「目立たない部分入れ歯」は保険適用にならないの?費用は?入れ歯の種類やメリット&デメリットも解説

更新日:2023-04-25 | 公開日:2022-07-28
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「目立たない部分入れ歯」は保険適用にならないの?費用は?入れ歯の種類やメリット&デメリットも解説

部分入れ歯を周りに知られたくない…。
目立たないタイプは、保険適用される?

「目立たない部分入れ歯」は保険適用になるかどうか、歯医者さんに聞きました。
部分入れ歯の種類別の費用目安や、それぞれのメリット・デメリットについても詳しく解説します。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「目立たない部分入れ歯」は保険適用になる?ならない?

医師女性
「目立たないタイプの部分入れ歯」は、保険適用になりません。
見た目のよい入れ歯は自費となるため、保険の部分入れ歯に比べて費用が高くなります。

保険が適用される部分入れ歯は、「レジン床義歯」と呼ばれるタイプのものです。
レジン床義歯は、残っている歯に「金属の留め金」をかけて固定します。
そのため、前歯など「口を開いたときに見える部分」に使用する場合には、どうしても金具部分が目立ってしまいます。

※入れ歯の位置が奥歯であれば、それほど目立ちません。

医院・クリニックによっては、微調整が可能なケースも!

医師女性
「歯科技工士」が在籍している医院では、入れ歯の細かい微調整に対応しているケースもあります。
この場合、保険適用内の入れ歯であっても、ある程度目立ちにくくできる可能性があります。

保険適用内で見た目の要望に応えてほしいのであれば、歯科技工士が在籍している歯科を探すのも一つの手です。

しかし、微調整ができるとはいえ、金具部分を完全に見えなくすることはできません。
また、歯科技工士が在籍している歯科もそこまで多くないため、アクセス面などで通いづらいケースもあるでしょう。

どうしても目立たせたくないのであれば、金具を使用しない「保険適用外の部分入れ歯」を検討することをおすすめします。

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【価格が安い順】部分入れ歯の費用目安

部分入れ歯の例 

目立つ度合い(★) 

費用 

レジン床義歯 

★★★★★ 

3,000〜10,000円程度 
(保険適用) 

ノンクラスプデンチャー 

 

15万円〜 

金属床義歯 

★★ 

20万円〜 

「レジン床義歯」の費用は、入れる歯の本数にもよりますが、5,000円〜15,000円程度です。
保険適用外の「目立たないタイプの部分入れ歯」は、15万円以上となるものが多いです。

部分入れ歯① レジン床義歯(保険適用)

医師女性

「レジン床義歯」は、保険が適用される部分入れ歯です。
歯茎の部分はプラスチックで作られていて、金属のパーツで周りの歯に引っ掛けて固定します。
場所によっては、引っ掛けた部分の金属が目立ちやすいです。

費用は本数によりますが3,000〜15,000円程度です。

レジン床義歯のメリット・デメリット

▼メリット

  • 保険適用なので安価
  • 価格が手頃なので、合わなくなっても作り直ししやすい

 

▼デメリット

  • 耐久性が低い・劣化するスピードが速い
  • 厚みがあるため口の中で浮きやすい
  • 噛んだときに硬いため、違和感を覚えやすい
  • 歯茎・粘膜に痛みが出ることがある
  • 食事の熱が伝わりにくい
  • 食事の美味しさが自費のものに比べると伝わりにくい

部分入れ歯② ノンクラスプデンチャー(保険適用外)

医師女性
ノンクラスプデンチャーは、留め具にピンク色の特殊な樹脂を使用した、保険適用外の部分入れ歯です。
留め具に金属を使っていないので、目立ちにくいです。

本数にもよりますが、費用の目安は15万円以上です。

ノンクラスプデンチャーのメリット・デメリット

▼メリット

  • 自然な見た目なので入れ歯とわかりにくい
  • 柔軟性が高いので、違和感なく装着できる

 

▼デメリット

  • 強度が高いわけではないので、壊れやすい
  • 柔軟性があるので入れ歯がズレやすく、支えている歯や骨に負担をかける
  • 壊れると修理をするのが難しい

部分入れ歯③ 金属床義歯(保険適用外)

医師女性
金属床義歯は、床材に金属を使用している保険適用外の部分入れ歯です。
プラスチックの一部を薄い金属に置き換えているため、強度が高く違和感が少ない一方、金属部分が目立ってしまうこともあります。

費用は、本数にもよりますが20万円以上が目安です。

金属床義歯のメリット・デメリット

▼メリット

  • プラスチックの床材より薄いため、しっかりと歯茎に装着可能
  • 食事や会話に支障が出にくい

 

▼デメリット

  • 留め具のバネが目立つ
  • バネが気になることもある
  • 費用が高い

「目立たせたくない」ときは、保険適用外の治療が◎

医師女性
「保険適用内の部分入れ歯」は、金具が目立ちやすいものです。
保険適用外の治療であれば、費用は高額になりますが、「自然な見た目」に近い義歯を作ることが可能です。

失った歯を補う方法には、「入れ歯」だけでなく、取り外しの必要がない「インプラント(※)」という治療もあります。
(※)歯に人工の歯根を埋め込み、差し歯を被せる治療

保険適用外の義歯には、装着感・耐久性に優れた素材も多いため、使いやすいという点もメリットです。

「義歯を目立たせたくない」という場合は、歯科医師に相談すると、さまざまな義歯を提案してもらえます。
「できるだけ費用を抑えたい」人は、その旨も併せて伝えるとよいでしょう。

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