「カサンドラ症候群」でヒステリーになる?限界サインは?ストレスを軽減する方法も

更新日:2023-08-24 | 公開日:2023-01-31
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「カサンドラ症候群」でヒステリーになる?限界サインは?ストレスを軽減する方法も

ヒステリーを起こすのは、カサンドラ症候群のせい…?

カサンドラ症候群でヒステリー(※)が起きるのかどうか、お医者さんに聞いてみました。

病院を受診すべき「限界サイン」も紹介するので、心当たりがないかチェックしましょう。

※ヒステリーとは、かつて使われていた精神医学用語です。現在では、「解離性障害」「転換性障害」という疾患名が用いられます。

当記事では、ヒステリーという言葉を、一般的に広く使われている「感情のコントロールができなくなり、怒りが爆発する状態」という意味で使用しています。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

カサンドラ症候群でヒステリーを起こすことはある?

パートナーがASD(自閉症スペクトラム)で、自分はいわゆる「カサンドラ症候群」なのではないかと思っています。
たまに怒りを爆発させてしまうことがあるのですが、「カサンドラ症候群」になると、ヒステリーが起こりやすくなるのでしょうか?
女性
医師男性
カサンドラ症候群になると、ヒステリー症状があらわれることもあります。
周囲からの理解を得られないため、ストレスを抱えて情緒が不安定になり、イライラして感情をコントロールできなくなってしまうと考えられます。

この場合、怒りと同時に、誰にも理解してもらえないという悲しさ・虚しさを抱えていることが多いです。

ただし、「イライラして怒りが爆発してしまう」というだけでは、カサンドラ症候群であるとは言い切れません。

そもそもカサンドラ症候群とは?

「カサンドラ症候群」

医師男性
「カサンドラ症候群」とは、ASDの人とうまくコミュニケーションを取れないストレスから、家族などの身近な人が、心身に不調をきたす状態を指します。

※正式な病名ではありません。

夫婦間、恋人同士で生じるケースが多いです。
周囲の人に苦しみやつらさを理解されず、孤立することが要因の一つと考えられます。

カサンドラ症候群が疑われる症状

  • 気分の落ち込み
  • 孤独感
  • 情緒不安定
  • めまい
  • すぐに疲れてしまう
  • 体重の増減が大きい

カサンドラ症候群になりやすい人は?

  • 真面目
  • 完璧主義
  • 面倒見がいい
  • 几帳面
  • 忍耐強い
医師男性
上記に当てはまる人は、ストレスをため込んでしまう傾向があるため、カサンドラ症候群になりやすいと考えられています。

また、ASDは男性に多いため、パートナーになることが多い女性のほうがカサンドラ症候群の割合が高いといわれています。

カサンドラ症候群かも…イライラを軽減する方法は?

  • お互いに納得できる「生活上のルール」を決める
  • 適度に休息する
  • ASDの家族と距離を取る(一人になれる時間を作る)
医師男性
イライラの原因となるストレスを少しでも軽くするために、上記のことを意識しましょう。

また、どうしてもつらいときは、自分一人で全てを背負い込もうとせず、医療機関や専門機関、自助グループなどに相談してください。

【カサンドラ症候群の限界サイン】うつ病のリスクも

ヒント・ポイント

  • 常に焦燥感がある
  • 息苦しさを感じる
  • 一日中、憂うつな気分が続いて何も手につかない
  • 眠れない
医師男性
上記のような症状が見られる場合、カサンドラ症候群で精神的な限界に達し、「パニック障害」「適応障害」「うつ病」などの精神疾患を発症している疑いがあります。

躊躇せず、早めに病院に行きましょう。
精神科」あるいは「心療内科」で相談してください。

病院ではどんな治療が受けられる?

カウンセリング

医師男性

病院ではまず、「うつ病」などの病気にかかっていないか診断します。
その上で、

  • 不眠や自律神経の乱れを改善する「薬物療法」
  • ストレスに対処する方法を身につける「認知行動療法」

などが行われます。

また、精神的な病気でなかったとしても、医師や臨床心理士に相談するだけで、気持ちを整理することができたり、新しい視点を得られたりする可能性があります。

医師に伝えるポイント

  • 家族にASDの人がいて、心身の不調を感じている旨
  • 具体的に、どのような症状に悩んでいるか
  • 症状がいつから続いているか
  • どんな時に症状が強くなるか
医師男性
受診の際に上記の点を医師に伝えると、診察がスムーズに進むと考えられます。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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