多汗症の治療「保険適用の条件」|治療費の目安は?詳しい治療内容も

更新日:2023-04-25 | 公開日:2022-07-28
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多汗症の治療「保険適用の条件」|治療費の目安は?詳しい治療内容も

「汗をかきすぎて困る…」
「多汗症って保険適用で治療を受けられるの?」

多汗症の治療で保険が適用するケースを、お医者さんに聞いてみました。
各治療のメリット・デメリットも解説しますので、治療を考えている方は必読です。

監修者

よこはま港南台形成クリニック

本間有貴先生

経歴

札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
を経て
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務

多汗症の治療「保険適用の条件」

  • 体の両側、かつ左右対称に多汗がみられる
  • 多汗によって日常生活に支障が生じている
  • 週1回以上の頻度で多汗によるエピソード(※)がみられる
  • 25歳未満で発症した
  • 家族歴がある(親・兄弟で多汗症を発症している人がいる)
  • 睡眠時は局所性の発汗がみられない

(※)汗のせいで1日に何度も着替える 等

医師女性
発汗を「ほとんど我慢できない」「我慢できない」といった人で、上記に2つ以上当てはまる場合、多汗症の治療が保険適用となります。

上記は「原発性局所多汗症」と診断される基準で、多汗症の方は上記にほとんど当てはまることが多いです。

なお、「上記の6項目の中の1項目しか当てはまらない」、「日常的に汗が少し気になる」といった方は、保険適用にはなりません。

「汗っかき」と「多汗症」の違いは?

 

症状の特徴

汗っかきの人

  • 暑いときに、たくさん汗をかく
  • 辛いものを食べたときに、たくさん汗をかく
  • 運動したときに、たくさん汗をかく

多汗症

  • 暑くないのに、たくさん汗をかく
  • 大量の汗で衣類が急に濡れるので、常に着替えを持ち歩く必要がある
  • 緊張すると余計に汗が出る
  • 汗の匂い、シミなどが気になって仕事や勉強が進まない
医師女性
汗っかきの人は、暑い環境・運動など、なんらかのキッカケによって汗をかくことが多いです。
多汗症の場合、特にキッカケもなく汗を大量にかいてしまうため、生活に支障をきたしてしまいます。

多汗症によくある症状として、「書類が汗で濡れてしまう」「汗がひどくて握手ができない」「髪の毛が洗髪後のように濡れてしまう」なども挙げられます。

保険適用になる治療

医師女性

多汗症の保険適用内の治療法としては、

  • 「飲み薬」による治療
  • 「塗り薬」による治療(脇のみ)
  • ボトックス治療(脇のみ)

などが挙げられます。

保険適用① 「飲み薬」による治療

医師女性
「抗コリン剤」という飲み薬を服用する治療法です。
「神経伝達物質」を制御し、多汗を抑えます。

時間が経ってから効果が出るため、「汗を止めたい」というタイミングの1時間前に服用する必要があります。

※緑内障・前立腺肥大・イレウスなどの病気をお持ちの方は、病状が悪化する恐れがあるので使用できません。

メリット
(効果)

  • 「急に汗をかく」という症状を緩和できる

デメリット

  • 効果には個人差があり、あまり効き目が出ない人もいる
  • 口の渇き・目のかすみなど、軽い副作用が出る可能性がある
  • 汗をかきにくくなるため、高温の環境で長時間仕事をする方は注意が必要

治療費用の目安
(3割負担)

  • 1000円程度(約1ヶ月分)

※他に再診料、処方料などがかかります。

保険適用② 「塗り薬」による治療

医師女性
「エクロックゲル」という塗り薬を使用し、発汗を抑えます。
脇の多汗症のみ行える治療法です。

※緑内障・前立腺肥大がある方は使用不可です。

メリット
(効果)

  • 脇の発汗を抑えられる

デメリット

  • 人によっては、皮膚がかぶれてしまうケースもある

※皮膚かぶれが生じる場合は、使用を継続できません。

治療費用の目安
(3割負担)

  • 2000円程度(約2週間分)

※他に再診料、処方料などがかかります。

保険適用③ ボトックス治療

医師女性

脇にボツリヌス菌(ボトックス)を注射する治療法です。
なお、ボトックス治療が保険適用になるのは、脇のみ(※)です。

(※)脇以外の部位は自由診療となります。

施術を受けると、神経伝達物質の「アセチルコリン」の放出が阻害され、発汗を抑えられます。

メリット
(効果)

  • 汗をかきにくくなり、汗の量が減少する

デメリット

  • 数ヶ月しか効果がないため、繰り返しの治療が必要
  • 経済的負担が大きくなりやすい
  • 妊婦・妊活中の方は施術不可

治療費用の目安
(3割負担)

  • 2万5,000程度(両脇1回)

※他に再診料などがかかります。

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保険適用にならない治療

医師女性

「自由診療」で多汗症を治療する場合、

  • 塗り薬(塩化アルミニウム)を使った治療
  • レーザー治療(ミラドライ)

といったものがあります。

※「脇以外のボトックス治療」も自由診療となります。

自由診療① 塗り薬(塩化アルミニウム)を使った治療

医師女性
「塩化アルミニウム」を含む塗り薬を使い、汗腺の働きを抑制します。

保険適用の塗り薬である「エクロックゲル」のみで効果が足りない際や、あるいは「塩化アルミニウム溶液」で効果が足りないときには、両方の薬剤を併用することもあります。

メリット
(効果)

  • 汗腺の働きを少なくさせることができる

デメリット

  • 継続した治療が必要
  • 人によっては、腫れ炎症などを起こすことがある

その場合は使用を停止します。

治療費用の目安

  • 1200円~2000円程度(100ml

自由診療② レーザー治療(ミラドライ)

医師女性
汗が出る部分に直接レーザーを照射して、汗腺を壊す治療法です。

メリット
(効果)

  • 汗腺が少なくなり、汗が出る量が少なくなる
  • 半永久的に効果が続く
  • 1回の治療で効果を感じられることが多い

デメリット

  • 治療中に痛みを感じやすい
  • 治療後に腫れや赤みが出る期間がある
  • 費用が高額になることが多い

治療費用の目安

  • 20万円~40万円程度(1回あたり

2回の照射が必要になるケースもあります。

多汗症の相談は皮膚科へ

医師女性
多汗症の治療は、皮膚科で対応しています。

※保険内で治療を受けたい場合は、保険適用の治療を提供している医療機関へ相談しましょう。

多汗症は、汗が多く出ることで日常生活に支障をきたしやすいものです。
治療で快方に向かうことも多いため、お困りの方は一度医師に相談してみましょう。

お医者さんが伝えてほしい「ポイント」

  • 汗が出るようになった時期
  • 気になる時期
  • 汗の量の目安(衣類にどの程度しみるか 等)

診察時は、上記の点を聞かれることが多いです。
メモなどにまとめておくと、診療がスムーズに進みやすいでしょう。

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