前歯の差し歯の値段は？保険適用はどこまで？オールセラミックやジルコニアの相場も

「前歯の差し歯の値段は？」
「保険適用でどこまでできる？」

前歯の差し歯の値段について、歯医者さんに聞いてみました。
保険適用、保険適用外の素材の違いなども解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

前歯の差し歯の値段は、いくらくらい？

前歯の差し歯の値段は、
保険適用の場合： 3,000～10,000円程度
保険適用外の場合：80,000～200,000円程度
が目安となります。

ただし、使用する素材や医療機関によって費用は変動します。

「保険適用」と「保険適用外」で内容も異なるため、それぞれの特徴や値段を詳しく解説していきます。

保険診療の場合

保険診療では前歯の差し歯では、

1. レジン（歯科用プラスチック）
2. CAD/CAM冠（キャドキャムカン）

が主に使用されます。

①　レジン（歯科用プラスチック）

内側は金属でできていて、表面をレジン（歯に使えるプラスチック素材）でコーティングした差し歯です。

保険適用ですが白くて治療箇所が目立たないため、前歯の差し歯に多くの人が活用しています。

強度や見た目は？

強度は強いです。ただし、長期間の使用で変形などが起きることもあります。
見た目は、初めは白く天然歯のようですが、長期間の使用で黄ばみが生じます。

耐久年数は7年とされています。
劣化すると、レジンから透けて銀色の金属が見えることがあります。
また、金属を使用しているので、金属アレルギーを発症することがあります。

値段は？

保険適用で3,000円～10,000円程度です。

②　CAD/CAM冠（キャドキャムカン）

プラスチックとセラミックを混ぜ合わせた「ハイブリッドレジンブロック」を使った差し歯です。

金属を使用しないので、金属アレルギーの方などに多く使用されています。

強度や見た目は？

適度な強度があります。ただし、金属タイプと比べると外れやすい場合もあります。
見た目は、天然歯に近い白い歯になります。

耐久年数は7年程度です。

値段は？

保険適用で、4,000～8,000円程度です。

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保険診療で白い歯にできるのは、どこまで？

保険診療で白くしたい場合、

• レジン：前歯から犬歯まで
• CAD/CAM冠：前歯から第一大臼歯まで

になります。

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自由診療の場合

自由診療では、

1. フルジルコニアクラウン
2. ジルコニアセラミッククラウン

といった素材を選択できます。

①　フルジルコニアクラウン

人工ダイヤモンドの「ジルコニア」で作られた差し歯です。

保険適用外の中で、よく選択される素材です。

強度や見た目は？

強度は非常に高いです。本来の歯よりも硬いので、強い衝撃で痛める可能性があります。
見た目も天然歯のように白く美しいです。

耐久年数は10年程度です。

値段は？

80,000〜120,000円程です。

自由診療なので医療機関によって多少差が出ることがあります。

②　ジルコニアセラミッククラウン

内側がジルコニアで、表面にセラミックがコーティングされた差し歯です。

強度や見た目は？

強度は高く、奥歯への使用も可能ですが、本来の歯よりも硬いので強い衝撃で他の歯を傷めてしまうことがあります。
見た目は、とても自然に美しくできます。

値段は？

100,000〜200,000円程かかります。

自由診療なので医療機関によって多少差が出ることがあります。

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差し歯の治療にかかる期間は？

型取りを行うので、治療には2～3週間程かかります。
その間の通院回数は2〜3回程です。

前歯の差し歯で後悔しないためのポイント

• 保険適用と保険適用外の製品の違い
• 強度（固いものを噛んでも大丈夫か　など）
• 見た目（色や黄ばみやすいか　など）
• 耐久年数

などの点を、事前にきちんと確認しておくようにしましょう。
その上で自分の希望をしっかり伝えると、納得のいく差し歯を作成しやすくなります。

特に前歯であれば、強度以外にも見た目が気になりやすいものです。
差し歯は、一度作ると保険のものでも7年程度使えます。（途中で劣化することもあります）
一度作ると長い付き合いになるので、慎重に選びましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。