なぜ?左肋骨の下がズキズキ痛い…腎臓や膵臓の病気サイン?ストレスのせい?病院は何科?

更新日:2025-01-16 | 公開日:2021-10-29
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なぜ?左肋骨の下がズキズキ痛い…腎臓や膵臓の病気サイン?ストレスのせい?病院は何科?

「左肋骨の下がズキズキ痛む…これは病気?」

痛みの原因要注意な症状を、お医者さんが解説します。
腎盂腎炎膵炎が隠れているケースもあるため、続く場合は要注意です。
受診すべき診療科も併せて確認しましょう。

監修者
経歴

日本内科学会 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会  消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本ヘリコバクター学会  ピロリ菌感染症認定医
日本医師会認定産業医
難病指定医

2007年3月    東京慈恵会医科大学 卒業
2007年4月    東京慈恵会医科大学附属柏病院
2009年4月 東京都立墨東病院 救命救急科 消化器内科
2012年4月  東京都保健医療公社豊島病院 消化器内科
2018年10月   都内大手クリニック 消化器内科  消化器内視鏡部門
2023年4月     東京大学医科学研究所附属病院招聘講師

左肋骨の下がズキズキ痛い…原因はなに?

医師男性

左肋骨の下がズキズキ痛い場合、

  • 肋骨神経痛など「筋肉」の異常
  • 胃や十二指腸・膵臓、尿路など「内臓」「泌尿器」の異常

の2つのパターンが考えられます。

内臓の病気の場合、腎臓や膵臓に炎症が起こっている可能性も考えられます。

考えられる「筋肉」の異常:肋間神経痛

医師男性

筋肉の炎症が原因で左肋骨の下がズキズキと痛む場合、

  • 肋間神経痛

が考えられます。

肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経によって起こる痛みです。原因は詳しくは解明されておらず、神経系で異常な興奮が起こるためとされています。

肋間神経痛は

  • 長時間の悪い姿勢
  • ヘルニアや椎間板の変性による神経圧迫
  • 胸椎や肋骨周辺の関節や筋肉の炎症
  • ケガや病気
  • ストレス

など日常的に起こりやすい「筋肉の硬直」などが原因で起こるとされています。

一見関係の内容に思える「ストレス」ですが、精神的な緊張で身体の筋肉が硬直することで神経が刺激され、肋間神経痛を発症する可能性があると考えられます。

見分け方

痛む場所

  • 肋骨のライン(胸部から背中にかけての帯状エリア)
  • 片側性(片方だけ)に痛みが出ることが一般的

痛み方

  • 鋭い痛み、ズキズキ感、刺すような痛み
  • 時には持続的な鈍い痛みもある
  • 呼吸、咳、笑う、体をひねるなどの動作で痛みが悪化する

なりやすい人の特徴

  • 姿勢が悪い人
  • 過度な運動をする人
  • ストレスを抱えやすい人

特に長時間のデスクワークやスマホ操作をする人は胸郭が圧迫されて肋間神経痛につながりやすくなります。また、胸周りや背中を酷使する運動をしている人も同様。筋肉の緊張や痛みを引き起こしやすいです。

ストレスなど心因性の緊張を日常的に抱えている方も、筋肉が硬直しやすくなるので注意が必要ですよ。

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考えられる「内臓」「泌尿器系」の異常5つ

医師男性

左肋骨の下のズキズキとした痛みが長期間続く場合は、

  • 胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍など「胃や十二指腸」の異常
  • 急性膵炎など「膵臓」の異常
  • 腎盂腎炎など「腎臓」の異常
  • 尿路感染症、尿路結石など「泌尿器」の異常
  • 大腸がん

などの可能性が考えられます。

重篤な病気へつながる可能性もあるためできればすぐに病院で診てもらうのが望ましいでしょう。

考えられる内臓の病気① 胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍

医師男性

「胃炎」は胃の粘膜が炎症を起こしている状態、「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」は胃や十二指腸の粘膜が損傷し、深い傷(潰瘍)ができた状態です。

胃は左肋骨の下(腹部の左上)にあるため、胃や十二指腸の粘膜が炎症を起こしたり、潰瘍ができると左肋骨の下がズキズキと痛むことがあります。

胃や十二指腸の異常は、

  • ストレス、睡眠不足などの不規則な生活による遺産の過剰分泌
  • ピロリ菌感染による炎症
  • アルコールや喫煙による胃粘膜の防御機能の低下
  • 鎮痛剤の長期使用による胃粘膜の荒れ

によっておこることが多いです。

見分け方

痛む場所

  • 左上腹部(みぞおちに近い場所)やその少し左側

痛み方

  • ズキズキ、チクチクする痛み
  • 食後や空腹時に悪化することがある
  • 胸焼け、胃もたれ、吐き気、食後の鈍痛があることもある

なりやすい人の特徴

  • ストレスが多い人
  • アルコールや刺激物を多く摂取する人
  • ピロリ菌感染者

考えられる内臓の病気② 急性膵炎、慢性膵炎

医師男性

膵炎とは、膵臓に炎症が生じていることで、消化酵素が膵臓を傷つけてしまう状態のことです。

膵臓は胃の後ろに位置し、その左側が肋骨の下に近いため、炎症や腫れが起きると左肋骨の下に痛みを感じます。

急性膵炎も慢性膵炎も、どちらも消化を助ける「膵液」が滞留して、膵臓自体にダメージを与えることで発症します。

大量飲酒、脂っこいもの中心の食生活により発症することがあります。特に過度の飲酒は、アルコールが膵臓の細胞へダメージを与えるため、膵炎の発症につながると考えられています。

見分け方

痛む場所

  • 左上腹部から背中にかけて放散痛が出ることが多い

痛み方

  • 鋭く強い痛み、時には刺すような痛み
  • 咳をする、深呼吸をする、体を大きく動かすなどの動作で痛みを強く感じる
  • 食後に痛みが出やすい

肋骨の痛みの他に、

  • 背中やみぞおち、腰の痛み
  • 37度~38度程度の熱
  • 食欲不振、体重減少
  • 倦怠感
  • 吐き気、嘔吐
  • 腹部膨満感
  • 下痢

などの症状がみられる場合は、膵炎の可能性が高いです。早めに医師の診断を受けるのが望ましいでしょう。

なりやすい人の特徴

  • お酒をたくさん飲む人
  • 脂肪分を多く含む食品の摂取量が多い人
  • 太っている人
  • 血中の中性脂肪が多い人(高脂血症)
  • 胆石症を患っている人
  • 膵炎を患った親族がいる人
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考えられる内臓の病気③ 腎盂腎炎(尿路感染症)

医師男性

腎盂腎炎は腎臓にある尿を集める部分(腎盂)が細菌感染によって炎症を起こした状態です。

尿道の出口から細菌が入り、膀胱を超えて腎臓内の腎盂に感染することによって発症します。

腎盂腎炎は尿路感染症の一種で、通常、膀胱や尿道から細菌が上行して腎臓に到達することで発生します。

生理の処理を怠る、不衛生な状態での性交などで起こりやすく、女性のほうが肛門と尿道との距離が近いため、腎盂腎炎を発症しやすいと言われています。

特に妊娠中は発症リスクが上昇するため、注意が必要です。

見分け方

痛む場所

  • 左右の腎臓に応じて、背中や脇腹(肋骨の下)に痛みを感じる
    (左腎が影響を受けている場合、左肋骨の下がズキズキ痛む)

痛み方

  • 鈍い痛みや圧痛
  • ズキズキする鋭い痛み
  • 持続的な痛みのため、体を動かすなどしても改善しない

肋骨の下の痛みの他に、

  • 悪寒や震えを伴う熱が出る(38℃以上)
  • 吐き気、嘔吐
  • 頻尿、残尿感
  • 排尿時の痛み
  • 尿が混濁する
  • 倦怠感、食欲低下

などの症状がみられる場合は、腎盂腎炎の可能性が高いです。すみやかに病院へ行くようにしましょう。

なりやすい人の特徴

  • 女性(尿道が短く、感染が腎臓まで達しやすい)
  • 妊婦(尿管が拡張しやすく、感染リスクが高まる)
  • 糖尿病患者(免疫力が低下しているため)
  • 尿路結石や前立腺肥大などの既往がある人

考えられる泌尿器の病気① 尿路結石

医師男性

尿路結石とは、尿中の成分が結晶化し、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に石のような硬い塊を形成する病気です。

左の腎臓や尿管に結石ができた場合、左の肋骨の下がズキズキと痛むことが多いです。

尿管結石は水分不足や乱れた食生活による栄養バランスの崩れなどが原因で発症することが多いです。
排尿時に強い痛みをともなうため、肋骨の下の痛みだけではなく排尿時の不快感がある場合は注意しましょう。

見分け方

痛む場所

  • 腎結石の場合:左または右の背中、肋骨の下、腰のあたり
  • 左の尿管結石の場合:左の脇腹から下腹部にかけて痛む
  • 背中や脇腹に加え、下腹部や鼠径部(足の付け根)に放散することもある

痛み方

  • 突然激しい痛みが起こる
  • 痛みに波がある
  • ピークの痛みが2~3時間続くこともある
  • 結石が動くと痛みが増強し、じっとしていても改善しない

尿路結石は激しい痛みが特徴で、痛みの強さには波があります。少しずつ痛みが強くなり、ピークになると和らぐというものが約20~60分間隔で起こります。

痛みが2~3時間続くこともあります。

肋骨の下の痛みの他に、

  • 吐き気、嘔吐
  • 発汗
  • 悪寒、発熱
  • 強い尿意
  • 排尿時の痛み
  • 血尿
  • 腹部の腫れ

などの症状がみられる場合は、尿路結石の可能性が高いです。

なりやすい人の特徴

  • 肥満傾向の人
  • 運動不足の人
  • 動物性たんぱく質をたくさん食べる人
  • 清涼飲料水をよく飲む人
  • 水分やカルシウムが不足している人
  • 結石になったことがある家族がいる人

尿路結石は水分摂取が不足しているとなりやすくなります。1日2~3リットルを目安に、水を多めに飲むように心がけましょう。

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この痛みは大丈夫?病院行くべき?

痛みが一時的で繰り返さない場合には、一旦様子をみて大丈夫です。
この場合は、肋間神経に過剰な圧力がかかる姿勢を長時間続けたために、一時的に痛みが生じたと思われます。

医師男性

ただし、

  • 痛みを繰り返している
  • じっとしていられないほどの痛みがある
  • 突然の背中の激痛を伴う

といった場合には、早急に医療機関を受診しましょう。

上記は、内臓の炎症が悪化しているときに出やすい症状です。
重症化すると、入院が必要になるケースもあるため、放置しないようにしてください。

病院は何科?

医師男性

左肋骨下のズキズキとした痛みは、まず内科で相談しましょう。自分で判断ができない場合は、左肋骨下の痛みがどのような種類の痛みであってもまずは内科で大丈夫です。

体の異常が疑われる場合は、検査で詳しく調べてもらえます。

検査の結果に応じて、抗生物質などの飲み薬やその他の様々な方法を使って治療をしていきます。まずは詳しく検査をしてもらうことが病気を正確に見分けるために重要です。

放置していると重篤な症状を引き起こすこともあるので、痛みがある場合には早めに受診をすることが大切ですよ。

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痛みがひどい場合には自己判断で市販薬に頼らず、絶対に病院を受診するようにしてください。

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