「急に口内炎がたくさんできた…」
「これは何?」
急に口内炎がたくさんできる原因や対処法を、歯医者さんに聞いてみました。
病院を受診したほうがよい目安や病気のサインのケースについても解説します。
監修者
経歴
歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。
急に「口内炎がたくさんできた」…これは何?
急に口内炎がたくさんできたのですが、これはなぜでしょうか…?
疲れ気味な人や、風邪気味な方、ストレスが溜まっている方は、急に口内炎がたくさんできやすいことがあります。
その他には、
- 口の中の傷
- ウイルス・菌
- アレルギー
- 薬品
- 疾患
- 喫煙
なども原因として考えられます。
口内炎の原因
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口内炎の特徴
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栄養不足・疲労・免疫力低下・ストレス(アフタ性)
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口の中を傷つけてしまった(カタル性)
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- 水疱状のものがつぶれて潰瘍になる。
- しばらく傷みが続く。
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ウイルス・菌(真菌)・疾患
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アレルギー(食品・金属・その他)・薬品
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喫煙
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口内炎を早く治すには?
口内炎を治すためには、まず栄養不足や疲労の原因となる生活習慣を整えることから始めましょう。
生活習慣を整えるためには、食習慣、睡眠時間、疲労やストレスの持ち越しがないかといったことを改善するとよいでしょう。
口内炎がなかなか治らない…どうすれば?
生活習慣を整えたり、しっかりと休養をとっても、口内炎が中々治らない場合は、こまめな水分補給で、口の中の乾燥予防をすることも有効です。
口の中を清潔に保つため、歯磨きやうがいを丁寧にすることも忘れないようにしましょう。
ご飯が食べられないときは…
口内炎予防のために栄養をとりたいけど、痛みが強くて食べられないときは、
- 冷ましたスープ類(特にポタージュ系)
- プロテイン飲料
- ゼリー飲料
- 牛乳・ヨーグルト
- 豆乳
- アイス・プリン
などを食べるのがおすすめです。
反対に、アルコールや、辛い物など口内炎の症状を刺激するような物は、逆効果となってしまうので避けてください。
特におすすめな食べ物
- 魚類
- 肉類(特に豚・レバー)
- にんにく
- 穀類(白米よりは玄米)
- のり
- 貝類
など、ビタミンB群が多く含まれた食べ物を、日々心掛けて摂るようにするとよいでしょう。
どんな市販薬がよい?
持続性ビタミンB群が含まれるものや、口内炎専用の飲み薬、塗り薬、貼り薬などがよいでしょう。
持病で服薬がある方は、飲み合わせによる重大な副作用のリスクを避けるため、主治医・薬剤師に相談してください。
一度、病院で受診したほうがよい目安
- 症状が2週間以上長引く
- 広範囲にわたって口内炎ができている
- 痛みが強くて日常生活に支障が出ている
といった場合は病院で受診してください。
病院は何科?
病院は、耳鼻いんこう科などを受診してください。
内科、皮膚科でも診てもらえることもあります。
※また、明らかに歯科装具が影響している場合は、歯科で受診してください。
耳鼻いんこう科を探す
歯科を探す
病気のサインのケースも
“急に口内炎がたくさんできた”場合、
- 自己免疫疾患(ベーチェット病・リウマチ・バセドウ病・シェーグレン症候群)
- 糖尿病
- ガン(口腔がん、舌がん)
- 潰瘍性大腸炎
といった病気のサインの可能性もあります。
病気のサイン
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症状の特徴
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自己免疫疾患(ベーチェット病・リウマチ・バセドウ病・シェーグレン症候群)
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目のかすみ、痛み、運動麻痺、疲れやすい
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糖尿病
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疲れやすい、喉が渇く、頻尿、体重減少
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ガン(口腔がん、舌がん)
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いつまでも口内炎が治らない
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潰瘍性大腸炎
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腹痛、下痢、血便、発熱、倦怠感、関節痛
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合わせて読みたい
2023-01-30
潰瘍性大腸炎とは、どのような病気なのかを分かりやすくまとめました。
潰瘍性大腸炎の主な症状やなりやすい人、原因なども紹介するので、心当たりがないかチェックしてみましょう。
潰瘍性大腸炎とは
潰瘍性大腸炎とは、大腸に炎症ができ、表面が赤く腫れたり、潰瘍ができたりする疾患です。
初期段階は、下痢と便秘を繰り返すことが多いのですが、症状が悪化すると血便や下血が現れる場合もあります。
どんな痛み?潰瘍性大腸炎の症状
下痢
血便(赤黒い色の血便、粘血便)
激しい腹痛
下腹部の違和感
発熱
倦怠感
貧血
脱水
食欲低下
体重減少
下痢と血便を主症状として、激しい腹痛を伴うケースが多いです。
ゼリー状の粘液のような血便が出る場合もあります。
悪化すると、1日10回以上血便が出るようになります。
潰瘍性大腸炎の原因
潰瘍性大腸炎の発症原因は未だ明確になっておらず、国の指定難病に定められています。
考えられる原因としては、免疫異常・遺伝的要因・環境要因が挙げられます。
潰瘍性大腸炎になりやすい人・性格は?
ストレス過多・ストレスを感じやすい
腸内細菌のバランスが崩れている
生活習慣が乱れている
家族が潰瘍性大腸炎やクローン病を発症している
発症に男女差はなく、男性の発症ピークは20~24歳、女性の発症ピークは25~29歳にみられます。
ストレスが潰瘍性大腸炎の直接的な原因となるわけではありません。
ただし、過剰なストレスは腸内環境の悪化や免疫力の低下につながるため、潰瘍性大腸炎の発症に影響するという意見もあります。
「ストレスが溜まっている」「ストレスを感じやすい性格」などの自覚があり、潰瘍性大腸炎の症状が見られる場合は、注意が必要です。
家庭内で発症するケースもあり、遺伝的因子も関与すると考えられています。
そのため、家族に同様の病気の人がいると、発病のリスクが高くなる可能性があります。
▼参考
潰瘍性大腸炎(指定難病97)
潰瘍性大腸炎とは?症状と予防のために気をつけたい注意点を解説
潰瘍性大腸炎について- どのような病気か分かりやすく解説! -
潰瘍戦大腸炎を疑う場合は病院へ
潰瘍性大腸炎は再発しやすく、重症化して手術が必要になる場合もあるため、早めに病院を受診してください。
潰瘍戦大腸炎を疑う場合は、内科・消化器内科・胃腸内科の受診をおすすめします。
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潰瘍性大腸炎の治療法
潰瘍性大腸炎の治療では、「薬物治療」や「手術」が行われます。
薬物治療は、大腸の炎症を抑える薬、免疫機能を調整する薬などを使用します。
薬が効かない、症状が重いなど、薬物治療で対処できない場合に、大腸を全摘出する手術が行われることがあります。
ウイルス・菌・アレルギーなどの場合の治し方
口内炎の原因がウイルス・菌・アレルギーなどの場合は、早めに病院で受診しましょう。
病院では、病気に適した薬が処方されます。(処方薬は、抗炎症剤、抗菌薬、ステロイド薬が多いです。)
原因が分からないにもかかわらず、市販の抗生物質を使用するのは、口の中の菌のバランスを崩してしまい逆効果になるので、やめましょう。
病院は何科?
まずはかかりつけの内科で受診しましょう。
初期症状に合わせて、消化器内科、皮膚科などを選んでも良いでしょう。
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