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「ロキソニンとレバミピドを一緒に飲んでも大丈夫?」という質問をときどき受けます。
ロキソニンは、関節リウマチや腰痛などの鎮痛剤です。
レバミピドは、胃痛・胃炎などを抑える薬です。
では、服用するケースがぜんぜん違う2つの薬を、どうして一緒に飲むのでしょう?
今回は、その理由をご説明します。
そもそもロキソニンは、次のような疾患・症状の、解熱・鎮痛・抗炎症作用がある薬です。
・関節リウマチ
・変形性関節症
・腰痛症
・肩関節周囲炎
・頸肩腕症候群
・歯痛
手術後、外傷後、抜歯後の鎮痛・消炎を抑える働きもあります。
急性上気道炎(※)には、解熱・鎮痛作用があります(急性気管支炎を伴う急性上気道炎も含む)
※急性上気道炎:いわゆる「風邪症状」のこと
注意点は、次のような症状がある方の服用は、禁忌(※)ということです。
※禁忌:医薬品を投薬すべきでない・してはならない、の意
気管支喘息がある方も、喘息の発作・気道症状を悪化させる場合があります。
ロキソニンには眠くなる成分(鎮静成分)は含まれていません。
そのため、ロキソニンを服用しても、眠くなることはありません。
レバミピドは、胃炎・胃潰瘍治療剤です。
以下のような病態のときに使います。
・急性胃炎
・慢性胃炎の急性増悪期(※1)における胃粘膜病変(※2)の改善
※1急性増悪(ぞうあく)期:症状が急激に悪くなること
※2胃粘膜病変:びらん・出血・発赤・浮腫など
次のような症状が出ることもあるので、注意が必要です。
・発疹
・薬疹様湿疹
・じんましん
・かゆみなど
このような症状があれば、医師または薬剤師に相談しましょう。
胃薬は、作用別に、大きく3つの種類に分けられます。
それぞれに役割・作用が違いますが、レバミピドは「防御因子増強型」と呼ばれるタイプに分類されます。
レバミピドは胃もたれの治療薬としては、向いていません。
胃酸やペプシンという酵素は、胃を攻撃します。
そのために、「攻撃因子」とも言われますが、胃酸の分泌を抑制するのが次の薬です。
・タケプロン(ランソプラゾール)
・ガスターなど
胃もたれは、胃の運動・消化する力が弱まると、起こります。
胃がもたれるときは、胃酸分泌抑制型の胃薬がいいでしょう。
レバミピドは「防御因子増強型」の胃薬なので、胃もたれには作用機序(※)が違います。
※作用機序:薬が、人体に、どのように働くかのメカニズム
レバミピドが該当します。胃酸などの攻撃から、胃を守る粘膜・血流を防御因子と言います。
防御因子増強型には、ほかに次のような薬があります。
・ムコスタ
・セルベックスなど
胃の運動を調節して、吐き気・食欲不振などの症状を、改善します。
・プリンペラン
・ドグマチール
・ナウゼリン
・ガスモチン
ロキソニンの副作用には、次のような消化器症状があります。
・食欲不振
・胃の不快感など
胃では、「プロスタグランジン」という物質が、胃粘膜の保護や、血流を維持しています。
ロキソニンは、プロスタグランジンを増やす酵素を邪魔します。
ロキソニンを服用すると、胃の粘膜の血流を悪くし、胃粘膜の保護作用も低下するため、胃を荒らしてしまうことがあります。
添付文書(※)にも、消化性潰瘍がある患者には、「胃の血流量が減少し、消化性潰瘍が悪化することがある」と記載されています。
※添付文書:医薬品などで、使用上の注意など重要事項を記載した文書
そのため、鎮痛薬としてロキソニンを服用するときは、ロキソニンだけを単独で飲むより、胃の粘膜を保護してくれる、レバミピドなどを、一緒に飲むといいでしょう。
あるいは、痛いときだけ飲む場合に、何か少し食べてから飲むようにしてください。
レバミピドの他に、同じ防御因子増強型胃薬の「セルベックス」という胃薬を処方されることもあります。
ロキソニンだけを単独で飲み続けた場合、胃が傷つき、その状態が長く続くと、胃潰瘍を起こしてしまいます。
レバミピドと「セルベックス(一般名:テプレノン)」はどちらも「防御因子増強型」胃薬なので、働きは同じです。
レバミピドは食事の影響を受けませんが、セルベックスは食事の影響を受けます。
食後に服用したほうが、薬の有効成分が、体内に吸収されやすくなるのです。
そのため、ロキソニンを頓服で服用する時は、食事の影響を受けないレバミピドを、一緒に服用するほうがいいとされています。
しかし、ロキソニンとセルベックスを併用する場合もあるので、服薬の指示に従いましょう。
ロキソニンは、痛み止めの代表といっていいのかもしれません。
医療機関でも、ロキソニンだけを、処方されることがあると思います。
もともと胃が弱い方・胃潰瘍になったことがある方は、担当医にその旨を話したうえで、胃薬を処方してもらうようにしましょう。
OTC(一般医薬品)を服用するなら、胃の弱い方は、胃の粘膜保護剤が配合されているロキソニンSプラスのようなものを選ぶとよいでしょう。
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胃痛で処方されるレバミピドと、テプレノン。どう違うの?
【参考文献】
日医工 添付文書 胃炎・胃潰瘍治療剤 日本薬局方 レバミピド錠
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00058603.pdf
第一三共ヘルスケア株式会社HP くすりと健康の情報局 胃もたれの原因
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/29_imotare/
三共製薬株式会社 添付文書 鎮痛・抗炎症・解熱剤 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム錠
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/430574_1149019C1149_1_09.pdf
公益財団法人日本医療機能評価機構HP Mindsガイドラインライブラリ
ガイドライン解説-胃潰瘍を理解していただくための解説
https://minds.jcqhc.or.jp/n/pub/1/pub0009/G0000151/0004
QLife 株式会社QLife運営医療サイト レバミピド錠100mg「NP」
https://www.qlife.jp/meds/rx15118.html
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