もくじ
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大人になってから母親と合わない…
母親と話すのが精神的にきつい…
いつも母親と話すと口論になってばかり…
大人になってから母親が嫌いで仕方ない、どうしても話しているとイライラするのはなぜなのか、医師が解説。
すぐに実践できる対処法や母親との付き合い方について詳しく説明しています。
森 しほ先生
日本皮膚科学会、日本抗加齢医学会所属。専門分野は精神医療、皮膚科。
産業医 ・抗加齢医学会専門医 ・公認心理師の資格を持ち、著書「発達障害ママの子育てハック」の監修も行っている。
母親が年齢を重ねてくうえで話が合わなくなったと感じるのは、
が原因となっていることが多いです。
更年期障害になると常に気分の落ち込みやイライラに悩まされている状態になるので、話し合いができなかったり、話が噛み合わないと感じることが増え、お互いにイライラしてしまうことが考えられます。
認知機能が低下していくと、
という症状がおこります。
新しい情報を覚えるのが難しくなるため、最近起きたことや予定を忘れやすくなり、その結果さっき聞いたことをもう一度聞いたり、話が噛み合わなくなったり、約束を守れなくなることも。
さらに集中力が続かなくなることで話を途中で遮ってしまったり、散漫になってしまうことがあります。そのため、「話を聞いてくれない」と感じられるかもしれません。
意図したことを言葉でうまく表現できなくなることで自分の意見や感情を表現しづらくなり、言葉足らずになったり余計なことを言ってしまい、結果的に会話の相手を傷付けることになってしまうこともあるでしょう。
さらに判断力が低下して、適切な判断をすることが難しくなります。
そのため状況に応じた対応策を考えることが困難になるため、悩み相談をされてもトンチンカンな回答をしてしまう等の行き違いに繋がることも。
一般的に更年期障害は45~55歳ぐらい、認知機能の低下は50歳前後からおこることが多いですが、年齢や時期、度合も個人差が大きいので明確に「話が噛み合わなくなったのはこれが原因だ」と断定しにくいところもストレスに感じる原因になりやすいのです。
加齢による落差を感じやすくなります。
また若い頃の母の「頼りになる」というイメージが大きいため、母も子も加齢を受け入れづらく、余計にトラブルになりやすいでしょう。
更年期障害や認知機能の低下などは、親子関係が近いからこそ分かる変化です。
普段かかわりが深いからこそ、母親の感情の起伏や発言の変化などが気になり、イライラすることが増えてしまうことも。
また、親しくない人の前では気を張ってきちんとした受け答えが出来てしまうことも多いため、支援につながりにくい方も少なくありません。
受け答えがうまくいかないことをストレスに思うのは、子供が「自分がどうにかしてあげないと」と思っているから。
同じ子供の立場でも、母親に対して責任を感じていない兄弟は気楽でいることもあります。
一人で抱え込まないようにしましょう。
必ずしも、子供が親の世話をしないといけないわけではないのです。
子どもの時は「家の中」がすべてで、母の考えに疑問を持つことがありません。
ところが、一人暮らしをしたり交友関係が広がったり、結婚して自分の家庭を持つと、自分自身の育った家庭を相対化して見ることができるようになります。
「自分の家庭は、普通と違ったのではないか?」と気付き、他の視点を持った時に母親に対する不信感を持つことがあります。
こんな漫画を読んではいけない、あの家の子と付き合っちゃダメなど、家庭内のルールで他の家庭の状況や他の世界を知らないで育つと、大人になって別の世界を知った時に不信感を抱きやすいのです。
特に「自分の子供時代に鬱陶しいと感じていたこと」を孫にも同じように強要してくる、あるいは「自分の子ども時代にはしてくれなかったことを孫にはやる」という一面を見た際にも、イライラを感じることがあります。
たとえば、「塾や習い事などのスケジュールを詰め込まれすぎてイヤだった」と思っている場合に「子供には習い事をもっとさせてあげたら?」と言われるケースでは、「お母さんは満足だったかもしれないけれど私はイヤだった」と反発したくなるでしょう。
逆に「そんなにスケジュールを詰め込んだら可哀想」と言われたら、「私の時は詰め込んでいたくせに、孫にだけ良い顔をしようとするの?それとも失敗だったと思っているの?」とイライラするかもしれません。
「あんなにうるさく言わなければよかった」「もっと習い事をさせてあげればよかった」などなど後悔があると、その無念を孫で晴らそうとしてしまうことがあります。
趣味がない、熱中することがないと、自分の子育てでもないのに些細なことが気になって口出ししてしまいがちです。
大人になってからも母親から過干渉にされることで嫌悪感を覚えることも。
たとえば、交際相手についてや仕事について、友達付き合いなどについて、「そんな相手でいいの?」「あなたにこんな仕事が出来るの?周りに迷惑をかけていない?」など、いつまでも干渉して口出しをするケースなどは要注意。
母親としては、子どもが問題を起こしたりして傷付く前に先回りして声掛けをしているつもりですが、言われた子どものほうは「信頼されていない」と感じてしまいます。
子どもはいつまでも子どもだと考えて、一人の大人として尊重する必要があることに気付いていないと過干渉になりがちです。
子どもの変化や成長を受け入れられない母親は、過干渉になってしまう傾向があります。
そのような母親は、子どもが自分の意思や個人の価値観を持ちって成長していることを受け入れることができず、いつまでも幼い子どものままで、「親がいないと何もできない」と思ってしまっています。
さらに、このような母親は口出しするアドバイスも的外れになるという傾向が。
子どもの変化にも対応できないように時代の変化にも上手く対応することができないので、古い時代の考え方を押し付けるようなアドバイスをすることが多く、口を出される子どもからしたら余計に「話が通じない」と感じます。
イライラするときには、お互いにイライラして無用な争いに発展してしまうことも少なくありません。その空気のままでやりとりを続けても良い結果にはなりません。
一旦クールダウンさせる必要があります。
話が噛み合わなくてイライラしてきて少し距離をとりたい場合は、「ちょっとコンビニに行ってくるね」や「お茶を淹れるね」「お風呂入ってくるね」など、ちょっとした生活に関する口実を作ってみましょう。
普段やっている行動なので相手を刺激することがなく、一緒に暮らしている母親とも物理的な距離がとりやすいです。
離れてから冷静な頭で考えたら、イライラする必要のないことだったと思えるかもしれません。
冷静に考えて、どうしても話し合わないといけないことがある場合は、落ち着いてから部屋に戻って、伝えるべきことだけを感情的にならないように伝えましょう。
老化により認知機能の低下がおこっている場合は、長々と話すことで要点がつかみにくくなってしまい、それにより口論になってしまっていることがあります。
伝えたいことを手短に、なるべくシンプルに母親に伝えるようにしましょう。
の2つだけに絞って話すと、嫌なことが伝わりやすいです。
「仕事のことについては、口出ししないでほしい」
「彼氏を信じているので、お母さんも信じて見守ってほしい」など、具体的に一言で手短に伝えましょう。
「こうだからやめて」「こういうふうに感じるから控えて」などの理由を話すことも話し合いでは大切ですが、話し合いができにくいと感じている場合には理由などは抜いて、ひとまず要点だけに絞って話すと落ち着いて伝わりやすいです。
何か母親に熱中することを見つけてもらうと、意識がそのことに集中しやすくなるので子どもの生活に干渉することが減ります。
熱中できることがあれば子供の生活についての不安を感じにくくなりますし、一緒に趣味を楽しめば関係も良好になるでしょう。
習い事など新しいコミュニティが生まれる場所であればなおいいですね。
たとえば「冗談でも子供のことを貶すようなことを言ったら距離を置く」、「夜何時以降は電話に出ない」など、ここまでは対応する、これは無理、というラインを明確にしておくといいですね。
母親に対し、育ててくれたことへの感謝はあるものの、「どうしても嫌い」「人として合わない」と感じている場合、以下の方法をとってみるのもおすすめです。
あえて手紙を書くのがおすすめです。
感謝していること、それとは別に、合わないと感じている部分、つらいと感じる部分があること、どのような関係でいたいかを手紙で伝えてみましょう。
ストレスは、表現することで軽くできます。
特に文字であらわすことで気持ちが整理され、自分が何にモヤモヤしていたのかが明確になってストレスが軽減されますよ。
手紙にすることで「伝わりやすく」なる
特に話すとすぐ口論になってしまうという方は、手紙に書くことで余計なことを言ってしまうのを防ぎ、相手も素直に受け取りやすくなります。
口で伝えようとするとすぐ誤解が生じてしまいがちですが、手紙であればその心配はありません。感謝の気持ちもしっかり書いておけば、相手としても受け入れやすくなるでしょう。
つらかったこと、なぜ自分がつらいと感じたか、どうすればよかったかを書いてみましょう。
血がつながっていたとしても、どうしても分かり合えないことや合わない時期というものはあります。
そのような時には「今は無理な時期だ」と割り切って、距離を置くことが必要になるケースもあります。
連絡を経つことでお互いに客観的に自分の考えや発言を見直すきっかけになったり、親と物理的に関わらなくなることで自分の心にかかる負担を減らせます。
ただし、家を出ることを母親に伝えるかどうかは見極めが必要。
距離を置くことを宣言する方がいい場合もあれば、宣言することによって余計に意地になって追いかけてくるような場合も考えられます。
そのような場合は何も言わずに連絡を断つ方がスムーズなので、割り切って離れてしまうのもひとつの方法です。
母親との関係に悩みを抱えている方は、総じて責任感が強くて、愛情深い方です。
子供は自分の人生を生きていいのです。
連絡を断っても、離れていても、親子の縁だけは切れません。離れていても、お互いを思い合っていれば家族です。
無理をせず、上手い距離の取り方を探しながら付き合っていきましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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