眼科どっち?受診までに避けた方がよいことや治療内容も

更新日:2023-01-23 | 公開日:2022-07-04
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「眼瞼炎」は皮膚科と眼科どっち?受診までに避けた方がよいことや治療内容も

まぶたが痒くて、少し腫れている…。
皮膚科と眼科、どっちに行くべき?

「眼瞼炎(がんけんえん)」の症状があるときに何科を受診すべきか、お医者さんに聞きました。

眼瞼炎が感染性の場合、放置するとまぶたが変形するリスクもあります。
病院に行くまでの対処法も紹介しますので、チェックして悪化を防ぎましょう。

監修者
山内 明子 先生

田町三田やまうち眼科
眼科医

山内 明子先生

経歴

田町三田やまうち眼科。東京医科大学眼科入局

 

 

「眼瞼炎」は皮膚科と眼科、どっち?

医師女性
眼瞼炎の症状があるときは、まずは「眼科」で受診することをおすすめします。

眼瞼炎は、まぶたの症状が目立ちますが、皮膚だけでなく目に原因があることも珍しくありません。

目の内部の異常は見た目でわかりづらいため、自分で確認するのが難しいです。
眼科であれば、目を検査する機器があるので、まぶたの症状と同時に「目の病気」の有無も調べられます。

「皮膚科」での治療をすすめられるケースも

 

目に感染がみられず、まぶたの皮膚に影響が強く出ている(かゆみ・腫れが強い)場合は、眼科の医師から皮膚科の受診をすすめられることがあります。

皮膚科では、まぶたの腫れの状態から、「接触性皮膚炎」や「アレルギー」、「アトピー性皮膚炎」が関わっていないかを判断できます。

 

ただし、目の病気のリスクを防ぐためにも、まずは眼科で診てもらったほうがよいでしょう。

眼瞼炎は早めに診てもらおう!

感染性の眼瞼炎の場合、悪化すると、まぶたが腫れてまつ毛が抜け落ちたり、まつ毛の根元に「膿のたまった小さな膿瘍」ができたりします。

「皮膚が分厚くなる」など、まぶたの変形を招くリスクもあるため、放置せず受診しましょう。

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眼瞼炎の原因は?

医師女性

眼瞼炎の原因としては、

  • 疲労・ストレス
  • 細菌・ウイルス感染
  • アレルギー(花粉症など)
  • まぶたの皮脂腺の閉塞・炎症
  • 皮膚病(アトピー性皮膚炎など)

などが挙げられます。

眼瞼炎は、何らかの「細菌」や「ウイルス」の感染などで発症することが多いです。
また、「アレルギー反応」や「皮膚病」によって引き起こされるケースもあります。

目に感染が見られない場合、「疲労」・「ストレス」などの原因も考えられます。

眼瞼炎の「主な症状」

  • 目の中の異物感
  • 目とまぶたの灼熱感・かゆみ
  • まぶたの縁が赤くなる・腫れる
  • 目の周りの皮膚が剥げて、粉をふく
  • ものもらいができる
  • 涙目になる
  • 明るい光に過敏になる
  • まつ毛が白く変色する
  • まつ毛の根元にできものがある
  • 目やにが出る

細菌感染の場合、一部のまつ毛が白く変色することが多いです。

病院に行くまでは、まぶたに触らないように気をつけて!

医師女性

病院に行くまでは、症状の悪化を避けるために、

  • まぶたに触らない
  • 症状がある箇所にメイクをしない
  • 市販薬を使用しない

といったことに気をつけてください。

細菌感染から守るために、患部を清潔に保ちましょう。
「メイク用品」は油分・色素など様々なものを含んでおり、悪化を招きやすいので、使用を控えてください、

また、原因がはっきりしない状態だと、市販薬の使用が逆効果になるリスクもあります。
薬の使用については、医師の指示を受けるようにしましょう。

腫れの状態を「写真に撮っておく」のもおすすめ!

 

まぶたが腫れている状態を見せると、医師が原因を特定しやすくなります。

発症直後に写真を撮っておき、受診時に持参することで、腫れが引いている場合でも診断がスムーズになります。

眼瞼炎は、どんな治療をするの?

医師女性

眼科では主に、「目薬」や「軟膏」を用います。

症状が重い場合は、抗菌作用のある「飲み薬」を併用して治療を行うこともあります。

眼科の診療では、基本的に目を強く触ったり、痛くしたりすることありません。
また、処方される軟膏薬は、目の中に入っても大丈夫なものが処方されることが多いです。

※皮膚に原因がある場合は「飲み薬」による治療が主になります。

医師に伝えるポイント

  • 最近の健康状態
  • 目が腫れる前に感じた異変
医師女性

問診の際には、上記について尋ねられることが多いです。

上手く伝えられるか不安な場合は、事前にメモしておくとよいでしょう。

費用の目安

医師女性

眼瞼炎の検査・治療にかかる費用は、だいたい5,000円以内になることが多いです。

治療は保険適用となります。

※検査の内容や保険の割合によって、費用が多少異なります。

治療期間の目安

医師女性
眼瞼炎の治療は、2〜3週間程度かかることが多いです。

症状が治まっても、まだ目の周りの皮膚は弱っています。
再度の感染を防ぐために、しばらくは抗菌薬を使うことになるでしょう。

再発防止には「体調管理」が大切

 

眼瞼炎は、再発することが多い疾患です。

「疲れ」や「ストレス」がたまると、免疫が落ちて再発を招くため、体調管理が大切です。

 

普段の生活では、食事からバランスよく栄養を摂取し、睡眠をしっかりととりましょう。

疲れたときは早めに休んで、体調を崩さないようにしてくださいね。

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