目の充血は、血圧の異常によるものかもしれません。
「目の充血」と「血圧」の関係を、お医者さんに詳しく聞きました。
隠れた病気の可能性や、病院に行く目安もお伝えします。
「目の充血」と「血圧」の関係
重度の高血圧によって、目の充血が起こることがあります。
「高血圧網膜症」になっている可能性があります。
高血圧の場合、網膜の血管の壁が厚くなったり、血管の内側が細くなったりするため、血管に負担がかかります。その結果、結膜の血管が破れ、充血や視力低下が起こります。
目の充血を放置すると…
高血圧による目の充血を放置すると、視力の低下や失明する恐れがあり、大変危険です。
高血圧が原因の場合、目の毛細血管がボロボロになり、治療をしても元の状態に戻らないこともあります。
高血圧と診断され、目に充血が起きたときは、早急に病院を受診し、治療を行う必要があります。
キケンな目の病気の例
高血圧が原因となる目の病気の例として「高血圧網膜症」があります。
「高血圧網膜症」とは
高血圧によって、目の中の毛細血管が損傷している状態です。軽い高血圧の場合でも、長く血圧が高い状態が続くと、この病気になってしまうことがあります。進行すると、視力障害が起こります。
自覚症状がでるころには、病気が進んでいる可能性が高い危険な病気です。いったん視力が低下すると、元に戻すのは困難です。早期受診・早期治療を行なうことが大切です。
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慢性的に目が充血しているときは、深刻な病気のサインかもしれません。
目が充血しているときに「やってはいけないNG対処」や「病院を受診すべき症状」など、「慢性的な目の充血」について、お医者さんにお聞きしました。
目の充血の3タイプ
① 結膜下出血
結膜の下で、眼の表面の細い血管から出た少量の血液がたまっている状態です。白眼の一部や全体が赤く充血します。視力に影響はありません。
通常は、1~2週間以内に自然と治ります。
症状が長引く場合は、眼科を受診するのがよいでしょう。
② 結膜充血(※注意)
白眼全体やまぶたの裏が赤く充血します。
充血と同時に目やにも出ます。感染やアレルギー、炎症性疾患、薬剤、乾燥、機械的刺激などにより起こります。
「結膜充血」は、眼科の受診をおすすめします。
③ 毛様充血(※注意)
黒眼の周辺に強い充血があらわれます。
眼の充血以外には眼の痛みや眼のかすみ、吐き毛なども生じることがあります。
「毛様充血」は、眼科の受診をおすすめします。
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目が充血しているときに「やってはいけないこと」
ホットタオルなどで目元を温めると、悪化することがあります。
眼をこする行為も、悪化の原因になりますので、やめましょう。
こんなときは迷わず病院へ!
・充血が続く
・充血以外の症状もでている
という場合には、早めに病院を受診しましょう。
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充血は、どんな病気のサイン?
慢性的な充血がある場合、
ぶどう膜炎
アレルギー性結膜炎
強膜炎
緑内障
といった病気の可能性があります。
「失明」や「命を落とす」可能性がある病気もあります。
それぞれどんな病気なのか、詳しく解説します。
病気①:ぶどう膜炎
充血タイプ:毛様充血(③)
片眼だけにあらわれることもあれば、両眼にあらわれることもあります。
症状経過は、徐々に悪化していく場合・再発と寛解を繰り返す場合の両方があります。
症状の特徴
充血
眼が痛い
涙っぽい
まぶしい
視力が下がる
歪んで見える
霧がかかったように見える
物が小さく見える
飛蚊症 など
ぶどう膜炎症の対処方法
失明することがある病気です。
早めに病院を受診しましょう。
病気②:アレルギー性結膜炎
充血タイプ:結膜充血(②)
通年性の原因としては、カビやダニ、ハウスダストがあげられます。
季節性の原因で多いのは、花粉です。
症状の特徴
充血
白っぽい目やに
眼やまぶたのかゆみ など
アレルギー性結膜炎の対処方法
部屋はこまめに掃除をし、清潔に保ちましょう。
花粉が原因であれば、花粉シーズンはコンタクトの使用はさけ、めがねなどで花粉が目に入らないようにしましょう。
病院では、抗アレルギー点眼薬及び内服薬での治療を行います。
病気③: 強膜炎
充血タイプ:毛様充血(③)
原因の約半数は、はっきりとわかっていません。全身性エリテマトーデスや関節リウマチなどの自己免疫疾患に伴って生じる場合があります。
強膜炎の症状の特徴
うずくような激しい眼の奥の痛み
涙が出る
まぶしい
圧痛
充血
目が紫がかった色になる など
強膜炎の対処方法
早めに医療機関を受診してください。
放置すると、大幅な視力低下のリスクがあります。
抗生剤、ステロイド等の点眼薬での治療をします。
病気④: 緑内障(急性緑内障発作)
充血タイプ:毛様充血(③)
眼圧を一定に保つ房水の排出口である隅角が詰まると、房水によって眼圧が急激に上がり、急性緑内障発作が生じます。
緑内障の症状の特徴
充血
激しい頭痛
目の奥が痛い
吐き気
視力の低下
視野の狭まり など
緑内障の症状の対処方法
失明にいたることのある発作です。
様子を見ることはせず、早急に医療機関を受診しましょう。
放置するとこんなリスクも…
「ぶどう膜炎」や「急性緑内障発作」の場合は、失明する可能性があります。
「強膜炎」の場合は、大幅な視力低下になるリスクがあがります。また、「壊死性強膜炎」だと、心臓発作を起こして命を落とすことがあります。
▼参考
公益社団法人 日本眼科医会 目についての健康情報 ぶどう膜炎
公益財団法人 日本眼科学会 ぶどう膜炎
MSDマニュアル家庭版 強膜炎
MSDマニュアル家庭版 結膜下出血
他にも出てない?「高血圧サイン」
充血の原因が「高血圧」の場合、
といった目の症状が現れます。
高血圧は、自覚症状がないまま進行することが多いです。
ときには、
といった症状がでることがあります。
高血圧を放置すると、動脈硬化が起こり、より深刻な「脳の病気」や「心臓の病気」につながることもあります。
脳の病気の例:脳梗塞・脳出血など
心臓の病気の例:心筋梗塞など
思い当たる?高血圧の原因
- 塩分のとりすぎ(インスタント食品の食べ過ぎ)
- 運動不足
- ストレス過多
- 暴飲暴食
- 喫煙
- 肥満 など
すぐに病院に行くべき?

軽度の目の充血の場合は、1~2週間で治まります。
ただし、
- 充血が悪化している
- 充血に加え「痛み」「かゆみ」「違和感」がある
- 1~2週間以上経っても、充血が治らない
という場合は、すみやかに病院を受診しましょう。
何科を受診すればいい?
充血がある場合、まずは眼科を受診しましょう。
その際、医師に高血圧の旨を伝えてください。
目の症状が進行している時は、レーザーによる治療で傷がついている部分を修復するのが一般的です。
高血圧や他の病気の可能性がある場合は、内科などと連携して治療を行なうこともあります。高血圧が原因で充血している場合、血圧を下げる薬を使用します。動脈硬化もある場合は、心臓の収縮を抑える薬も使用します。(これらのお薬は、内科で処方するのが一般的です。)
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高血圧によるめまいで、なんだかふわふわする…。
どうすれば改善するの?
病院に行った方がいい?
困っためまいの対処法を、お医者さんに詳しく聞きました。
高血圧が原因でめまい?
高血圧は、別名が「サイレントキラー」というほど、自覚症状が少ない病気です。
ただし、血圧がかなり高くなっている場合は、まれに次のようなめまいが起こります。
フワフワするようなめまい(揺れるようなめまい)
頭がフワーとするようなめまい
耳鳴りのあるめまい
頭痛、頭重感のあるめまい
めまいが起こったときは、その場にしゃがみ込んだり、横になれる場所であれば横になったりして安静にしてください。
このめまい…大丈夫なの?
めまいという自覚症状があるのは、状態が悪化しているサインかもしれません。
血圧が不安定で大きく変動しているときに、めまいが起こりやすいといわれています。
早めに病院の診察を受けてください。
市販薬は使っていいの?
高血圧に効果のある薬(降圧薬)は、たくさんあるため、自分で判断するのは困難です。
市販薬は使用せずに、必ず病院を受診して、症状に合った薬を処方してもらいましょう。
必ず病院へ行きましょう
めまいが起こるような高血圧の場合は、すぐに病院へ行きましょう。
また、次のような症状が出ているときも、早急に受診してください。
耳鳴りや頭痛、頭重感等の症状がある
手足のしびれ、脱力感がある
物が二重に見える
意識が朦朧としている
ろれつが回らない、言語障害がある
放置すると…
高血圧によるめまいを放置していると、次のような症状が出る場合があります。
めまいの悪化
手足のしびれ
脱力感
舌がもつれる、言語障害
意識の消失
また、動脈硬化や虚血性心疾患、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、腎機能の低下などの合併症を起こす可能性もあるため、早めに病院を受診してください。
病院は何科?
内科・循環器内科の受診をおすすめします。
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早く治したい!自分でできる改善方法
高血圧の状態を改善するための対処法を紹介します。
生活習慣や食事内容を改善して、症状を緩和させるように努めてください。
生活習慣の8ヶ条
食塩の摂取量を1日6g未満に抑える
素材の味を活かし、出汁を取るなどして、薄味を心がけ、加工食品や外食を控えましょう。
肥満傾向の場合は減量する
肥満の人は心臓に負担がかかり、血圧が上がりやすくなっています。体重を減らし、肥満を解消しましょう。
運動を毎日続ける
有酸素運動(早歩き、ジョギング、ヨガなど)を毎日行うと、血圧低下が期待できると考えられています。
睡眠時間を十分確保する
睡眠不足は高血圧を助長する場合があります。
お酒を飲みすぎない
アルコールの過剰摂取は、血圧を上昇させ、心臓に負担をかけます。1日分のお酒は、ビール中瓶1本、日本酒1合程度が適量です。
喫煙者は禁煙する
たばこを1本吸うと、血圧が10~20mmHgも上昇することがあります。
ストレスを溜め込まない
精神的ストレスは、血管収縮を促し、血圧を上昇させやすくします。自分なりのストレス発散法を見つけてください。
湯船に浸かる
39度前後のお湯に浸かると、身体がリラックス状態になり、緊張やストレスが緩和されます。
とりたい4つの栄養素
カリウム
血圧を下げる作用を期待できます。ただし、大量摂取は、不整脈の誘発など、命を危険にする恐れがあります。
※腎臓の機能が衰えている人は、カリウムの血中濃度が高くなりやすいので、お医者さんに必ず相談してください。
<カリウムを多く含む食品>
野菜(ホウレン草、春菊、カボチャ、ブロッコリー、アボカド等)、イモ類、果物(バナナ、スイカ等)、海藻類、アーモンド等
食物繊維
ナトリウム(塩分)を吸着して、体の外に排泄する作用が期待できます。
<食物繊維を多く含む食品>
海藻類、キノコ類、ごぼう、雑穀米等
ビタミンE
抗酸化作用によって、血圧の急上昇を予防できる、弾力のある血管を維持することができます。
<ビタミンEを多く含む食品>
カボチャ、ホウレン草、モロヘイヤ、ナッツ類等
不飽和脂肪酸
中性脂肪の増加を抑制する、悪玉コレステロールを減らすといった作用で、高血圧や動脈硬化を防ぎます。また、血栓を防いで血液の流れをスムーズにする作用も期待できます。
<不飽和脂肪酸を多く含む食品>
青魚(あじ、いわし、さば、さんま等)
必要な栄養は食事からの摂取が望ましいですが、食事だけから栄養分を摂取するのが難しい場合は、サプリメントを補助的に取り入れてもいいでしょう。
ただし、サプリメントを使用する場合は、安全で信頼できるものか、摂取しても問題ないのかをお医者さんや薬剤師さんに相談するようにしてください。
おすすめストレッチ
肘、肩に力を抜いて軽く足を開く
両手を同時に前後に振り、徐々に振り幅を大きくしていく(最終的には肩の高さまで上げる)
肩の高さまで上がったところから前後の振りを1回と数えて、100回程度繰り返し行う
目安回数まで終えたあとは、徐々に振りを小さくしていきながら動きを止める
※高血圧の方の場合、運動が血圧に負荷を与えすぎてしまうことがあります。
「運動をしてもよいか」を医師に相談しましょう。
参考
国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス めまいと循環器病
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph30.html
大阪医科大学 循環器内科 高血圧
https://www.osaka-med.ac.jp/deps/in3/car/html/about/about05.html
三島市医師会 高血圧症
http://website2.infomity.net/8120000094/course/hypertension.html
公益社団法人 千葉県栄養士会 血圧が高い人の食事
https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/preventive/ketsuatsu/