一日中動悸がする…。これって大丈夫…?
症状の原因と対処法を、お医者さんに聞きました。
病院に行く目安や「何科を受診すればいいのか」についても解説します。
監修者
経歴
福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
一日中動悸…私大丈夫?
安静にしていても、一日中動悸を感じます。大丈夫でしょうか?
- 寝不足が続いている
- 休みなく働いている
- もともと不安を感じやすい
といった”心当たり”がある場合は、一旦様子を見ても大丈夫です。
動悸の原因には、ストレスや疲労過多による自律神経の乱れ、心臓の病気などが考えられます。
「十分な睡眠やストレス緩和をおこなっても、症状が続く」のであれば、心臓の病気を疑う必要があります。
動悸・息切れの対処法
まずは、大きく深呼吸してください。
心を落ち着かせることが重要です。
パニックになると症状が悪化するため、落ちついた行動を意識してください。
こんな症状は病院へ!
- 動悸が1、2時間続いている
- 息が苦しい
- 胸の痛み
- 胸の圧迫感
- めまい
- 体のむくみ
上記のような症状がある場合は、早急に病院を受診してください。
また、「いつもと何か違う…」と感じる場合にも、受診をおすすめします。
受診するのは何科?
内科、循環器内科、呼吸器内科のいずれかを受診してください。
内科を探す
動悸が一日中続く原因は?
一日中動悸がする場合、
- 不整脈
- パニック障害
- 心臓弁膜症
の可能性があります。
原因① 不整脈
不整脈は、心臓を動かす電気信号に異常が起こると発症します。
発作の特徴
安静時に突然動悸が始まります。
脈を打つリズムが乱れる、ドキドキと心拍が速くなる、といった症状が5分~2時間、長いと1日続くことがあります。
動悸以外の症状
- 息切れ、息苦しさ
- 胸の痛み
- めまい
- ふらつき
- 吐き気
- 意識障害(失神)
不整脈の原因
身近な原因には、
- ストレスや疲労の溜めすぎ
- 睡眠不足
- アルコールやカフェインの過剰摂取
- 喫煙
- 運動不足、または過剰な運動
などが挙げられます。
ただし、心臓の病気が隠れているケースもあります。
不整脈かも…どうすればいい?
不整脈に心当たりがある場合は、早めに受診してください。
特に、動悸が頻繁に起こる、息苦しさがあるといった場合は要注意です。
不整脈は何科?
内科、循環器内科、呼吸器内科を受診してください。
内科を探す
原因② パニック障害
脳の機能に異常が起こって、過度の緊張状態になってしまう病気です。
アドレナリン(※)などが過剰に作用し、不安・恐怖の感情を引き起こします。
女性に発症しやすいのも特徴の一つです。
※アドレナリン…心拍数や血圧を上昇させるなど、興奮した状態を起こすホルモン。
発作の特徴
何の前触れもなく突然強い不安や恐怖を感じ、激しい動悸が起こります。
発作は10~30分続くことがあります。
閉ざされた空間に入ったときに、発作が起こりやすいと考えられています。
動悸以外の症状発汗
- 息苦しい
- 胸が苦しい
- 吐き気
- 冷感、またはほてり感
- めまい、体のふらつき
- 手足の震え、しびれ
パニック障害の原因
が挙げられます。
特に家族にパニック障害の患者いる方は、発症リスクが高まります。
パニック障害かも…どうすればいい?
パニック障害を疑う場合は、早めに病院を受診してください。
徐々に症状が悪化していくケースが多いため、放置は禁物です。
また、
- アルコールの摂取控える
- 十分な睡眠時間を確保する
- 禁煙する
といった生活習慣の改善も大切です。
パニック障害は何科?
内科、心療内科、精神科を受診してください。
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原因③ 心臓弁膜症
心臓のポンプ機能に異常がある状態です。
なんらかの原因で心臓の弁が傷付いたり、すり減ったりすると発症します。
発作の特徴
ドキドキするような動悸を感じます。
階段を上るときなど、運動時に発作が起こりやすいです。
動悸以外の症状息切れ
- 胸の痛み
- 顔、足のむくみ
- めまい
- 体重の増加
- 腹部の膨らみ
- 呼吸困難
- 意識障害(失神)
心臓弁膜症の原因
- バランスの悪い食生活
- 肥満
- 喫煙
- 加齢による変化
- 先天的な異常 など
が原因に挙げられます。
心臓弁膜症かも…どうすればいい?
心臓弁膜症が疑われる場合は、すぐに病院を受診してください。
放置すると命に関わる恐れがあります。
また、アルコールの過剰摂取、喫煙、激しい運動は禁物です。
心臓弁膜症は何科?
内科、循環器内科、心臓血管外科を受診してください。
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2020-05-21
初めて心療内科に行くけど…実際には何を話すの?
心療内科で初診を受ける際の流れについて、お医者さんに聞きました。
当日準備していくことをはじめ、初診でかかる料金、診断書はもらえるのかどうかも解説します。
心療内科の初診の流れ
初めてで緊張する方もいらっしゃるかと思いますが、基本は一般の内科などと変わりません。
問診→診察という通常の病院受診と同じ流れで行われます。
<治療開始までの流れ(一例)>
電話やウェブで予約
来院、問診表を書く
診察を受ける
必要であれば検査
治療の開始
心療内科の予約のしかた
電話予約が一般的かと思われますが、最近ではウェブ予約ができるところも増えてきています。
時間がなくて電話ができない、電話が苦手という方でも予約することができます。初診は日時が決まっているところが多いため、調べてから行くのがよいでしょう。
心療内科を探す
受診前に準備しておいたほうがいいことはある?
次のことが伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
今、何に困っているのか
受診に至った経緯
いつから困っているのか
どのようなときに、どのような症状がでるか
思い当たるストレス要因 等
初診で聞かれること
(症状や状態にもよりますが)ストレス要因に関連するような質問をされる可能性があります。
例えば、家族との関係や本人の職業・仕事内容、交友関係や休日の過ごし方、趣味などの話です。あくまで関連のある事柄に対してなので、あまり言いたくないことは言わなくても大丈夫です。
いずれにしても専門家がお話を聞くので、安心して相談してみてください。秘密は守られます。
初診で持っていくもの
心療内科の初診には、次のものを持参すると良いでしょう。
保険証
お薬手帳(あれば)
現状「困っていること」や「医師に相談したいこと」を受診の経緯をスムーズに話せるようにメモを持っていくのもよいでしょう。
初診の費用目安
自己負担3割の方で、初診時は約2,500円~3,000円、2回目以降は1,500円程度です。
薬を処方された場合、診察とは別に薬代が5000円前後かかります。
検査を行った場合には別途1,000~3,000円かかりますが、検査の種類にもよります。
こんなときは、悩まず心療内科に相談してください
「ストレスで胃が痛い」「悩み事があり夜眠れず、不眠気味だ」「ストレスが多く髪が抜ける」「イライラが収まらない」などの症状がある場合は、早めに専門医に相談してみましょう。
心配事や悩み事、ストレスがあり、気持ちや情緒が不安定で「いつもと違う」と感じられているのであれば、受診することをお勧めします。
辛い、苦しい、不安な状態を長く我慢してしまうと、症状がより重いものになる可能性もあります。
早期受診のメリット
早期に治療を始めることで、治療期間が短く済む、正常な状態に戻るのも早くなる、通院の回数や医療費も安く済むというメリットがあります。
ストレスが要因の病気は特に、放置し続けることで症状が悪化してしまうケースが多く、うつ病もそのうちの一つです。
何よりも、軽い症状のうちに治療を受けた方が心身の負担もあまりかからずに済みます。
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はじめての心療内科「よくある質問」
「診断書はもらえるの?」「心療内科に行ってはいけないと言われるのはなぜ?」
心療内科に関するよくある質問にお答えします。
質問1.診断書が欲しいのですが…
休職等の申請に診断書が必要な場合、すぐにもらえるものなのでしょうか?
診断書は本来診断がついて初めて発行されるものです。しかし診断書は医師に申し出れば、比較的速やかに発行されるところも多いです。
休職や職場に提出が必要な書類として、すぐに必要な場面が多いためです。病院によっては別に窓口が設けられている場合もあるため、受診の際に確認すると良いでしょう。
質問2.よく「心療内科に行ってはいけない」と言われるけど…
「行ってはいけない」「行ったら最後」と言われているのは、なぜなのでしょうか?
「行ったら最後」ということはありません。
そう言われるのは、精神科や心療内科のお薬を服用すると、患者さん自身の判断で勝手にやめることができず、飲み続けなければならないことが要因となっている可能性があります。
もしくは、薬の副作用が強くて日常生活により支障が出るなどという想像での発言かもしれません。
また、精神科・心療内科に行って診断を受けた時に、自分が精神病患者なのだと認めてしまうのが怖いと思ったり、周りの目を不安に感じる方もいらっしゃいます。
精神科や心療内科は、重い精神疾患を持つ人が行く場所というネガティブなイメージが少なからずあるというのが背景にあるようです。
つらい時は我慢せずに病院に行った方が良いのでしょうか?
ネット上でも多くの情報が錯綜していますが、自分の体の声を聞き、本当に辛い、苦しいと感じていて、日常生活に支障が出ているのであれば、相談だけでもいいので受診してみてください。
実際に、精神的な症状や心身症が現れているにも関わらず、受診を躊躇している方が多くいらっしゃいます。
しかし、自己判断で市販の漢方薬などの薬を飲み続けていたとしても、根本的な治療にはなりません。その点、専門の医師に相談することで、症状の要因をふまえた治療を受けることができます。
一人で抱え込まずにまずは相談してみましょう。
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参考URL
・心療内科で初診を受ける場合の流れを分かりやすく解説!/ひだまりこころクリニック栄院
https://hidamarikokoro.jp/sakae/blog/心療内科で初診を受ける場合の流れを分かりやす/
・精神科・心療内科の診察料金 | こころみ医学
https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/psychiatry/cost/
・診察にはどれくらいの費用がかかりますか? | 心療内科・精神科
https://namba-minato.com/faq/faq09/
・心療内科に行くべきかどうか迷う。受診すべき兆候とは?/神楽坂こころのクリニック
https://www.kagurazaka-mc.com/colum/psychosomatic-medicine/