医師解説|足底筋膜炎は運動していいのか?おすすめの運動も

更新日:2023-04-25 | 公開日:2022-01-14
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医師解説|足底筋膜炎は運動していいのか?おすすめの運動も

「足底筋膜炎になったときでも運動はしていいの…?」
「痛みが弱い場合は運動してもいい?」

足底筋膜炎になったときに運動をしてもよいのかどうかを、お医者さんに聞いてみました。
痛みが弱い場合にしてもいい運動や、運動を始める前の注意点なども解説します。

足底筋膜炎を悪化させないための歩き方のポイントもチェックしましょう。

監修者
河合 隆志 先生

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設

足底筋膜炎って、運動してもいいの?

医師男性
足底筋膜炎になったとき、痛みや腫れなどがある場合は運動を控えましょう。
長時間足の裏に負荷をかけたり、長い距離を走るなどの運動は避けてください。

炎症が生じている状態で負荷をかけてしまうと、炎症が悪化してしまいます。

例えば、テニスやバスケットボールなど素早い方向転換をするような運動は避けてください。

痛みが弱い場合は、軽めの運動ならば行なってもよいでしょう。
ただし、一度医療機関を受診し、相談をしてから運動をすることをおすすめします。

STEP1.運動する前の「5つの確認事項」をチェック

足底筋膜炎を発症した方は、運動を行うにあたり、以下の5つの点に注意してください。

  1. いきなり強度の高い運動をしない
  2. 足底を特に使う運動は控える
  3. 足底へ過度の刺激を与えない
  4. 体を冷やさない
  5. 自分に合っていない靴は履かない

STEP2.ずは「ストレッチ」で準備体操

医師男性
まずは、足首や足底(足裏)を伸ばすストレッチから始めると良いでしょう。

ストレッチをすることで、足底筋膜の柔軟性を維持して、炎症を緩和することや怪我予防につながります。

足の裏のストレッチ方法

  1. 椅子に座り、右足を太ももの上にのせる
  2. 左手でかかとを固定して、右手で足の指を持つ
  3. 足の裏を伸ばす(足底が反らせる)

両足とも行なってください。
それぞれ30秒~1分程度行いましょう。

ふくらはぎのストレッチ

  1. 壁に両手をつける(※肘はまっすぐ伸ばす)
  2. 片足を後ろに下げて、足の裏全体を床につける(※かかとは浮かない)
  3. もう片方の足の膝を、ゆっくり曲げる

ふくらはぎやアキレス腱が引っ張られるような状態でキープして伸ばしましょう。

勢いよく伸ばすのではなく、ゆっくり伸ばします。
また、しっかり伸びていることを確認することも大切です。

STEP3.足の裏を使う「簡単な運動」をスタート

医師男性
足の指で「グー、チョキ、パー」をしてみましょう。1日に数回行ってください。

無理はせずに行ないましょう。
まずは「グー・パー」の動きから始めてみてもよいでしょう。

慣れてきたら「タオルを使った運動」もおすすめ

医師男性
運動に慣れてきた人は、タオルギャザートレーニングという運動をするとよいでしょう。

タオルギャザートレーニングのやり方

  1. 椅子に座る。
  2. 床にタオルを敷き、タオルの上に足をおく
  3. 足の指全体を使って、タオルを手前にたぐり寄せる

10回を1セット1日2回程度行うと良いでしょう。
「足の指を全て使用して」行なうのがコツです。

最初は座って行いましょう。
できるようになったら、運動強度を高めるために立ってやってみましょう。

STEP4.「正しい歩き方」を意識しよう

医師男性
足底筋膜炎を悪化さないために、つま先から離れ踵から着地するような歩き方をするとよいでしょう。歩幅は適切に取ります。

正しい歩き方をすることで、足底筋膜炎を防ぐだけでなく、姿勢も正しくなり、腰などへの負荷も緩和されます。

靴は、足を測定してもらい、自分の足に合った靴を選びましょう。
靴が合っていないと、足底に負荷がかかり姿勢が悪くなることにもつながります。

また、アーチサポートのしっかりしたインソールに変更するとよいでしょう。
インソールを変えることで、足底の負荷を分散して軽くすることできます。

STEP5.運動後は「マッサージ」してみよう

医師男性
運動後は、マッサージをすることで、足底筋膜の柔軟性を維持することができます。

足の裏の踵の方から、足指の方に向けてゆっくりと指を走らせます。
クリームを使用すると指を走らせやすいです。

痛みが出ている部分は、強くマッサージをしないようにしましょう。症状が悪化する可能性があります。

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