【医師監修】風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまった!どうなる?何時間あければOK?

更新日:2024-08-28 | 公開日:2024-08-28
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【医師監修】風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまった!どうなる?何時間あければOK?

風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまった時、健康リスクを抑えるにはどうすればいいのでしょうか。

なぜ風邪薬とお酒を一緒に摂取してはいけないのかの理由や、具体的な対処法、何時間あければ飲んでいいのかなどを医師が詳しく解説しています。

監修者
経歴

鳥取大学医学部 卒業
たがしゅうオンラインクリニック院長

脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門とし、主として糖質制限食やストレスマネジメント指導を中心に内科疾患全般に対しての診療を行うオンライン総合診療医。また東洋医学会専門医でもあり、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。

風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまった…大丈夫?

副作用が強まる可能性がある。異常を感じたらすぐに医師に相談しよう

医師男性
風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまった場合、薬の副作用が強まったり、体調に異常をきたしたりする可能性があります。異変を感じたらすぐに医師に相談しましょう。

風邪薬と一緒にお酒を飲むと、たくさんのリスクが生じます。控えるようにしましょう。

もし飲んでしまった場合、以下のような症状が出る可能性があります。

  • 眠気やふらつき
  • 血圧や心拍数の変化
  • 胃痛や吐き気、消化不良

風邪薬の中には眠気を引き起こす成分が含まれているものがあり、アルコールを摂取することで眠気やめまいが増してふらつきに繋がることがあります。

またアルコールの消化管への悪影響によって消化不良や胃痛などの症状を引き起こしたり、風邪薬の成分とアルコールの成分が合わさり血圧や心拍数を変化させることもあるので注意が必要です。

何か体調に異変がある場合は、すぐに医師に相談するようにしましょう。

薬の効果が変わってしまう可能性もある。効かなくなることもあるので注意

医師男性
アルコールが風邪薬の吸収や代謝に影響を与えてしまい、薬の効果が変わることもあります。風邪の症状に効かなくなってしまうことも考えられるので、お酒と風邪薬を一緒に飲むのは避けましょう。

アルコールが胃や腸の粘膜を刺激してしまうことで薬の吸収を妨げてしまったり、肝臓に影響することで薬が通常よりも早く分解されたりしてしまうことがあります。

さらに、風邪薬の中に入っている解熱鎮痛剤や抗ヒスタミン剤などはアルコールと一緒に摂取すると作用が弱まることも考えられます。

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なぜ?風邪薬とお酒を一緒に飲んではいけない理由

風邪薬とお酒を一緒に飲むと起こるリスク4つ

医師男性

風邪薬とお酒を一緒に飲むと、風邪薬に含まれる成分とアルコールが相互作用を起こしたり、副作用を強めたり体に悪影響を及ぼす可能性があります。

副作用が強くなることで起こる主なリスクは

  1. 眠気やめまいの増加
  2. 肝機能への負担増加
  3. 消化不良や胃痛
  4. 血圧の低下や不整脈

の4つです。

1.眠気やめまいの増加

医師男性
風邪薬に含まれる抗ヒスタミン剤は眠気を引き起こすことがありますが、アルコールも眠気を増す作用があるため、2つが重なることで過度の眠気やふらつきを感じることがあります。

眠気やめまいが増加すると注意力や反応速度が大幅に低下するので、生活に支障をきたすことがあります。

2.肝機能への負担増加

医師男性
風邪薬の成分は肝臓で代謝されますが、アルコールも肝臓で処理されるため、アルコールと風邪薬を同時に摂取すると肝臓に対する負担が大きくなってしまいます。

その結果、肝機能に影響を及ぼしたり肝臓の疾患リスクを高めたりする可能性があります。

3.消化不良や胃痛

医師男性
風邪薬が消化管の保護機能を妨げることがあり、その状態でアルコールが胃や腸に刺激を与えると消化不良や胃痛、吐き気を引き起こす可能性があります。

さらに風邪薬には胃酸の影響を受けやすい成分が含まれていることがあり、それにより胃酸が増加してしまい、胃痛へと繋がることもあります。

4.血圧の低下や不整脈

医師男性
一部の風邪薬は血圧や心拍数に影響を与えることがあります。アルコールも同様に血圧や心拍数を変化させることがあるため、2つが合わさると血圧の低下や不整脈が起こる可能性があります。

風邪薬に入っていることが多い抗ヒスタミン剤や鎮静剤は欠陥を拡張し、血圧を低下させることがあります。アルコールも同じ作用があるため、2つを一緒に摂取するとその副作用が増幅してしまい、血圧が急激に低下する恐れがあります。

【対処法】風邪薬と一緒にお酒を飲んでしまったらどうする?

水を積極的に飲んで。アルコールの排出を早めよう

医師男性
水を積極的に飲むことで、アルコールが体内で代謝される過程をサポートし、アルコールの排出を早めることができます。アルコールを早く体内から排出することで、風邪薬とアルコールが合わさることによる悪影響を軽減できます。

水をたくさん飲むことで、脱水症状の予防にもなります。

風邪薬を服用しているときは体がすでにウイルスと戦っているため、十分な水分が必要です。アルコールは利尿作用があるため体内から水分を多く排出してしまうので、水を飲むことで体内の水分バランスを保てます。

できるだけ安静にしていて。動かず休息をとろう

医師男性
激しい運動をすると血液の循環が速まり、薬やアルコールが体内でより早く広がってしまうため、できるだけ安静にしているようにしましょう。動いていると血圧が急激に低下したり心拍数が上昇したりする可能性があります。

めまいやふらつきがある場合は動き回るとケガをする恐れもあるので、なるべくベッドなどに横になり、アルコールが抜けるまで安静にしているのが望ましいです。

めまいやふらつき、胸の違和感がないかよく体調を観察して

医師男性
もしもめまいやふらつき、胸の違和感などが強い場合には早めに医師に相談するのが望ましいです。よく自分の体調を観察して、心拍数の上昇がないか、息苦しさがないかなどをよく観察することが大切です。
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何時間後ならお酒を飲んで大丈夫?風邪薬の正しい飲み方

薬を飲んでからお酒を飲むなら4~6時間はあけよう

医師男性
一般的には、お酒は風邪薬を飲んでから最低でも4~6時間ほどあけてから飲むのがいいとされています。ですが、時間は関係なくできるだけ風邪薬を飲んでいる期間はアルコールを避け、風邪が治ってから飲むようにするのが望ましいです。

風邪薬の成分が体内で代謝され、その後排出されるまでは4~6時間かかると言われています。

薬の成分がある程度体外に排出された後であれば最低限副作用のリスクを減少することができますが、リスクがゼロになるわけではありません。

なるべく風邪薬を飲んでいる期間はアルコールの摂取を避けるようにしてください。

注意!薬を飲んでから1~2時間はお酒を飲まないで

特に、風邪薬を飲んでから1~2時間は薬の成分の血中濃度がピークに達するため、お酒を飲むのは絶対に控えてください。

薬の効果が強く残っている間にアルコールを摂取すると、副作用が強くでる可能性があります。健康被害が起こるリスクも高くなるのでやめるのが望ましいです。

お酒を飲んでから薬を飲む場合は6~12時間程度あけよう

医師男性
お酒を飲んだ後に風邪薬を飲む場合は、6~12時間程度あけることが望ましいです。一般的にアルコールが肝臓で代謝され、血中アルコール濃度が下がるのが6~12時間程度のため、それくらいの時間をおけば副作用による悪影響を避けられると考えられます。

薬とアルコールの相互作用による副作用を避けるためには、体内のアルコール濃度が低下し、薬の服用時にアルコールがほとんど残っていない状態にする必要があります。

一般的には6~12時間でアルコールが代謝されると言われているので、お酒を飲んでしまったら風邪薬を飲むのは半日程度あけてからにするといいでしょう。

もちろん個人差も大きく、風邪の症状などにもよるので一概には言えないため、医師に相談するのがおすすめです。

服用回数が少なくていい風邪薬を使うのもひとつの手

1日3回服用する必要がある風邪薬より、1日2回服用の風邪薬の方が薬を飲む間隔が長くなるため、お酒と風邪薬の摂取時間をあけやすくなります。もちろんお酒を飲まないにこしたことはありませんが、自分のライフスタイルに合わせて風邪薬を選ぶこともできることを知っておくのもいいでしょう。

ただし、服用回数や時間間隔に関わらず、体内に風邪薬の成分が実際どれぐらい残っているかによってアルコールとの相互作用による副作用の強さは変わります。

体調に異常が出る可能性もあるので、できれば医師と相談しながら服用するようにしてください。

1日2回服用の風邪薬

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