歯並びを一本だけ治したい！出てる・引っ込んでる歯の治し方。矯正にかかる

「前歯が一本だけ出てる・引っ込んでる」
「前歯のみの歯の矯正費用はいくらする？」

歯並びを一本だけ治す方法を、歯医者さんにお聞きしました。
一本だけなら自力で治せるのか、矯正する場合に気になる「費用、期間、見た目」などについても解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯並びを一本だけ治したい！どうすればいい？

一本～複数本のみ矯正できる「部分矯正」という治療があります。

部分矯正は、歯の一部分のみに治療を行うため、歯全体の矯正よりも低価格・短期間で治療が済む傾向があります。

ただし、歯並びの状態によっては、部分矯正が行えず、全体の歯列矯正が必要になるケースもあります。

例えば、次のようなケースの場合、部分矯正での治療が難しいです。

• 八重歯だけが突出している
• 前歯の重なりが重度の状態
•  骨格の問題で部分矯正に対応できない
• 重度の叢生（乱杭歯）で全体の治療が必要
• 奥歯の噛み合わせに問題がある

自力で治すことはできないの？

大人になってからの歯並びは、自力で治すことは不可能です。

大人はすでに骨格が出来上がっているため、姿勢の矯正やトレーニングなどをセルフケアでは動かせません。

歯医者を探す

歯並びを一本だけ治す矯正方法

1. ワイヤーブランケット矯正
2.  マウスピース矯正

の2つが主に検討されます。

その①　ワイヤーブランケット矯正

ブランケット装置というものを歯に取り付け、ワイヤーを通してワイヤーの力で歯を矯正します。
矯正力が強いので、ほとんどのパターンの歯列矯正に適用できます。

この矯正方法には、

• 歯の表側に器具をつける「表側矯正」
• 歯の裏側に器具をつける「裏側矯正」

があります。

ワイヤーブランケット矯正のメリット

• どんな歯並びでも矯正できる
• 裏側矯正の場合は見た目が気にならない
• 飲食がいつでも可能

などのメリットがあげられます。

ワイヤーブランケット矯正のデメリット

• 虫歯になりやすい
• 定期的な通院によるメンテナンスが必要
• 表側矯正の場合は「見た目が気になる」
• 裏側矯正の場合は「費用が高くなる」

などのデメリットがあげられます。

ただし、表側矯正の見た目については、現在は白や透明など目立たないタイプの矯正器具も増えてきています。
ご自身の希望に合わせて使える器具を見つけましょう。

費用は？

1本の部分矯正であれば、15万〜30万円程度です。

きれいになるまでの期間は？

個人差はありますが、半年〜1年程度です。

歯医者を探す

その②　マウスピース矯正

マウスピースを1日20時間以上はめて矯正する方法です。
重度の矯正でなければ基本的に適用可能となります。

歯型を取ってマウスピースを作成し、矯正の段階ごとにマウスピースを交換しながら治療を進めます。

• 歯が出ている
• 歯が中に引っ込んでいる
• 軽く斜めになっている
• 目立たない器具で矯正を受けたい

などの場合に検討されることが多いです。

マウスピース矯正のメリット

• 自分で取り外すことができる
• 透明で装着していても目立たない
• 歯磨きが簡単

などのメリットがあげられます。

マウスピース矯正のデメリット

• マウスピースを自分で洗浄する必要がある
• 飲食の時間が限られる（1日20時間程度の装着が必要なため）
• つけ忘れると矯正が進まなくなる

などのデメリットがあげられます。

費用は？

だいたい20万〜60万円程度です。

きれいになるまでの期間は？

個人差はありますが、半年～1年程度です。

部分矯正になるのか、全体矯正になるのかは、歯並びの状態によって異なります。
歯並びを一本だけ治したいときは、歯医者を受診して相談してみましょう。

歯医者を探す

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。