適応障害の人にかける言葉|OK・NGな接し方は?体験談も

更新日:2023-01-24 | 公開日:2023-01-24
23

本サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。コンテンツ内で紹介した商品が購入されると売上の一部が還元されることがありますが、コンテンツは自主的な意思で作成しています。

適応障害の人にかける言葉|OK・NGな接し方は?体験談も

適応障害の人には、どんな言葉をかけるべき?

適応障害の人との接し方について、お医者さんに聞いてみました。

体験談も紹介するので、適応障害の人との接し方に悩む人は必読です。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

大切な人が適応障害に。どんな言葉をかけたらいい?

身近な人が適応障害と診断されたようです。どんな言葉をかけたらよいでしょうか。
女性
医師男性

友人や家族などの身近な人が適応障害になった場合は、

  • 「悩み事や不安な事があれば、いつでも相談に乗るよ」
  • 「ゆっくり休んでね」
  • 「頑張ったね」
  • 「できる限り支えるから、心配しないで」

といった言葉をかけてあげるとよいでしょう。

上記のような内容の言葉は安心感を与えるため、適応障害の人が自分を責めるのを防ぐことにつながります。
根本的によくなるわけではありませんが、症状が軽くなる場合があるので、優しく声をかけましょう

職場の人が適応障害になった場合は?

医師男性

職場の人が適応障害を発症した際は、

  • 「何か困っていることはありませんか?」
  • 「いつでも相談に乗ります」

とった声がけをするとよいでしょう。

ただし、本人の意思を尊重することが大切です。
過度に気を遣い過ぎないように注意してください。

そもそも適応障害とはどんな病気?

 

適応障害とは、「仕事や人間関係のストレス」「引っ越しや転職などの環境の変化」などがきっかけで、不安感や不眠などの心身の不調をもたらす病気です。
ストレスの原因を排除することで快方に向かいますが、原因を排除できないと慢性化する場合があります。

適応障害の人への接し方|OK例

医師男性

適応障害の人が周囲にいる場合は、

  1. 必要に応じて話を聞く(干渉し過ぎない)
  2. 否定しないで受け止める
  3. 温かく見守る

といった接し方を心がけましょう。

① 必要に応じて話を聞く(干渉し過ぎない)

医師男性
相手から「話を聞いてほしい」などの要望があれば、真摯に対応しましょう。
過度に深入りし過ぎないことを心がけてください。

詮索したり、気を遣いすぎたりすると、患者本人も気疲れしてしまいます。

② 否定しないで受け止める

医師男性
病気のことを理解して、相手を否定せずに受け止めましょう
話をよく聞いて、「頑張ったね」などと声をかけてあげてください。

病気のことを否定されてしまうと、患者は自分を責めてしまうことがあります。
「自分を受け入れてもらえている」と感じることができれば、安心感を得られ、症状が緩和する可能性があります。

③ 温かく見守る

医師男性
快方に向かうまでは、リラックスできる環境を用意して、温かく見守りましょう。

無理に外出や旅行に誘うと、かえって患者の負担になる恐れがあります。
距離を保ちながら見守るだけでも、十分に安心感を与えられると考えられます。

適応障害の人への接し方|NG例

  1. 「頑張れ」などと、やみくもに励ます
  2. 「甘えじゃないのか」と責める
  3. 無理に話を聞き出す
医師男性
上記の接し方は、適応障害の症状を悪化させる恐れがあるので避けましょう。

① 「頑張れ」などと、やみくもに励ます

医師男性
「頑張れ」などと励まされると、余計にプレッシャーがかかり、ストレスの原因となります。

過度な励ましは症状の悪化につながる恐れがあるので控えましょう。

② 「甘えじゃないのか」と責める

医師男性
「甘えじゃないのか」などと責めてしまうと、余計に患者を追い込むことになります。

適応障害の人を責めると、「もっと頑張らないと」「自分が悪い」と自責の念にかられてしまい、症状が悪化する恐れがあるので注意しましょう。

特に適応障害は、ストレスの原因を排除すると症状が治まることが多いため、単なる「甘え」だと誤解されることも少なくありません。
周囲の人には、病気のことを理解する姿勢が求められます。

③ 無理に話を聞き出す

医師男性
患者が話したくない時に、無理に話を聞き出そうとすると、ストレスや負担を与えてしまいます。

また、「自分のことを詮索されている」と感じたり、傷付いたりする恐れがあるので注意しましょう。

合わせて読みたい
【解説動画あり】うつ病・適応障害が治らない4つの原因|長引く理由や性格の特徴
2022-12-27
「うつ病がなかなか治らない…」 「このまま一生治らなかったらどうしよう…」 府中こころ診療所の院長であり、YouTubeで動画配信も行っている精神科の医師、春日雄一郎先生が、うつ病や適応障害の症状が長引く理由を解説します。 うつ病や適応障害が治らず焦りを感じている方は必見です。 ※動画による解説は記事末尾から うつ病・適応障害が治りにくい4つの原因 うつ病・適応障害がなかなか治らない場合 生活習慣の乱れ 環境がよくない 考え方のクセ 躁うつ病(双極性障害)を発症している などの原因が考えられます。 原因① 生活習慣の乱れ 昼夜逆転した生活 過度な飲酒 ほとんど家から出ない 上記に当てはまる場合は、うつ病が治りにくくなる可能性があります。 「不規則な生活リズム」「お酒の飲みすぎ」「外出せずほとんど体を動かさない」などの習慣が続くと、心身の調子が悪くなり、うつ病・適応障害の改善の遅れを招きます。 【対処法】一定の生活リズムを習慣化しよう うつ病や適応障害を改善するためには、「どういう行動習慣を積み重ねていくか」ということが重要です。 睡眠や食事の時間を一定にする お酒を控える 日中は外出して体を動かす 上記を習慣化して、治療にとってプラスになる行動を積み重ねていきましょう。 生活習慣を整えることで、心身の調子が整いやすくなります。 また、その行動の積み重ねが脳への刺激になり、うつ病や適応障害の改善につながると考えられます。 原因② 環境がよくない 職場に相性のよくない上司がいる 家に居場所がない 子育て・介護などでストレスを感じている 上記のように、職場や家庭の環境がよくない人は、うつ病や適応障害が治りにくくなることがあります。 うつ病・適応障害の症状は、日々の行動だけでなく、環境からも大きな影響を受けます。ストレスの多い環境で過ごす時間が積み重なると、症状の改善が遅れる原因となります。 【対処法】「転職・異動」「支援サービスの利用」を検討しよう 環境がよくないと感じる場合、 転職・異動の相談をする 家族と話し合いをする 自治体のサポート窓口を利用する といった方法で、環境を変えることが選択肢の一つとなります。 環境の変化には良い面も悪い面もあるため、一概に「環境を変えるべき」というわけではありません。 ただし、「どうしても今の環境と相性が悪い」と感じる場合は、選択肢の一つとして考えてみるといいでしょう。 職場の環境が合わないと感じる場合は、「転職を検討する」「上司や人事部に異動の相談をする」などの方法もあります。 家庭内でストレスを感じている場合は、まずは家族と話し合うことが必要なケースもあります。 子育てや介護などでお悩みの場合は、自治体のサポート窓口を活用してみるのもいいでしょう。 子育てや介護に関するお悩みは、お住まいの自治体の子育て支援センターや、地域包括支援センター※などの機関で相談可能です。 ※地域包括支援センターとは 主に自治体が設置する高齢者の健康や生活をサポートする施設。 ▼参考 地域包括ケアシステム(厚生労働省) 原因③ 考え方や性格のクセ(完璧主義・人と比べる) 自分を責めてしまう 完璧主義 他人と自分を比べる 上記のような考え方・性格のクセがある人は、うつ病や適応障害の治療が遅れる可能性があります。 「考える」ということも一種の行動です。自責や他人との比較など、自分にダメージを与える思考を繰り返すことも、病気の改善を妨げる行動を積み重ねる行動になります。 【対処法】「前向きになれる考え方」を練習しよう 自分にダメージを与える考え方のクセがある人は、「自分も他人も責めない」「前向きになれることを考える」といったことを意識するといいでしょう。 ただし、考え方が根強いクセになっている場合、すぐには変えにくいこともありますよね。 その場合は、 出てきた考えを真に受けすぎず、なるべく受け流す 否定のクセを薄めて、成功体験を徐々に積み重ねる この2つを心がけてみてください。これらの思考を積み重ねていくことが、結果として、否定的な考えが出てくる頻度を減らすことに繋がります。 原因④ 躁うつ病(双極性障害)を発症している 抗うつ薬などによる治療を続けていて、生活習慣・環境・考え方などの見直しを行っているにもかかわらず、症状の改善が見られない場合は、躁うつ病(双極性障害)を発症している可能性があります。 躁うつ病ってどんな状態? 躁うつ病とは、気分が高揚して活動的になる「躁状態」と、気分が沈んで意欲がなくなる「うつ状態」を交互に繰り返す状態です。 人によっては、躁状態の症状が軽くて期間が短く、うつ状態が長く続く「双極性障害Ⅱ型」のケースもあり、この場合は一般的なうつ病との区別がつきにくいです。 うつ病と躁うつ病は使う薬が違うので、この見極めができていないと、病気が長引く恐れがあります。 躁うつ病かを判断する4つのヒント 過去を振り返って、躁気味な時期があった 家族に躁うつ病の人がいる 周期的にうつ病を繰り返している 抗うつ薬を使うと躁状態になる傾向がある 躁うつ病かどうかを判断するヒントとして、上記の4つが挙げられます。 「ある時期だけ妙に活動的だった」「ある時期だけ妙にお金を使っていた」など、過去に躁気味な期間があった場合は、躁うつ病である可能性が出てきます。 自分ではわからなくても、『ちょっといつもと違う』『いつもより妙に元気だね』などと、周りの人から言われる時期があったかどうか、ということも参考になります。 また、家族に躁うつ病の人がいると、発症の可能性が少し高くなると言われています。 その他、周期的にうつ病の症状を繰り返す場合や、抗うつ薬を使ったときに躁状態になる傾向がある場合も、躁うつ病を発症している恐れがあると考えられます。 躁うつ病を疑う場合は主治医に相談を 躁うつ病の発症を疑う場合は、早めに主治医に相談しましょう。 うつ病と躁うつ病では、治療に使う薬が違います。そのため、うつ病か躁うつ病かを的確に判断することは、症状を早く改善するために、非常に重要であると考えられています。 ▼動画による解説はこちら ※本記事は、チャンネル運営者の許可を得て作成しています。 ≪チャンネル紹介≫ こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】 府中こころ診療所の院長であり、YouTubeで動画配信も行っている精神科の医師、春日雄一郎先生が、うつ病・適応障害・パニック障害など、こころの不調やその対策について、わかりやすく解説。 こころの不調を抱える方が、少しでも症状を改善するヒントとなるような情報の提供を目指しています。

【体験談】適応障害の人へ、私はこうやって接しました!

身近な人が適応障害になった経験がある方に、どのような接し方を心がけていたか、教えてもらいました。

女性
高校の同級生が適応障害を発症しました。基本的に話は深く掘り下げずに聞くようにしています。
その中でも解決できそうなことがある場合は「こんな方法はどうだろう?難しいかなあ?」と、相手に寄り添う形で話しかけるようにしました。(29歳・女性)
女性
20年以上の付き合いがある友人が適応障害を発症しています。朝や夜中であっても、なるべく電話で相談に乗ってあげていました。
否定ばかりされる日はあまり調子が良くないと判断して、相槌を打つだけにしていましたね。(39歳・女性)
女性
職場の人が適応障害を発症しています。深く悩んでいる様子だったので、二人きりで話しやすい状況を作ろうとしました。
また、相手の体調や心身の状態を見て、雑談をするようにしていました。(26歳・女性)
女性
適応障害の姉と話すときは、話の腰を折らない、まずは共感する、といったことに気をつけました。ただし、安易に「辛かったね」などと言うのではなく、「話してくれてありがとう」と言うようにしていました。(23歳・女性)

上手く接することができるか不安…

笑顔の女性

医師男性
何かしてあげなきゃと、無理しなくても大丈夫です。
「距離を保ちながら見守る」だけでも、相手のためになることを心に留めておきましょう。

また、一人で患者のことを背負い込む必要はありません。
周囲の人や医療機関のカウンセラーに頼りながらでも、サポートすることはできます。気軽に相談してみてください。

無料で試せるストレスタイプ診断

スマホを触る女性

完璧主義や心配性など、あなたのタイプを簡単に診断!

日々のストレスに対処するスキルを身につけましょう

「Awarefy」のストレス診断
無料で受けてみる

※ストレスタイプ診断は無料ですが、結果を見るには無料のアカウント登録が必要です

\3000円相当のポイントプレゼント実施中/

メザニン

「メザニン」
まずは無料相談

\この記事は役に立ちましたか?/
役に立った! 23
※記事の内容は公開日時点の情報です。掲載後の状況により、内容に変更が生じる場合があります。

適応障害になりやすい人

はんなみさん漫画

おすすめ記事
関連記事