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医師から処方された片頭痛の薬が効かない時、薬を追加して飲んで良いのか、それとも他の薬を併用すべきか悩んだことはありませんか。
実は、医療用の片頭痛治療薬は飲むタイミングがほんの少しずれるだけで、効き目が変わってきます。また、市販の痛み止めと併用することも可能ですが、乱用するとかえって頭痛が誘発されたり、薬を飲んでも頭痛が治まりにくくなったりします。
今回は、まず片頭痛の仕組みや片頭痛の要因などを解説し、片頭痛薬の上手な使い方、市販の薬を片頭痛薬として使う場合の注意、また片頭痛をやわらげる予防薬、片頭痛に効果が期待できる市販薬などを紹介します。
片頭痛は、20~50歳代の若い方、特に女性に多くみられる病気です。病名に「片」とつくため、頭の片側のみが痛くなる病気だと思われがちですが、両側に痛みが生じることもあります。日本では、10~20人に1人が片頭痛であるといわれています。
片頭痛の発生頻度は、月に1~2回程度といわれています。
症状としては、「ズキンズキン」と脈打つような痛みや「ガンガン」と響くような痛みが、こめかみや目の奥に生じることが多いです。4時間~72時間(3日間)ほど痛みが続き、寝込んでしまう方もいます。また、痛みがひどいと吐き気を感じたり、光や音に敏感になったりすることもあります。
なお、片頭痛の方のうち2~3割程度の方には、
・痛みが始まる2~3時間ほど前に生あくびやイライラ感、眠気、むくみ、空腹感などがある
・痛みが起こる15~30分ほど前に「閃輝暗点」と呼ばれる視野の一部がキラキラと輝くような症状があらわれたり、手足のしびれや麻痺が生じたりする
などといった予兆症状があるとされています。
片頭痛の発生原因についてはさまざまな説がありますが、脳の神経の一つである「三叉神経」が関わっているという説が有力視されています。
三叉神経とは顔の感覚を脳に伝える神経で、おでこ・ほほ・あごの3つの方向に枝分かれしています。この三叉神経が何らかの原因で刺激されると、神経伝達物質と呼ばれる化学物質が血液中に放出されます。すると脳の血管が拡張し、周りに炎症が生じます。一方で、拡張した血管が近くにある三叉神経を圧迫するので、動脈が脈打つたびに「ズキズキ」「ガンガン」といった痛みが生じます。
ちなみに片頭痛の予兆症状は、血管が拡張する前にいったん収縮が生じ、その収縮によって血流が悪くなるために起こるといわれています。
片頭痛を引き起こす要因には、さまざまなものがあります。
女性の場合、月経の始まる数日前から片頭痛が起きるという方も少なくありません。そのほかの誘因としては、「睡眠不足」「寝すぎ」「気候の変化(梅雨時・低気圧の時など)」「特定の食べ物の摂取(チョコレート・ワイン・チーズなど)」「空腹など血糖値の低下」などがあります。また「車や人の流れ」「強い光」「騒音」「タバコや香水のニオイ」「ストレスからの解放」などがきっかけとなることもあります。
偏頭痛の治療薬には、「片頭痛専用の痛み止め」「通常の痛み止め」「偏頭痛を予防する薬剤」の3種類があります。
片頭痛専用の痛み止めは、「トリプタン系薬剤」と呼ばれます。トリプタン系薬剤は市販されていないので、服用を希望する場合には医療機関を受診しましょう。
トリプタン系薬剤は、脳の血管の拡張を抑制し、三叉神経から痛みを伝える物質などが放出されるのをおさえて片頭痛の症状を軽減します。通常の錠剤だけではなく、水なしで飲めるタイプのものもあります。また、点鼻タイプや注射タイプもあるので、片頭痛時に吐き気が強く飲み薬の服用が困難な方は医師に相談してみましょう。
そのほか、麦角菌というカビの一種から作られた薬剤が使われることもあります。こちらは血管を収縮させる作用のある薬剤です。こちらの薬剤も、市販されていません。
痛みが軽い場合は、通常の痛み止めで痛みをおさえることができます。
片頭痛に対する痛み止めとしては、ロキソプロフェンやアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンなど市販の痛み止めに含まれている成分もよく使われます。
片頭痛の頻度が高い・片頭痛の持続時間が長い・片頭痛の症状がひどい・痛み止めの使用回数が多いといった場合には、片頭痛を予防する薬剤が医師から処方されることがあります。
予防薬の目的は、片頭痛の発生をゼロにすることではなく、発生頻度を減らすこと・持続時間を短くすること・痛みを軽くして痛み止めの使用回数を減らすことにあります。また、痛みそのものをおさえる薬ではないので、数週間以上飲み続けなければ効果があらわれないこともあります。
片頭痛予防薬が処方された場合には医師の指示通り服用し、飲み忘れないようにしましょう。
片頭痛の薬は、痛みがひどくなってから使用しても十分な効果が期待できません。飲むタイミングが悪いと「飲んでも全然効かない!」ということになりかねないので、飲み方のコツをしっかり理解しましょう。
片頭痛専用の痛み止めは、痛みが軽いうちか、痛みが始まってから1時間以内に飲むのが効果的です。我慢できないほどの痛みがある場合や、「これから片頭痛が起きそう」という予兆症状があらわれた時に飲むと痛みを十分におさえられない可能性があります。
なお、痛みが軽い場合は、先に通常の痛み止めを飲み、数十分後に痛みが続くようならば片頭痛専用薬を飲むという方法も有効です。ただし、痛みが激しい場合や、痛みが始まってから1時間以上経ってしまうと片頭痛専用薬がうまく効かないことがあります。また、経験的に痛みが強くなりそうな場合は、痛みが始まってからすぐに通常の痛み止めと片頭痛専用薬を同時に飲んでもかまいません。
痛みが続く場合は、追加で薬を飲むことも可能です。ただし、通常の痛み止めを続けて飲む場合は、間隔を4~6時間程度あけなければなりません。また、トリプタン系薬剤を続けて飲む場合は、下表のように間隔をあける必要があります。
片頭痛専用の痛み止めや通常の痛み止めを頻繁に使うと、脳が痛みに敏感になって頭痛の回数が増え、薬が効きにくくなってきます。これは「薬物乱用頭痛」と呼ばれる症状です。薬物乱用頭痛に陥ると、毎日のように頭痛が生じることもあります。
薬物乱用頭痛を防ぐためには、痛み止めの使用頻度を月に10日程度におさえるようにしましょう。なお、1日に複数回痛み止めを使用した場合でも、数え方は「1日」です。間違えないようにしましょう。
月に2回以上、あるいは6日以上片頭痛発作がある場合は、医療機関を受診しましょう。日常生活に支障がある場合や、痛み止めの使用回数が多い場合には、予防薬の処方が検討されることもあります。
予防薬は、副作用などがなければ2~3カ月継続服用して効果を判定します。効果がみられない場合には、他の薬剤に変更することもあります。効果がある場合はしばらく服用を継続しますが、薬をやめる場合は体調変化に注意しながら少しずつ減らしていくことが多いです。自己判断で服用量を加減せず、必ず医師の指示通りに服用するようにしましょう。
なお、頭痛に関する記録をつけておくと、薬の効果判定に役立ちます。最近は、頭痛の記録ができるスマートフォンのアプリもあるので利用するとよいでしょう。
片頭痛に効果が期待できる市販薬はいくつかありますが、ここでは医療機関で処方される薬剤と有効成分が同量含まれているものをいくつか紹介します。
・ロキソプロフェンを含むもの
ロキソプロフェンは、医療用医薬品の「ロキソニン」などに含まれています。ロキソプロフェンのみを含む市販薬としては「ロキソニンS」(第一三共ヘルスケア)や「エキセドリンLOX」(ライオン)などがあります。
・アスピリンを含むもの
アスピリンは、医療用医薬品の「バファリン配合錠A330」などに含まれています。バファリン配合錠A330と有効成分の量が同じ市販薬としては「バファリンA」(ライオン)などがあります。なお、バファリンシリーズでアスピリンを含むのは「バファリンA」と「バファリンライト」のみです。
・アセトアミノフェンを含むもの
アセトアミノフェンは、医療用医薬品の「カロナール」などに含まれています。カロナール錠と有効成分の量が同じ市販薬としては「タイレノールA」があります。ちなみに、カロナール錠には200・300・500 の3種類の規格がありますが、タイレノールAにはカロナール錠300と同じ量のアセトアミノフェンが含まれています。
・イブプロフェンを含むもの
イブプロフェンは、医療用医薬品の「ブルフェン」などに含まれています。イブプロフェンのみを含む市販薬としては、「ナロンメディカル」などがあります。ブルフェン錠には100・200の2規格がありますが、ナロンメディカルにはブルフェン錠100と同じ量のイブプロフェンが含まれています。
「片頭痛の薬が効かない」と感じる場合には、薬の使用タイミングを見直してみましょう。痛みが起こる前や痛みが我慢できないほどひどくなってから薬を使用するのではなく、痛みが起きてから早い段階で薬を使用すると、上手に効果を引き出すことができます。
なお、片頭痛専用の痛み止めと通常の痛み止めは併用できますが、いずれも使いすぎると「薬物乱用頭痛」を引き起こす可能性があります。片頭痛が頻繁に起きる場合や痛み止めの使用回数が多い場合には医療機関を受診し、片頭痛予防薬について相談しましょう。
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