最近、ストレスが溜まって調子が悪い…
リフレッシュしたいけど、どうすればいい?
40代女性におすすめの「ストレス解消法」をお医者さんに聞きました。
マッサージのやり方・積極的に摂取したい栄養素についても詳しく解説するので、ストレスを解消したい方は必読です。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
40代女性はストレスが溜まりやすい…
40代の女性は、閉経が近づくことで「女性ホルモン」の分泌が徐々に低下していきます。
これに伴い、“幸せホルモン”と呼ばれる「セロトニン」の分泌も低下するため、イライラを感じやすくなるものです。
また、40代の女性の場合、
などがストレスとなるケースも多いです。
ストレスが溜まりすぎると、免疫力が低下したり、心の病気を患ったりすることがあります。
体と心を健康に保つためにも、上手なリフレッシュ方法を身につけていきましょう。
40代女性におすすめの4つのストレス解消法!
忙しい40代女性には、手軽にできる・継続しやすいストレス解消法がおすすめです。
こちらでは、
- 湯船に10〜15分程度、ゆっくり浸かる
- マッサージをする
- 趣味を充実させる
- 食事の時間を楽しむ
の4つのストレス解消法をご紹介します。
ストレス解消法① 湯船に10〜15分程度、ゆっくり浸かる
10~15分ほど湯船に浸かると、血行がよくなって気持ちが落ち着きやすくなります。
リラックス効果を高めるために、バスオイルを使ってみるのもおすすめです。
血流がよくなると「疲労物質」や「老廃物」が排泄されやすくなるため、疲れ・体のコリの解消にもつながります。
ストレス解消法② マッサージをする
マッサージでリンパや血液の流れが良くなると、ストレスが和らぎやすくなります。
などを試してみるとよいでしょう。
人の体は、夕方からリラックス状態になっていくため、マッサージはお風呂上がりや就寝前に行うとよいでしょう。
おすすめマッサージ① ツボ押し
ストレスや疲れを感じた時に、手の親指と人差し指の付け根にある「合谷(ごうこく)」というツボを押してみましょう。
心地よいと感じるくらいの強さで、10秒くらい押すとよいでしょう。
合谷のツボを押すと、自律神経が整えられ、ストレスや疲れが軽減するといわれています。
おすすめマッサージ② リンパマッサージ
「骨のきわ」や「筋肉」を指で心地よく感じる強さでマッサージしましょう。
冷え・違和感・痛みを感じるところは、症状が落ち着くまでマッサージするとよいでしょう。
ストレス解消法③ 趣味を充実させる
など、自分に合った趣味を見つけてみましょう。
ストレスを解消するには、時間が経つことを忘れるくらい没頭できるものがよいでしょう。
ストレスを感じている対象から他のことに集中できると、思考をリフレッシュできます。
また、趣味の仲間を作って人間関係が広がると、よい刺激にもなります。
ストレス解消法④ 食事を楽しむ
好きな食べ物・飲み物をゆっくりと味わうと、心が落ち着きやすくなります。
お気に入りのお店へ行くのもリフレッシュになるのでおすすめです。
自宅で食事をする際は、
- テーブルセッティングをする
- 音楽を流す
- お気に入りの皿・カップを使う
など、ちょっとした工夫を施すことで食事の時間がより楽しくなりますよ。
そもそも「ストレスを溜めない」生活を送るには?
ストレスを溜めないためには、食生活を見直したり、体を動かしたりすることが大切です。
普段から、
- 抗酸化ビタミンを積極的に摂る
- できるだけ運動量を増やす
といった点を意識しましょう。
その① 「抗酸化ビタミン」を積極的に摂ろう
「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」などの抗酸化ビタミンは、
などに多く含まれています。
免疫力の低下を防ぐ働きがある「抗酸化ビタミン」を摂ると、ストレスに強い体づくりにつながります。
\おすすめの食材/
ビタミンA
|
レバー/うなぎ/ピーマン/ブロッコリー/牛乳/プロセスチーズ など
|
ビタミンC
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パプリカ/じゃがいも/キウイ/柑橘類/柿 など
|
ビタミンE
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ナッツ類/かぼちゃ/アボカド/たらこ
|
その② できるだけ運動量を増やそう
- お出かけの時に「いつもより長く歩く」
- テレビを見ながら「スクワットする」
など、生活の中で運動量を増やしていきましょう。
運動をすることで血流が良くなり、ストレス解消につながります。
合わせて読みたい
2022-02-17
「40代で太る女性の共通点を知りたい…!」
「痩せるためにした方がよいことはある?」
40代にはいって「太りやすくなる」女性が多い理由を、お医者さんに聞いてみました。
太りやすくなる女性の共通点や、おすすめのダイエット方法なども解説します。
40代にはいって「太りやすくなる」女性が多い理由
更年期にさしかかる40代は、筋肉量を保つ働きがある女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減少していきます。
これにより筋肉量が減少し始め、基礎代謝量も減少していきます。
40代になると基礎代謝量が減少してきているため、20代の頃と同じ量を食べていると太っていきます。
40代で太りやすい女性の共通点
40代で太りやすくなる女性には、
忙しくて時間の余裕がない
早食いしてしまう
麺・丼などの単品料理ばかり
大皿料理になりがち
食事量が20代と変わらない
満腹になるまで食べてしまう
間食が多い
夕食の時間が遅い
食事を抜きがち
運動習慣がない
睡眠不足ぎみ
といった特徴があります。
忙しい人ほど、おにぎりやサンドイッチなど炭水化物に偏りがちです。
手軽に食べられるクッキー・菓子パン・スナック菓子は、満腹感が得られにくく食べ過ぎてしまいがちです。
炭水化物や糖質の多い食生活をおくっていると、血糖上昇しやすくなり、太りやすくなります。
また、運動習慣がないと、エネルギー消費量は少なくなります。また、筋肉量が減少していくため、基礎代謝量が減少していきます。
睡眠不足の場合も、食欲コントロールホルモンのバランスが崩れてしまうため、食欲が高まり、太りやすくなってしまいます。
40代のダイエットの落とし穴
40代で「短期間で痩せようとする」「食べないダイエットをする」「運動をしないで痩せようとする」といったことを行っても、なかなか痩せるのは難しいです。
食事・運動・睡眠を少しずつ見直して、徐々に痩せるための生活習慣を身につけましょう。
40代になったら「食事を減らすダイエット」はNG
40代になったら、改めて食事の量や質をよく考えるようにしましょう。
食事量を極端に減らすダイエットは危険です。一時的に体重は減少しますが、脂肪ではなく筋肉が減少するため、基礎代謝が下がりこれまで以上に太りやすくなります。
筋肉量をキープするために運動をして、基礎代謝量を増やしていくとよいでしょう。
40代でもスタイルをキープするためにできる7つの工夫
まずは生活リズムを見直す
食事は「単品」よりも「定食」を選ぶ
“ゆっくり”食事をする
「自分の食べる量」を決めて、1食分を盛り付ける
おやつは15時前までにして、小袋の間食をチョイス
夕食は20時前までに摂る
“ながら運動”をする
まずは生活リズムを見直す
1日の自身の生活リズムを見直してみましょう。
40代に入って、日々の忙しさから自分の生活習慣を顧みる余裕がなくなることで、体重増加に繋がることが多いです。
忙しいとつい自分のことは後回しになってしまいます。
しかしダイエットのためには
ゆっくり食事する時間をとる
体を動かす時間をとる
1日1回の体重測定をする
といったことを行なって“自分を見つめる時間”を作るとよいでしょう。
忙しくても「欠食しない」のが大事!
食事を抜いてしまうと、あまりの空腹に食べ過ぎてしまいます。
時間がなくても食べられる食べ物(ゆでたまご、サラダチキンなど)を準備しておきましょう。
食事は「単品」よりも「定食」を選ぶ
なるべく主食、主菜、副菜がそろっている定食形式で食事を摂るようにしましょう。
写真を撮って記録してみると分かりやすく続けやすいです。
味噌汁やスープ、おかずとなるようなきんぴら、サラダチキンなどを付け足すなど一工夫するのもよいでしょう。
作り置きで週末まとめてきんぴらや煮物など作っておくのもよいでしょう。
定食でも、そば+カツ丼のような炭水化物の重ね合わせはNGです。
“ゆっくり”食事をする
よく噛み、20分以上時間をかけて食べるようにしましょう。
また、時間があれば、一口食べるごとに箸を置くという方法もよいでしょう。
お腹いっぱい食べてしまうと、1日のエネルギー必要量を越えてしまいます。
食べているときに、満腹かどうかを確認するのではなく、まだお腹が空いているかどうかを確認しましょう。
「自分の食べる量」を決めて、1食分を盛り付ける
必ず1人分ずつ皿に盛り付けるようにして、食べる量が見てわかるようにしましょう。
料理を大皿に盛り付けると、自分が食べた量が分からなくなり、つい食べ過ぎてしまいます。
適宜、少なめに盛り付ける(少なめの量を選ぶ)などをし、自分の適正量を知りましょう。
また、「ついつい食べてしまう」という行動を誘発しないためにも、目の届く範囲に食べ物を置かないようにしましょう。
おやつは15時前までにして、小袋の間食をチョイス
お菓子は小袋を購入しましょう。
15時以降は脂肪がつきやすいため、間食はその前までに終えてください。
大袋での間食や時間を決めない間食は避けて、食べ過ぎを予防しましょう。
代わりに小袋のお菓子・ナッツ類・ヨーグルト・果物を取り入れてみましょう。ナッツ類・ヨーグルト・果物からはビタミンやミネラルを摂ることができます。
※ただし、ナッツ類はエネルギーが高い食品なので、食べ過ぎに注意しましょう。
目の届くところにあると、つい食べたくなってしまうので、隠したところにしまっておきましょう。
夕食は20時前までに摂る
夕食後すぐに寝てしまったり、夜遅くに食事をとるのはNGです。
夜はエネルギー消費量が少なく血糖値が上昇しやすいため、体脂肪が蓄積されやすくなります。
できれば18時くらい、遅くとも20時前には食べ終わる習慣をつけましょう。
夕食の時間が遅くなりそうなときは、夕方に軽くおにぎりやサンドイッチなどを食べて、帰宅後には消化のよいおかずを食べるようにしましょう。
“ながら運動”をする
家事、仕事、日常生活の中に、時間や場所に関係なくできる「ながら運動」を取り入れてみましょう。
まずは、歯磨きをしながらつま先立ちをしたり、信号待ちでは姿勢をよくしてみるとよいでしょう。
近くへの用事には車ではなく、歩いて行くように工夫しましょう。
慣れてきたら、ウォーキング・ランニングといった有酸素運動を取り入れてみましょう。
有酸素運動は脂肪燃焼に働きかけます。まずは週1回から始めてみましょう。
夜はしっかり眠る
朝型生活に変え、夜は質のよい睡眠が取れるように、日中よく体を動かしたり、ゆっくりお風呂に浸かったりと生活習慣を工夫しましょう。
ダイエットは「必ずしなければいけない」と思うと、続けにくくなってしまいます。
継続が大切なので、まずは行いやすいものからスタートして、1つでも意識して取り入れてみましょう。
▼参考
令和元年国民健康・栄養調査報告 第3部 生活習慣調査の結果
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 Ⅱ各論 1 エネルギー・栄養素 エネルギー
睡眠と生活習慣病との深い関係|e‐ヘルスネット(厚生労働省)
加齢とエネルギー代謝|e‐ヘルスネット(厚生労働省)
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2020-12-28
なんだか体調が悪い…。ストレスのせいかも…。
ストレスが限界に達すると、どのような症状があらわれるのでしょうか。
お医者さんの目線から、「心の症状」と「体の症状」、それぞれ解説してもらいました。
ストレスが限界に達した時に出る症状
ストレスが限界に達すると、脳や自律神経の働きに影響が出て「心の症状」と「体の症状」があらわれます。
ストレスの限界サイン「心の症状」
気分が落ち込む
イライラして、怒りっぽくなる
やる気が出ず、集中できない
何に対しても興味が持てない
ストレスの限界サイン「体の症状」
肩こり
頭痛
腹痛、胃痛
胸が苦しい
息苦しい
だるくて体が動かない
食欲不振、または食欲過剰
下痢、便秘
寒気や冷え
涙が止まらなくなる
不眠、または過眠
過度なストレスを受け続けると脳が正常に働かなくなり、気分が落ち込みやすくなります。
さらに、ストレスは内臓など体全体の調子を整える「自律神経」の乱れを引き起こすため、体の不調の原因にもなります。
ストレスが溜まりすぎると起こる「行動の変化」
浪費が激しくなる
ギャンブルが止まらなくなる
アルコール量が増える
喫煙量が増える
ストレスによって心の調子が不安定になると、お酒を飲む量が増えたり、大胆な行動をとったりする方もいます。
「自分らしくない行動が増えた」という場合も、心の状態に注意したほうがよいでしょう。
ストレス限界サインを感じたら、こう対処しよう
質の良い睡眠をとる
好きな物を食べる
気が合う人と会う
などの方法で、ストレスを発散しましょう。
ストレス対処法① 質の良い睡眠をとる
ストレスの解消には、十分な睡眠が大切です。
質の良い睡眠をとれるよう、就寝前には
ゆっくり入浴する
リラックスを設ける
スマホよりも本を読む
の3つの点を心がけましょう。
湯船にゆっくり入浴する
湯船につかって、ゆっくりと温まりましょう。
時間や体力がないときは、熱めのシャワーを首元に数分当ててください。
入浴が終わったら、冷えないように着替え、水分補給をしましょう。
リラックスタイムを設ける
ゆっくりできる場所に腰を掛けて、気持ちを休めましょう。
好きな音楽やテレビを楽しむのもおすすめです。
スマホよりも雑誌や本を読む
就寝直前はスマホではなく、読書が適しています。
インターネットは情報がどんどん入ってくるため、過度な刺激になってしまいます。
眠気を感じたら、電気を消して早めに入眠しましょう。
ストレス対処法② 好きなものを食べる
好きなものを食べると、ストレスが和らぎます。
※ただし、暴飲暴食は控えてください。
食欲がないときは無理せず、食べられるものを食べましょう。
軽く運動すると、食欲が湧きやすくなります。
反対に、カフェインの強いものはしばらく控えてください。
過度のアルコール摂取も、睡眠の質を低下させる原因となるため、注意しましょう。
ストレス対処法③ 気が合う友人と過ごす
悩みを誰かに相談することも、ストレス解消につながります。
こんなときは病院へ!
なかなか寝つけない
就寝中に何度も目が覚める
いつもより寝すぎてしまう
朝だるくて起きられない
といった場合は、早めに病院で相談しましょう。
何科を受診すればいいの?
心療内科・精神科を受診してみましょう。
初診の際は、下記のことを医師に伝えられるように、まとめておくといいですよ。
今までできていたのに、できなくなったこと
特につらいと感じていること
仕事の内容・職場の人間関係
おかしいと感じる体の症状
メモに書いて持っていくのもおすすめです。
心療内科を探す
心が壊れてしまう前に相談しよう
過度のストレスは、うつ病や自律神経失調症を引き起こす恐れがあります。
頑張りすぎは禁物です。
心療内科や精神科に行くとなると、身構えてしまう方も多いかもしれません。
ですが、メンタルの不調で病院にかかることは、内科で風邪を相談することと大きな違いはありません。
一人で抱え込まずに、病院で相談してみましょう。
▼参考
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス うつ病