目を合わせられない病気「大人の発達障害」の対処法

更新日:2024-03-06 | 公開日:2022-02-17
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目を合わせられない病気「大人の発達障害」の対処法

「人と目を合わせられない…」
「これって病気なの…?」

“人と目を合わせられない”という症状がでる代表的な病気について、お医者さんに聞いてみました。
対処法や、医療機関での治療法についても解説していきます。

監修者
経歴

福島県立医科大学卒業

「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。

産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。

目を合わせられないのは「大人の発達障害」のサインかも

医師女性
人と目を合わせられない”という症状がでる代表的な病気として「大人の発達障害」が考えられます。

大人の発達障害は、大人になってから発症するものではありません。
「思い起こせば子どもの頃から同じようなトラブルがあったが、発見が大人になってからだった」という事例をいいます。

例えば、発達障害のために人と目を合わせることが苦手なために、小さな頃から人と目が合わせることが苦手で怒られた経験が多いケースもあります。

特定の人と目を合わせられないときは…?

「目を合わせられない」という行動が、全て発達障害を原因としているわけではありません。
特定の人に対してのみ「目を合わせられない」場合は、発達障害ではないと考えられます。
その人に対して苦手意識があるか、その人から圧力・ストレスを感じている疑いがあります。

大人の発達障害の症状チェック

医師女性

大人の発達障害の症状の特徴として、

  • コミュニケーションが苦手
  • こだわりが強い
  • 相手の気持ちを察せない
  • 落ち着いて物事に取り組むことができない
  • 不注意でミスをしやすい
  • 集団行動が苦手
  • 自分の興味のあることなら何時間でも行える
  • 感情のコントロールができない

といったことがあります。

また、人とぶつかってしまい社会生活を送るのが難しいと感じたり、何度も同じ失敗を犯してしまう場合も発達障害の疑いがあるかもしれません。

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「目を合わせられない」ときの対処法

医師女性
「目を合わせられない病気」は、目を合わせる練習をしたり、緊張や不安を薬やカウンセリングで調整することで克服できる場合もあります。

また自分でできる対処法もあります。

  1. 疲れたときは休憩をする
  2. 相手の目に集中せず、話に集中する
  3. 相手の目以外の、他の場所を見る

といったことを試してみましょう。

対処法① 休息を取り体調を整える

医師女性
その日の疲れやストレスは、その日のうちに解消しましょう。
疲れは翌日に持ち越さないようにしましょう。

疲れが出ているときは休憩を意識的にいれてください。
しばらく時間をおいて、余裕が出てから人と話すようにしてみてください。

疲れが溜まっていたり、ストレスが過剰にある時期は、対人関係に気を配る余裕がなくなってしまいます。また、疲労で気を配る気力もない場合は、元気な時よりも人との距離感がわかりづらくなってしまいます。

対処法② 目に集中せずに、話に集中する

医師女性
話している内容に集中する、話を聴きながらメモを取るようにすると、相手と目を合わせていなくても自然に見えます。

「相手の目が見られない」と考えていると、そこばかりに集中してしまい、余計に目があわせられなくなることもあります。また、心理的にもストレスが増えて余計に話が頭に入らないので、挙動不審になり話す内容もまとまらないということもあるでしょう。

対処法③ 目を合わせないで、他の部分を見る

医師女性
話す相手の目と目の間など、目以外の部分を見るようにするとよいでしょう。

また、目を見たら、鼻や眉などを見るというように目だけに集中しないようにするのもコツです。

ただし、完全に目線を外しすぎると、話を聞いていないと捉えられ相手を怒らしてしまい、より苦手意識が強くなることもあるので注意してくださいね。

人間関係に支障が出はじめたら、病院へ相談を

医師

医師女性
人と目を合わせるのが辛くて勉強や仕事に支障があったり、以前より人と目を合わせられないなど、人間関係に支障が出てきている場合は、一度精神科心療内科に相談してみましょう。

診察では、

  • 人と目線を合わせられないのはいつ頃からなのか
  • ある特定の人だけに合わせられないのか
  • 誰でも合わせられないのか
  • 子どもの頃から目を合わせないのか
  • 目を合わせないことで何らかのトラブルになったことがあるか

などをまとめてから臨むとよいでしょう。

発達障害は病気ではないため治療で治すことは難しいです。
しかし適切なトレーニングを行ったり、環境を整えたり、周りのサポートを受けたりすることで、ストレスの少ない生活を送れるようになることがあります。

受診をためらっている方へ

早めに原因に対して治療を行うことで、対応策も早く取ることができます。
無理や我慢を続けずに、気軽に医療機関を受診し相談してみましょう。

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