小学生の百日咳｜重症化リスクは？出席停止になる？検査・治療について

「この症状、百日咳かも…？」

子どもに多い百日咳。もしかかってしまったら、どう対処すればいいのか、お医者さんに聞きました。「特有の咳」や「病院でお医者さんに伝えるポイント」も紹介します。

監修者

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年　埼玉医科大学　卒業
平成10年　福岡大学病院　臨床研修
平成12年　福岡大学病院　呼吸器科入局
平成24年　荒牧内科開業

小学生の百日咳の「症状の経過」

まず風邪のような症状が現れます。

その後、咳だけが強く残り、（２〜３週間）、次第に発作性の持続的な短い咳が出るようになります。

全年齢時（小学生含む）の重症化率は、0.2～0.3%ですが、重症化すればチアノーゼ、痙攣、呼吸停止も起こり得ます。

百日咳の特有の咳

短い咳が連続して出て、息を吸うときに「ヒュー」「ヒー」などの音がします。

夜間に咳が増えます。
そのため咳で目が覚まし睡眠不足になりやすくなります。

咳が異常に多く息をつめるので、顔にむくみや内出血が確認できることもあります。

また、百日咳の場合は、発熱はさほど起こりません。

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百日咳は、出席停止？

百日咳は、出席停止になります。

学校伝染病第二種（飛沫感染するもので、児童生徒の罹患が多く、学校において流行を広げる可能性が固い伝染病）に位置付けられています。

学校にいってもいい目安は？

“百日咳特有の咳”が出なくなってから登校できます。または、適切な抗生物質の投与が５日間終了すれば可能です。

百日咳は、家族にうつる？

百日咳は、うつります。
兄弟姉妹にはもちろん、大人にもうつります。

飛沫感染・接触感染するので、感染者がいる場合は、家族が皆マスクを着用して、食事の際などは、必ず手洗いを行いましょう。また、食器やタオルは患者と共有しないでください。

病院へ行く目安

風邪の後に咳が2週間程度続き、よくなる気配がないときは、「百日咳」を疑い病院を受診しましょう。

また、

• 夜中になると咳がひどくなり、眠れない日が続く
• 息をするときにヒューと音がする
• 咳のしすぎで顔がむくんだり、内出血が起きている

という場合は、百日咳を疑いましょう。

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どんな検査・治療をするの？

鼻粘膜を綿棒で拭い、綿棒についてきた病原菌の遺伝情報を増殖させて診断されます。

治療は、マクロライド系の抗菌薬を用います。咳が重いときは鎮咳去痰薬、気管支拡張剤を使用して症状を楽にすることもあります。