筋トレで腰痛に!痛みを抑える対処法は?腰痛改善に最適なやり方も

更新日:2022-10-26 | 公開日:2022-07-28
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筋トレで腰痛に!痛みを抑える対処法は?腰痛改善に最適なやり方も

筋トレで腰痛になった…。
もしかして、やり方が間違ってた?

筋トレで腰痛が起きてしまう原因を、お医者さんに聞きました。
おすすめの「筋トレ方法」や「体操」も紹介するので、筋トレによる腰痛を防ぎたい方は必読です。

監修者
河合 隆志 先生

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設

なぜ?「筋トレで腰痛」が起きる原因

最近、筋トレをしているのですが、腰が痛いと感じるようになりました。筋トレで腰痛になってしまうことはあるのでしょうか…?
女性
医師男性

はい。筋トレを誤った方法で行うと、腰痛の原因になることがあります。
特に、

  • 筋トレのフォームが正しくない
  • 1回あたりの時間が長すぎる
  • 筋トレの頻度が多すぎる
  • 重すぎる器具を使っている

といった人は、腰の筋肉を痛めやすいです。

筋トレによる腰痛は、腰の筋肉に過度な負担がかかることで起こります。
腰痛を繰り返さないためにも、筋トレのやり方を一度見直してみることをおすすめします。

まず、痛みを和らげるには?

医師男性

まずはトレーニングを中止し、腰の筋肉を休めることが大切です。
痛みがひどい場合には、腰痛ベルト(コルセット)を使ってもよいでしょう。

ただし、腰痛ベルトは、つけっぱなしにすると筋力を低下させてしまう恐れがあります。
痛みが改善したら外してください。

自己判断でマッサージするのはNG!

 

むやみに痛い部分をマッサージするのはやめましょう。

自己判断でマッサージを行うと、腰痛を悪化させる可能性があります。

筋トレの「正しいフォーム」を教えて!

「正しい立ち方」を保つ方法

 

  1. 壁に背中を向け、壁からかかとを5cmほど離して立つ
  2. 頭・おしり・背中を壁につけて、壁と背中の間に手を入れる
  3. 壁と背中の隙間が「手のひら1枚分」入るくらいの状態を保つ
医師男性

筋トレを行う際は、重力に対して自然な状態で立つことが大切です。
上記の方法で立ち方を確認して、腰が曲がったり、反ったりしないようにしましょう。

特に「反り腰(※)」にならないように注意してください。
反り腰だとトレーニングの際に腰への負担が大きくなり、腰痛を引き起こしやすくなります。

※反り腰…お腹が前に出て太ももの前側が張り、おしりが後ろに突き出た状態。

腰痛予防に最適な「筋トレメニュー」

医師男性

腹横筋(※)を鍛えることで、体のバランスが安定して腰痛予防になります。
腹横筋を鍛えるには、

  • ドローイン
  • プランク
  • ヒップリフト

などの筋トレメニューがおすすめです。

(※)腹横筋(ふくおうきん)…お腹の筋肉の中で最も内側に位置している筋肉。コルセットのように内臓全体を覆っており、腰椎や骨盤を支える役割がある。

腰痛予防の筋トレ① ドローイン

  1. 膝を曲げて仰向けに寝た状態になる
  2. 大きく息を吸って、お腹を目一杯ふくらませる
  3. 息を吐きながら、お腹を凹ませる(※)
  4. お腹を凹ませた状態を10秒間キープする
  5. ②〜④を10回繰り返す

 

(※)おへそが背骨に近づくイメージです。この際、胸が頭の方向に持ち上がらないように注意してください。

医師男性

最初のうちは、回数は少なめでもよいです。
エクササイズ中、呼吸を止めないようにしましょう。

腰痛予防の筋トレ② プランク

  1. うつぶせの状態から両肘で体を支える
  2. 腰を浮かせて、頭から背中・腰・足先まで一直線になることを意識する
  3. この姿勢を20秒間キープする
  4. 10秒間のインターバル(休憩)を入れる
  5. ①〜④を3回繰り返す
医師男性

お尻が上がりすぎたり、下がりすぎたりしないようしましょう。
呼吸を止めないことも意識してください。

腰痛予防の筋トレ③ ヒップリフト

  1. 仰向けに寝て、膝を立てる(膝の角度を90度にする)
  2. 頭・肩甲骨・足裏で体を支えながら腰を浮かせる
  3. ゆっくりと腰を下ろし、①の体勢に戻る
  4. ②・③を10回繰り返す

休憩を挟んで、3セット行いましょう。

医師男性

腰を上げたときに、肩から膝までが一直線になることを意識してください。
負荷を高めたい場合は、腰を上げた状態を2〜3秒キープしてみましょう。

「筋トレ腰痛」の予防におすすめの体操

医師男性
腰痛予防のためには、筋肉の柔軟性を高めることも大切です。

こちらでは、筋肉の柔軟性を高めるのに効果的な体操を2つご紹介します。
全て座った状態でできるので、スキマ時間などを活用して、生活の中に取り入れてみてくださいね。

① 前後運動

  1. 丸めたタオルを椅子に敷く
  2. タオルの上にお尻がくるように腰掛ける
  3. 両手をクロスさせて胸に手を置く
  4. 息を吐きながら、ゆっくり体を丸める(おへそを見るように意識する)
  5. 息を吸いながら、お腹を前に突き出す(みぞおちを突き出すイメージ)
  6. ④・⑤を10回繰り返す
医師男性
お腹を突き出すときは腰を反らないように注意し、胸を張るイメージで行ってください。
無理せず、ゆっくり呼吸して行いましょう。

② 並行運動

  1. 椅子に座り、丸めたタオルを両膝で挟む
  2. 両手をクロスさせて胸に手を置く
  3. 肩の高さが変わらないように注意し、ゆっくり左右に体重をかける
  4. ③を10回繰り返す
医師男性

上半身だけを左右に水平移動させるイメージです。
ゆっくり呼吸しながら行いましょう。

こんな痛みは整形外科へ

医師男性

腰痛が3~4日経っても治らない場合は、「整形外科」で受診しましょう。
また、

  • 安静にしていても痛い
  • 脚の痛み・しびれ
  • 発熱
  • 尿漏れ

といった症状がある場合は悪化が疑われるため、早急の受診をおすすめします。

放置すると、腰痛が慢性化したり、歩行に支障をきたしたりするリスクがあります。
腰痛が治らないときは、我慢せず医師に診てもらうようにしましょう。

病院では、どんな治療をするの?

医師男性
軽症の場合、鎮痛薬や筋弛緩薬を使った「薬物療法」、筋力トレーニングやストレッチなどの「運動療法」で治療します。
重症の場合には、「手術」を行うこともあります。

※これらの治療には保険が適用されます。

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