もくじ
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テレビCMの影響もあり、頭痛薬などの痛み止めは薬局に行けば簡単に手に入る身近な薬となりました。医療機関に受診することなく、夜間や祝日であっても必要な時に購入できる痛み止めは大変需要のある薬です。最近ではネットによる購入も増えてきており、そのためか痛み止めを飲むことに対しての敷居が下がってきているように感じます。そんな身近な薬である痛み止めであっても、薬である以上は注意する点がいくつもあります。この記事では痛み止めの代表格であるバファリンと、その他の痛み止めの紹介をします。痛み止めはどのように体に効いて、何に注意する必要があるのでしょう。
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「痛み止め」といっても多くの種類があります。ドラックストアでよく見かける成分から医療機関で使われている成分、癌などの特定の痛みに使う成分など様々です。痛み止めは大きく分けると3種類に分類されます。
医療用麻薬は癌などの一部の疾患に使用される非常に強い痛み止めです。依存などの問題があり管理が厳しく、一般的な市販の痛み止めとして使われる事はありません。
局所麻酔は歯科の麻酔でよく使用されています。痛み止めとしての効果は強いですが、内服で頭痛などに使用できないため、こちらも頭痛などを目的とした市販の痛み止めには使用されていません。市販品では痔の薬などの注入軟膏に局所麻酔薬の成分が含まれています。
非ステロイド性抗炎症薬は別名でNSAIDs(エヌセイズ)といいます。代表的な成分としてはロキソプロフェンなどがあげられます。エヌセイズは脳への影響が弱く、依存の度合いも麻薬性鎮痛薬と比べると格段に弱いため、使い勝手が良い薬剤と言えます。効果としては痛み止めだけではなく、解熱作用や抗炎症作用もあるため、飲み薬だけではなく湿布などの成分としても使用されています。一般的に言われる市販の「痛み止め」とは、この非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を指します。
ここからは市販されている内服薬の主成分である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の働きについて見ていきます。先ほどNSAIDsの働きは頭痛などの痛み止め以外にも、熱を下げたり炎症を和らげる働きがあるとお伝えしました。これらはNSAIDsによる、ある同じ働きによってもたらされます。
動物は怪我をすれば痛みを感じ、感染症にかかれば発熱します。これらの発熱や炎症は体を守る免疫反応の一部で動物にとって重要な生体反応です。小さな子どもが発熱した時に、「元気そうなら熱が高くても解熱剤を使う必要はない」と言われるのはこのためです。
しかし頭痛や生理痛などの痛みは「日常生活の快適さ」に直結するため、症状がひどいと痛み止めに頼るケースが多くなります。人によっては生活する上での必需品と言えるでしょう。NSAIDsは具体的にどのようにして体に働くのでしょうか。
人の体は痛みを感じた時に炎症している部位から「痛み物質」が放出されます。痛み物質が炎症部位で放出されることで炎症が増大して痛みが長い間続きます。痛み物質は幾つかあるのですが、代表的な痛み物質としてプロスタグランジン(PG)があります。この痛み成分であるプロスタグランジンを体内で作る過程で「シクロオキシゲナーゼ(COX)」という酵素が関わります。NSAIDsはこのシクロオキシゲナーゼの働きを邪魔する事で痛み成分であるプロスタグランジンの生成を阻害して痛みを取るのです。つまり炎症部位から放出される痛み物質(プロスタグランジン)を作らせない事で痛みや炎症を抑える働きをしているという事ですね。
痛み止めが効かなく感じるのには幾つかの理由があります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は効きが早く、比較的飲みやすい成分ではありますが、医療用麻薬や麻酔程の鎮痛効果はありません。一般的な頭痛や生理痛には十分に効くのですが、片頭痛や腰痛などの強烈な痛みになると、完全に痛みを取り除けない事があります。
NSAIDsは炎症による痛みに良く効きます。しかし痛みの原因は炎症からくるものだけではありません。うつ病からくる痛み、肩こりなどの筋肉の緊張からくる痛み、神経性の痛み、下痢による腹痛など様々です。一般的な頭痛であればNSAIDsが効きますが、同じ頭痛でも筋肉の緊張による肩凝りからくる頭痛には効きが弱かったり、痛みの要因によってNSAIDsの効果が出ない場合があります。痛みは体から発信される緊急のサインです。痛みの裏に恐ろしい病気が隠れている可能性もありますので、普段と違う場所の痛みや痛みの度合いが酷ければ無暗に薬をのまずに専門の医療機関に受診する事が大切です。
NSAIDsに関しては継続して服用を続けた結果、薬に慣れてしまう事による効果の低下を裏付ける信憑性のある臨床データは見当たりません。しかし、臨床の現場において痛み止めが効かなくなった事による薬剤の変更はよく聞く話です。一般的な飲み方で耐性がつく事は殆どないと言えるのですが、長期使用、過度な服用量、頻回服用、個人の体質によって耐性がつく可能性は否定できません。市販で買える手軽な痛み止めであっても耐性に対する考え方は同じです。市販の痛み止めを依存的に高用量飲み続けている人をたまに見ます。そういった方は薬剤の耐性だけではなく、副作用の面でも今後注意が必要になります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)といっても多くの種類があります。成分によって鎮痛効果が強かったり、抗炎症効果が強かったり様々です。また、薬にも個人差があります。一般的に弱いと言われている成分の方が効く人もいれば、逆に強いと言われている成分が効かないという人もいます。痛み止めには人それぞれ、一種の「相性」が存在する可能性があります。
1度の服用で自身に合っているかの判断は難しいですが、何度飲んでも効かないと感じるようなら薬の切り替えを考えましょう。市販されている痛み止めは複数の成分が混ざった商品が多く、選ぶのが難しいように思います。前項でお伝えしたような耐性による効果の低下に陥る可能性もありますので、添付文書に記載されている用法用量の範囲内で正しく薬を飲むことを心がけて、それでも効果が出ないようなら、早めに医師または薬剤師に相談しましょう。
薬局の痛み止めコーナーを見に行くと多くの種類の痛み止めが販売されています。医療機関に受診すれば医師が症状に合わせて適切な薬を処方してくれますが、薬局で市販の痛み止めを購入する時には多くの商品の中から適切なものを選ばなければなりません。どのように選べばよいのでしょうか?
頭痛、生理痛、歯痛、関節痛など、痛み止めを飲む理由は人によって違います。市販の痛み止めには多くの種類の成分が使われており、痛みに強く効いたり炎症に効いたりと成分ごとに特徴があります。また、幾つもの成分が含まれている製品があるのも市販の痛み止めの特徴です。それぞれの症状ごとにお勧めの痛み止め成分を紹介します。
頭痛にお勧めの成分は以下があります。
生理痛にお勧めの成分は以下があります。
歯痛にお勧めの成分は以下があります。
痛み止めを飲むタイミングはさまざまです。痛くなったタイミングで頓服的に飲む痛み止めは、生活スタイルによっては飲みにくい成分も含まれています。仕事中や車を運転する人であれば眠気が出やすい成分が含まれている薬は飲みにくいですし、胃が弱い体質の人は胃への負担が少ない薬を選ぶ必要があります。しかし現実的には痛み止めの外箱には同じような事ばかり書いてあり、注意点が分かっていても自身で選ぶのは難しいように思います。そのため購入前に「何の症状で飲むのか」「いつ飲む事が多いのか」「避けたい副作用や体質があるか」を店の薬剤師か登録販売者に伝えて商品の説明を聞く事をお勧めします。
ここからは痛み止めの代表格であるバファリンについて説明します。バファリンは製薬会社であるライオンが発売している商品です。「バファリン=痛み止め」と多くの方が認識している、知名度の高い商品なのではないでしょうか。バファリンには多くの種類があり、含まれている成分が種類ごとに違います。代表的なバファリンの成分と特徴を見ていきましょう。
主成分(成人量 1回2錠)
主成分2種類に加えて鎮痛補助成分である「無水カフェイン」と「アリルイソプロピルアセチル尿素」を配合していて、頭痛などの痛みに対して優れた効き目を発揮します。胃粘膜保護成分である「乾燥水酸化アルミニウムゲル」も含まれているので胃にも優しい商品です。クイックアタック錠(2種類の主成分が速やかに溶けて崩壊する錠剤)を採用しており、「より早く、より強力な鎮痛効果」を両立した製品になります。「アリルイソプロピルアセチル尿素」には鎮静効果があり、眠さを感じる可能性のある成分ですので運転や機械の操作をする方には注意が必要です。
主成分(成人量 2錠/回)
1種類の痛み止め成分と、胃への負担を緩和する「合成ヒドロタルサイト」が配合されています。そのため胃に優しく飲みやすいのが特徴です。ピリン系の成分を含まないため、ピリンアレルギーの人も飲むことができる製品です。
主成分(成人量 1錠/回)
1種類の痛み止め成分と胃粘膜保護成分である「乾燥水酸化アルミニウムゲル」を配合している商品です。解熱鎮痛薬で有名なロキソニンと同じ主成分を含み、1錠で優れた鎮痛効果を発揮します。眠さの出る成分を含んでいないので、仕事中であっても抵抗なく飲む事ができます。ロキソプロフェンを含む商品は第一類医薬品という分類になっており、薬剤師でなければ販売できません。そのためドラックストアであっても店舗によっては販売していなかったり、時間帯によって販売されていない事もありますので注意が必要です。
主成分(成人量 2錠/回)
主成分の内容はバファリンプレミアムと同じ組み合わせになります。こちらも鎮痛補助成分である「無水カフェイン」と胃粘膜保護成分の「乾燥水酸化アルミニウムゲル」を含みます。「クイックメルト製法」により、主成分のイブプロフェンが速やかに溶けて生理痛や頭痛に素早く効きます。眠さの出る成分は含まれていません。
ここからはバファリン以外の痛み止めを紹介します。痛み止めは市販されている薬の中でも需要の多い薬ですので、多くの会社が色々な製品を開発して販売しています。代表的な商品を幾つかピックアップして紹介します。
主成分(成人量 2錠/回)
痛みの主成分は1種類で、その他にも鎮痛補助成分である「無水カフェイン」と鎮痛補助とイライラにも効く「アリルイソプロピルアセチル尿素」を配合した商品です。女性の生理痛や頭痛をターゲットにしており、角を丸くした小粒な錠剤で飲みやすく作られています。錠剤がコーティングされているため苦みも感じにくいです。「アリルイソプロピルアセチル尿素」によるメリットは大きいのですが、人によっては多少の眠さを感じる可能性があるので注意が必要です。
主成分(成人量 2錠/回)
塩野義製薬より発売されている2種類の主成分を含む痛み止めです。こちらの製品もノーシンピュアと同じ成分である「無水カフェイン」と「アリルイソプロピルアセチル尿素」を配合しており、成分的に眠さが出る可能性があります。セデスVには吸収の良いビタミンB1誘導体である「ジセチアミン塩酸塩水和物」が含まれています。ビタミンB1には鎮痛補助効果があるのと、発熱により消耗する成分です。そのためビタミンB1の補給と鎮痛補助というダブルの効果が期待できます。頭痛や解熱だけでなく、肩こり痛や腰痛などにもお勧めの商品です。
痛み止めの主成分である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は胃腸障害が起きやすい成分です。そのため商品の用法欄には「出来るだけ空腹時は避けるように」と記載されています。しかし、空腹時を避けて服用していたとしても、胃腸が弱い体質の方や成分が合わない人には胃腸障害が出てしまう可能性があります。痛み止めを服用している方の約10%~20%の人に消化器症状が出たという報告があるのです。
また胃腸障害は容量依存的に出る事が分かっており、量を増やすことでリスクが高くなります。長期間にわたり痛み止めを飲んでいる人には腎臓への負担も注意が必要です。腎機能の悪化は生活の質に直結します。痛み止めには天井効果があり、ある一定量以上の量では効果は変わりませんので適正量を守って飲みましょう。適切な用法用量を守って服用し、それでも効かないようなら無暗に続けず専門の医療機関に受診する事をお勧めします。
身近な市販薬である痛み止めがどのような成分で、体にどのように働くのかを分かって頂けたでしょうか。ドラックストアで簡単に購入できる痛み止めであっても、ノーリスクで飲める訳ではありません。正しい飲み方をしないと薬が効きにくくなったり、胃腸障害や腎機能障害に発展する可能性がありますので注意が必要です。同じバファリンであっても商品によって成分の違いがあったり、効果の違いや眠さの有無、飲む量の違いなどもあります。ご自身の体調に合った適切な商品を選ぶことが大切になります。痛み止めを飲んでも改善しないようなら別の要因が隠れている可能性がありますので、無暗に飲み続けずに専門の医療機関に受診する事をお勧めします。
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