【あごが小さい】歯並び・横顔への影響。大人になってからでも治せる?

更新日:2023-04-24 | 公開日:2021-11-26
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【あごが小さい】歯並び・横顔への影響。大人になってからでも治せる?

「あごが小さいのが気になる…」
「大人になってからでも治せる?」

あごが小さいことで生じるデメリットを、歯医者さんに聞きました。
治療方法や費用目安も併せて解説します。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「あごが小さい」ことで生じるデメリット

医師女性

あごが小さいと

  1. 出っ歯・八重歯になりやすい
  2. 横顔がEラインにならない
  3. 睡眠時無呼吸症候群になりやすい

などのデメリットがあげられます。

デメリット① 出っ歯・八重歯になりやすい

医師女性
あごが小さいと歯が並びきらず、出っ歯や八重歯になりやすいです。
また、出っ歯や八重歯は、歯の隙間や歯と歯が重なる場所が多くなるため、歯磨きがしづらくなります。

歯磨きがしづらいと、

  • 虫歯ができやすくなる
  • 歯周病になりやすくなる
  • 口臭の原因になる

などのリスクも高くなります。

デメリット② 横顔がEラインにならない

Eライン

医師女性
顎が小さいことで出っ歯になってしまうと、上あごがEラインより外に出てしまいます。

上あごがEラインより外に出ると、美しい口元に見えないと感じることが多いでしょう。

Eラインとは

E-ラインとは「エステティックライン」のことで、下あごの突端部と鼻先を結ぶ線のことを指します。
理想的な状態は、上唇と下唇がこの線上やや内側にあることです。E-ラインとは医学的な問題というよりも美の基準となっています。

デメリット③ 睡眠時無呼吸症候群になりやすい

医師女性
顎が小さいと気道が狭くなりやすいため、睡眠時無呼吸症候群の発症の原因となります。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に無呼吸や低呼吸になってしまう状態を指します。
発症すると“いびき”をかくようになったり、日中に強い眠気を生じて集中力や判断力の低下につながり、日常生活に支障をきたすことがあります。

また、肺や心臓、循環器系などに大きな負担がかかるため、命を落とすリスクもあります。

そもそも、あごが小さくなる原因は?

子供 顎

医師女性
「遺伝」や食生活の変化、口呼吸などの「生活習慣」によって、下顎の骨の発育が悪かったことが原因です。

大人になってからでも…治せるの?

大人になってからでも、小さいあごを治すことは可能なのでしょうか?
女性
医師女性
小さいあごによって生じる不具合は、歯科治療で治すことが可能です。
あご自体も、矯正治療などである程度大きくすることは可能です。

お口の状態で治療法は異なるため、気になる方は一度歯科で相談してみましょう。

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小さいあごを改善させる治療法

病院

医師女性
  1. 歯列矯正
  2. 手術(アゴ縮小術)

などの治療法があります。

それぞれの治療費メリット・デメリットなどについても詳しく解説していきます。

治療法① 歯列矯正

医師女性
歯並びや噛み合わせを、矯正装置を使って改善する治療方法のことです。

この治療法は、歯並びに問題がある場合に用いられる方法です。

治療にかかる費用は?

医師女性
保険適用外になるケースが多く「10万円〜150万円程度」と幅があります。

※先天性の病気で歯列矯正が必要になる場合、一部保険適用となるケースもあります。

矯正方法ごとの費用の目安

  • 表側矯正…60万円〜100万円程度
  • 裏側矯正…120万円〜200万円程度
  • マウスピース矯正…80万円〜100万円程度

治療にかかる期間は?

医師女性
大人の場合では、1〜3年程度かかります。

<歯列矯正のメリット>

  • 口元の見た目が良くなる
  • 虫歯や歯周病、口臭の予防につながる

<歯列矯正のデメリット>

  • 治療中の見た目がよくない

矯正の種類によっては、白い材質の器具や歯の裏側に付ける装置を選ぶことができ、目立ちにくくできます。

  • つけ始めは違和感・痛みが生じることがある

治療開始3日~1週間程度は、違和感・痛みが生じることがありますが、少しずつ慣れます。また、ワイヤーなどの材質も、最近では柔らかいものや細いものがあり、痛みの度合いは軽減できます。

  • 虫歯・歯肉炎・歯周病歯のリスクが上がる

矯正装置によって歯を綺麗に磨けないため、虫歯や歯肉炎、歯周病のリスクが上がります。正しい歯磨きの仕方を身につける必要があります。

  • マウスピース矯正は自己管理が重要

取り外せるマウスピース矯正では、指示通りに装着しないと、治療結果を得ることができない可能性があります。

  • 治療期間が長い・費用が高い

症状によっては治療期間が長く、費用も高くなります。

  • 抜歯が必要なケースもある

顎が小さい場合には、スペースを確保するため健康な歯を抜歯するケースがあります。

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治療法② 手術(アゴ縮小術)

医師女性
あごの骨を切り、移動させる手術です。

この治療法は、あごが小さく後退している場合に用いられる方法です。

治療にかかる費用は?

医師女性
保険適用外で、130万程度かかります。

顎変形症と診断されれば保険適用されるケースもあります。

治療にかかる期間は?

医師女性
手術自体は、3~5日入院して行います。
元通り正常にあごが使えるまでには6ヶ月程度かかります。

退院後は経過観察のため、2~3回通院します。

<アゴ縮小術のメリット>

  • 矯正治療ではできない「顎の骨の移動」ができる

<アゴ縮小術のデメリット>

  • 入院が必要になる
  • 手術後約2週間は、内出血や腫れが目立つ
  • 矯正治療よりも費用が高くなる可能性がある
  • 手術後に一時的に下唇の知覚が鈍くなる

通常3~6カ月程度でよくなります。

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