「うつ病になりかけかも…」対処法は?やってはいけない行動、軽度うつの症状も

更新日:2022-12-27 | 公開日:2022-08-31
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「うつ病になりかけかも…」対処法は?やってはいけない行動、軽度うつの症状も

うつ病になりかけているかも…。
どう対処したらいい?

うつ病かもしれないときの対処法をお医者さんに聞きました。
うつ病を悪化させるNG行動や病院の受診目安についても解説します。

監修者
経歴

福島県立医科大学卒業

「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。

産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。

「うつ病になりかけかも…」対処法は?

医師女性
「うつ病になりかけている」とご自身で感じる場合は、しっかりと休養を取り、規則正しい生活を送ることが大切です。

具体的には、

  • 6~8時間程度の質のよい睡眠をとる
  • 1日3食、決まった時間に食事をとる
  • ウォーキングなどの軽い運動をする
  • ストレスをこまめに発散する

といったことを普段から意識してみてください。

うつ病は心が疲れてしまっている状態です。精神的・身体的ストレスから解放される環境で過ごして心と体を休ませることで、症状の悪化予防が期待できます。
いつもの生活を急に規則正しく変えることは難しいですが、できることから取り組み、習慣化させましょう。

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対処法① 6~8時間程度の質のよい睡眠をとる

医師女性
できるだけ疲れを感じる前に、目安として6~8時間ほど睡眠をとりましょう。

睡眠時間には個人差があります。
起きてから4時間後にすっきり頭が働くかどうかを目安としましょう。

生活リズムを崩さないために、起床時間・就寝時間を毎日同じ時刻にしてください。

また、体内時計をリセットするために、朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びることも習慣にしましょう。

“深い眠り”を得るためのポイント

  • 朝起きたらカーテンを開けて、日光を浴びる
  • 昼寝は15時までに30分以内にする
  • 夜は11時(遅くとも12時)までに寝る
  • 夕方以降は「カフェインを含む食品」を控える
  • 夕食は就寝の2~3時間前までに済ませる
  • 飲酒は、就寝の3~4時間前までにする
  • 就寝の2~3時間前に入浴する
  • 就寝前はできるだけパソコン・スマホを触らない
  • 夜は音楽やアロマなどでリラックスする

対処法② 1日3食、決まった時間に食事をとる

医師女性
1日3食、栄養バランスのとれた食事を決まった時間にとりましょう。

特に朝食は、体内時計をリセットしてくれる役割があるので、生活リズムを整えるために重要です。
ヨーグルトやバナナなど簡単なものでいいので、口にするようにしてください。

対処法③ ウォーキングなどの軽い有酸素運動をする

医師女性

ウォーキングなどの軽い運動を習慣化しましょう。

軽い有酸素運動を行うだけでも、うつ症状を軽くすると言われています。
ウォーキングや軽いジョギングなど、手軽で続けやすい運動がおすすめです。

1日最低1回(最低でも20分ほど)は、体を動かすことをおすすめします。
運動時間の確保が難しい場合は、通勤や買い物の際に早歩きするなど、日常生活の中に運動を取り入れるとよいでしょう。

対処法④ ストレスをこまめに発散する

医師女性

ストレスをこまめに発散する癖をつけましょう。

ストレスが溜まってしまうと、うつ症状を悪化させる恐れがあります。
自分なりの方法を作っておきましょう。

「ストレス解消法」の例

  • 熱中できる趣味を持つ(ガーデニング・映画鑑賞など)
  • アロマを焚く
  • 湯船に浸かってリラックスする
  • 外で日光浴をする
  • 好きな物を食べる(過食はしない)
  • 旅行に行って、気持ちをリフレッシュさせる
  • ウォーキング・ストレッチなどの軽い運動を習慣にする

信頼できる人に相談してみるのもおすすめ

医師女性
家族や友人など、信頼できる人が周囲にいる場合は、悩み事や不安に思っていることを打ち明けてみましょう。

打ち明けるのは勇気が必要ですが、話をする・聞いてもらうだけでも、精神的に楽になる場合があります。
憂うつな気分が続いていると感じたら、一人で抱え込まずに相談してみてください。

こんな症状は「軽度うつ」の可能性あり

医師女性
以下の症状に心当たりがあるものの、家事や仕事などの日常生活には支障をきたしていない場合は、「軽度うつ」の可能性があります。
  • 食欲がない、あるいは異常に食欲がある
  • 体がだるい
  • すぐに疲れてしまう
  • 肩こり・頭痛
  • 寝すぎてしまう
  • 気分の浮き沈みが激しい

軽度だからといって何も対処せず、放置するのはNGです。
重症化すると、家事や仕事が普段通りできなくなり、日常生活に支障が出てきてしまいます。

病院に行く目安は?

医師女性
  • 憂うつな気分
  • 食欲の低下
  • 不眠

などの症状が2週間以上続く場合には、病院を受診しましょう。

日常生活に支障が出ている場合は2週間以上続いていなくても、早めに受診しましょう。

  • 体の不調を伴う場合 →「心療内科」
  • 精神面の症状が強く出ている場合 →「精神科」

で受診するとよいでしょう。

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うつ病を疑う場合にやってはいけない行動

  • 家事や仕事を頑張りすぎる
  • 睡眠時間を削る
  • 暴飲暴食
  • 飲酒量を増やす
  • 悩み事を一人で抱え込む
  • 自分を責める
医師女性
うつ病では、十分な休養や規則正しい生活を送ることが治療の基本となります。
そのため、休養せずに無理して頑張り過ぎることは禁物です。

また、悩み事や不安な気持ちを抱え込み、自分を責めることは、余計に症状を悪化させてしまうため、避けましょう。

薬治療以外で治す方法はある?

医師女性

病院では、薬を使わない「うつ病」治療として、

  • 認知行動療法
  • 対人関係療法
  • TMS治療

などを行っていることがあります。

治療法

治療の内容

認知行動療法

物事の受け取り方・考え方」に働きかけて症状の改善を目指す治療法。

対人関係療法

患者さんが抱えている対人関係の問題に焦点を当てる治療法。
対人関係の改善を通して、症状の改善を図る。

TMS治療

脳の前頭葉を磁気で刺激することで症状を和らげる治療法。
副作用が少ない。

この他、「保健所」や「精神保健福祉センター」でも相談を受け付けています。
専門のスタッフに話を聞いてもらえるので、病院の受診に躊躇してしまう方は、利用してみることをおすすめします。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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