「目を開けているのがつらい…」
「これって目の病気なの?」
目が開けづらくなる原因を、眼科の先生に聞いてみました。
目の休め方・マッサージ方法なども解説します。
目を開けているのがつらい…大丈夫?
目が乾燥したり眼筋が緊張したりすると、一時的に目を開けにくくなることもあります。
目を休めて症状が改善するのであれば、過剰に心配しなくて大丈夫です。
目の乾燥・眼筋の緊張は、「眼精疲労」や「自律神経の乱れ」などが原因となって起こります。
特に、
- パソコン・スマホの画面を長時間見ていた
- 度が合っていないメガネ・コンタクトレンズの使用
- コンタクトレンズの長時間の装用
- 過度の疲労・ストレス
- 睡眠不足
などに当てはまる人は、一時的に目を開けるのがつらくなりやすいです。
「しょぼしょぼする」「涙が出る」「しみる」のはドライアイかも
目の使いすぎ・ストレス等に心当たりがある人は、ドライアイ(目の乾燥)を発症している可能性が高いです。
この場合の「目が開けるのがつらい」という症状は、角膜の乾燥が原因で起こっていると考えられます。
ドライアイの「主な症状」
- 目の乾燥・しょぼしょぼする
- 目がしみるように痛む
- 目の疲れ・かすみ
- 充血
- 目が重たく感じる
- 眩しいと感じる
- 涙が出る
ドライアイの症状が出たときは、液晶画面での作業を避けてできるだけ目を休めて過ごしましょう。
また、市販の「人工涙液」を点眼して、目の表面に潤いを与えるのもよいでしょう。
なかなか改善しない場合は、一度眼科で診てもらうことをおすすめします。
ドライアイの場合、主に目薬を使った治療を行いますが、症状によっては手術が必要になるケースもあります。
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”眼精疲労”と言っても、その症状はさまざまです。
「症状にあわせて選ぶこと」が失敗しない目薬の選び方になります。
ドライアイ・充血・疲れ目・ものもらいなど、それぞれのケースにおすすめの目薬をご紹介します。
「疲れ目・かすみ目」におすすめの目薬
疲れ目・かすみ目の人は、目の血流が低下して、一時的に見えにくい感覚になっています。
充血している場合は、目の酷使によって軽い炎症を起こしている可能性もあります。
特にスマホやパソコンをよく使う人は、ブルーライトを見ている時間が長いために発症しやすいです。
この成分をチェック
ネオスチグミンメチル硫酸塩
アラントイン
ビタミンB12
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分は、長時間の目の酷使によるピント機能低下を改善させます。
また、炎症を抑えて角膜の修復を強化する作用もあります。
※使用回数、用途を守って使用してください。
「ドライアイ」におすすめの目薬
ドライアイは、長時間スマートフォンやパソコン作業を続けている人に多いです。
このような作業は、目はまばたきの回数が減って目が乾燥しやすくなります。
また、加齢によって目の成分が減っている人も、ドライアイになりやすいです。
この成分をチェック
塩化カルシウム水和物
硫酸マグネシウム水和物
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分は、目の乾き、疲れ目、目のかすみなどに効果があります。
※使用回数、用途を守って使用してください。
「充血」におすすめの目薬
目の酷使、外部刺激などによって、目の血管が膨らんでいる状態です。
この成分をチェック
塩酸テトラヒドロゾリン
ナファゾリン
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分には、血管収縮効果があります。
※使用回数、用途を守って使用してください。
「目の痛み」におすすめの目薬
目の痛みは、紫外線の炎症、コンタクトレンズ使用、目の疲れなどが原因で起こります。
角膜の炎症、血流が悪いなどの状態が考えられます。
この成分をチェック
グリチルリチン酸二カリウム
イプシロン-アミノカプロン酸
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分には、炎症を抑えて組織の修復を行う働きがあります。
※目の痛みの原因がわからないときは、診察を受けましょう。自己判断で市販薬を使うのはリスクを伴います。
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「目のかゆみ」におすすめの目薬
目のかゆみは、さまざまな外部刺激によって引き起こされます。
主な原因には、花粉、ペットの毛、ハウスダスト、細菌、ウイルスなどがあります。
これらのアレルゲンに反応して結膜が炎症を起こすと、かゆみを発症します。
この成分をチェック
トラニラスト
クロルフェニラミンマレイン塩酸
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分には、アレルギー原因を抑えてかゆみを止める効果があります。
※目のかゆみの原因がわからないときは、診察を受けましょう。自己判断で市販薬を使うのはリスクを伴います。
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「目の異物感」におすすめの目薬
目の異物感は、コンタクトレンズの使用や目の疲れ、異物混入などが原因で起こります。
角膜の炎症や、アレルギー反応などが起きていると考えられます。
この成分をチェック
グリチルリチン酸二カリウム
イプシロン-アミノカプロン酸
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分には、炎症を抑えて組織の修復を促す作用があります。
※目の痛みの原因がわからないときは、診察を受けましょう。自己判断で市販薬を使うのはリスクを伴います。
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「ものもらい・結膜炎」におすすめの目薬
白目の部分に炎症を起こしたり、微生物感染などが原因で白目の部分が赤くなります。
目やに、充血、かゆみ、腫れなどが同時に起こることが多いです。
この成分をチェック
スルファメトキサゾール
が入っている目薬を選ぶようにしてください。
この成分には抗菌の効果があり、細菌感染の改善を促す作用があります。
※症状が重い場合は、市販薬では治療が進まないことがあります。特にさまざまな症状が複合的に出ている場合は、医療機関での診察を受けましょう。
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「花粉症」におすすめの目薬
花粉が目や体から入り込み、アレルギー反応を起こしている状態です。
かゆみ、落涙などを発症します。
この成分をチェック
クロルフェニラミンマレイン酸塩
クロモグリク酸ナトリウム
プラノプラフェン
これらが入っている目薬を選ぶようにしてください。
上記の成分には、かゆみ止め、角膜の保護成分、アレルギーを抑える、炎症を抑えるなどの働きがあります。
※他の病気が原因となっている場合もあります。市販品は使用するのは、医療機関で「花粉症」と診断された後が良いでしょう。
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どれの目薬がいいのかわからない!
商品の値段よりも「目の症状にあっている目薬」を選ぶことが大事です。
コンタクトレンズをつけている人は、目薬の成分がコンタクトレンズ不可の場合もあります。
特にソフトコンタクトレンズは、装用したまま使えないケースが多いので要確認してください。
目薬は「1カ月以内に使い切る」
処方薬:開封後1カ月以内
市販品:開封後3カ月以内
を目安に使用しましょう。
古いものは成分が劣化している可能性が高いので、破棄してください。
目を疲れさせないことが大事
目を酷使した後は、
蒸しタオルで目元を温める
ホットアイマスクで目をリフレッシュする
湯船に浸かり、目だけでなく体全体を温める
といったことを行い、目の疲れを溜めないようにしましょう。
目に疲れが溜まっていると、免疫が落ちて充血したり、結膜炎になったり、花粉症が悪化したりします。
こんなときは眼科へ
目の不調を繰り返すときは、早めに眼科で受診しましょう。
目の病気が隠れていた場合、悪化すると視力に影響が出るリスクがあります。
眼科では、目の不調の原因を調べてそれに合った治療を行います。
ドライアイやアレルギーなど、生活面での工夫で改善できる症状もあります。
気になる目の症状は、一度医師に相談してみましょう。
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まずは「目を休める」ことが大切!
目を開けているのがつらいときは、温めたタオルをまぶたの上に乗せて、目を休ませてみましょう。
眼精疲労・ドライアイが原因の場合、血行が促進されると症状が和らぎやすくなります。
また、
- 液晶画面を見る作業のときは、1時間に15分間程度の休憩を挟む
- まばたきの回数を増やす
といった点も意識しましょう。
仕事でなかなか休憩を挟めないときには、作業の合間に遠くを見るようにしてください。
まばたきの回数は涙の分泌量を増やす上で大切です。エアコンによる空気の乾燥にも注意しましょう。
目の潤いが保たれるようになると、目を開けやすくなるでしょう。
「優しくマッサージ」もおすすめ!
「目が疲れている」と感じるときは、目の周りにあるツボを指先でやさしくマッサージするのもおすすめです。
血行が促進されて、眼精疲労の症状が落ち着きやすくなります。
※眼球周りの骨の縁を沿うように押すのがポイントです。
※マッサージは、メイクを落としてから行ってください。
食事から「ビタミン」を積極的に摂取しよう!
ビタミン類には、目の回復を促す作用があります。
食事をとる際に意識して食べるようにしましょう。
栄養素
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効果・効能
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おすすめ食材
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ビタミンA
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角膜の代謝を促す
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緑黄色野菜(小松菜/人参など)
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ビタミンB群
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目の粘膜を正常な状態に維持する
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ナッツ類/レバー/かつお/さんま
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ビタミンC
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目の粘膜を守る作用、抗酸化作用がある
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いちご/かんきつ類
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ビタミンE
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血行促進作用がある
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ナッツ類/緑色野菜(ほうれん草など)
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「眼瞼けいれん」という病気が疑われるケースも
眼瞼けいれんの「主な症状」
- 目を開けているのがつらい
- まぶた周辺の筋肉がピクピク動く
- まばたきがしにくい
- まぶたが下がってくるように感じる
- 眩しいと感じる
- 目の乾燥
- 目の痛み
眼瞼けいれんとは、わかりやすくいうと脳の誤作動によって「まぶた周辺の筋肉」が勝手に収縮してしまう病気です。
まばたきが難しくなり、目を開けているのがつらく感じることがあります。
眼瞼けいれんの明確な原因は未だ判明していません。
現段階では、
がキッカケとなって発症するケースがあると考えられています。
眼瞼けいれんは「女性」に発症しやすい
眼瞼けいれんは、40歳代以上の女性に多くみられる病気です。
女性は男性の2倍発症しやすいと言われています。
自分でできる対処法はある?
眼瞼けいれんは、セルフケアのみでの改善は困難です。
悪化すると、自分の力で目を開けなくなる恐れがあるため、早めに医療機関を受診しましょう。
病院は何科?
眼瞼けいれんを疑うときは、眼科で受診してください。
医療機関では、薬や専用のメガネ(眼瞼下垂矯正めがね)、手術による治療が行われています。
現在では、保険適用が承認されている「ボトックス療法」を行うケースが多いです。
ボトックス療法とは、目の周辺に薬物(ボツリヌストキシン)を注射し、筋肉の緊張を和らげる治療法です。
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2日以上も「目をあけるのがつらい」ときは眼科へ
「目が開けているのがつらい」という症状が2日以上改善しない場合は、眼科の受診をおすすめします。
特に、
- 目の痛み・異物感
- 目のかすみ
- 目の充血
- 視力低下
- まぶたが下がってくる
- 光がまぶしい
といった症状が続いている場合は、目の病気が疑われるので、早めに受診しましょう。
緑内障・白内障などの重い病気が原因だった場合、放置すると症状が悪化し、最悪の場合失明するリスクもあります。
目の病気は、早期治療によって重症化を防ぎやすくなります。医療機関で検査を受け、目の状態をきちんと調べてもらいましょう。
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2021-03-30
眠いわけじゃないのに、目が開かない…これはなぜ?
その症状は、“眼瞼けいれん”かもしれません。
過度のストレス・疲労に心当たりがある方は要注意です。
また、ストレス以外の原因についても解説します。
目が開かないのはストレスのせい?
ストレスによって「目が開かない」という症状が起こるケースもあります。
この場合、眼瞼けいれんを発症していると考えられます。
「眼瞼けいれん」ってどんな病気?
眼瞼けいれんは、目の周囲の筋肉がけいれんして、まぶたを動かしにくくなる病気です。
「眼瞼けいれん」になってしまう原因はいろいろ考えられますが、ストレスもそのひとつです。
眼瞼けいれんの主な症状
目を開けられない
目を開けているのがつらい
まぶたのけいれん
瞬きが増える
光が眩しい
目の異物感
目の乾燥
眼瞼けいれんの原因
目や体の疲れ
過度のストレス、疲労
ドライアイ
薬の副作用
などが挙げられていますが、明確な原因はわかっていません。
男性よりも女性に多く、睡眠導入剤・抗精神薬を飲んでいる人に発症しやすい傾向があります。
どうしたら治るの?
軽度であれば、
まぶたに触れる
ガムをかむ
といった動作で症状が和らぐことがあります。
上記で治らない場合は、医療機関での治療が必要です。
症状に気付いたら早めに受診しましょう。
病院は何科に行けばいい?
目が開かないときは、まず眼科で相談しましょう。
「眼瞼けいれん」は、一度悪化すると元に戻すのが難しい病気です。
早めに治療を開始することで、重症化を防ぎやすくなります。
どんな治療をするの?
軽度の場合は、飲み薬の処方や“まぶたを持ち上げるメガネ”を使った治療を中心に行います。
基本的に、早期治療を行うことができれば、軽い治療で済む確率が上がります。
また、症状に合わせて眼の筋肉に注射したり、外科手術によってまぶたの一部を切除することもあります。
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“深刻な病気”が隠れている可能性も
「まぶたが垂れ下がっている」という症状を伴う場合は、
眼瞼下垂(がんけんかすい)
糖尿病
脳の病気
などの病気が隠れている可能性もあります。
病気① 眼瞼下垂(がんけんかすい)
眼瞼下垂になると、目を開けにくくなります。
まぶたを動かす筋肉が緩んだり、伸びたりすることで発症すると考えられています。
こんな症状がある方は要注意!
まぶたが重い
まぶたが下がってくる
まぶたの開きが悪い
まぶたの変化(一重が二重になる、二重の幅が広がる)
物が二重に見える
眼瞼下垂(がんけんかすい)の原因
加齢
ハードコンタクトレンズの長期使用
目をこする動作
などが原因として挙げられます。
放置するとどうなる?
眼瞼下垂を放置して悪化すると、視野が狭くなります。
眼科、または形成外科にいきましょう。
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病気② 糖尿病
糖尿病の影響によって神経に障害が起こると、目が開けにくくなる場合があります。
こんな症状がある方は要注意!
喉の渇き
頻尿
目が霞む など
糖尿病の原因
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために起こります。
暴飲暴食、運動不足、ストレス などが発症リスクを高めます。
放置するとどうなる?
糖尿病を放置すると、動脈硬化による心筋梗塞を発症する恐れがあります。
また、腎臓がダメージを受けるため、腎不全を発症するリスクも上昇します。
糖尿病は命に関わる病気であり、放置は危険です。
心当たりがある方は、早めに内科で治療を受けましょう。
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病気③ 脳の病気
脳梗塞や脳動脈瘤といった病気によって、目が開けにくくなる場合があります。
まぶたを開くための筋肉に指令を出す神経が麻痺した場合、目が開けにくくなることがあります。
こんな症状がある方は要注意!
しびれ
吐き気
嘔吐
歩行障害
脳の病気の原因
脳の病気は、脳の血管が詰まったり、血栓ができるために起こります。
放置するとどうなる?
脳梗塞の場合、放置すると命に関わります。
脳の病気を疑う場合は、早急に脳神経内科を受診してください。
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目が開かないときは、病院で相談しよう
目が開かない症状には、ストレス以外の原因も考えられます。しかし重い病気が隠れているケースもあるため、放置は危険です。
早めに受診することで病気の悪化防止つながります。
まずは眼科を受診し、目の周りに原因がないか調べましょう。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
日本神経眼科学会 眼瞼けいれん