歯周病？白血病？「歯茎から大量に血が出る」のは放置NG！対処法は？

「歯茎から大量に血が出る」
「原因は何？これって大丈夫？」

歯茎から大量に血が出る症状についてお医者さんに聞きました。
考えられる病気や対処法、病院に行く目安なども解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯茎から大量に血が出た…！これはなぜ？

歯茎からの出血がみられる場合、歯周病が進行しているケースが多いと考えられます。

歯周病が進行して歯茎が腫れる・炎症が生じることで出血が起こると考えられています。

白血病や糖尿病でも血が出るって本当？

歯茎から血が出る症状が、白血病や糖尿病のサインとなっているケースもあります。

白血病の場合、血液中の“血小板”が減少するために、血が止まりにくくなります。

糖尿病の場合、免疫力の低下により歯周病が進行しやすい状態になり、歯茎から大量出血につながります。

歯周病と他の病気との違いは、どう判断すればいい？

歯茎の出血や腫れだけある場合は、歯周病の可能性が考えられます。
歯茎の出血に体の不調を伴う場合は、白血病・糖尿病の可能性が考えられます。

どう対処すればいいの？

歯茎から大量の出血が見られる場合は、まず歯医者を受診しましょう。
歯周病・虫歯の悪化、重篤な病気の発症などが考えられるため、早急に治療を開始することが大事です。

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どんな治療を受けるの？

歯周病の場合、まずはブラッシング指導を行い、炎症が改善傾向になったら歯石を除去する治療が行われるケースが多いです。
症状によっては、抗生物質の処方や外科的手術を行う場合もあります。

近年は、痛みが少ないレーザーを用いた治療も行われています。

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歯茎からの出血を防ぐ「セルフケア方法」

歯茎からの出血を防ぐ方法として

1. ブラッシング（歯磨き）
2. 歯磨き粉、洗口液の見直し
3. デンタルフロス、歯間ブラシの併用

などのセルフケアがあります。

その①　ブラッシング（歯磨き）

歯周病の改善には、正しいブラッシングによる歯垢（プラーク）の除去が欠かせません。

ブラッシングの際には、歯茎に適度な圧を加えて血流を促進させましょう。
歯ブラシケアを開始して数週間ほど経過すると、症状の改善がみられるケースが多いため、根気よく継続することが大切です。

正しい歯磨きのやり方

1. 歯ブラシの先端を、歯と歯茎の境に45度の角度であてて細かく振動させる感覚でブラッシングする
2. 歯ブラシの毛先が拡がらないくらいの力でブラッシングする
3. 炎症が生じている場合は、強く磨かないように注意する

その②　歯磨き粉、洗口液の見直し

• ノンアルコールタイプ
• 研磨剤無配合タイプ
• ジェル状歯磨き

など、刺激が少ないオーラルケア用品を使用するようにしましょう。

「アルコールを高配合しているタイプ」「研磨剤を配合しているタイプ」は、患部に強い刺激を与える可能性があるため、控えてください。

その③　デンタルフロス、歯間ブラシの併用

デンタルフロスや歯間ブラシを使用すると、歯ブラシだけでは落とし切れない歯垢（プラーク）や汚れを除去できます。

放置はNG！そのまま悪化すると…

歯周病が進行すると、次第に歯を支えている骨が溶かされて、歯が抜けてしまうリスクがあります。

さらに歯周病が体に悪影響を与えると、

• 心臓の病気
• 脳の病気
• 糖尿病
• 気管支炎、誤嚥性肺炎
• 早産

などの全身疾患を引き起こすケースもあるため、放置は禁物です。

また、「歯茎から大量に血が出る」症状には、歯周病以外の病気が隠れているリスクも考えられます。
歯茎から大量に血が出たときは、できるだけ早めに歯医者を受診しましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。