オンライン診療のメリット・デメリットを、お医者さんに聞きました。
「仕事が忙しい」
「子供連れで病院に行くのが不安」
といった方には、オンライン診療がおすすめです。
監修者
金町脳神経内科・耳鼻咽喉科
脳神経内科・耳鼻咽喉科
内野 勝行先生
経歴
帝京大学医学部医学科卒業。都内病院の神経内科や千葉県の療養型病院副院長を経て、現在金町脳神経内科・耳鼻咽喉科院長、帝京大学医学部附属病院神経内科非常勤医。認知症サポート医、スポーツドクター。専門は脳神経内科だが、鍼灸や漢方といった東洋医学も取り入れ、体全体の調和がとれるようアドバイスを行っている。
オンライン診療の3つのメリット
オンライン心療には
- 感染症のリスクを避けられる
- 待ち時間がない
- 出歩く必要がない
といったメリットがあります。
メリット① 感染症のリスクを避けられる
他の患者さんと接触することがないので、感染症の二次感染を防げます。
メリット② 待ち時間がない
基本的に予約制なので、医療機関で順番待ちをする時間を省けます。
メリット③ 出歩く必要がない
インターネットに接続できれば、スマホやパソコンでどこでも診療を受けられます。
そのため、「体調が悪くて病院に足を運べない…」という人も相談しやすいです。
また、医療機関と薬局で連携が取れている場合は、薬を自宅に郵送してもらうことも可能です。
オンライン診療のデメリット
一方で
- 診断に必要な情報が不足する
- 通常の診療より費用が上乗せされる
- 基本的にクレジットカード支払いのみ
という点もあります。
デメリット① 診断に必要な情報が不足する
画像のみでの診療になるので、触診ができません。
また、血液検査やレントゲン検査も行えないため、病気の詳細がわかりづらく、重い病気を発見しにくいというリスクがあります。
デメリット② 通常の診療より費用が上乗せされる
オンライン診療に、別途で予約料、薬・処方箋の発送費がかかることがあります。
その場合、通常の受診費用に、1000~2000円ほど上乗せした金額となります。
デメリット③ 支払いはクレジットカードが主流
現状、オンライン診療での現金払い・銀行支払いなどはできません。
そのため、クレジットカードを持っていない人は受診できない可能性があります。
こんなとき、オンライン診療を利用してみよう
- 仕事や家事が忙しく、受診のタイミングを見つけづらい
- 具合が悪くて外出できない
- お子さんを連れて医療機関へ行くのが不安
- 何度ももらっている薬だから、手早く受け取りたい
といった人には、オンライン診療をおすすめします。
オンライン診療を受けるには?
オンライン診療に対応している医療機関に問い合わせ、予約をとりましょう。
医療機関によっては、専用アプリのダウンロードを求められる場合もあります。
オンライン診療・電話診療が可能な医院一覧
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2021-06-01
「オンラインの場合、どんな風に診察するの?」
“オンライン診療の全体的な流れ”をお医者さんが解説します。
薬の受け取り方や費用の目安についても、併せて確認しましょう。
オンライン診療って、誰でも受けられるの?
現在、新型コロナウイルスの感染拡大による特例的な措置として、多くの人がオンライン診療を利用できるようになっています。
ただし、患者さんの病気や状態等により、オンライン診療を受けられない場合もあります。
オンライン診療を受けられるケース
基本は、「診断や処方が医師の責任のもとで医学的に可能であると判断した範囲」です。 また
個人確認が取れる
クレジットカードや携帯電話の決済システムを使って支払いができる
ことも必要です。
※「電話診療」ではクレジット支払いに限らず、のちに支払いに行く、銀行振り込みといった方法を選択できる場合もあります。
オンライン診療を受けられないケース
医学的判断が難しい場合は対面での診療が必要です。
特に、触診ができないため、圧痛、怪我など、正しく医学的判断するのが難しいものもいくつかあります。 「だんだん悪くなっている」「容態が急変している」など緊急性がある場合も対面の診察がよいでしょう。
また、
個人確認が取れない
クレジットカードや携帯電話の決済システムが使えない
ときもオンライン診療を受けられません。
オンライン診療の流れ
まずは、オンライン診療を行っている医療機関で予約を行います。
予約方法は医療機関によって異なるため、受診先に問い合わせてご確認ください。
オンライン診療・電話診療が可能な医院一覧
予約した時刻になると、医療機関から連絡(電話)が来て、オンライン診療が始まります。
その後、
本人確認と、問診
視診と問診を中心に、どんな状態か診断
診察料、処方箋料などの提示された金額を決済
処方薬を受け取る(郵送、またはメール)
といった流れで診療が進められます。
また、医療機関と薬局で連携がある場合は、医療機関から薬局に処方箋が送信され、患者さんの自宅に薬が送られます。
スマホでも受診できる!
オンライン診療は、パソコンだけでなくスマートフォンでも可能です。
なお、医療機関によっては、事前にアプリのダウンロードを求められる場合もあります。
初診では、どんなことを伝えればいい?
どんな症状があるのか
いつから症状があるのか
といった点を、できるだけ詳しく医師に伝えてください。
オンラインや電話で診療を受ける場合、医師が患部に触れないため、患者さんからの情報が重要になります。
薬の受け取りはどうするの?
オンライン診療で薬を受け取る場合、
院内処方(病院から郵送)
院外処方(薬局から郵送、または薬局で受け取る)
といった方法があります。
「院内処方」の場合、医療機関で管理されている処方薬を、直接患者さんの自宅に送ります。
「院外処方」の場合は、受診した医療機関では処方薬を出さない形式のため、薬を受け取るには薬局を通すことが必要です。
その際、薬局から自宅に郵送してもらう方法と、薬局に行って受け取る方法があります。
薬局からの郵送は、医療機関から薬局に処方箋を送ることで可能になります。
一方、薬局に行って薬を受け取る場合は、受診先からメールか郵送で処方箋が送られます。
※院内処方・院外処方も含め、薬の受け渡しのシステムは医療機関ごとに異なります。
「自宅に薬を届けてほしい」という方、受け取りの希望がある方など、事前に受診先で確認をとりましょう。
オンライン診療の料金は?
オンライン診療は、通常の受診費用に数百円~2,000円ほど上乗せした金額となります。
上乗せされる金額の内訳は、薬・処方箋の送料、予約料などです。
医療機関によって料金が異なるため、気になる場合は受診先に問い合わせましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
厚生労働省オンライン診療に関するホームページ
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。