なかなか眠れない…。
吐き気がする…。
もしかすると原因は、ストレス?それとも自律神経失調症?
精神的につらい症状を改善するための方法を、お医者さんにおうかがいしました。
早く治すため、ぜひ対処法をチェックしてください。
監修者
しのだの森ホスピタル
理事長・院長
信田 広晶先生
経歴
得意分野 心療内科・精神科 「うつ」「自然治癒」
昭和61年 青山学院大学文学部教育学科心理学専修コース卒、平成6年東邦大学医学部卒、東京女子医大精神神経科入局などを経て、平成11年信田病院(現しのだの森ホスピタル)入職。現在しのだの森ホスピタル理事長兼院長を務める。
ストレスが原因で「眠れない&吐き気」
過剰なストレスで自律神経のバランスが乱れると、眠れなくなり、吐き気をもよおすことがあります。
どう対処すればいい?
ストレスで眠れない、吐き気がするときは、次のように対処してください。
「眠れない」の対処法
自律神経のひとつである副交感神経が優位になるとリラックスでき、眠りにつきやすくなります。
入浴は、シャワーで済ませず、湯船に浸かることをおすすめします。お湯の温度は40℃前後にし、30分程浸かりましょう。
また、眠れないことにストレスを感じ、さらに眠れなくなることもあります。無理に寝ようとせず、一度ベッドから出て、また眠気がきたときに眠りましょう。
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「明日も朝早いのに眠れない…」
「すぐに眠れる方法が知りたい!」
公認心理師・臨床心理士の赤田太郎先生が、スムーズな入眠をサポートする方法をご紹介。
寝付けなくてお困りの方は、ぜひお試しください。
※動画による解説は記事末尾から
今すぐ寝たいときは「漸進的筋弛緩法」を試してみよう
最近寝つきが悪くて困っています。
明日も仕事で朝早いのに…。すぐに眠れる方法ってないのでしょうか?
眠れないときには、「漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)」がおすすめです。
意識的に筋肉の緊張と弛緩(緩める)を繰り返すことで、体と心の緊張をほぐしていきます。
体全体がリラックスするので、スムーズな入眠に繋がりますよ。
漸進的筋弛緩法のやり方
まずは楽な姿勢で座ります。
その後、体の各部位の「筋肉を緊張させる⇒脱力する」という行為を2回ずつ繰り返していきます。
手・腕
頭部(額・目・顎)
首肩まわり
上半身(胸・お腹)
足
の順に行いましょう。
大切なのは、緊張した筋肉が緩んでいく感覚を意識することです。
ここからは詳しい手順を解説していきますので、ぜひ実践してみてください。
※漸進的筋弛緩法の注意点※
漸進的筋弛緩法は、著しく体力が低下している方や治療中の疾患・ケガのある方が行うと、不快感が生じたり、症状が強くなったりする可能性があります。特に現在通院中の方は、必ずかかりつけ医に相談してから実践するようにしましょう。
1. 手・腕の筋弛緩
▼手の筋弛緩のやり方
椅子やベッドで楽な姿勢で座り、目を閉じる。
右の拳を、体を痛めない程度に、少し強めに握る。
指と腕の力を抜いていく。
①~③を2回繰り返す。
左手も同様に行う。
▼腕の筋弛緩のやり方
右腕の肘を曲げて力を入れる。
腕をゆっくり伸ばして、緊張を緩める。
緊張のある状態とない状態の違いを感じながら、リラックス感を深める。
①~③を2回繰り返す。
左腕も同様に行う。
目を閉じるのが不安な人は、開いたままでも構いません。
「力を入れたときの緊張」と「脱力するときの弛緩」の違いを味わうようにしましょう。
2. 頭部(額・目・顎)の筋弛緩
▼額の筋弛緩のやり方
額にシワを寄せるようにして力を入れる。さらに力を入れる。
だんだんと額の力を抜く。額全体のシワがなくなっていくことをイメージする。
①~②を2回繰り返す。
▼目の筋弛緩のやり方
目を強く閉じる。目やまぶた以外の部分に力が入らないようにする。
目を閉じたまま、力を抜いていく。
①~②を2回繰り返す。
▼顎の筋弛緩のやり方
歯を食いしばる。
顎を固めて、唇も強く閉じる。
だんだんと力を緩めて顎と口をリラックスさせる。
①~③を2回繰り返す。
額・目・顎の筋弛緩トレーニングを行うことで、顔全体が自然とゆったりして、表情がリセットされます。
顔の筋肉を滑らかにして、穏やかな気持ちを味わいましょう。
3. 首肩まわりの筋弛緩
▼首の筋弛緩のやり方
首をできるだけ後ろに曲げて、首の緊張を感じる。さらに強く緊張させる。
ゆっくりと首を楽な位置に戻す。
①~②を2回繰り返す。
▼肩の筋弛緩のやり方
肩をすくめて上にあげる。
さらに肩を上にあげながら、胸を開くように肩を開く。
ゆっくりと肩の緊張を緩める。
①~③を2回繰り返す。
リラックス感が、顔・腕・肩・背中に染み渡るのを感じましょう。
4. 上半身(胸・お腹)の筋弛緩
▼胸の筋弛緩のやり方
楽に呼吸を続ける。息を吐くとき、体全体が緩んでいくことを感じる。
深く息を吸う。
しばらく息を止めて緊張を感じる。
ゆっくりと胸の緊張を緩めて、息を吐きだす。
自然に呼吸しながら、体全体をゆったりさせる。
①~⑤を2回繰り返す。
▼お腹の筋弛緩のやり方
腹筋に力を入れてお腹を固くする。
力を抜いて腹筋を緩める。
①~②を2回繰り返す。
5. 足の筋弛緩
両足をつま先まで精いっぱい伸ばして、足を突っ張る。
同時に足全体とおしりにも力を入れる。
ゆっくりと自然に足の力を抜く。
①~③を2回繰り返す。
全部終わったら、大きく深呼吸をします。ゆっくりと長い深呼吸をして、リラックス感を味わいましょう。
最後にもう一度深呼吸をして、体全体の筋肉をゆったりさせます。
全身の筋肉が緩んだら、5~1までの数字を心の中で数えてください。1まで数えると、頭がすっきりして気分爽快になります。
眠気が強い方は、そのままお休みください。
毎日の習慣にすると効果的!
漸進的筋弛緩法は、初めてすぐには効果を実感しにくい可能性があります。
まずは1週間続けてみることをおすすめします。
効果を感じた場合もすぐにやめるのではなく、毎日の習慣にして、できるだけ長く続けるといいですよ。
▼動画による解説はこちら
≪チャンネル紹介≫
【公認心理師】赤田太郎の「仕事に役立つ心理学」
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メンタルヘルスの大切さを社会に広めることで、苦しむ人がいなくなる社会を目指し、動画を配信しています。
「吐き気」の対処法
無理に食事をとらず、安静にしましょう。
ガスター10(第一三共ヘルスケア)、タケダ漢方胃腸薬A末(武田薬品工業)など、市販の吐き気止めを使用してもいいです。食事を摂る際は、消化の良いものを数回に分けて少量ずつ食べましょう。
「自律神経失調症」になっているかも
自律神経失調症は、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れることによって起こるさまざまな不調の総称です。
自律神経失調症は、①本態性型自律神経失調症、②神経症型自律神経失調症、③心身症型自律神経失調症、④抗うつ型自律神経失調症の4つに大きく分類されます。
自律神経失調症の「原因」は?
- ストレスによる刺激
- 不規則な生活による自律神経の興奮の持続
- 更年期のホルモンの乱れ(更年期障害)
- 先天的要因
などがあります。
ストレス
仕事などの社会的ストレスや人間関係、環境の変化などが自律神経に影響を与えます。
不規則な生活
夜型の生活や夜間勤務、子育てによる不規則な生活リズムなどが自律神経のバランスを乱す原因になります。
更年期障害
更年期は月経周期が乱れ、女性ホルモン分泌量が低下し、自律神経が乱れやすくなります。
先天的要因
うまれつき自律神経が乱れやすい体質です。
いろいろな原因がありますが、自律神経失調症になりやすい性格として、真面目、几帳面、神経過敏なタイプが多いです。
自律神経失調症の「症状」は?
症状は幅広く、人によってさまざまです。
眠れない、疲れが取れないなど体全体に症状があらわれるほか、頭痛や動悸、息切れなどの体の器官に症状が出たり、情緒不安定や不安感などの精神的な症状があらわれたりします。
自律神経失調症チェックリスト
次のチェックリストの項目に、4個以上該当した場合、自律神経失調症の可能性があります。
- めまい、耳鳴りが頻繁にある
- 立ちくらみが頻繁にある
- 息苦しいことがある
- 胸が締めつけられる感じがする
- 胸がザワザワする感じがある
- 心臓が急に早くなったり、脈拍が乱れたりする
- 夏でも手足が冷たいことがある
- 食欲不振や胸やけなど、胃の調子が悪いことが多い
- 下痢や便秘が頻繁にある、もしくは繰り返す
- 肩こりや腰痛がある
- 手足がだるいときがある
- 顔だけ、もしくは手足だけ汗をかく
- 朝起きたときに疲労感がある
- 気候の変化に弱い
- まぶしく感じることがある
- どんなに寝ても、寝足りない
- 怖い夢を見る、または金縛りにあう
- 咳がよく出る
- のどに違和感がある、ろれつが回らないことがある
自律神経失調症かも!どうすればいい?
対処法は、でている症状によって異なります。
例えば頭痛がある場合は、横になって体を休め、それでも続くようであれば鎮痛薬を服用するのもひとつの方法です。
胃の調子が悪いときは、胃に負担の少ない食事を摂りましょう。消化によいものを食べたり、刺激物をさけたりしてください。
ストレスに関しては、ストレス発散できる方法を見つけ、できるだけストレスをためないようにしましょう。
早く治したい…!
早く治すには、規則正しい生活を心がけ、しっかり睡眠をとり、バランスの良い食事を摂りましょう。
また、ストレスをためないようにする、上手に発散するなども大切です。
こんな症状が出たら病院へ
「自律神経失調症チェックリスト」の項目が、7個以上該当する場合や、症状がつらい場合は、はやめに医療機関を受診しましょう。
受診するのは何科?
吐き気や眠れないなどの症状があるときは、まずは内科を受診しましょう。
内科を探す
治療しても原因がわからない・改善しない、ストレス症状がある場合は、心療内科を受診してください。
心療内科を探す
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吐き気の原因はストレス?
朝吐きそうになることが多いけど…なぜ?
ストレスと吐き気の関係をお医者さんに聞きました。
つらい吐き気を抑える対処法も解説します。
自分でストレスを診断できるセルフチェックリストもご紹介しますので、ぜひご利用ください。
なぜ?ストレスで吐き気が…
ストレスによって自律神経に不調が生じて、脳幹部にある嘔吐中枢が刺激されると、吐き気が起こると考えられています。
また、逆流性食道炎※等を発症することで、吐き気が現れるケースもあります。
※逆流性食道炎…胃酸が食道に逆流してしまう病気で、ストレスが原因となることもある
朝に吐き気を感じることが多いのは?
ストレスのせいで寝不足になったり、睡眠の質が低下したりすると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行えなくなり、交感神経が優位な状態になります。
その結果、食べた物の消化を促進する働きをもつ副交感神経よりも、消化を抑制する働きをもつ交感神経の作用が強くなり、夜に食べたものの消化不良が起こるため、翌朝に吐き気を生じやすくなると考えられています。
体のストレスサインに気づいて!
吐き気をはじめ、気になる不調がある場合は、体からの「ストレスサイン」かもしれません。
自分で診断できるセルフチェックリストで確認してみましょう。
ストレス診断チェックリスト
10個以上当てはまる場合は、体からストレスサインが出ている可能性があります。
頭が重い、痛いことがよくある
腹痛がある
めまいがある
立ちくらみがある
胸に圧迫感があり苦しい感じがある
動悸がする
肩がこりやすい
腰が痛い
全身に倦怠感がある
下痢、便秘を起こしやすい
のどが痛い、詰まる感じがある
手足がしびれる、震える
朝の気分がすぐれない
寝つきが悪い
人に会うのが億劫になっている
集中力に欠ける
決断力がない
不安やイライラ感がある
仕事等やる気が出ない
根気が続かない
自律神経失調症の疑いも
上記のチェックリストに当てはまる方は、自律神経失調症を発症している可能性もあります。
自律神経失調症の主な要因は「ストレス」と「生活リズムの乱れ」です。
ストレス
精神的ストレス
仕事等の社会的ストレス
人間関係等による過度のストレス
生活リズムの乱れ
夜型の生活等
食事・運動・睡眠などの不規則な生活
その他、体質や環境の変化、ホルモンの影響を受けて生じることもあります。
自律神経失調症の症状
こんな症状に心当たりはありませんか?
<身体的症状>
吐き気
慢性疲労、倦怠感
片頭痛
動悸
めまい
不眠
微熱
耳鳴り
手足のしびれ
頻尿
のどや口の不調
便秘や下痢 等
<精神的症状>
不安感
イライラ感
憂鬱感 等
上記の症状が続いている場合は、自律神経失調症の可能性があります。
つらい吐き気、どう対処する?
ストレスが原因と思われる吐き気は、まず次の方法で対処しましょう。
横になって安静にする
深呼吸する
水分を摂る
また、普段から、十分な睡眠時間を確保して、胃に負担がかかる食事は控えるように心がけましょう。毎日ぬるめのお湯に浸かる(39度前後、10分間程度)ようにすることもおすすめです。
吐き止め薬は使ってもいい?
市販の吐き止め薬の服用で、一時症状が緩和され対応できる場合もあります。吐き気の緩和に用いられる市販薬としては、漢方薬の「半夏厚朴湯」「六君子湯」等が挙げられます。
しかしながら、吐き気が継続して起きる場合に、自己判断で薬の服用を続けてしまうと、根本的な改善につながらないケースもあります。
吐き気が継続して起こる場合は医療機関を受診し、出現している症状にあった薬を処方してもらったり、必要に応じてカウンセリングなどを受けることをおすすめします。
病院の受診をすすめるケース
吐き気の症状や、自律神経失調症を疑う症状が続く場合は、一度病院を受診してみましょう。
特に、次の症状を伴う場合は、早めに病院に行くようにしてください。
激しい腹痛や頭痛がある
物が二重に見える
胸の痛みを伴う
背中や腰に突然痛みが生じた
血尿や血便がみられる
便が出ない状態になった
嘔吐物に血液が混ざっている
食事が摂れない
早期受診のメリット
早めに病院で相談すると、吐き気が生じている原因が判明するため、最適な治療を受けることができます。その結果、不快な症状を短期間で改善できる可能性が高いです。
また、重い病気が原因だった場合、重症化する前に発見できるのもメリットと言えます。
何科を受診する?
吐き気の原因がストレスや自律神経失調症が場合、出現する症状が多岐にわたり、日々状態が変化するケースが多いです。最もつらい症状が出ている診療科を受診し、状況を相談することをおすすめします。
(例)
「精神的な面」が気になる場合
→心療内科
心療内科を探す
「吐き気」が気になる場合
→消化器内科
消化器内科を探す
「それ以外の症状」が強い場合には
→内科、胃腸内科
胃腸内科を探す
そのストレス、放置しないで!
ストレス性の吐き気を放置すると、急性胃炎、慢性胃炎を発症する可能性があります。
また、精神的な落ち込みが強くなり、適応障害やうつ病などを発症するおそれもあります。
これらの症状が悪化すると、重症化して手術や入院が必要な状態になったり、胃がん等重篤な疾患を発症するリスクが高まります。
ストレス性の吐き気がある場合は、早めに病院に行きましょう。
▼参考
日本消化器病学会 消化性潰瘍
https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/kaiyou.html
日本臨床内科医会 自律神経失調症
https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf
日本成人病予防協会 ストレスについて
https://www.japa.org/mental_health/stress/sign.html
大阪がん循環器病予防センター ストレスについて
http://www.osaka-ganjun.jp/health/lifestyle/stress/more.html
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2020-05-21
初めて心療内科に行くけど…実際には何を話すの?
心療内科で初診を受ける際の流れについて、お医者さんに聞きました。
当日準備していくことをはじめ、初診でかかる料金、診断書はもらえるのかどうかも解説します。
心療内科の初診の流れ
初めてで緊張する方もいらっしゃるかと思いますが、基本は一般の内科などと変わりません。
問診→診察という通常の病院受診と同じ流れで行われます。
<治療開始までの流れ(一例)>
電話やウェブで予約
来院、問診表を書く
診察を受ける
必要であれば検査
治療の開始
心療内科の予約のしかた
電話予約が一般的かと思われますが、最近ではウェブ予約ができるところも増えてきています。
時間がなくて電話ができない、電話が苦手という方でも予約することができます。初診は日時が決まっているところが多いため、調べてから行くのがよいでしょう。
心療内科を探す
受診前に準備しておいたほうがいいことはある?
次のことが伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
今、何に困っているのか
受診に至った経緯
いつから困っているのか
どのようなときに、どのような症状がでるか
思い当たるストレス要因 等
初診で聞かれること
(症状や状態にもよりますが)ストレス要因に関連するような質問をされる可能性があります。
例えば、家族との関係や本人の職業・仕事内容、交友関係や休日の過ごし方、趣味などの話です。あくまで関連のある事柄に対してなので、あまり言いたくないことは言わなくても大丈夫です。
いずれにしても専門家がお話を聞くので、安心して相談してみてください。秘密は守られます。
初診で持っていくもの
心療内科の初診には、次のものを持参すると良いでしょう。
保険証
お薬手帳(あれば)
現状「困っていること」や「医師に相談したいこと」を受診の経緯をスムーズに話せるようにメモを持っていくのもよいでしょう。
初診の費用目安
自己負担3割の方で、初診時は約2,500円~3,000円、2回目以降は1,500円程度です。
薬を処方された場合、診察とは別に薬代が5000円前後かかります。
検査を行った場合には別途1,000~3,000円かかりますが、検査の種類にもよります。
こんなときは、悩まず心療内科に相談してください
「ストレスで胃が痛い」「悩み事があり夜眠れず、不眠気味だ」「ストレスが多く髪が抜ける」「イライラが収まらない」などの症状がある場合は、早めに専門医に相談してみましょう。
心配事や悩み事、ストレスがあり、気持ちや情緒が不安定で「いつもと違う」と感じられているのであれば、受診することをお勧めします。
辛い、苦しい、不安な状態を長く我慢してしまうと、症状がより重いものになる可能性もあります。
早期受診のメリット
早期に治療を始めることで、治療期間が短く済む、正常な状態に戻るのも早くなる、通院の回数や医療費も安く済むというメリットがあります。
ストレスが要因の病気は特に、放置し続けることで症状が悪化してしまうケースが多く、うつ病もそのうちの一つです。
何よりも、軽い症状のうちに治療を受けた方が心身の負担もあまりかからずに済みます。
心療内科を探す
はじめての心療内科「よくある質問」
「診断書はもらえるの?」「心療内科に行ってはいけないと言われるのはなぜ?」
心療内科に関するよくある質問にお答えします。
質問1.診断書が欲しいのですが…
休職等の申請に診断書が必要な場合、すぐにもらえるものなのでしょうか?
診断書は本来診断がついて初めて発行されるものです。しかし診断書は医師に申し出れば、比較的速やかに発行されるところも多いです。
休職や職場に提出が必要な書類として、すぐに必要な場面が多いためです。病院によっては別に窓口が設けられている場合もあるため、受診の際に確認すると良いでしょう。
質問2.よく「心療内科に行ってはいけない」と言われるけど…
「行ってはいけない」「行ったら最後」と言われているのは、なぜなのでしょうか?
「行ったら最後」ということはありません。
そう言われるのは、精神科や心療内科のお薬を服用すると、患者さん自身の判断で勝手にやめることができず、飲み続けなければならないことが要因となっている可能性があります。
もしくは、薬の副作用が強くて日常生活により支障が出るなどという想像での発言かもしれません。
また、精神科・心療内科に行って診断を受けた時に、自分が精神病患者なのだと認めてしまうのが怖いと思ったり、周りの目を不安に感じる方もいらっしゃいます。
精神科や心療内科は、重い精神疾患を持つ人が行く場所というネガティブなイメージが少なからずあるというのが背景にあるようです。
つらい時は我慢せずに病院に行った方が良いのでしょうか?
ネット上でも多くの情報が錯綜していますが、自分の体の声を聞き、本当に辛い、苦しいと感じていて、日常生活に支障が出ているのであれば、相談だけでもいいので受診してみてください。
実際に、精神的な症状や心身症が現れているにも関わらず、受診を躊躇している方が多くいらっしゃいます。
しかし、自己判断で市販の漢方薬などの薬を飲み続けていたとしても、根本的な治療にはなりません。その点、専門の医師に相談することで、症状の要因をふまえた治療を受けることができます。
一人で抱え込まずにまずは相談してみましょう。
心療内科を探す
参考URL
・心療内科で初診を受ける場合の流れを分かりやすく解説!/ひだまりこころクリニック栄院
https://hidamarikokoro.jp/sakae/blog/心療内科で初診を受ける場合の流れを分かりやす/
・精神科・心療内科の診察料金 | こころみ医学
https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/psychiatry/cost/
・診察にはどれくらいの費用がかかりますか? | 心療内科・精神科
https://namba-minato.com/faq/faq09/
・心療内科に行くべきかどうか迷う。受診すべき兆候とは?/神楽坂こころのクリニック
https://www.kagurazaka-mc.com/colum/psychosomatic-medicine/