知覚過敏が「何もしなくてもズキズキとずっと痛い」どうすれば治る？

「何もしなくても、知覚過敏がズキズキとずっと痛い」
「これは何？大丈夫…？」

知覚過敏でずっと痛い原因や、自分でできる対処法について、歯医者さんに聞いてみました。

病院の受診目安や、病院での治療方法についても詳しく解説していきます。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

知覚過敏でずっと痛い…！

何もしなくてもズキズキと痛む場合は、かなり重度の知覚過敏です。
何らかの原因で歯の象牙質（歯の痛みを感じる部分） が、むき出しになっている疑いがあります。

通常、歯の表面は、エナメル質で覆われています。
内側には、象牙質という組織があります。
象牙質がむき出しになると、冷たさなどの刺激が象牙細管から歯の神経に伝わりやすくなるため、痛みを生じます。

「知覚過敏」の重症度チェック

軽度の知覚過敏の症状

軽度の場合は、痛みが数秒程度で持続せず、自然に症状がなくなることもあります。
この場合、知覚過敏専用の歯磨き粉を使ったり、丁寧な歯磨きをしたり、歯石を取り除いたりすることで症状が良くなるケースが多いです。

中等度の知覚過敏の症状

ズキズキと突き刺さるような痛みが特徴です。
1～2週間、専用の歯磨き粉を使っても良くならない場合は、中等度の症状だといえます。

重度の知覚過敏の症状

痛みのせいで日常生活に支障をきたすようなケースは、重度といえます。
数十秒程度も持続する痛みが続いたり、激しい痛みを生じることがあります。

もしかして…知覚過敏じゃなくて「虫歯」かも

知覚過敏は、痛みが一時的であるのに対して、虫歯は痛みが慢性的であることが多いといわれています。

また、虫歯であれば、時間の経過とともに痛みが強くなることがあります。

重度の知覚過敏…自分で治せる？

重度の知覚過敏は、自分で治すことはできません。
一時的に痛みの緩和であれば

• 冷やす
• ツボを押す
• 市販の痛み止めを使う

といった対処法があります。

反対に、体が温まり血行が良くなりすぎると、神経が敏感になり、痛みが増すことがあいます。
湯船につかることは控えてシャワーにしましょう。飲酒・運動も控えてください。

ツボの例「合谷（ごうこく）」

合谷は、手の甲側の、親指・人差し指の間の付け根の部分にあります。

市販の痛み止め

「アセトアミノフェン」や「ロキソプロフェンナトリウム」といった成分の薬を選びましょう。
「ロキソプロフェンナトリウム」の方が、痛みをやわらげる力が強いといわれています。

もっと痛くなる“負のスパイラル”に陥る前に…

上記のセルフケアはあくまで一時的な対処法です。
重度の知覚過敏は、歯科での治療を受けなければ根本的に痛みを和らげることはできません。

また、痛みがあるせいで歯磨きが困難になり、虫歯・歯周病になるリスクが高くなります。
歯垢が付いた状態が続くと、歯が酸で溶けて知覚過敏になりやすくなるため、どんどん悪循環に陥ることになります。

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