セラミックの歯の寿命｜長持ちさせるには？歯医者での交換についても

「セラミックの寿命はどれくらい？」

セラミックの寿命の目安を、素材の種類ごとに詳しく解説します。
寿命を縮める要因も併せてチェックし、セラミックを長持ちさせましょう！

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

セラミックの歯の寿命は8年～20年

あくまで目安の年数ではありますが、セラミックは8〜20年程度持ちます。

※セラミックにはいくつかの種類があるため、それぞれの特徴から寿命や費用にも差があります。

銀歯・レジン（プラスチック）の寿命と比べると…

セラミックは歯と化学的に結合されており、強固な接着になるため、銀歯・レジンよりも耐久性に優れています。

一方、銀歯・レジンは「歯との熱膨張率の差」が大きく、飲食の際に歯と詰め物との間で“微細な隙間”が生じやすいです。
それが繰り返されると接着剤が劣化し、さらには細菌の侵入にもつながるため、セラミックよりも寿命が短い傾向があります。

“セラミックの歯”にもいろいろある！

代表的なセラミックとしては、

1. オールセラミック
2. ハイブリッドセラミック
3. メタルボンド
4. ジルコニア
5. ジルコニアステイン

の5種類があげられます。

それぞれの寿命の目安、特徴を詳しく解説していきます。

1．「オールセラミック」とは

セラミックのみで作られたもので、寿命は「8〜10年」程度です。

強度がそこまで高くないため、前歯に使われることが多いです。
ジルコニア（後述）と比較して耐久性は劣りますが、審美性に優れているため自然な歯のような見た目になります。

2．「ハイブリッドセラミック」とは

セラミックの微粒子をレジンに練り込んだものです。
寿命は「7〜8年」程度です。

他のセラミックと比較して柔らかい材質です。
保険適用のプラスチックよりは耐久性があり、奥歯に使われることが多いですが、噛み合わせが強い方には不向きです。

レジンを使用していることから、他の種類のセラミックよりも自然な歯の再現性は低いです。

3．「メタルボンド」とは

セラミックを金属のフレームに焼き付けたものです。
寿命は「8〜10年」程度です。

金属を使用していることから耐久性が高く、前歯・奥歯どちらにも使われることがあります。

オールセラミックよりは劣りますが、表面はセラミックのため審美性は高く自然な歯に近い見た目になります。

4.「ジルコニア」とは

ジルコニアブロックを削り出して研磨したものです。
寿命は「15〜20年」程度と、セラミックの中でも長持ちします。

耐久性が高いため、奥歯で1番用いられるセラミックです。

色が単色なので、天然の歯のようなグラデーションを表現することは難しいです。

5．「ジルコニアステイン」とは

ジルコニアのフレームに着色したものです。
寿命は「15年」程度です。

耐久性が高いため、奥歯に使用することが多いです。
着色されているので、自然な歯に近い見た目になります。

【種類別】セラミックの寿命・費用の一覧表

どのセラミックを選べばいいの？

（※）審美性…見た目の美しさ

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セラミックの「寿命を延ばす」には

削れる、割れる、かけるような使い方をしないことが大切です。

セラミックの歯の寿命を縮める「3つの要因」と「対処法」

1. 歯ぎしり・食いしばり
2. 噛み合わせに問題がある
3. 歯磨きが強すぎる

などは、セラミックの寿命を縮める要因になります。

これらの寿命を縮める要因を解決する「対処法」をチェックして、セラミックを長持ちさせましょう！

対処法①　歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしり・食いしばりで歯に強い負荷をかけると、セラミックが割れたり、かけたりする場合があります。
心当たりがある方は、マウスピース（ナイトガード）を装着しましょう。

マウスピースを装着すると、歯ぎしり・食いしばりによる歯への負担を抑える効果が期待できます。

対処法②　噛み合わせに問題がある

噛み合わせの悪さによって歯に負担がかかると、セラミックの破損の原因になります。
この場合は、歯列矯正を検討する必要があります。

対処法③　歯磨きが強すぎる

強すぎる歯磨きは、セラミックを削ってしまいます。
やわらかい毛質の歯ブラシを選び、優しいブラッシングを心掛けてください。

セラミックの寿命がきたらどうすればいい？

セラミックの寿命がきたら、歯医者を受診して新品のものと交換してください。

交換の際には、改めてセラミックの種類を選ぶことができます。
※費用は再度かかります。

寿命がきたセラミックを使い続けると、食べ物をうまく噛めなくなる、虫歯になるなどのリスクがあります。
お口の状態が悪くなる前に歯医者で相談しましょう。

歯医者で伝えるポイント

• セラミックの状態
• 歯の部位
• セラミックの希望条件（違う種類にする場合）

などを詳しく説明しましょう。

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