なぜ?生理前に動悸やパニックが…。
これって大丈夫?
「生理前に起こる動悸・パニック」の原因を、お医者さんに聞きました。
PMSやパニック発作など、考えられる原因ごとに症状例を紹介するので、心当たりがないか確認しましょう。
監修者
経歴
佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。
美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。
精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。
生理前にあらわれる動悸やパニック症状…これって大丈夫?
生理前になると、動悸がしたり、パニック症状が出てしまいます。これって大丈夫なのでしょうか…?

生理前の動悸やパニックといった症状は、「パニック発作」などにより生じている可能性があるため、注意が必要な状態です。
放置していると、症状を繰り返すようになったり、悪化したりする恐れがあります。
気になる症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。
動悸・パニックが起きたときはどうすればいい?
- 苦しくない姿勢をとり安静にする
- 大きくゆっくり呼吸する(特に息を吐くことを意識する)
- 衣類の締め付けを緩める
- 水分をとる
などの対処を行いましょう。
呼吸しやすい楽な姿勢になり、ゆっくり大きく深呼吸してください。
ゆっくり呼吸することで、体内の酸素バランスを調整すると心が落ち着いてきます。
考えられる4つの原因
生理前に動悸・パニックなどの症状が出ている場合、
- PMS(月経前症候群)
- パニック発作
- 貧血
- 過換気症候群
などの原因が考えられます。
それぞれ詳しく解説するので、心当たりがないかチェックしてみてください。
原因① PMS(月経前症候群)
PMS(月経前症候群)とは、月経開始の7~14日程度前から、精神的・身体的な不調が現れる状態です。
生理前のホルモンバランスの変化により、自律神経に乱れが生じて、動悸・パニックなどの症状が起きている可能性があります。
生理前は、自律神経を活性化させる「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌量が大幅に増減しやすく、自律神経が乱れやすくなります。
すると、交感神経が優位になる時間が増えて心身が過度に緊張し、動悸・不安感などの症状が現れると考えられます。
PMSの症状例
- 腰痛
- 頭痛
- 腹痛(下腹部痛)
- めまい・のぼせ
- 吐き気
- 乳房の張り感や痛み
- 食欲低下
- 倦怠感・疲労感
- イライラする
など
PMSは、生理が始まると、「症状が軽くなる」「無くなる」という特徴があります。
PMSかも…どうすればいい?
PMSが疑われる場合は、早目に「婦人科」で相談しましょう。
放置していると、精神的な症状が悪化してPMDD(月経前不機嫌性障害)などの精神疾患を引き起こす恐れがあります。
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PMSってどんな症状が出るの?
つらいときはどうすればいい?
PMSの主な症状やセルフケア方法など、分かりやすく解説します。
病院へ行く目安も紹介するので、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
PMSとは
PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、月経の3~10日前から始まり、月経が始まると解消する心や体の不調のことです。
PMSが生じる原因は明らかにされていませんが、排卵後に起きる女性ホルモンの分泌量の変化や、ストレスなどが影響しているといわれています。
PMSは誰でもなるの?
日本では、月経のある女性のうち約7~8割が月経前に何らかの症状を抱えています。
また、100人中5人程度の人が「生活に支障が生じるほどつらいPMS」であるといわれています。
思春期の女性でPMSを示す割合が多い、という報告もあります。
PMSになりやすい人は?
真面目
几帳面
我慢しがち
上記に当てはまる人は、PMSになりやすいといわれています。
PMSの主な症状
頭痛
腹痛(下腹部痛)
腰痛
めまい・のぼせ
吐き気
乳房の張り感、痛み
食欲低下
倦怠感
イライラする
など
生理が始まると、「症状が軽くなる」「無くなる」という特徴があります
「PMS」と「PMDD」の違いは?
生理周期に伴う心と体の不調をまとめて、PMS(月経前症候群)と呼びます。
その中でも心の不調が強く出る場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と診断されます。
PMSの対処法
1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる
1日6~8時間程度の質のよい睡眠をとる
お腹を温める
ストレッチや軽い運動をする
PMSの症状には、上記の方法で対処するとよいでしょう。
対処法① 1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる
PMSの症状は、ホルモンバランスの乱れにより悪化しやすくなります。
主食・主菜・副菜の揃った食事をとることで、栄養をバランスよく摂取でき、ホルモンバランスが整いやすくなります。
和定食のイメージで食事をとると、栄養バランスが整いやすいです。
食事を抜くと、体のリズムが乱れやすくなり、エネルギー不足になる可能性があるので、きちんと3食とるようにしましょう。
対処法② 1日6~8時間程度の質のよい睡眠をとる
ホルモンバランスを整えるためには、十分な睡眠時間を確保する必要があります。
毎日6~8時間程度、質のよい睡眠をとることを心がけましょう。
ただし、理想の睡眠時間には個人差があります。朝目覚めたときに疲れがとれていて、日中に眠気を感じない状態になるように心がけましょう。
「深い眠り」を得るためのポイント
朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
昼寝は15時までに30分以内にする
夜は11時(遅くとも12時)には寝る
夕方以降は「カフェインを含む食品」を控える
夕食は就寝の2~3時間前までに済ませる
飲酒は、就寝の3~4時間前までにする
就寝の2~3時間前に入浴する
就寝前はできるだけパソコン・スマホを触らない
対処法③ お腹を温める
お腹を温めると腹痛の緩和につながります。お腹にカイロをあてて患部を温めるとよいでしょう。
温かい飲み物を飲んで、体の中から温めることもおすすめです。
対処法④ ストレッチや軽い運動をする
PMSによる頭痛には、肩や首回りの筋肉をほぐし、血流をよくすることがおすすめです。
ストレッチや軽い運動で、体をほぐしましょう。
ただし、体を動かしていて、ズキンズキンと血流に合わせて頭痛が起きたら、体を動かすのをやめて楽な姿勢で休みましょう。
病院に行く目安
体や精神面の不調によって「つらい」と感じているときは、医療機関の受診をおすすめします。
特に、
PMSのつらい症状が毎月起こる
日常生活や対人関係に支障が出ている
痛みや倦怠感が重く、仕事や学校を休むことがある
といった場合は、早めの受診をおすすめします。
PMSが悪化すると、脳機能のバランスを崩し、うつ病を発症するケースもあります。
心当たりのある方は、放置しないようにしましょう。
PMSの治療法
PMSで受診した場合、病院では飲み薬・低用量ピル・漢方薬などを用いて治療をします。
低用量ピルを使うと、生理前と後のホルモンの量の差を軽減できるため、PMSの症状がかなり楽になります。
ただし、妊娠を望んでいる場合には、低用量ピルが使用できないため、生活指導を中心とした治療になります。
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原因➁ パニック発作
パニック発作とは、動悸・窒息感・息苦しさ・強い恐怖感や不安感等の症状が、20~30分間程度続く状態です。
動悸の他に「息苦しさ」や「強い恐怖感」などを伴う場合は、パニック発作を起こしている可能性が考えられます。
過度の緊張を感じたときや激しい運動後に発生するケースもあれば、何の前触れもなく突然発生するケースもあります。
パニック発作の症状例
次の症状のうち、4つ以上に当てはまると、パニック発作が疑われます。
- 動悸
- 発汗
- 震え
- 息切れ
- 窒息感
- 胸痛
- 胸部の不快感
- 腹部の不快感
- 吐き気
- めまい(気が遠くなる感じ)
- 現実感消失(現実でない感じ)
- 離人症状(自分が自分でない感じ)
- コントロールを失う恐怖
- 死の恐怖
- 異常感覚(感覚マヒ・うずき感)
- 冷感または熱感
過剰なストレスや緊張、睡眠不足などにより、発作が起こりやすくなると考えられています。
パニック発作かも…どうすればいい?
パニック発作が疑われる場合は、症状が悪化する前に医療機関で受診してください。
パニック発作が繰り返されると、不安や恐怖感が増して、「パニック症(パニック障害)」を引き起こす恐れもあります。
パニック症とは、パニック発作の症状が1ヶ月以上続いたり、パニックに関連した状況(過去にパニックを起こしたことのある場所など)を避けるようになったりする状態です。
また、パニック発作を繰り返す状態を放置していると、「いつパニックが起こるか分からない」「人前で発作が起きたらどうしよう」といった不安・ストレスから、うつ病を併発するケースもあります。
早目に「心療内科」または「精神科」を受診しましょう。
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原因③ 貧血
貧血の状態だと、動悸・息切れなど、「PMS」や「パニック発作」と似たような症状が現れることがあります。
貧血とは、血中の「ヘモグロビン」が減少している状態です。
貧血になると、体中の組織が酸素不足になり、心臓と肺が必要以上に働こうとすることにより、動悸・息切れ・倦怠感等の症状が現れると考えられています。
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生理後に体がだるくて眠気もひどい…。
原因は貧血?何かの病気?
「生理後の倦怠感・眠気の原因」をお医者さんに聞きました。
生理後の体調不良を引き起こしやすい生活習慣や、病院を受診すべき症状についても解説します。
生理後の「倦怠感・眠気」の原因は?
月経後に起こる倦怠感や眠気などの体の不調は、主に「貧血」が原因となることが多いです。
生理中は貧血になりやすいため、生理後も貧血の症状として、「倦怠感」や「眠気」が起きている可能性があります。
特に日頃から貧血気味の方は、生理後に体調不良を起こしやすいと考えられます。
生理後の不調を引き起こしやすい生活習慣
平均睡眠時間が5時間以下
起床時間・就寝時間がバラバラ
よく欠食する(食事を抜く)
ダイエットで過度な食事制限をしている
間食が多く、食事の量が少ない(栄養が偏っている)
睡眠不足や不規則な生活、栄養不足が続いていると貧血になりやすいです。
そのため、これらに当てはまる場合は、生理後に不調が出やすいと考えられます。
病院を受診した方がよい症状
めまい・立ちくらみ
頭痛
顔色が悪い
爪がもろくなっている
上記の症状が出ていたら、「貧血」を起こしている可能性が高いです。
病院の受診を検討しましょう。
まずは「内科」に相談するとよいでしょう。
病院では、貧血かどうかを調べるために「血液検査」を行います。
治療は主に、鉄を補充するための「鉄剤」の処方となります。
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他にも…こんな病気が隠れていることも!
生理後に倦怠感・眠気などの不調が続く場合、
婦人科系の病気(子宮筋腫・子宮腺筋症など)
自律神経失調症
といった病気も疑われます。
「血の量が多い」「生理痛が強い」といった症状を伴う場合は、子宮筋腫・子宮腺筋症などの婦人科系の病気の疑いが出てきます。
めまい・頭痛・動悸・息切れ・冷えなどの体の症状に加えて、イライラ・不安感などの精神的な症状も出ている場合は、自律神経失調症の可能性があります。
病気① 婦人科系の病気(子宮筋腫・子宮腺筋症など)
「子宮筋腫」「子宮腺筋症」のいずれの場合も、生理中の出血が増えて貧血が起こることがあります。
そのため、生理後に倦怠感・眠気といった不調を生じることが考えられます。
▼子宮筋腫とは
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍のこと。月経量が多くなり月経痛が出るなどの症状がある。
女性ホルモンが活発に分泌される、20~40代の女性に多く発症する。
悪性化するケースは0.5%以下と、ほとんどない。
▼子宮腺筋症とは
女性ホルモンの影響により、子宮内膜に似た組織が、子宮の筋肉の層で増殖してしまう病気。月経痛や、月経血量の過多などの症状がある。
10代から閉経までの幅広い年代の女性に発症しやすく、特に30 代後半から40 代前半の女性に多い。
こんな症状があったら病院へ!
生理痛がどんどん強くなっていく
月経量が多くなっていく
生理以外の時でも出血・下腹部痛・腰痛がある
貧血の症状がある
上記の症状に心当たりがある場合は、子宮筋腫・子宮腺筋症などの病気にかかっている可能性があります。
病院は何科?
まずは婦人科で受診しましょう。
もし、生理痛が強くて受診が難しい場合には、鎮痛剤を上手に使い、痛みをコントロールするとよいでしょう。
また、生理期間ではない時に出血がある(不正出血)場合は、ガンなど重い病気の疑いもあります。
早急に、医療機関を受診することをおすすめします。
婦人科を探す
病気➁ 自律神経失調症
生理後の不調が続く場合は、自律神経失調症の症状が現れている可能性もあります。
自律神経失調症の症状は人によって様々ですが、倦怠感や日中の眠気、めまいなどの症状が出ることもあります。
▼自律神経失調症とは
身体の機能をコントロールする「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れることで引き起こされる様々な症状。
「ストレス」「不規則な生活」「更年期によるホルモンバランスの乱れ」などが原因で発症すると考えられている。
自律神経失調症かも…どうすればいい?
「睡眠時間を確保する」「栄養バランスの整った食事を心がける」など、規則正しい生活を送り、ストレスをこまめに発散しましょう。
セルフケアとして、
マッサージ・ストレッチでリラックスする
ウォーキング・ヨガなどの軽い運動をする
音楽や読書などの趣味に没頭する
など、リフレッシュできることを行うとよいでしょう。
こんな症状があったら病院へ!
眠れない
食欲がない
日常的にだるさを感じる
疲れやすい
頭痛がする
動悸・息切れがする
イライラする
上記の症状があるときは、病院を受診することをおすすめします。
この状態を放置していると、仕事・学業・家事・育児などの日常生活や、家族・友人との人間関係にまで影響が出てくるリスクがあります。
病院は何科?
疲労感・頭痛・微熱などの「全身症状」が出ている → 内科
イライラ・焦り・憂鬱などの「ストレス症状」が強い → 心療内科
自律神経失調症が疑われる場合は、上記を参考にして診療科を選ぶとよいでしょう。
受診先に迷う場合は、まずは「内科」に相談しましょう。
内科を探す
心療内科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 貧血
e‐ヘルスネット 厚生労働省 Hb/血色素量
e‐ヘルスネット 厚生労働省 Ht/ヘマトクリット値
女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 子宮筋腫
女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 子宮腺筋症
貧血の症状例
- 動悸
- 息切れ
- 全身倦怠感
- 疲れやすい
- 頭痛
- めまい・ふらつき
- 嘔気
- 食欲低下
- 爪が欠けやすくなる
貧血は、偏食(栄養不足)や過度のダイエット、経血量が多いといった要因により、引き起こされることがあります。
貧血かも…どうすればいい?
貧血が疑われる場合、まずは食生活を見直すことが大切です。
鉄分・亜鉛・葉酸・ビタミンB12等の栄養成分を含む食品を、毎日食事に取り入れましょう。
栄養素 |
豊富に含む食品 |
鉄分 |
レバー煮干し/小松菜/あさり/しじみ/海藻類/卵黄 等 |
亜鉛 |
レバー/牛肉/ナチュラルチーズ/カキ/するめ 等 |
葉酸 |
海藻類/レバー/大豆類/のり 等 |
ビタミンB12 |
しじみ/あさり/煮干し/レバー/白鮭 等 |
原因④ 過換気症候群
過換気症候群とは、過度の緊張や不安感、ストレス過多等により、呼吸を調節できなくなってしまう状態です。
過呼吸・動悸などの症状が現れます。
息を何度も吸っても息苦しさが続き、どんどん呼吸が速くなって過呼吸状態になります。
この過呼吸状態を慢性的に繰り返すことを「過換気症候群」と呼びます。
ストレス(精神的)がきっかけとなり発症するケースが多いです。
過換気症候群の症状例
- 過呼吸
- 動悸・胸痛
- 不整脈
- 頭痛
- めまい・ふらつき
- 腹痛
- 吐き気
- 発汗
- しびれ・けいれん
- 失神
- 手足の硬直
- 口の渇き
など
上記の症状に心当たりがある場合は、過換気症候群が疑われます。
過換気症候群かも…どうすればいい?
過換気症候群が疑われる場合は、一度医療機関で診てもらいましょう。
過換気症候群の症状がある場合、心臓や肺の病気が隠れている可能性もあります。
まずは「内科」「呼吸器内科」で受診して相談しましょう。
検査で異常が見つからない場合は、「心療内科」「精神科」の受診をおすすめします。
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呼吸器内科を探す
心療内科を探す
精神科を探す
普段の生活で気をつけることは?

規則正しい生活を送り、ストレスをこまめに発散するようにしましょう。
ストレスや疲労が過剰に蓄積されていると、動悸やパニックなどの症状が出やすくなります。
普段から、以下のことを心がけてください。
ストレス・疲労を溜め込まない生活習慣
- 起床時刻・就寝時刻を一定にする
- 1日3食、栄養バランスの取れた食事をとる
- 6~8時間程度の睡眠時間を確保する
- 毎日、ウォーキングなどの軽い運動を行う
- 入浴はシャワーだけでなく湯船に浸かる
- 1日の中で、自分の好きなことをする時間を作る
症状が2週間以上続くときは、すぐに病院へ

- 症状が改善せず2週間以上続く
- 症状が悪化していく
- 安静時の脈拍が100回/分を超えている
- 動悸とともに息苦しさも感じている
- 胸痛がある
- 呼吸困難がある
- 日常生活に支障が生じている
等の場合は、早目に病院を受診してください。
放置していると、さらに症状が悪化して治療に時間がかかってしまう可能性があります。
病院は何科で受診したらいい?
判断の目安 |
診療科 |
生理が終わると症状が楽になる |
婦人科 |
息苦しさ・強い恐怖感を伴う |
心療内科・精神科 |
過呼吸の症状がある |
内科・呼吸器内科 |
かかりつけの「婦人科」や「内科」がある場合は、まずはそちらで相談して、適した診療科がある医療機関を紹介してもらってもよいでしょう。
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精神科を探す
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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2020-10-06
生理前の腹痛がつらすぎる…。
仕事に行きたくないけど、PMSで休んでもいいの?
PMSでお休みするとき、職場にはどんな風に伝えているのか、みんなの体験談をご紹介します。
お医者さんに、正しい対処法や病院に行く目安も聞きました。
PMSで「仕事を休む」ことも、ときには必要
腹痛・頭痛・腰痛、全身のだるさや精神状態の悪化など、PMSの症状は個人差が大きいです。通常の体調不良のときと同様に「つらいときは休む」ようにしましょう。
腹痛や吐き気で、「体調不良で仕事ができない」と判断した時に休むようにしています。
(25歳女性)
職場の人の行動がストレスに感じてしまい、業務を正常にやり遂げることが難しく、周りに逆に迷惑をかけると思い、次の日は休もう判断しました。
(23歳女性)
職場の人への言い方は?
PMS症状がつらいとき「皆、上司にどう伝えてる?」と聞いてみました。
「PMSといってもなかなか理解を得られないため、PMSに出る“症状”を伝えている」という方が多いです。
PMSで通じる自信がなかったので「体調不良」とだけ伝えました。
(40歳女性)
“PMSに対して理解のある職場”では、「PMSの症状がつらい」と伝える方もいました。
女性ばかりの職場で、PMSへの理解があったので、素直に「PMSによる頭痛と吐き気で休みます」と伝えました。
(33歳女性)
職場によっては「生理痛は甘え」と言われ、「理解してもらえなくて、つらい」という思いを抱えている方も少なくありません。
これからは診断書を書いてもらい、それを職場の人にみせようと思います。その方が理解してくれると信じて。
(32歳女性)
つらいPMSの症状、どう対処する?
PMS(生理前症候群)の頭痛・腹痛は、市販の鎮痛剤でも改善できるケースが多いです。
頭痛や腹痛がある場合は、無理に体を動かさないで休息をとりましょう。
イライラするときは、精神を鎮める「GABA」を含むチョコレート、納豆、キムチ、発芽玄米などもおすすめです。日頃から取り入れて、PMSに備えましょう。サプリメントでも販売されています。
他にも、自分の好きな香りのお茶を飲んでリラックスしたり、思い切って休暇をとるのも良いですね。
ただし、市販薬を使用しても良くならない場合は、病院を受診しましょう。
病院で処方されるLEP (卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤)の内服で症状が改善されやすいです。また、強い腹痛は別の病気の可能性もあります。
鎮痛剤を飲んでも楽にならない、痛みが増しているときは病院を受診してください。
先生教えて!腹痛の対処法
お腹を温めると腹痛の緩和につながります。
首元・足首を温かく保ちましょう。腰やお腹にカイロをあてて患部を温めるのもおすすめです。また、温かい飲み物を飲んで、体の中から温めるようにしましょう。
先生教えて!頭痛の対処法
PMSによる頭痛には、肩や首回りの筋肉をほぐし、血流を良くするのがおすすめです。ストレッチや軽い運動で体をほくじましょう。
※頭痛には体を動かし、血流が良くなるとひどくなる頭痛(片頭痛)があります。体を動かしていて、ズキンズキンと血流に合わせて頭痛がある場合は、体を動かすのをやめて楽な姿勢で休みましょう。
みんなのPMS対処法は?
何も考えずに横になって休みます。
(35歳女性)
体を温めて、自分の好きなものを食べる。
好きな音楽を聞く。リラックスを心がけています。
(38歳女性)
PMSは婦人科で相談してみよう
毎月PMSで悩んでいるという方は、一度婦人科で相談してみましょう。
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受診するべきか迷う場合は、次の症状を受診目安にしてみてください。
気分の落ち込み、うつ傾向、だるさ、体調の変化が強くあり、仕事や学校に支障をきたしている
生理前になると死にたくなるなどの強い精神的不安が発症する
PMSは、投薬治療を受けて軽減されるケースも多くあります。
専門医に相談して、対処法を聞いたりカウンセリングを受けて、適応している人もいます。心療内科、精神科との連携が必要なケースも多いです。
PMSを知ることで、毎月やってくる不快感を予防できます。仕事を休んでしまったり、大事な予定を先送りにしたりすることも避けられるでしょう。
受診で気をつけること
PMSの相談の場合でも、生理不順や体に異常がないかの確認で内診を行う場合もあるでしょう。着脱しやすいスカートがおすすめです。
生理中に受診しても大丈夫でしょうか?
生理中の場合は、内診ができないことがあります。
まずは問診希望であればよいですが、内診を希望する場合は生理が終わってから受診するとよいでしょう。
参考
公益社団法人 日本産婦人科学会 月経前症候群(PMS)