もくじ
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背骨は、頚椎・胸椎・腰椎に分かれており、その部位には椎間板があります。
その椎間板の中の組織が、突出することがあります。
頚椎で突出すると「頚椎椎間板ヘルニア」、胸椎で突出すると「胸椎椎間板ヘルニア」、腰椎で突出すると「腰椎椎間板ヘルニア」と言います。
フェリシティークリニック名古屋
医学博士
河合 隆志先生
’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設
もくじ
椎間板ヘルニアとは、椎間板が変性し、突出することで、周辺の神経を圧迫して、いろいろな症状を起こす疾患です。
椎間板は、背骨の、骨と骨の間にあって、クッションのような役割をしています。
私たちは、椎間板のおかげで、背骨をスムーズに動かすことができます。
背骨の後ろ側にある、脊柱管の中には、脳と手足をつないでいる神経が、走っています。
この部分に椎間板が突出し、神経が圧迫されると、次のような症状が出ます。
・手足のしびれ・痛みを感じる
・手足の動作がしづらいなど
坐骨神経を圧迫する状態が坐骨神経痛で、椎間板ヘルニアによって、坐骨神経痛が起こることがあります。
特に、お尻から太もも裏側に、痛みが生じると、坐骨神経痛の場合もあり、腰椎椎間板ヘルニアの代表症状とされています。
頚椎椎間板ヘルニアは、手足のしびれなどの症状に加え、首筋・肩甲骨の辺りにも痛みやしびれの症状が出ます。
ヘルニアが発生する場所により、しびれ・痛みの場所も異なります。
首筋・肩甲骨周辺に、痛みを生じる場合もあります。
また腰椎椎間板ヘルニアの主な症状としては、足、お尻の痛みやしびれといった下半身が中心で、力が入りにくい、動かしにくい等が挙げられます。
腰椎椎間板ヘルニアでは、しびれ・痛みは、下肢のどの部分にも出現する恐れがあります。
非常に強く神経が強く圧迫されている場合は、頚椎椎間板ヘルニア・腰椎椎間板ヘルニアどちらでも、排尿・排便障害が起こる可能性があります。
重い物を持ち上げる時は中腰になるのではなく、膝を使って持ち上げるようにするなど、なるべく椎間板に負荷をかけない生活行動に、細心の注意を払いましょう。
椎間板は、縦方向の力には強いですが、ねじることや曲げることには弱いと考えられている軟骨です。
椎間板ヘルニアは、必ずしも痛みが生じるわけではありません。
少しでも気になる症状・違和感などがある場合には、早めに医療機関の受診をおすすめします。
次のような原因で、椎間板ヘルニアが起こると考えられています。
椎間板ヘルニアの基本治療法は、保存療法(※)です。
※保存療法:病巣の摘出・手術などを行わない治療法
保存療法を行いながら、症状の改善を目指します。
傷付いた神経に、不必要な負担を掛けないよう、脊椎可動域を制限し、無理のない姿勢で過ごします。
薬物療法:筋弛緩薬・非ステロイド性消炎鎮痛薬などを使用して、痛みの症状を抑えます。
理学療法:安静・薬物療法により痛みが治まった後、ストレッチなどのリハビリテーションを行います。
神経ブロックとは、ステロイド薬・局所麻酔などを注射し、痛みを緩和する治療です。
椎間板ヘルニアでは、多くの場合、急激に症状が悪化してから、1週間ほどが経過した時期が、痛みのピークと考えられています。
そのため、安静・薬物療法・理学療法を行い、2週間ほど経過した後も症状に改善がみられず、日常の動きに支障が出る場合に、この方法が検討されます。
数ヶ月経過しても、椎間板ヘルニアの症状が改善しない場合や、症状により日常生活に大きな支障が出る場合には、手術も検討されます。
椎間板ヘルニアは、これらで予防が期待できます。
特に、食生活の見直し・改善は重要です。
体重コントロールでは、「食べないダイエット」はおすすめできません。
食べないと糖分が欠乏し、消費カロリーの多い筋肉に蓄えてある糖分(グリコーゲン)がとられてしまいます。
結果、筋肉量が減少し、代謝が低下して、逆に痩せにくくなる恐れがあります。
そのため、糖質制限も程々とし、栄養のバランスを考えた食事を心がけ、体重を標準体重に保つようにしましょう。
食生活面に加えて、適度な運動を継続して、筋肉を動かし、適した体重にコントロールすることも重要です。
筋肉がないと、体を動かす時に椎間板に負荷がかかり、ヘルニアを起こす可能性が高くなります。
姿勢の面では、パソコンやスマートフォンに向かう際、同じ姿勢を長時間続けるようなことは、意識して控えるようにします。
椎間板ヘルニアの予防法は、適正体重を保ち、筋肉をつけることで椎間板への負荷を減らすことです。
それには、適度な運動を、無理のない範囲で、継続することが大切になります。
次のような運動がおすすめです。
・腕を大きく振りながらのウォーキング
主治医の指導のもと、セルフケアとして、毎日ストレッチを行うのもおすすめです。
【参考文献】
椎間板ヘルニアについて →メディカルノート
https://medicalnote.jp/diseases/椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニア → 一般社団法人日本脊髄外科学会
http://www.neurospine.jp/original24.html
頚椎椎間板ヘルニア→公益社団法人 日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spinal_disc_herniation.html
椎間板ヘルニア→教えてドクター
https://www.iwai.com/seikei-qa/content/001-herunia.php