監修者
経歴
2011年3月香川大学医学部医学科卒。同年4月より徳島赤十字病院で初期臨床研修、2013年4月からは徳島赤十字病院麻酔科に所属。
保有資格に日本救急医学会ICLSコース認定ディレクター、日本麻酔科学会認定医・専門医
かさぶたでも口唇ヘルペスはうつる?いつから感染しなくなる?
かさぶたでも感染するリスクはまだまだある!
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによって起こる感染症です。このウイルスは非常に感染力が強く、かさぶたができた段階でもまだ感染能力を持っていることが多いです。
口唇ヘルペスは感染、発症後5日ほどで赤みや腫れ、水疱などができてきて、その後適切な治療をすれば7日~10日間ほどで治ります。水膨れなどがかさぶたになり、かさぶたの下の皮膚が再生された後かさぶたがはがれ完全治癒になるのですが、まだかさぶたの段階ではウイルスは強い感染力があることが多いです。
そのため、かさぶたになったからといってキス等の直接接触はもちろん、タオルや食器などを共用で使ったりするのも避けるようにしましょう。
かさぶたが完全にとれて皮膚が再生しきると感染リスクが低くなる
かさぶたがとれて新しい皮膚が完全に再生されると、感染リスクはそれまでと比べて低くなると言われています。この状態になるとウイルスの活動がかなり弱まっているので、他人に感染する確率が大幅に下がる傾向にあります。
ですが、かさぶたがとれたからといってすぐに感染力がゼロになるわけではなく、あくまで「感染力が低くなる」程度。かさぶたがとれたあとも皮膚が完全に再生されるまでには2週間ほどかかります。
かさぶたがとれたからといって安心せず、感染対策はしっかり行うようにすることが大切です。
赤みや腫れ、水膨れがなくなってから7日~10日間程度
一般的に、口唇ヘルペスの感染リスクは、赤みや腫れ、水膨れがなくなってから7日~10日間程度でかさぶたがとれて皮膚が完全に再生されてくることが多いです。
口唇ヘルペスのウイルスは、目に見える症状が消えた後でも体内に残ります。そのため、早めに赤みや腫れなどがひいたからといって他人と接触をすると、感染を引き起こすリスクが高くなります。 症状がおさまった後でもすぐには安心せず、10日ほどは感染対策をしっかり行うようにしましょう。
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2024-08-09
かさぶたが取れた後のキス。口唇ヘルペスはうつる?
完全に皮膚が再生した後なら感染リスクは低い
口唇ヘルペスのウイルスは、一般的にはかさぶたが取れ、皮膚が完全に再生した後は感染力が落ちるとされています。この状態になるとウイルスの活動がかなり弱まっているので、他人に感染する確率が大幅に下がる傾向にあります。
これは、新しい健康な皮膚がウイルスの拡散を防ぐバリアになるからだと考えられています。
ですが、かさぶたがとれたからといってすぐに感染力がゼロになるわけではなく、あくまで「感染力が低くなる」程度。 特にキスは直接接触のため口唇ヘルペスがうつりやすいので、できればかさぶたが取れてからすぐではなく、その後様子を見て完全に皮膚が再生されて元通りになってからの方が望ましいです。
赤みや腫れ、水膨れがなくなってから7日~10日間程度が目安
一般的に、口唇ヘルペスの感染リスクは、赤みや腫れ、水膨れがなくなってから7日~10日間程度でかさぶたがとれて皮膚が完全に再生されてくることが多いです。
口唇ヘルペスのウイルスは、目に見える症状が消えた後でも体内に残ります。そのため、早めに赤みや腫れなどがひいたからといって他人と接触をすると、感染を引き起こすリスクが高くなります。 症状がおさまった後でもすぐには安心せず、10日ほどはキスなどを避け、完全に皮膚が再生するまで感染対策をしっかり行うようにしましょう。
かさぶたが取れた直後はまだうつるかも。キスは控えて
口唇ヘルペスのウイルスは、かさぶたができた段階ではまだ感染能力を持っていることが多いです。そのため、まだ皮膚が再生しきっていない段階でかさぶたが取れてしまった場合などは感染力がまだ高い状態なので注意しましょう。
念のため、直接接触はかさぶたが取れてから7日~10日間ほどあけてからが望ましいです。 それでも感染リスクはゼロではないため、予防や対策をきちんとすることが大切です。
免疫力が落ちている時は特に注意。感染リスクが上がる
いくらかさぶたが取れた後といっても、一度感染したウイルスは神経節にずっと残るため、絶対に感染しないとは言えません。特に免疫力が落ちている時はウイルスが侵入しやすいので、疲れていたり風邪をひきそうな時など免疫力が低い時は特に、直近で口唇ヘルペスを発症した方とキスをするのは避けましょう。
免疫力が低下しているとウイルスに対する体の抵抗力が弱まり、侵入されやすくなってしまう原因に。感染してしまった後も免疫力が低いと潜伏しているウイルスが増殖し、口唇ヘルペスの症状があらわれることに繋がります。
特に風邪のひきはじめやストレスが溜まっている時、睡眠不足の時などは免疫力が低下していることが多いので、感染リスクが上がるのでキスするときは注意が必要です。
感染=発症とは別。発症していなくてもうつっている可能性がある
口唇ヘルペスは非常に伝染力が強いウイルスですが、感染したすべての人が発症するわけではありません。感染した後は神経節に潜伏しています。その後免疫力などが低下したりした時に発症し、腫れや水疱などの症状が出ます。
症状が出ていないからといって感染していないとは限らないため、口唇ヘルペスウイルスを持っている方とキスなどの直接接触した場合には注意が必要です。
ヘルペスウイルスは一度感染すると消滅することがなく、神経節に潜みます。ですが、免疫力が高く、体の抵抗力がある時はウイルスの増殖・活性化を抑えられるため、症状が出ないこともあります。免疫力が下がったりして、ウイルスが活性化し、増殖を始めると赤みや腫れ、水疱などの症状が出るようになります。
特にキスなどの直接接触をした場合には、ウイルスに感染する可能性があるので油断は禁物!症状が出ていないからといって感染していないとは限りませんが、特に注意すべきなのは症状がある時期です。もし口周りに違和感を覚えたりした場合は、すぐに対処を行いましょう。早めの対処をすることで症状を軽く済ませることができます。
【対処法】キスしてしまった!うつった可能性があったら今すぐやって!
口唇ヘルペスには初期対処が一番大事!とにかくウイルスの増殖を抑えよう
口唇ヘルペスはウイルスが侵入し、それが活性化・増殖しておこります。そのため感染したと思ったら、何よりもウイルスを増殖させないよう、まだウイルスが少ない段階でとにかく抑えることが重要!対応が遅れれば遅れるほどウイルスが増殖し、腫れや赤みも増してしまいます。
もしかさぶたが取れる前にキスをしてしまった、キスをした後に唇がピリピリし始めた、など「もしかしたらウイルスに感染したかも」と感じたら、すぐに対処をすることが大事!ウイルスに感染しても増殖・活性化しなければひどい症状は出ないことが多いので、焦らず対処していきましょう。
「抗ウイルス薬」を塗るのもひとつの方法
うつったかもと感じたり、唇にかゆみやピリピリ感を感じた場合、その段階で「抗ウイルス」薬を塗るのがおすすめです。抗ウイルス薬はウイルスの活性を抑える成分が入っているので、早めに使うことでウイルスを増殖するのを防ぐことに繋がります。
病院で対処してもらうのが望ましいですが、すぐに行けなければ市販のヘルペスウイルスの増殖を抑えられる抗ウイルス薬を使いましょう。ウイルスの増殖を抑え、症状を軽減する効果が期待できる成分が入っている塗り薬などがおすすめです。
薬局で買えるのは「アラセナS」「アクチビア軟膏」
抗ウイルス作用がある成分「アクシロビル」や「ビダラビン」は、発症初期に使用することで水膨れやかゆみを早く治めることが期待できます。この2つの有効成分のどちらかが入っている市販薬を選びましょう。
アラセナS
抗ウイルス成分「ビタラビン」が配合されているクリームです。クリームタイプで伸びがよく、べたつきが少ないのが特徴。塗った後も目立ちにくいので、メイクの前や人と会う時にも使いやすいです。
アクチビア軟膏
抗ウイルス成分「アシクロビル」がヘルペスウイルスの増殖を抑えてくれます。軟膏タイプなのでより患部に留まって保護してくれるので、痛みが強い方や寝る前などに使用する時におすすめです。
唇のかゆみ、ピリピリ、むずむずを見逃さないで!
口唇ヘルペスの症状を悪化させないためには、何よりも早くウイルスの増殖を抑えることが大切。症状が出始めたと感じたら、とにかく早く対処をするようにしましょう。そのためには、赤みや水疱ができる前のかゆみや、ピリピリ、むずむずした感じといった違和感を見逃さないこと!その時点で治療をすればひどくならずに抑えられることもあります。
すでに赤みや腫れが出てきてしまっている場合でも、なるべく早くしっかりとウイルスをなくすことが口唇ヘルペスを早めに治すには必要不可欠。市販の軟膏で炎症の拡大を抑えつつ、早めに病院を受診してウイルスを内側からしっかりやっつける薬をもらうようにしましょう。
【予防】口唇ヘルペスの発症を防ぐ方法
直接接触のキスはなるべく控えて。できなければしっかり対策をしよう!
口唇ヘルペスは直接接触によってウイルスに感染することでおこるため、キスは最も多い感染経路です。そのため、口唇ヘルペスを発症したばかりの方とまだ十分に治癒していない状態でのキスは控えるのが一番の予防です。
できれば完全に皮膚が再生しきってから10日ほどあけてからだと感染リスクが低くなりますが、もし難しい場合はとにかく免疫力を高めることが大事!免疫力を上げることがウイルス感染の予防に大きな役割を担います。
ウイルスを侵入させないためには「免疫力」が大事
ウイルスの侵入、活性化や増殖を防ぐには免疫力を上げておくことが何よりも大切。免疫力が高ければ、そもそもウイルスが侵入せず、感染しにくくなります。感染したとしてもウイルスが活性化せず、潜伏したままで口唇ヘルペスを発症させないことにもつながるので、免疫力を高めることは口唇ヘルペスの予防でとても大切です。
逆に、免疫力の低下は、ウイルスが活性化する大きな原因のひとつ。身体の抵抗力が弱まることで潜伏しているウイルスが増殖し、口唇ヘルペスの症状があらわれることに繋がります。しっかり日常生活から意識して、免疫力を上げていきましょう。
免疫力を高める方法
免疫力を高めるには、
バランスのとれた食生活
十分な睡眠
ストレスを溜めない
日焼け予防
適度な運動
などを心がけるようにしましょう。
また、アルコールの過剰摂取や過労なども免疫力が下がる原因に。自分の身体をいたわりながら、日々の生活でストレスを溜めないことが大切です。
ビタミンC・ビタミンE・亜鉛を摂ることを意識しよう
ビタミンCやビタミンE、亜鉛には抗酸化作用があり、免疫機能をサポートしてくれるため積極的に摂るように心がけましょう。腸内環境を整えることも免疫力強化に役立ちますよ。
ビタミンCは柑橘類やパプリカ、ブロッコリーに多く含まれ、ビタミンEはアーモンドやひまわりの種、アボカドに豊富です。一方、亜鉛は牡蠣や牛肉、豆類から摂取できます。
口唇ヘルペスに感染しない・感染した場合に発症させないために、しっかり内側からも免疫力を高めていくことが大切ですよ。
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感染=発症とは別。うつっても発症していない可能性も
口唇ヘルペスは非常に伝染力が強いウイルスですが、感染したすべての人が発症するわけではありません。感染した後は神経節に潜伏しています。その後免疫力などが低下したりした時に発症し、腫れや水疱などの症状が出ます。そのため、症状が出ていないからといって感染していないとは限らないため、口唇ヘルペスウイルスを持っている方と接触した場合には注意が必要です。
ヘルペスウイルスは一度感染すると消滅することがなく、神経節に潜みます。ですが、免疫力が高く、体の抵抗力がある時はウイルスの増殖・活性化を抑えられるため、症状が出ないこともあります。 免疫力が下がったりして、ウイルスが活性化し、増殖を始めると赤みや腫れ、水疱などの症状が出るようになります。
そのため、症状が出ていないからといって油断は禁物! 口唇ヘルペスのウイルスを持っている方とキスなどの直接接触をした場合はウイルスに感染している可能性があります。 口唇ヘルペスの予防には初動がとても大事!油断せず、対策をしっかり行うようにしましょう。
食器やタオルなどにも注意
ヘルペスウイルスは感染力が非常に強いため、キスなどの直接接触以外にも、口をぬぐったタオル、口をつけた食器などからも感染します。かさぶたの時期でも十分ウイルスに感染する可能性があるので、共用のものは使用するのを避けましょう。
【予防】口唇ヘルペスにうつらないための方法
口唇ヘルペスはウイルス。ウイルスの侵入を防ぐことが大事
口唇ヘルペスはウイルスが原因で起こるため、感染しないためには何よりもウイルスの侵入を防ぐことが大切。さらに、もしもウイルスに侵入されたとしても、ウイルスを活性化させなければ口唇ヘルペスの発症を防ぐことに繋がります。
- ウイルスを侵入させない
- ウイルスが侵入しても増殖・活性化させない
この2つが口唇ヘルペスの予防にはとても大切です。
ウイルスを侵入させないためには「免疫力」が大事
ウイルスの侵入、活性化や増殖を防ぐには免疫力を上げておくことが何よりも大切。免疫力が高ければ、そもそもウイルスが侵入せず、感染しにくくなります。
感染したとしてもウイルスが活性化せず、潜伏したままで口唇ヘルペスを発症させないことにもつながるので、免疫力を高めることは口唇ヘルペスの予防でとても大切です。
逆に、免疫力の低下は、ウイルスが活性化する大きな原因のひとつ。身体の抵抗力が弱まることで潜伏しているウイルスが増殖し、口唇ヘルペスの症状があらわれることに繋がります。 しっかり日常生活から意識して、免疫力を上げていきましょう。
免疫力を高める方法
免疫力を高めるには、
- バランスのとれた食生活
- 十分な睡眠
- ストレスを溜めない
- 日焼け予防
- 適度な運動
などを心がけるようにしましょう。
また、アルコールの過剰摂取や過労なども免疫力が下がる原因に。自分の身体をいたわりながら、日々の生活でストレスを溜めないことが大切です。
ビタミンC・ビタミンE・亜鉛を摂ることを意識しよう
ビタミンCやビタミンE、亜鉛には抗酸化作用があり、免疫機能をサポートしてくれるため積極的に摂るように心がけましょう。腸内環境を整えることも免疫力強化に役立ちますよ。
ビタミンCは柑橘類やパプリカ、ブロッコリーに多く含まれ、ビタミンEはアーモンドやひまわりの種、アボカドに豊富です。一方、亜鉛は牡蠣や牛肉、豆類から摂取できます。
口唇ヘルペスに感染しない・感染した場合に発症させないために、しっかり内側からも免疫力を高めていくことが大切ですよ。
【対処法】うつった!と思ったら今すぐやって!
口唇ヘルペスには初期対処が一番大事!とにかくウイルスの増殖を抑えよう
口唇ヘルペスはウイルスが侵入し、それが活性化・増殖しておこります。そのため感染したと思ったら、何よりもウイルスを増殖させないよう、まだウイルスが少ない段階でとにかく抑えることが重要!
対応が遅れれば遅れるほどウイルスが増殖し、腫れや赤みも増してしまいます。
「抗ウイルス薬」を塗るのもひとつの方法
うつったかもと感じたり、唇にかゆみやピリピリ感を感じた場合、その段階で「抗ウイルス」薬を塗るのがおすすめです。
病院で対処してもらうのが望ましいですが、すぐに行けなければ市販のヘルペスウイルスの増殖を抑えられる抗ウイルス薬を使いましょう。ウイルスの増殖を抑え、症状を軽減する効果が期待できる成分が入っている塗り薬などがおすすめです。
薬局で買えるのは「アラセナS」「アクチビア軟膏」
抗ウイルス作用がある成分「アクシロビル」や「ビダラビン」は、発症初期に使用することで水膨れやかゆみを早く治めることが期待できます。 この2つの有効成分のどちらかが入っている市販薬を選びましょう。
アラセナS

抗ウイルス成分「ビタラビン」が配合されているクリームです。 クリームタイプで伸びがよく、べたつきが少ないのが特徴。塗った後も目立ちにくいので、メイクの前や人と会う時にも使いやすいです。
アクチビア軟膏

抗ウイルス成分「アシクロビル」がヘルペスウイルスの増殖を抑えてくれます。 軟膏タイプなのでより患部に留まって保護してくれるので、痛みが強い方や寝る前などに使用する時におすすめです。
唇のかゆみ、ピリピリ、むずむずを見逃さないで!
口唇ヘルペスの症状を悪化させないためには、何よりも早くウイルスの増殖を抑えることが大切。症状が出始めたと感じたら、とにかく早く対処をするようにしましょう。
そのためには、赤みや水疱ができる前のかゆみや、ピリピリ、むずむずした感じといった違和感を見逃さないこと!その時点で治療をすればひどくならずに抑えられることもあります。
すでに赤みや腫れが出てきてしまっている場合でも、なるべく早くしっかりとウイルスをなくすことが口唇ヘルペスを早めに治すには必要不可欠。 市販の軟膏で炎症の拡大を抑えつつ、早めに病院を受診してウイルスを内側からしっかりやっつける薬をもらうようにしましょう。

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