痛いのが怖い!「歯医者の無痛治療は保険適用になる?」費用の目安・安く受けられる方法は?

更新日:2023-08-31 | 公開日:2022-01-27
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痛いのが怖い!「歯医者の無痛治療は保険適用になる?」費用の目安・安く受けられる方法は?

「歯医者の無痛治療ってどんな感じ?」
「保険適用になる?」

歯医者の無痛治療について、歯医者さんに聞いてみました。

無痛治療の方法や費用なども解説します。
歯科治療の痛みが怖い人へ、歯医者さんからのアドバイスもいただきました。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

無痛治療ってどんな治療?

医師女性
麻酔薬を使用して、痛みを感じにくくさせる治療法です。

一部分のみを麻痺させる方法や、全身の感覚を麻痺させる方法など、さまざまなタイプがあります。

保険適用になる「痛みを和らげる治療」

医師女性

健康保険が適用される「痛みを和らげる治療」には、

  1. 浸潤麻酔・伝達麻酔(一般的な方法)
  2. 表面麻酔(注射の痛みを和らげる)
  3. 笑気麻酔(リラックス効果)
  4. 静脈内鎮静法(眠ったような状態)
  5. 全身麻酔(意識がない状態)

があります。

治療法① 浸潤麻酔・伝達麻酔(一般的な方法)

医師女性
歯科治療でよく行われる、口の中に注射する麻酔方法です。

「湿潤麻酔」は治療する歯の歯茎に注射します。

「伝達麻酔」は、口の奥にある神経付近に注射する方法で、麻酔効果が広範囲に広がります。
奥歯の治療など“麻酔が効きにくいケース”の際に、浸潤麻酔と併せて使用することが多いです。

「浸潤麻酔・伝達麻酔」が使用できない人

  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 心不全
  • 甲状腺機能亢進
  • 糖尿病
  • 血管攣縮

などの病気になったことがある人には、病状が悪化する恐れがあり、麻酔が使用できないことがあります。

費用の目安

どちらも3割負担で、数百円程度です。

治療法② 表面麻酔(注射の痛みを和らげる)

医師女性
浸潤麻酔や伝達麻酔の前に、歯茎に麻酔薬を塗ります

歯茎に麻酔薬を塗って表面の感覚を麻痺させることで、注射の痛みを感じにくくさせます。

「表面麻酔」を使用できない人

 

  • 薬剤成分や局所麻酔剤に対して過敏症の既往歴がある
  • 妊婦、妊娠の可能性があり、使用が適応でないと判断された
    など人には使用できません。

※妊婦または妊娠している可能性がある場合、治療上の有益性が危険性を上まわると判断した場合のみ使用します。

費用の目安

浸潤麻酔(数百円程度)の費用に含まれ、特に費用が増えることはありません。

治療法③ 笑気麻酔(リラックス効果)

医師女性
鼻から、笑気という麻酔ガスを吸入する方法です。

ふわふわと意識が遠のくような状態にして、不安や痛みを感じにくくさせます。

「笑気麻酔」を使用できない人

  • 呼吸器疾患
  • 鼻づまり
  • 気胸
  • 腸閉塞
  • 中耳炎

などを患っている人には使用できません。

費用の目安

3割負担で800円程度です。

治療法④ 静脈内鎮静法(眠ったような状態)

医師女性
腕の静脈から、点滴で麻酔薬を投与する方法です。

眠っているような状態を作り、感覚を鈍らせることで、痛みを感じにくくなります。

「静脈内鎮静法」を使用できない人

 

  • 使用薬剤に過敏症の既往歴がある
  • 「急性狭隅角緑内障」を患っている
  • 「重症筋無力症」を患っている
  • 意識消失時に気道確保が困難になる(開口障害や小顎症など)

などの人には使用できません。

費用の目安

3割負担で2,500円程度です。
※ただし、多くの歯医者では自由診療で行っているため、保険が適用されません。

治療法⑤ 全身麻酔(意識がない状態)

医師女性
腕の静脈に、点滴で麻酔薬を投与する方法です。

全身の痛みと感覚を麻痺させた状態にするため、痛みを感じません。

全身麻酔は、

  • 外科手術が必要な矯正治療
  • 大掛かりなインプラント手術
  • 障害のある患者さんに対する治療
  • 治療に協力できない子どもに対する治療

などが適用となります。

「全身麻酔」を使用できない人

 

  • 全身状態が良くない
  • 胃内容物がある
  • 意識消失時に気道確保が困難になる(開口障害や小顎症など)
  • 治療に時間が長くかかる症状
  • 超高齢(85歳以上)や乳児

などの人には使用できません。

費用の目安

3割負担で、4万円程度~になります。

保険適用外になる「痛みを和らげる治療」

医師女性
「インプラント」などの自由診療で使用される場合には、麻酔も保険適用外になります。

保険適用の治療で使用される麻酔は、保険適用で受けられることがほとんどです。
ただし、歯医者によっては保険適用外になることもあるため、一度治療を受ける歯医者に確認すると良いでしょう。

痛みが少ない歯医者さんを探す方法は?

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歯医者さんからのアドバイス

医師女性

歯医者の治療の痛みが怖い人は、

  • リラックスして力を抜く
  • 他のことを考える
  • 耳栓をする

などを行い、痛みが強いときは医師に伝えるようにしましょう。

また、事前に無痛治療について歯医者さんに相談してみるのもよいでしょう。
歯科治療が苦手な人に向けて、受けやすい環境づくりを行っている歯医者もあります。

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