「常に緊張状態」なのは病気?過緊張のよくある原因。緊張をほぐす方法も

更新日:2023-01-12 | 公開日:2022-08-30
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「常に緊張状態」なのは病気?過緊張のよくある原因。緊張をほぐす方法も

常に緊張しているような感覚が続く…。
これって病気?

常に緊張が続く場合に考えられる病気について、お医者さんに聞いてみました。

すぐに実践できる「過緊張の対処法」も紹介するので、緊張を和らげたい人は必読です。

監修者
経歴

福島県立医科大学卒業

「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。

産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。

「常に緊張状態」なのは病気?

常に緊張している状態が続いています…。これって何かの病気なのでしょうか?
 
女性
医師女性

常に緊張した状態が続く場合、

  • 全般性不安障害
  • 自律神経失調症

などの病気が疑われます。

病気① 全般性不安障害

医師女性
全般性不安障害とは、慢性的に強い不安を感じ続けてしまう病気です。

こんな症状は「全般性不安障害」かも

  • 常にいろいろなことが気になり、強い不安感を覚える
  • 不安感のせいで夜も眠れない

強い不安感が続くため、自律神経が乱れて体の不調を引き起こすこともあります、
また、不安感を紛らわそうとお酒に手を伸ばすケースも多いので、アルコール依存症に注意する必要があります。

どんな人がなりやすい?

医師女性
男性よりも、女性に多いです。
若い世代に発症しやすく、10代で発症することもあります。

原因ははっきりとしていませんが、「遺伝的要因」や「生まれつきの性格」が関わって発症すると考えられています。

特に、

  • ストレスを抱えやすい
  • 心配性
  • 几帳面
  • 神経質
  • 完璧主義

といった性格の人は、発症リスクが高い傾向があります。

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病気② 自律神経失調症

医師女性

自律神経失調症は、全身の機能を調整する「自律神経」のバランスを崩すことで、さまざま不調が起こる状態を指します。

心の不調が続くだけでなく、体の不調も伴うことが多いです。

こんな症状は「自律神経失調症」かも

  • イライラ・不安感が続く
  • 情緒が不安定
  • 頭痛
  • 動悸・息切れ
  • 下痢・便秘

など

どんな人がなりやすい?

医師女性
ストレスや疲労がたまっている人は発症しやすいです。特に、更年期の女性(45歳以上)に多いと言われています。

その他、

  • プレッシャーが多い生活を送っている
  • 生活リズムが崩れている

などに当てはまる人は、自律神経失調症になりやすいと考えられています。

「緊張状態が続いてつらい…」という人は、心療内科で相談を

医師女性

常に緊張状態が続く症状には、心の病気・自律神経の病気が強く疑われます。

いずれも生活に支障をきたしやすい病気なので、症状がつらいときは「心療内科」で相談しましょう。

治療を受けずに放置すると、自律神経の乱れによって体の不調も悪化しやすくなります。
また、うつ病の発症につながるリスクもあるため、放置せず早めに受診することをおすすめします。

心療内科を探す

緊張をほぐしたいときの「対処法」

  • 腹式呼吸をする
  • 自分以外に注意を向ける
医師女性
過緊張が続く場合の応急処置として、上記の2つの対処法が効果的です。

対処法① 腹式呼吸をする

女性

  1. 背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込む
  2. 吸うときの倍くらいの時間をかけるつもりで、口からゆっくり息を吐き出す
医師女性
緊張が強いときは、上記のように腹式呼吸を3回程度行ってみてください。

腹式呼吸は「副交感神経(※)」を優位にさせるため、心拍数が落ち着き、緊張が和らぎやすくなります。

(※)リラックスしているときに活発に機能する神経

対処法② 自分以外に注意を向ける

  • 画家やカメラマンになったつもりで、目の前にある人や物をじっくり観察する
  • アナウンサーになったつもりで、目の前で起こっていることを実況中継する
医師女性
上記の方法で目の前の様子を観察して、意識を自分から逸らしましょう。
自分ではなく、他の物事に意識を向ける」ことで、緊張を和らげることができます。

過緊張の改善には「生活習慣の見直し」も大切

医師女性

緊張状態が続く場合、自律神経の整える必要があります。

  • 同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
  • ストレスをためない・発散する
  • 適度な運動をする

といった点を習慣づけて、「規則正しい生活を送る」ことを意識しましょう。

症状が続いてつらいときは、一度心療内科で相談するようにしましょう。

心療内科を探す

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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