大人の「てんかん」は治るの?病院での治療方法は?何科に行けばいい?

更新日:2023-04-24 | 公開日:2022-08-30
6

本サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。コンテンツ内で紹介した商品が購入されると売上の一部が還元されることがありますが、コンテンツは自主的な意思で作成しています。

大人の「てんかん」は治るの?病院での治療方法は?何科に行けばいい?

大人のてんかんって治るの?

大人のてんかんは治療すれば治るのかどうか、お医者さんに聞いてみました。

「治りやすいてんかん」と「治りにくいてんかん」の違いも併せて解説します。
病院での治療法もチェックしてみましょう。

監修者
永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

大人のてんかんは治療で治るの?

医師男性

大人の「てんかん」は、適切な治療を受けることで治る可能性があります。

ただし、てんかんの原因・重症度・脳の障害の有無によっては、完治が難しいケースもあります。

てんかんの人には、主に薬を用いて治療を行っていきます。
5年間発作が出なければ、医師の判断に基づいて徐々に薬を減らします。
薬の服用を中断した後も発作が再発しなければ、治ったと判断できます。

「治りやすいてんかん」と「治りにくいてんかん」がある

医師男性

てんかんには、2種類あります。

  • 特発性てんかん → 治りやすい
  • 症候性てんかん → 治りにくい

という傾向があります。

「特発性てんかん」とは、検査しても脳の損傷が見つからないケースを指します。

一方「症候性てんかん」は、脳の損傷によって起こるケースを指します。
脳腫瘍・頭部外傷後遺症・脳卒中・アルツハイマー病など病気が、発症のキッカケとなります。

成人になってからのてんかん「セルフチェック」

  • 光がチカチカ見える
  • 手がピクピク動く
  • 一点を凝視して動作が止まって、応答がなくなる
  • 全身がけいれんする
  • 体の一部あるいは全体が一瞬ピクンと動く(ミオクロニー発作)
  • 突然体の力が抜けバタンと倒れる(脱力発作)
  • ボーっとする(欠神発作)

※症状は、脳のどの範囲で異常な電気活動(電気発射)が起こるかにより異なります

医師男性
上記に該当する症状が見られる場合は、てんかんが疑われます。
てんかんは、事故などの危険を伴いやすい症状です。
診断を受けていない人で、症状に心当たりがある場合は、早急に医療機関で受診しましょう。

身近な人にてんかんの発作があらわれたときは

 

全身けいれんが起きている場合は、まずは安全な場所で寝かせてあげましょう。

また、「体を締め付けているもの」があれば緩めて、呼吸しやすくしましょう。

 

けいれんが治まったら、顔と体を横に向け、発作後の嘔吐による窒息や誤嚥(ごえん)を防いでください。

発作が起こっても、周囲の人は落ち着いて対応することが大切です。

大人のてんかんは何科に行けばいい?

医師男性
てんかんが疑われる場合は、脳神経内科で受診しましょう。

受診の際は、以下の内容を医師に伝えると、診察がスムーズに進みます。

  • 既往症や治療中の病気
  • アレルギーの有無
  • 家族や親戚で、てんかんを持っている人の有無
  • どのような発作がいつ、どこで、何をしているときに起こったか
  • 発作のその経過はどうであったか

また、自分で発作中のことがわからない場合は、「発作の様子を見た人と一緒に受診する」もしくは「発作時の状況を聞いておく」とよいでしょう。

脳神経内科を探す

てんかんの診断方法

医師男性

てんかんが疑われる場合、

  • 血液・尿検査
  • 脳波検査
  • CT検査
  • MRI検査

などを通して、診断を行います。

検査の種類

検査内容

血液・尿検査

「先天性代謝異常」や「脳炎」など、てんかんの原因を見つけるために行います。

脳波検査

脳の神経細胞の過剰な電気的発射を記録し、てんかんの診断を行います。
てんかんの発作型の判定にも役立ちます。

CT検査

脳の画像を撮影する検査です。
脳腫瘍・脳卒中など、脳の病気の有無を調べます。

MRI検査

脳のいろいろな方向の断面を見ることができます。
CT で写らなかった細かい変化を確認します。

てんかんの治療法

  • 薬物療法
  • 外科治療
  • 迷走神経刺激療法
医師男性
てんかんの治療は、抗てんかん薬を服用して発作を抑える「薬物療法」が主流です。

薬物療法では十分な効果が得られない場合に、「外科治療」や「迷走神経刺激療法」などが検討されます。

治療法① 薬物療法

医師男性
「抗てんかん薬」を毎日規則的に服用する治療法です。

抗てんかん薬には、

  • 脳の神経細胞の「電気的な興奮」を抑制する
  • 興奮が他の神経細胞に伝わらないようにする

といった効果があり、発作の抑制に役立ちます。

抗てんかん薬は、てんかん発作型・性別・年齢などを考慮して選択されます。
1種類の薬で発作を抑制できない場合は、2種類以上の薬を試用することもあります。

治療法② 外科治療

医師男性
発作の原因となる部分を切除・遮断する、脳の手術です。
てんかん発作の消失・軽減効果が期待できます。

手術は、薬物治療の効果が弱いときに検討されます。
手術の対象となるのは、発作の始まる部分がはっきりしている「部分てんかん」で、その部分を切除しても障害が残らない人に限ります。

てんかんの外科手術って何をするの?

外科手術には、主に「切除外科」と「遮断外科」2つの方法があります。

 

「切除外科」とは、てんかん発作の原因である「てんかん原性領域」を切除する手術法のことです。

「遮断外科」とは、脳梁(※)を切り離す手術法のことです。

(※)左右の大脳をつなぎ、情報伝達をはたす「神経線維の束」のこと

治療法③ 迷走神経刺激療法

医師男性

左の首の迷走神経に電気を流し、てんかん発作を消失・軽減させる治療方法です。

治療の際には、装置を埋め込むために手術が必要になります。

この治療法は、薬物治療の効果が弱いときに検討されます。

「装置を埋め込む手術」の流れ

 

まず左の首の迷走神経に電極を巻き付けて、リード線を通します。

その後、左胸に「パルスジェネレータ」という刺激発生装置を埋め込みます。

手術は全身麻酔で行い、数時間で終了します。

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

無料で試せるストレスタイプ診断

スマホを触る女性

完璧主義や心配性など、あなたのタイプを簡単に診断!

日々のストレスに対処するスキルを身につけましょう

「Awarefy」のストレス診断
無料で受けてみる

※ストレスタイプ診断は無料ですが、結果を見るには無料のアカウント登録が必要です

\3000円相当のポイントプレゼント実施中/

メザニン

「メザニン」
まずは無料相談

\この記事は役に立ちましたか?/
役に立った! 6
※記事の内容は公開日時点の情報です。掲載後の状況により、内容に変更が生じる場合があります。

さやけん

おすすめ記事
関連記事