PMDDとうつ病の違いをわかりやすく解説!「死にたくなるような落ち込み」の対処法も

更新日:2023-12-28 | 公開日:2022-02-17
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PMDDとうつ病の違いをわかりやすく解説!「死にたくなるような落ち込み」の対処法も

「生理前になると心が不安定になる…」
「これってPMDD?それともうつ病?」

「PMDDとうつ病の違い」をお医者さんに聞いてみました。

心当たりのある症状がないか、チェックリストを確認してみましょう。
PMDDの対処法や、相談できる診療科も併せて解説します。

監修者
経歴

福島県立医科大学卒業

「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。

産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。

PMDDとうつ病の違い

医師女性
「PMDD」 → 生理前にメンタル不調が強くなる
「うつ病」 → 月経周期に関わらず、気持ちが落ち込む
といった違いがあります。

「生理が終わっても心の調子が安定しない」ときは、うつ病を疑う必要があります。

一方で、PMDDは、排卵に伴うホルモンバランスの変化が原因です。「心の不調が起こる時期」と「生理周期」が重なる場合は、PMDDの疑いが強くなるでしょう。
PMDDの場合は、「生理開始の2週間前」から「生理開始後の数日以内」に症状が軽快し、生理終了後には改善することが多いです。

「PMDD」と「うつ病」のどちらも場合も共通して、

  • 抑うつ症状
  • 不眠や過眠
  • 疲れやすさ
  • 気力の減退や欠如
  • 集中力の低下、興味の減退
  • 自己否定的思考

などの症状がみられるため、ご自身での判断が難しいケースもあります。

PMSとPMDD 違いは?

生理周期に伴う心と体の不調をまとめて、PMS(月経前症候群)と呼びます。
その中でも心の不調が強く出る場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と診断されます。

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PMDDとうつ病も「自分ひとりで抱え込まない」ことが大切

医師

医師女性

「PMDD」と「うつ病」は、どちらも放置はおすすめできません。
症状が悪化することで、

  • 社会生活を送れなくなる
  • 人間関係を壊してしまう
  • 誰かを攻撃してしまう
  • 自殺してしまう

といったリスクがあります。

「死にたくなる」など心の不調が強く出ているときは、一人で抱え込まずに病院で相談しましょう。
医療機関で処方される「抗うつ剤」などの薬を服用すると、心の調子を整えやすくなります。
上記のリスクを避けるためにも早めの受診を心がけてください。

受診するのは何科?

医師女性
PMDDの症状は、婦人科・精神科で相談できます。
うつ病が疑われる場合は、精神科を受診しましょう。

こんな人は、まず「婦人科」で相談を

  • 生理周期が乱れている
  • 月経の出血が多い、または少ない
  • 生理痛が重い

といった症状を伴う人は、まずは婦人科で相談するとよいでしょう。

PMDDに「うつ病を併発」しているケースも

PMDDと診断されている方の中には、同時にうつ病を患っている方もいます。
婦人科での治療でなかなか快方に向かわない方は、精神科で診察を受けてみるとよいでしょう。

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PMDDの症状チェック

  •  気持ちの落ち込みがひどい
  • 憂うつな気分になる
  • 否定や不安の感受性が強くなる
  • イライラする、怒りっぽくなる
  • 近しい人に八つ当たりする
  • 物事に集中できない
  • 今まで興味があったものに興味がなくなる
  • いつもより疲れやすい
  • 異常に眠くなり、長い時間睡眠を必要とする
  • 眠れない
  • 死にたくなる
医師女性
生理前に上記症状があらわれる人は、PMDDが疑われます。

PMDDの症状がひどくなると…

医師女性

PMDDがひどくなると、

  • 強い落ち込みで外出ができない
  • 焦燥感が強くなり、近しい人に当たってしまう

などで人間関係が崩れてしまう状態になることもあります。

PMDDだと思ったら…

医師女性
  • 規則正しい生活を送る
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 1日3食食べる
  • 主食・主菜・副菜の揃ったバランスのよい食事を摂る
  • ストレスをこまめに発散する

といったセルフケアを行いましょう。
上記のケアを実践することで、ある程度症状が和らぐ可能性があります。

また、症状が悪化する場合があるので、カフェイン・アルコール・塩分の過剰な摂取は控えてください。

こんなときは病院で相談を

医師女性
「心の不調で日常生活や人間関係に影響が出てしまう」という場合には、一度婦人科で相談してみましょう。

お医者さんに伝えるポイント

  • いつ頃から、どんな時に症状が起こるか
  • 今までにその症状に対して、治療を受けたことがあるか
  • 現在、飲んでいる薬があるか
  • 今まで大きな病気にかかったことがあるか

 

などの点を診察時に伝えるとよいでしょう。

婦人科を探す

うつ病の症状チェック

  • 気分が落ち込む
  • 楽しかったことが、楽しくなくなった
  • 食欲や体重が減った、もしくは増えた
  • 眠れない、もしくは眠りすぎる
  • 行動が遅くなったり、焦りを感じたりする。
  • 疲れやすい
  • 集中力が下がる
  • 自分を責めたり、価値がない人間だと思ったりする
  • 自分の体を傷つけたり、死にたいと思ったりする
医師女性
上記の症状に当てはまる人は、うつ病が疑われます。

うつ病の症状がひどくなると…

医師女性
うつ病が重くなると、自分の体を傷つけたり、自害・自殺行動をとったりする恐れがあります。

うつ病だと思ったら…

医師女性
うつ病を疑うときは、できるだけ早く医療機関で診察を受けましょう。
気分の落ち込みなど、疑われる症状が2週間以上ほほ毎日続く場合には受診をおすすめします。

お医者さんに伝えるポイント

  • いつ頃から、どんな時に症状が起こるか
  • 今までにその症状に対して、治療を受けたことがあるか
  • 現在、飲んでいる薬があるか
  • 今まで大きな病気にかかったことがあるか

などの点を診察時に伝えるとよいでしょう。

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落ち込む

医師女性
「心がつらい…」と感じたら、一人で抱え込まずに信頼できる人に話してみましょう。
周りにそのような人がいなければ、医療機関やカウンセリングルーム、電話相談窓口・LINE相談窓口もあります。

「死にたくなるような落ち込み」はうつ病も疑われるため、長期的に見ると我慢しないほうがよいです。

心の不調が長引くときは、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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