「眼底出血」は、初期の段階ではさまざまな症状があらわれます。
目のかすみや視力の低下、飛蚊症などの初期症状に気づいたとき、「どう対処すればいいか」をお医者さんが解説しています。
眼底出血の「初期症状」
眼底出血とは、目の網膜や硝子体で出血が起こることで、次のような初期症状があらわれます。
- 目がかすむ
- 視力が低下する
- 飛蚊症
- 物が歪んでいるように見える
- 視野が欠ける
- 視界の中心が見えない(中心暗点)
眼底出血の初期症状に気づいたら、擦ったり、押したり、市販の目薬等を使用したりしないでください。
安静にして、できるだけ早めに医療機関を受診してください。
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「視界に黒い点が見える…」
「もしかして飛蚊症?」
飛蚊症の原因について、お医者さんに聞きました。
予防法や他の病気のケースについても解説します。
ストレスや疲れのせいで「黒い点が動いて見える!?」
黒い点が動いて見える症状は、「飛蚊症」の可能性が高いです。
過度のストレス・疲労が原因で発症することもあります。
飛蚊症は、実際にあるものが見えているのではなく、目の硝子体にできた濁りです。
硝子体は目の中にあるドロドロした物質で、この中に濁りが生まれると、網膜にそれが写り込んで黒い点が見える場合があります。
主に加齢によって発症する症状ですが、過度のストレス・疲労で活性酸素が増えて硝子体が変質すると、若くても飛蚊症を発症することがあります。
飛蚊症の特徴
1色塗りの壁、空などを見て視線をずらすと、目の端に黒い点のようなものがサッと見えます。
「虫かな?ゴミかな?」と思ってよく見ようとしても見当たりませんが、諦めてまた他の場所を見ると、目の端に黒いものがまた見えます。
スマホの見過ぎで余計に悪化するケースも…
また、パソコンやスマホの画面をよく見る人は、眼精疲労が蓄積されます。
目を休ませなければ、目の健康状態が悪化して視力低下を招きます。
目の状態を悪化させないためには…
目の紫外線予防
こまめに目を休ませる
睡眠不足を避ける
といった点を心がけましょう。
紫外線予防には、「サングラス」や「紫外線カット仕様のメガネ」がおすすめです。
飛蚊症、どうすれば治る?
加齢やストレスが原因の「硝子体の変質による飛蚊症」は、治療方法がありません。
ただし病気が原因の場合は、病気の治療に伴って飛蚊症が良くなることがあります。
病気が原因でないかを確認するためにも、飛蚊症の症状があるときは眼科を受診してください。
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黒い影が消えない…どうすれば?
飛蚊症の黒い小さな影は、すべて消えることはありません。
加齢や生理的な飛蚊症であれば、基本的に視力に支障をきたすことはなく、慣れてくると気にならなくなります。
要注意!病気が隠れているケースも
飛蚊症には、網膜剝離・網膜裂孔といった病気が隠れているケースもあります。
これらの病気は放置すると失明を招く恐れがあるため、早急の治療が必要です。
こんな症状は病気が疑われます
黒い点の量が一気に増えた気がする
視力低下を伴っている
視野の一部欠損を感じる
こんなときは眼科へ!
黒い点が見えるときは、一度眼科受診をおすすめします。
原因には加齢や生理的症状が多いですが、万が一病気が隠れていた場合、治療が遅れると視力低下を招くリスクがあります。
目の病気に行われる治療
現在は、レーザー治療のように、短時間で行える治療も増えています。
症状が進行していた場合は手術を行い、入院が必要になることもあります。
早めの発見のためにも、定期的に眼科検診を受けましょう。
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症状を「放置するリスク」
眼底出血を治療しないで放置すると、次のような危険があります。
- 眼底出血を繰り返し、網膜に膜が張ってしまう
- 網膜剥離や緑内障を起こす
- 脳血栓を発症するリスクがある
- 視力回復が困難になる(重度の視力障害が残る)
- 原因によっては失明の恐れがある
「原因」は何?
眼底出血の原因は、ひとつではありません。
外傷や病気などが考えられます。代表的なものをいくつか紹介します。
原因① 目のケガ(眼球打撲など)
眼に強い衝撃を受ける等の外傷が原因で、眼底出血を起こします。
原因② 高血圧
高血圧や高脂血症等の病気を抱えている場合、動脈が固くなりやすい状態になっています。
固くなった動脈が静脈を押し潰し、詰まってしまって眼底出血が起こります。
原因③ 糖尿病
糖尿病によって高血糖状態が続くと、血管の流れが滞り、網膜が酸素不足になります。すると、酸素不足を改善するため新生血管が発生します。
しかし新生血管はとても脆いため、眼底出血が起こってしまうと考えられています。
原因④ 網膜静脈閉塞症
高血圧症、動脈硬化症によって、目の血管が詰まって出血を起こします。高齢者に多い病気です。
原因⑤ 腎臓の病気
腎不全(腎臓病が悪化し腎臓機能が低下した状態)が進行して尿毒症になると、眼の症状として眼底出血が起こる場合があります。
症状があったら…「やってはいけないこと」
放置したり、自己判断で目薬を使用したり、触ったりしないでください。
症状があるときは、早めに医療機関を受診してください。
眼底出血の症状が現れた場合、原因によっては失明する恐れがあります。そのため、医療機関で、検査・治療を受けることをおすすめします。
病院の「受診目安」
片目で見ると物が歪む、視野が欠ける、突然目が見えなくなる等の症状は、早急に医療機関を受診してください。
早期受診によって、眼底出血の原因をはっきりさせられます。早い段階で治療を始めることで、症状の重症化を防いだり、視力低下や失明を回避したりすることが期待できます。
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眼底出血の「治療方法」
眼底出血の場合は、次のような治療を行います。
- 薬物療法
- レーザー治療(網膜光凝固)
- 硝子体注射
- 硝子体手術(切除術)
受診の結果、網膜剥離が起きていないと診断された場合は、出血が徐々に引いていくことがあるため、すぐに手術等を行わずに様子を見るケースがあります。
網膜静脈閉塞症の場合は、レーザー治療(網膜光凝固)や硝子体注射を行う場合があります。糖尿病と診断された場合は、自覚症状がなくても眼科を受診してください。
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「眼底出血になってしまった…」
病院に行かずに放置するとどうなる?失明などのリスクはある?
お医者さんに聞いてみました。
他にも特に注意が必要な症状や、病院での治療方法なども解説しています。
眼底出血の原因
眼底出血の要因は
網膜静脈閉塞症
糖尿病網膜症
の主に2つあります。
それぞれ原因が異なります。
タイプ① 網膜静脈閉塞症
血管の詰まりが原因です。
タイプ② 糖尿病網膜症
高血圧・糖尿病・貧血など、血管に関係する疾患が原因です
眼底出血を放置するとどうなる?
どちらの場合も、放置すると、視力が低下してしまいます。
場合によっては失明してしまう恐れもあります。
①「網膜静脈閉塞症」を放置すると…
目がむくみ、視力が低下する
視野が欠ける
物が歪んで見える
目がかすむ
硝子体出血が起こる
網膜剥離が起こる
緑内障が起こる
失明する
といった症状が出る可能性があります。
②「糖尿病網膜症」を放置すると…
目の「黄斑」という部分にむくみが起こり、視力に影響が出ます。放置すると、むくみが解消されても、視力が回復しないことがあります。
悪化させないために…この対処はやめよう!
自己判断で市販の目薬の使用するのは控えましょう。
また、むやみに目を触らないでください。
症状がある場合は早急に病院を受診し、適切な治療をすることをおすすめします。
眼底出血は、早期受診を!
早めに受診することで症状の悪化を防ぎ、失明リスクを回避することができます。
※自覚症状がないケースもあるので、定期検査をおすすめします。
特に、この症状には特に気をつけて!
視力の低下
視野が欠ける
目のかすみ
物がゆがんで見える
飛蚊症
このような症状が現れている場合は、大変危険な状態です。早急に眼科を受診することをおすすめします。
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病院での治療方法は?
薬物治療
レーザー治療
手術
のいずれかの方法で治療するのが一般的です。
薬物治療
血液の流れを良くする薬や、むくみを抑える薬などを用いて治療します。
レーザー治療
むくんでいる部分にレーザー光を当てて、むくみを改善します。
また、酸素・栄養不足によってもろくなりそうな血管の発生を予防します。
手術
薬やレーザー治療で、むくみが治らない場合に行います。
硝子体を切除し、人工の液体に置き換えて、むくみを治します。
どの治療にも、短所と長所がそれぞれあります。医師と相談しながら治療をしていきましょう。
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▼参考
株式会社 三和化学研究所